Blu-rayリッピングの基礎知識


Blu-rayはDVDの後継となるメディアで、DVDと同じ大きさのディスクにDVDの5倍超になる25GBの容量を記録することができる。
もともとDVDはアナログからデジタルの過渡期に誕生した規格なので、画素数が720 x480のSD画質。
一方、HDとかハイビジョンなどと呼ばれる規格は、解像度が1280×720以上のもので、フルHDになると1920 x 1080と、画素数が大きく変わってくる。

dvd-movie002

SD画質の画素数 720px *  480px
HD画質(720p)の画素数 1280px  *  720px
フルHD画質の画素数 1920px * 1080px

SD画質の画素数が345,600なのに対して、フルHDの画素数は2,073,600なので、画素数だけで見てもフルHDはSDの6倍。
ビットレート(1秒間に送受信するデータ量)もDVD-Videoの最高画質が9.8Mbpsで、Blu-rayのBDMVは最高画質で54Mbps。

DVDとの互換性は全く無いので、DVDプレーヤーでは再生できず、専用のプレーヤーが必要。Blu-rayの規格を応用しているAVCHD(Advanced Video Codec High Definition)でDVD-Rに書き込みを行ったものも、Blu-rayプレーヤーでしか再生できない。



Blu-rayの規格

DVD-Videoに相当するのがBDMV(Blu-ray Disk Movie)、DVD-VFに相当するのがBDAV(Blu-ray Disc Audio/Visual)。
映画などのBlu-rayディスクはBDMVで、Blu-rayプレイヤーなどでブランクメディアに書き込まれたものがBDAV。
フォーマットの違いなのだが、BDMVは最高画質でビットレートが54Mbpsあるのに対し、BDAVは15Mbpsになっている。

記録されているデータを抽出・変換してパソコンへ取り込み(リッピング)が可能なのはBDAV。ただし、録画した地デジのデータは不可。
DVDの場合、地デジを録画するとCPRMというプロテクトがかかるが、Blu-rayはAACSというプロテクトがかかり、一般的にリッピングは不可能で、プロテクトを解除すると著作権法に抵触する。

AACS

AACS(Advanced Access Content System)という保護技術は、AACS LAというワーナーブロス・ウォルトディズニー・マイクロソフト・インテルなど、錚々たるメンバーで創設された著作権保護団体が作ったもので、現在進行形でバージョンアップされており、上位互換のため再生するドライブとソフトウェアのバージョンが、ディスクよりも高くないと再生できない仕組みになっている。
ドライブのバージョンよりもディスクのバージョンが高い場合は、ドライブのバージョンが自動的に更新されるのだが、再生するソフトウェアが更新されていなかったり、サポートが終了していると保護されたBlu-rayディスクは再生できない。
プレーヤーのアップデートにはコストがかかるため、フリーソフトではAACSに対応したプレーヤーはなかったのだが、「Leawo Blu-ray Player」は無料で保護されたBlu-rayを再生できる。

Important
2012年10月の著作権法改正により、「アクセスコントロール技術を施したDVDやゲームソフトのリッピングの違法化」が盛り込まれ、それまでグレーゾーンだったDVDのリッピングが完全に違法となったが、それはアクセスコントロールが「技術的保護手段の回避」に抵触すると判断されただけで、もともとプロテクトがかかっているVHSやBlu-rayなどをリッピングやダビング(私的使用のための複製)することは、著作権法30条2項の「技術的保護手段の回避」に抵触するので違法。

複製物を個人で楽しむのは合法だが、複製できないようにしてある物を強引に複製したら違法ということ。

要は、保護されていないBDAVのリッピングやダビングは合法だが、AACSで保護されているBDMVのリッピングは違法。
例え、「購入したBlu-rayを個人で楽しむため」だったとしても、プロテクトを解除した時点でアウト。

また、AACSの業界団体は「リッピングソフト」の販売元を提訴するなど、圧力をかけ続けており、2016年2月にはAny DVDを販売していたSlysoftのサイトが閉鎖、中華ソフトのDVD Fabに関しても4K Blu-rayに採用された最新のプロテクト AACS 2.0のプロテクト解除は行わないことを発表している。

感染

AACSの特性から、AACSのバージョンが更新されることを「感染」と言って、ドライブを低いバージョンで保つことを推奨している記事をよく見かけるが、古いBDが再生できなくなるのは、再生するソフトが更新されない場合のみで、サポート期間内であればアプリケーションを更新することで問題なく再生できる。

また、ドライブのバージョンを低い状態で保つということは、新しいBDは再生できないということなので、コンテンツを視聴するという本来の目的を逸した本末転倒な行為だったりする。

AACSの期限

PCで動作する有料のBlu-rayプレーヤーや、Blu-rayに書き込みが可能なTVキャプチャカードなど、ドライブ以外のものにはAACSの有効期限が設けられている。
購入時には意外と見落としがちだが、期限を超えるといきなり使えなくなったり、更新料を求められることになる。

図はIO-DataのTVキャプチャカード「GV-MVP/HS3」で表示されたエラーメッセージ。GV-MVP/HS3は2015年8月でAACSの更新期限が切れており、MagicTVの使い勝手さえ目を瞑れば、その後も地デジ録画や視聴は可能だったが、録画したデータをBlu-rayに書き出す際には、上図のようなエラーメッセージが表示され、書き出しができない。

これがプレーヤーになると、DVDやその他の動画ファイルは再生できて、保護されたBlu-rayディスクだけ再生できない事態に陥る。

期限内であればAACSはインターネット経由で自動更新されているが、期限が終了すると各メーカーによって対応が異なってくる。
IO DataのキャプチャカードにバンドルされているCorelのソフトは、有効期限が過ぎたらそれまで。有償無償を問わず、更新する方法がないので、Blu-rayに書き込みする場合は、ハードウェアから交換する必要がある。
また、ピクセラのように有効期限までは自動更新で、期限が切れたら更新料を請求してくるパターンもある。

再生ソフトはともかく、TVキャプチャの場合は、中古や特価品を迂闊に購入すると、Blu-rayへの書き出し機能が使用できないということも大いに有り得るので要注意。

Blu-rayのブランクメディア

Blu-rayのブランクメディアにもDVDと同様に「録画用(ビデオ用)」と「データ用」が存在するものの、DVDのようなコピーワンスの制御信号を持つコピーガード CPRM(Content Protection for Recordable Media)は無い。

話がややこしいが、もともと「録画用」と「データ用」の区分は1992年の著作権法改正によって導入された「私的録音録画補償金制度」によるもので、デジタルで録音や録画する場合に一定の補償金を徴収し、著作物の権利者へ還元するのが目的だった。
そのためデータ用も録画用も実質的には同じもので、補償金が上乗せされている分だけ録画用のほうが価格が高くなっていた。
その後、コピーワンスやダビング10によって私的複製が制限されることになり、東芝が私的録音録画補償金の支払いを拒否し、2012年11月に最高裁で東芝の勝訴が確定したことで、各メーカーがこぞって補償金の支払いを止め、補償金を管理していたSARVH(私的録音補償金管理協会)は財源を失い破綻、2015年3月末に解散した。

DVDの場合はCPRMが導入されたため「録画用」と「データ用」の区分けは必要だが、未だにBlu-rayが区分けされているのは不可解。おそらく当時の名残で、いまさら統合すると却って混乱を招く怖れがあるからと思われる。

Blu-ray-R(片面一層):容量は 25GB
Blu-ray-R DL(片面2層):容量は50GB ※DLはDual Layerのこと
Blu-ray-RE (片面1層):容量は25GB ※REはRewritableのことでDVDのRWと同じ。

Blu-ray-Rは追記タイプのディスクで書き込める回数は1回で、書き換えが可能なのはBlu-ray-RE。

書き換え可能なBlu-ray-REにはカートリッジタイプ(Ver1.0)が存在していたが、現行のプレーヤーでは非対応のものが多く、現在はカートリッジのない(Ver2.0)が主流になっている。

Blu-rayもDVDと同様、録画やデータの保存用として使用されるが、経年劣化は避けられず、寿命はDVDやCDと同じで10年程度だと言われている。
また、直射日光や温度差、湿度差が激しいと劣化が進むため、重要なデータはバックアップが必須。

Blu-rayのリッピング

Blu-rayのリッピングで注意が必要なのは空きディスク容量と、リッピング後のデータサイズ。
DVDと比較してBlu-ray最大メリットは、その圧倒的な画質の良さなのだが、片面1層のBlu-ray-Rで最大25GB、2層では最大50GBのデータが生成されるため、処理にやたらと時間がかかる。

ISOイメージファイルへの出力

AACSで保護されていないBlu-rayディスクから、ISOイメージファイルを作成するだけなら、ImgBurnやBurnAwearがお手軽。

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動画ファイルへ出力

Blu-rayディスクからのエンコードに対応しているエンコーダーであれば、Blu-rayから任意のフォーマットで動画ファイルを作成することも可能。

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リッピングソフトの利用

ImageBurnやBurnAwearなどのライティングソフト、XMedia Recodeなどのエンコーダーを利用せず、リッピングに特化したアプリケーションも存在するが、Blu-rayに対応したものは試用期間があるものの基本的には有料。
また、これらのアプリはAACSの解除機能を実装しているため、保護されたBlu-rayを使用すると違法になる。

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Leawo Blu-ray変換はBlu-rayディスクから直接MP4やMKVなどの動画ファイルへ変換するリッピングソフト。

設定できる箇所が少ないものの、それだけ操作がシンプルなので、手軽にBlu-rayディスクから動画ファイルを作成できる。

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Blu-rayディスクをドライブに挿入すると、AnyDVD HDがディスクを読み込み、動画フォルダやISOイメージファイルとして、ハードディスクにコピー(リッピング)できる。

AACSでプロテクトされているBlu-rayの場合、ディスクを開くと「AACS」というフォルダを確認できる。

AnyDVD HDを使用するとBlu-rayディスクを挿入した時点で解析が始まり、AACSの解除に成功すると「AACS」フォルダの代わりに「ANY!」というフォルダが表示される。

この状態は「AACSで保護されていないBlu-rayディスク」と同じなので、HandBrakeやXMedia Recodeでディスクを読み込み、直接MP4やMKVなどの動画ファイルとして出力することが可能になる。

 


いまはAmazonプライムやHuluなどストリーミング配信の動画サービスがあり、Blu-rayの画質には及ばないものの、1280×720(720p)というDVD画質(720×480)よりも高画質なので、ファイルサイズが極端に大きくなるBlu-rayを、法を犯してまでリッピングするメリットはあまりないのかも。






リッピングソフト

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