CDexのインストールと使い方


CDexは高音質なMP3のエンコーダとして定評のあるLameを実装しているCDリッパーで、Windows10にも対応。
シンプルで使いやすく、現在はデフォルトで日本語にも対応しており、エンコーダの選択肢も豊富になっている。

CDexに実装されているエンコーダではMP3の他、Ogg Vorbisや可逆圧縮のOgg FLAC、無圧縮のWAVなど多様なファイル形式に対応している。
また、外部エンコーダを指定することも可能で、CDexに実装されているエンコーダより新しいバージョンがある場合などに便利。

ただし、AACファイルにエンコードする場合に限り、CDexではなくiTunesを使用したほうが良い。iTunesにはAACを拡張したHE-AACが実装されており、CDexのAACエンコーダよりも音質が良い。

システム要件

バージョン1.91現在

OS:Windows XP /  Vista / 7 /  8(8.1)/ 10

ハードウェアの条件は特に記載がないので、各OSが動作しているPCであれば使用可能。
Windows XP以前の環境で使用する場合はバージョン1.51を使用。

ソフトの入手先

CDex 公式ダウンロードページlink



CDexのインストール

セットアップウィザードも日本語化されており、比較的セットアップは簡単だが、途中で無関係なアプリの追加インストール選択画面があるので注意が必要。

CDexのダウンロードページから上図赤枠のリンクをクリックすると、インストーラーのダウンロードが開始。

「Download for Windows10/8/7/Vista/XP」のリンクも同じインストーラーがダンロードする。

言語選択は「日本語」のまま「OK」。

CDexの日本語セットアップウィザードが開始するので「次へ」。

ライセンス契約を確認して問題なければ「同意」して「次へ」。
ちなみにCDexはGNU 一般公衆利用許諾書のバージョン3を使用している。

CDexと無関係なアプリのインストール項目なので、必ずチェックボックスのチェックを外しておく。

エンコーディングの選択は、推奨の「Unicode encoding」を使用すると、ID3タグが日本語の場合にLAMEでエラーが発生するため、「Multbyte encoding」を選択して「次へ」。

インストール先の指定。
特にこだわりがなければデフォルトのまま「次へ」。

ASPIのインストールとレジストリ登録を行うか選択。

ASPIはCDexが光学ドライブを認識するために必要なドライバなのでチェックを入れる。
レジストリ登録はデフォルト通りチェックを入れた状態で良いが、レジストリへ書き込みを避けたい場合はチェッ クを外しておく。

ショートカット作成の選択。
これもこだわりがなければデフォルトのままでOK。

後は「インストール」をクリックするとCDexのインストールが開始する。

パソコンに「Microsoft Visual C++ 2017」がインストールされていない場合は、インストール時にプログレスバーが半分を超えたあたりで止まり、自動的にインストールされるので、セットアップが完了するまで辛抱強く待つ。

「Run CDex」にチェックを入れて「完了」。

「Failed to load the wnaspi32.dll driver! Use the Native NT SCSI library driver option instead?」と「wnaspi32.dll driver」の読み込みに失敗、 代わりにNative NT SCSI library driverオプションを使用しますか?、とメッセージが出るので「はい」を選択。

セットアップを終了するとブラウザが起動して寄付を求められる。

初回起動時は日本語化されていないので、「Option」→「Select Language」から「japanese」を選択。

使用方法

CDexでデフォルトで実装しているエンコーダーはLAME(MP3)・WMA・MP2・WAV・FAAC・Ogg Volbis・午後のこ~だ(MP3)・Monkey Audio(ape)・NTT VQF(vqf)・FLAC。
AACやYamaha VQFもサポートしているが、別途エンコーダーを入手する必要がある。

また、AACに関してはサポートしているエンコーダーが「Psytel AAC」と「Astrid/Quartex AAC」なので、AACにエンコードする場合はiTunesを利用したほうが良いかも。

基本設定

エンコードやビットレートなど若干の知識が必要だが、設定そのものは難しくはない。

「オプション」→「設定」、または「F4」キーを押すと設定画面が開く。

メニューリストから「ファイル名」を選択し、保存時のファイル名形式を設定する。デフォルトでは%1¥%2¥%7-%4になっており、次のような階層とファイル名になる。

アーティスト名フォルダ
アルバムタイトルフォルダ
0付きトラックナンバー”-”トラック名

ファイル名の形式は「%1」や「%2」というパラメーター文字列で表示されており、ファイル名形式を入力する箇所へマウスのカーソルを持って行くと文字列の説明が表示される。

「WAV→MP3」はPC内のオーディオファイルを変化した際の保存先。
「トラック保存先」はCDからリッピングした際の保存先になる。

いずれも保存先のパスを入力するか、「…」を クリックして保存先を指定する。

エンコードはCDexのデフォルト設定がMP3になっているため、MP3ファイルへ変換する場合は、特に指定する必要はないが、音質のなど最低限の設定は必要になる。

設定を行うには右のメニューリストから「エンコード」を選択する。
「エンコーダ」の中にはMP3と名のつくものが2つ存在するが、「Lame MP3 Encoder~」を使用。

CDからMP3を作成する処理には、CDからWAVファイルを作成し、WAVファイルからMP3を 作成する方法と、CDからダイレクトにMP3を作成する方法の二通りある。

WAVファイルへ変換してからMP3を作成したほうが変換処理は確実だが、ワンテイク増えるため時間がかかるため、「オンザフライ」というCDから直接MP3へ変換するにが一般的。

WAVファイルへ変換後にMP3を作成する場合は、「オンザフライMP3エンコード」のチェッ クを外すだけ。
また、作成されたWAVファイルを残す場合は「エンコード後、WAVファイルを残す」にチェックを入れると、WAVファイルもMP3ファイルも同じフォルダ内に保存される。

「Riff WAVファイルに変換」にチェックを入れると、変換したファイルを更にWAVファイルに変換するのだが、この機能の用途は別にあるので、MP3への変換時には必要ない。

音質の設定については、Lame側にプリセットが用意してあるため、それらを使用するのがお手軽。

Very High Quality(q=0):最高音質設定
High(q=2) :高音質設定
Normal(q=5):通常設定
Low(q=9):低音質設定

Voice:モノラルのため音楽ではなくボイスレコーダーで録音したような「音」をエンコードする際に使用
R3Mix Preset:可変ビットレートの標準的な音質になるらしい

–alt-preset standard ビットレート200kbps前後の標準設定
–alt-preset fast standard 「preset standard」を高速化した設定

–alt-preset extreme ビットレート250kbps以上の高音質設定
–alt-preset fast extreme 「preset extreme」を高速化した設定

-alt-preset ABR 平均ビットレート
-alt preset in same 320kbsの固定ビットレート
–alt-preset CBR 固定ビットレート

平均ビットレート(ABR)は可変ビットレート(VBR)の一種で、VBRで起こるビットレートのバラつきに 対し、一定の水準を設けて可変させる方式。
ABRの数値を250で指定すると、全体的に250kbpsに近いビットレートになり、「extreme」や「standard」と比較して、トラックごとのビットレートの差異が少なくなる。

CBRは文字通りビットレートを固定するため、データが多いところでは不足し、少ないところでは余りが出るた め、効率は良くない。
現在はVBRやABRなどの可変ビットレートは一般化しているため、これらのMP3ファイルを再生できな いプレーヤーはほとんどないが、一昔前には固定ビットレート(CBR)しか再生できないプレーヤーが存在していた。

「モード」はMP3の場合、「J-Stereo」が良いらしい。
「プライベート」「チェックサム」「オリジナル」「著作権」にはチェックを入れない。
「VBR Method」はプリセットによって変化するので触らない。
「VBR Quality」は「VBR 2」でOK。
「サンプリングレート」はCDをエンコードするならCDと同じ「44100」に設定。

音質のプリセットは「INSAME」が最高音質になるが、固定ビットレートのためファイルサイズが増大する。
高音質でファイルサイズを抑えるなら「extreme」、よりファイルサイズを抑えるなら「standard」といった感じ。

CDexはCDのアルバムタイトルやトラック名などをオンラインで自動取得が可能。

設定はメニューリストから「リモートCDDB」を選択し、「E-mail」の箇所に「example@mail.com」など適当なE -mailを入力し、「CDDBに自動接続」にチェックを入れるだけ。

エンコード

CDexは「CD→WAVファイル」「CD→MP3」「CD→MP3(トラック結合)」「WAV→MP3」「MP3→WAV」があり、前述のエンコードを変更することでMP3以外のファイルへ変換することも可能。

「リモートCDDB」を自動接続にしている場合、CDをドライブに入れると自動的に認識して該当するID3タグをダウンロードする。

取得したタイトルがジャンル違いなどで複数存在する場合は、目的のタイトルを選択することになる。
タイトルを選択したら「NEXT」をクリック。

取得したID3タグは、タイトル選択後に上図赤枠部分で修正が可能。

リッピングするトラックを選択する。
エンコードは選択された曲のみ実行されるので、全曲をエンコードする場合は全選択が必要。
一部の曲のみエンコードするなら「Ctrl」を押しながら、対象のトラックをクリックしていく。

リッピングするトラックを選択したら、任意の操作アイコンをクリック。
上から「CDからWAVファイルに変換」「CDからMP3に変換」「CDから選択されたトラックを結合してMP3に変換」「WAVからMP3に変換」「MP3からWAVに変換」。

CDは原音に近いリニアPCM形式の非圧縮音源。
MP3など非可逆圧縮のエンコードは、人の耳では聴き取れないデータ部分を削除して、ファイルサイズを大幅に縮小する。
ただ、大なり小なりデータを圧縮しているため、理論的にCD音源とMP3では音は劣化している。
一方、WAV(AIFF)ファイルはPCM形式でCDの音源を圧縮せずに取り込むが、当然ファイルサイズも元のままなので、4分程度の曲で40MBほどの大きさになる。

CDをWAVに変換

WAVファイルでの出力は特に設定する必要がなく、CDを挿入後、変換するトラックを選択し、 アイコンをクリックするか、「F8」、または「変換」→「CDトラックをWAVに」を選択する。

CDからMP3に変換

「設定」で指定したエンコードにより圧縮作業が行われる。

トラックの部分取出・合成

CDexでは音声データの編集はできないが、トラックの一部を指定して任意のファイルへの変換と、複数のト ラックを1つのファイルに結合することができる。

「出力ファイル形式」では出力するファイル形式を選択。
MP3の場合は事前に音質の設定をしておく。

トラックから1部分を抽出する場合は、開始点・終了点ともに同じトラック名であることを確認し、抽出したい部 分を分:秒で指定する。
その際フレームの入力は必要ない。

トラックを結合して出力する場合は、開始点となるトラックと終了点となるトラックを指定する。
結合ではトラックの順序を入れ替える事はできず、1曲目と3曲目を結合するなど、トラックを飛ばすこともできない。

WAVをMP3に変換

CDからではなく、WAVをMP3や他形式のファイルへ変換する。

「ディレクトリ」で変換するWAVファイルが保存してあるフォルダを指定。
「サブフォルダ参照」にチェックを入れると、親フォルダを指定するだけで、子フォルダ内のWAVファイルを全て認識する。

後は変換するWAVファイルを選択して「変換」をクリックして実行。
ファイルは任意で選択でき、その場合は 「Ctrl」を押しながら対象のファイルをクリックして選択。
変換したファイルの出力先は冒頭で設定した「WAV→MP3」で指定した場所に保存される。

MP3などのファイルをWAVに変換

MP3など非可逆圧縮のファイルは、WAVに変換してもファイルサイズが増大するだけで音質が回復するわけではないので、変換するメリットはほとんどない。
ただ、FLACなどの可逆圧縮ファイルはデータを損なわずに圧縮されているため、WAVにすることで無圧縮状態に戻すことができる。

変換の手順は右端の操作アイコンをクリックするか、「F12」または「変換」→「MPEG→WAV」を 選択。
後はWAVファイルをMP3へ変換するのと同じ。

エラーいろいろ

バージョン1.91で発生した主なエラー。
環境によって異なるので一概には言えないものの、特定に条件下でエラーが発生したり、CDexが強制終了したりする。

CDからのエンコードで可逆圧縮の「FLAC」や「Monkey Audio」に設定すると98%まで変換した時点で強制終了。
WAVファイルからだと問題なく変換されるため、可逆圧縮ファイルに変換する場合は、面倒だが一旦WAVに変換してから再エンコードする必要がある。

Windows7(64bit)で「設定」を開く際に出る「Assertion failed!」のエラーメッセージ。
「Microsoft Visual C++」のエラーっぽいが、「Microsoft Visual C++」を再インストールしても改善せず、「無視」を選択すると「設定」画面が開いて、一応は操作可能。

インストール時に「Unicode encoding」を選択した場合、ID3タグが日本語だとLAMEを使用したMP3へのエンコード時に、上図のようなエラーが各タイトルで発生し、いずれもID3タグが埋め込まれていない状態でファイルが生成される。

対策としてはCDexをアンインストールして「マルチバイト」で再インストールするか、バージョンが下がってしまうが、CDex v1.70β3 ひっそりRel-2.10 を使用するか、ID3タグ無しで出力後にmp3tagなどを使用してタグを埋め込むことになる。

DVD・Blu-rayドライブを認識しない時は、「設定」の「CD Drive」にある「NT用SCSIライブラリを使用する」にチェックを入れる。






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