Free Download Managerのインストールと使い方


インターネットが爆発的に普及しだした2000年前後は、画像・動画・アプリケーションなどがウェブ上から入手できるようになったものの、ナローバンドからブロードバンドへの過渡期でもあり、ダウンロードの速度は悩みの種だった。

この頃に人気を博したのがダウンロードを高速化するだけでなく、サイト全体や特定のページをダウンロードしたり、拡張子を指定してダウンロードするHTMLスパイダーなどの機能を持った「ダウンローダー」と呼ばれるソフトウェア。

ナローバンド時代はダウンロードにかかる時間が長いため、途中で回線が切断されてダウンロードが失敗するなんてことは日常茶飯だったが、ダウンローダーには失敗したダウンロードの再開機能のほか、ダウンロードのスケジュールも設定できるものが多く、24時間稼働でダウンロードすることも可能になり、当時の環境ではPCライフを大きく改善するアプリケーションだった。

Free Download Managerもダウンローダー全盛期に登場したフリーソフトで、一時はセットアップ時に「Software Informer」などのマルウェアやアドウェアのインストール選択項目があったのだが、現在はGPLライセンスに基づいた無料のオープンソースのソフトウェアになっている。

ブロードバンドで通信速度は飛躍的に向上したが、取り扱うコンテンツのサイズも肥大化しており、Free Download Managerを使用するメリットは健在。
また、Free Download ManagerはBitTorrentに対応しているので、BitTorrentでのダウンロードも可能になる。

システム要件

バージョン5.1.28.6375現在

OS:Windows 7以降(32bit & 64bit)
※バージョン3.9.7の利用でWindows XP・Vistaにも対応

ソフトの入手先

Free Download Manager ダウンロードページ




 

BitTorrentとは
ダウンロードページで見かける「BitTorrent」とは、P2P(Peer to Peer)を使用するファイル転送用の通信規約(プロトコル)。
なんのことだか分かりにくいが、通常はファイルをダウンロードする際は、自分のPC(クライアント)からファイルが保存それているサーバにアクセスするのに対し、P2Pはネットワークに接続されたPC間でファイルの転送を行う。

例えばファイルをメールで送る場合、メールは一旦サーバに届き、受信側がサーバにアクセスしてファイルを受け取るが、P2Pの場合はサーバを介せず相手のPCを直接呼び出してファイルの転送を可能にする。

P2Pで有名なのはWinnyやWinMX、Cabosなどのファイル共有ソフトで、これらのソフトを使用すると共有フォルダ内のファイルが公開状態となり、P2Pのネットワークに加入していれば誰でもアクセスできるようになる。
そのため2004年にはWinny上でマルウェアの感染が流行し、企業や官公庁なども含め、PC内に保存してある非共有のデータがWinny上に流出するという事態に発展した。

BitTorrentもWinnyと似ているが、BitTorrentを利用したユーザーはダウンロードするファイルの一部を、ネットワークに加入している複数のユーザー(ピア)から受け取り、ダウンロードしたファイルの一部を提供するという仕組みになっている。
また、BitTorrentはファイルをダウンロードする際、はじめにトラッカー(ピアの接続情報を提供するサーバ)にアクセスする「.torrent」という拡張子のファイルをダウンロードし、トラッカーからPeer(ピア)の情報を受け取って本体のダウンロードが開始する。

BitTorrentもファイル共有の性質があるため、Winnyなどと同様の使い方が可能で、公開されているトラッカーの一覧サイトなどでは違法ファイルも多く、マルウェア感染のリスクもあるので、利用する場合はネットリテラシーと良識が必要。
ただ、「BitTorrent=違法行為」というわけではなく、LibreOfficeやGimpなどのフリーソフトではBitTorrentで配布されているものもある。

ナイフが凶器に使用されると「ナイフを規制しろ!」となるのに、凶器が包丁だと「包丁を無くせ!」とはならない矛盾と同じで、自分が使用しないものに関しては極論を持ち出して糾弾する人が多いものの、ツールに罪はなく使う側の問題だったりする。

Free Download Managerのインストール

2017年6月時点の現行バージョンは2017年3月に公開された5.1.27が最新の安定版。
セットアップウィザードは英語表記のみだが、インストール後は日本語化されており、アドウェアなどのインストールがないので、セットアップ時に注意すべき点は特に無い。

ダウンロードページからインストールするPCの環境に合わせて、32ビットもしくは64ビットインストーラーをダウンロードする。
32bit版は「Free Download 32-bit」のボタンを、64bitは「Download 64-bit version」のリンクをクリック。

Windows XPやVistaで使用する場合は下段のバージョン3.9.7を利用。

ダウンロードしたインストーラーを起動するとセキュリティ警告が出るので「実行」。

セットアップセットアップウィザードが開始するので「Next」をクリック。

インストール先の指定。
特にこだわりがなければデフォルトのまま「Next」。

スタートメニューのショートカット作成もデフォルトのまま「Next」。

追加タスクは上から「デスクトップにショートカットを作成」「タスクバーにクイックランチアイコンの作成」「.torrentファイルの関連付け」「マグネットリンクの関連付け」。
必要な項目にチェックを入れる。

BitTorrentを使用しないのであれば「Associate with .torrent files」とAssociate with magnet links」のチェックは外しておく。

インストールの準備ができなので最終確認をして「Install」をクリック。

セットアップが終了するとFree Download Manager(FDM)起動し、FDMのウェブサイトが開くので、サイトは閉じておく。

Google Chromeがインストールされている環境では、ChromeにFDMの拡張機能を追加するか訊いてくるので、追加する場合は「はい」をクリック。

Chromeのモニタリング機能は、Chromeでファイルをダウンロードする際、自動的にFDMが起動してダウンロードするもので、ダウンロードの度にFDMを起動する必要が無いので結構便利。

Chromeのモニタリングに成功したというメッセージが出るので「OK」をクリックすると、ChromeウェブストアのFDMの拡張機能が開く。

「Chromeに追加」をクリック。

権限を確認して「拡張機能を追加」をクリックして完了。

ChromeにFDMの拡張機能が追加される。

FirefoxやIEの場合はFDMインストール後に設定する。

使用方法

基本的な使い方はFDMにダウンロードURLを貼り付けるのだが、ダウンロードボタンのURLがファイルへの直接リンクでないものが多いため、ブラウザの拡張機能やアドオンを有効にすることを推奨。

FDMの使い勝手が良いのは、有料コンテンツなどをダウンロードする際、ダウンロードに失敗しても無料で再ダウンロードが可能なこと。
具体的にはロシアのMP3のダウンロードサイトでアルバムを購入する場合、ダウンロードボタンをクリックするとチャージしてある残金から差し引かれる仕組みのため、ダウンロードに失敗して再ダウンロードすると課金されてしまうが、FDMならダウンロードURLを記憶しているので再ダウンロードが可能になったりする。

FDMの基本設定

ブラウザとの連携やダウンロード・アップロードの速度などは設定メニューで調整する。

FDMを起動後、右上の「三」から「設定」を選択。

微妙に中華っぽいフォントになっているが、気にせず各項目を確認していく。

デフォルトのダウンロードフォルダはWindowsの「ダウンロード」フォルダになっているので、Windowsのダウンロードフォルダを他のドライブへ移動していなければ、Cドライブにファイルをダウンロードすることになるため、Cドライブ以外のドライブが選択可能なら、リスクヘッジとしてダウンロードフォルダは別ドライブへの作成を推奨。

Chromeはセットアップ時に拡張機能を追加していれば、予めチェックが入っている。

FirefoxやIEを利用する場合は、それぞれチェックを入れる。

Firefoxにチェックを入れた後、Firefoxを起動するとアドオンのインストール確認が表示されるので、「このインストールを許可する」にチェックを入れて「次へ」をクリックするとFDMとの連携が完了する。

IEの場合もブラウザ起動時にメッセージが出るので「有効にする」をクリックすればOK。

この作業をするとブラウザから普通にダウンロードする際、FDMが自動起動するようになる。

その他の項目は基本的にデフォルトのままで特に問題ない。

ダウンロード

ブラウザとの連携設定をした場合は特別な操作は不要で、普通にブラウザでファイルをダウンロードすれば、自動的にFDMが起動する。

ブラウザの「ファイルを保存」ではなく、FDMのウインドウが開くので、ダウンロード先を確認して「ダウンロード」をクリックするだけ。

「設定」でデフォルトのままであれば、「キャンセル」をクリックするとブラウザを使用した通常ダウンロードが開始する。
この設定はダウンローダーを使用してのダウンロードを拒絶するサイトに対応したもので、ブラウザを使用した通常ダウンロードへの移行がスムーズになる。

ダウンロードが開始すると「詳細」ではダウンロードの進捗の他、ファイルサイズやダウンロード速度が確認できる。

「進捗状況」ではダウンロードの進捗が視覚的にで確認できる。

進捗状況を見ても分かる通り、FDMは1つのファイルを複数の断片にしてダウンロードしており、理論的には接続数が増えるほどダウンロード速度が向上する。

「ログ」ではFDMの処理が確認できる。

ダウンロード開始後から接続した回線数が増え、それに比例してダウンロードが早まっていくのが分かる。

ダウンロードのトラフィックは通常「高い」で処理され、「設定」がデフォルトの状態であれば「ダウンロード速度」は「無制限」、「接続の最大数」は「200」、「同時ダウンロードの最大数」は「12」になっており、トラフィック(通信量)を最大限に使用してダウンロードする。
ただし、多くのサーバは負荷を軽減するため接続数に制限があり、FDMは設定値で実行するわけではなく、設定値内で自動調整を行う。

また、「高い」の状態でダウンロードしながらウェブサイトの閲覧やネットゲームなどをすると、トラフィックが不足して遅延が発生する可能性があり、状況に応じて「標準」や「低い」でFDMが使用するトラフィックに制限をかける必要がある。

「手動」を選択すると「ダウンロード速度」と「アップロード速度」の設定が任意で行える。

「アップロード速度」はBitTorrentを使用する場合のもので、BitTorrentを使わなければ関係はない。

「カタツムリ」をクリックすると「カタツムリモード」になる。
「カタツムリモード」はダウンロード速度を「2KB/秒」に制限し、接続数も1回線になり、ダウンロード停止に近い状態でダウンロードを続行するもので、カタツムリに申し訳ないほどダウンロードは遅くなるが、その分トラフィックが開放されるので、状況に応じて利用すると便利かも。

ダウンロードが失敗した場合は、上部ペインのリストから失敗したファイルにチェックを入れ、コンテキストメニュー(右クリックメニュー)から「やり直し」を選択すると、ダウンロードが再実行される。

ファイルのダウンロード時に開くFDMのウインドウにある「スケジュール」にチェックを入れると、ダウンロードを実行する時間設定が可能になる。
時間はドロップダウンリストから選択できるが、直接入力も可能なので1分単位で設定できる。

設定は曜日と時間で、From~Toの間でダウンロードを実行し、設定時間外は一時停止で待機状態になるが、PCが起動していることが大前提で、スケジュール設定中はスリープモードにはならない。

スケジュールが設定されるとリストに時計のアイコンが表示される。

複数のファイルをリストに追加した場合、ダウンロードの優先順位を設定することができる。
優先順位は「高い」「標準」「低い」の3種類で、リストからファイルを選択し、コンテキストメニューの「設定された優先度」から指定する。

優先度を設定した場合、同時にダウンロードを開始すると明らかな差がでるので、意外と便利な機能だったりする。

リスト内のファイルを選択し、上部のゴミ箱アイコンをクリックすると、「ファイルを削除」と「リストから削除」2択のダイアログが表示される。

「ファイルを削除」は文字通り、ダウンロードしたファイルを削除するものなので注意が必要だが、削除されたファイルはゴミ箱に移動しているだけなので復元は可能。

「リストから削除」はダウンロードしたファイルを残したままリストから削除するもので、リストから削除してしまうと復元できず、ファイルの再ダウンロードは不可能なので要注意。

「ファイルを削除」と「リストから削除」はコンテキストメニューからも実行できるが、コンテキストメニューでは「ファイルを削除」が「Delete Files」と表記されている。

BitTorrent

BitTorrentを利用する場合も、ブラウザと連携していれば、通常のダウンロードと同じ要領でファイルをダウンロードできる。

高機能フォトレタッチソフト「Gimp」のダウンロードページには通常ダウンロードのほかに「via BitTorrent」とBitTorrent経由でのダウンロードリンクがある。

ブラウザとFDMが連携した状態で「via BitTorrent」のボタンをクリックすると、FDMがBitTorrentを認識してダウンロードウインドウが開くので、通常ダウンロードと同様に「ダウンロード」をクリックするだけ。

ダウンロードが開始すると「詳細」にファイルの情報のほか、「シェア比」や「ピア」「ノード」などBitTorrent特有の情報が表示される。

「DHTノード」は認識しているピアの数で、「ピア」は実際に接続してファイルをダウンロードしているピアの数を表示している。

BitTorrentには「トラッカー」という「ピア」の情報を提供する元締めがあり、torrentファイルからトラッカーにアクセスしてピアの情報を取得後、他のピアからファイルの断片をダウンロードする一方、ダウンロードしたファイルを他のピアにアップロードし、ダウンロードが完了するとアップロード専用の「シーダー」になる。

「シェア比」とはピアの受信量と送信量の比率で、BitTorrentでは受信量と同じ送信量(シェア比 1以上)になるまでシーダーとしてファイルを提供することが推奨されている

FDMではデフォルトで「シード」が有効になっているので、BitTorrentでファイルをダウンロード後、しばらくすると「詳細」の「有効シード数」の箇所で数値が動き始め、シーダートしてファイルのアップロードが開始する。

シーダートしての機能を無効にする場合は、「詳細」の「有効シード数」のチェックを外すだけ。
リストからファイルを選択後、コンテキストメニューの「シードを有効」をクリックしてチェックを外しても同じ。

また、リストからファイルを削除したり、ダウンロードしたファイルを移動、削除してもシーダートしての機能が失われる。

ダウンロード速度について

BitTorrentはダウンロード速度が早いのかと言えば、GimpやLibreOfficeでテストした結果、いずれもFDMで通常ダウンロードしたほうが断然早かった。

ファイルサイズ213MBのLibreOfficeをダウンロードした場合
BitTorrent:約44秒
FDMの通常ダウンロード:約20秒
ブラウザの通常ダウンロード:約21秒

FDMの通常ダウンロードとブラウザのダウンロードも僅差だが、BitTorrentは明らかに遅い。
その上、BitTorrentのマナーを守ろうとすれば、ダウンロード後も結構、長い期間シーダーとしてファイルを提供する必要がある。
ちなみにLibreOfficeの場合、ダウンロード後の1時間でアップロードしたファイルサイズは1MB、シェア比は0.5%しか消化できていない。

通常ダウンロードで提供されているものであれば、BitTorrentを使用するメリットは皆無に近いというのが率直な感想だが、環境にも左右されるのでダウンロードの一手段としては有効かも。

YouTubeからのダウンロード

Freemake Video Downloaderほど多機能ではないが、Free Download ManagerもYouTubeの動画ダウンロード機能を実装している。

動画をダウンロードするには、対象の動画を開いた状態でアドレスバーのURLをコピー。

FDMを開いてペーストすると、クリップボードの情報を認識して、ダウンロードのダイアログが表示されるので「OK」をクリック。

対象の動画を認識するので「品質」を選択して「ダウンロード」をクリック。

FDMではロテクトのかかってるコンテンツもダウンロードできるため、使用の際には注意が必要。

Caution
保護されている動画をダウンロードすると、著作権法30条で定められている「技術的保護手段の回避」に該当するため違法。
更に2012年10月施行の改正著作権法により、保護がかかっていなくても「著作権を侵害している違法ファイルを、違法なものであると知りながらダウンロードする行為」が禁じられ、親告罪ではあるが罰則が適用されるようになった。





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