Windows7の高速化と基礎知識

パソコンが遅いと作業効率は悪くなるし、イライラするし、精神衛生上よろしくない。
そこまで生き急いでどうする、と思ったりもするが、やはりPCは早いに越したことはない。

パソコンの処理速度は当然ながらパソコン本体のスペックに因るところが大きいものの、Windowsの初期設定では「見た目」に随分と労力(リソース)を使っており、その分だけ処理速度が犠牲になっていたりする。
また、初期設定は万人向けのため、敢えて動作を緩慢にしているところもあるので、そのあたりの設定を変更するだけでも体感速度は変わってくる。




高速化の基礎知識

高速化と聞けば何となくチューンナップするようなイメージがあるものの、CPUを換装したり、メモリやグラフィックカードを増設しない限り、PCの性能は向上しない。
高速化と言っても、あくまで贅肉を削ぎ落として軽量化するだけ。
IObit systemcareなどシステムの最適化と高速化を謳っているユーティリティソフトも同じで、実行するのは「整理」と「見た目の修正」「初期設定の変更」くらい。

パソコンは与えられた指示をCPUとメモリを使って実行しており、モニタにアイコンを1つ表示させるだけでも、CPUが考えてメモリが記憶している。近年はグラフィックスが進化して綺麗になった分、CPUへの負担も大きくなったため、グラフックスを専門で処理するGPUが実装されることが多く、通常の処理をCPU、画像の処理をGPUに分散させることで、パフォーマンスの向上を図っている。

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Windowsを起動して何もしていない状態でも、CPUやメモリは休む間もなく働いている。

「タスクバー」の上にマウスカーソルを移動させ、右クリックメニューから「タスクマネージャーの起動」を選択。
タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブを開くと、CPUとメモリの使用状況をリアルタイムで確認することができる。
また、「パフォーマンス」タブにある「リソースモニター」では、より詳細な情報を見ることができる。

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リソースモニタのCPUやメモリを見ると、数多くの「.exe」という項目があるのだが、これらの「.exe」は実行ファイルと呼ばれるもので、Windowsが使用しているものもあれば、後からインストールしたアプリケーションが使用しているものもある。

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タスクトレイに並んでいるアイコンは「常駐プログラム」というもので、多くはWindowsの起動時に自動で読み込まれ、バッググラウンドで活動している。
当然、常駐プログラムが増えれば増えるほど、CPUやメモリを占有するので、作業をする際に利用できるリソースが少なくなり、結果として動作が遅くなる。

CPUは全ての処理を健気に実行するのだが、実行しているプログラムが増えて、処理能力を上回ってくると、処理しきれず少しずつ遅延が生じてくる。
遅延の原因はCPUが処理する際にアクセスするメモリの容量不足。
CPUとメモリは2つ合わせて「脳」の役割をするのだが、考える際には記憶することが必要なので、記憶領域が不足してくると必然的に計算にも支障が出てくる。
メモリは容量が不足してくると、スワップといって溢れた情報をハードディスクの空き領域に一時保存するため、CPUは処理する際にハードディスクへアクセスする必要が出てくる。
メモリとハードディスクのアクセススピードには格段の差があり、メモリが暗記したものを答えるのなら、ノートに書いてあるものを探して答えるのがハードディスクといった感じ。

そのためCPUとメモリのリソースに空きを作るのは、最も手っ取り早く、効果も上がる高速化の手段になる。

PCのクリーンアップ

PCを根本的に高速化させるアプリケーションは存在しないのは前述のとおりで、高速化・最適化のユーティリティソフトの中にはレジストリを変更するものが多いので要注意。
特に現行のIObit systemcare9はレジストリを変更するだけでなく、ダウンローダー型のウイルスに似たような動きもするので、使用は避けたほうが無難かも。
中華製のフリーウェアを使用する際は、慎重を期すに越したことはない。

ただ、手動では限界もあるので、10年以上支持されている老舗クリーナーソフトCCleanerを使用する。

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CCleanerは「クリーナー」と「レジストリ」をそれぞれ実行するだけだが、「クリーナー」の「拡張機能」にある「古いプリフェッチデータ」にチェックを入れる。

「最近、Windowsの起動が遅くなった気がする」という場合は、これだけで起動速度が改善する可能性がある。

CCleanerを実行したらパソコンを再起動。

常駐アプリケーションの削減

次は常駐アプリの断捨離。
アプリケーションをデフォルト設定ままインストールすると、いつの間にやらタスクトレイにアイコンがいっぱい並んでいたりする。

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CCleanerの「ツール」→「スタートアップ」では起動時に実行されるプログラムで、「無効」にしてもシステムへの影響がほとんどないプログラムが表示される。
そのため表示された全てのプログラムを無効にしてもシステム的には問題はない。
ただし、高速化するために使い勝手を犠牲にするのは本末転倒なので、実行されているプログラムをググって、必要か否かを判断したほうがいい。

視覚効果の変更

Windows7にはVistaから受け継がれたWindows AeroというGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェース)が使用されいる。

「見た目」にこだわった「美しい?」デザインになり、余分にリソースを消費する「透明化」なども採用され、要求されるスペックの高さにWindowsXPのサポート終了時には低スペックマシンが悲鳴を上げた。

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GUIの設定は「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」で表示される画面の左ナビゲートメニューにある「システムの詳細設定」をクリック。
もしくは「コンピュータ」のコンテキストメニュー(右クリックメニュー)の「プロパティ」から「「システムの詳細設定」。
「システムのプロパティ」が開いたら「詳細設定」タブを選択し「視覚効果」タブを選択。

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デフォルトでは「コンピューターに応じて最適なものを自動的に選択する」が選択されているはずで、Aeroもほかいろいろと視覚効果が有効になっている。

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視覚効果の設定を「パフォーマンスを優先する」に変更すると、一切の視覚効果がオフになるため、Windows9x系に戻った感じのGUIになるが、パフォーマンスが最も向上する。

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さすがに全ての視覚効果をオフにすると見た目が残念すぎるので、ある程度のデザイン性を残したまま、パフォーマンスを向上させるには、Aeroを無効にしたWindows7ベーシックというGUIになる。

「視覚効果」で一旦、「パフォーマンスを優先する」を選択して、全項目のチェックを外してから、「アイコンの代わりに縮小版を表示する」「ウインドウとボタンに視覚スタイルを使用する」「スクリーンフォントの縁を滑らかにする」の3項目のみにチェックを入れて「適用」をクリック。

透明効果のほか、影やアニメーションなどが無効になるので体感的に動作が早くなる。

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透明感が欲しい場合は、Windows7ベーシックの設定に「デスクトップコンポジションを有効にする」と「透明感を有効にする」の項目を追加すればOK。
この設定はデフォルトのGUIと見た目がほとんど同じで、デフォルトよりも動作が早くなるのでオススメ。

マウスポインターの移動速度

視覚効果と同様に設定を変更することで早く感じられるのがマウスポインターの移動速度。
「速度を上げる」=「感度が上がる」ということなので、マウスを少し動かすだけでマウスポインターが大きく移動することになる。

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マウスポインターの速度を変更するには、「コントロールパネル」→「ハードウェアとサウンド」から「デバイスとプリンター」の項目にある「マウス」をクリックして「マウスのプロパティ」を開き、「ポインターオプション」タブの「速度」を調整する。

速度を上げるとマウスポインターが素早く動くようになるが、使い勝手に関しては個人差があるのでなんとも言えない。

不要フォントの削除

Windowsで使用するフォント(書体)はデフォルトで英字を中心に揃っているが、市販のソフトをインストールする際に日本語フォントが追加されたり、フリーフォントを追加したりと、フォントフォルダは肥大化する傾向にある。
フォントはOSだけでなく、文字を使用するアプリケーションで読み込まれるため、フォント数の増加に比例して、アプリケーションの起動時間が長くなる。
特に日本語フォントを多くインストールすると動作パフォーマンスが低下するため、現在のWindowsには使用したフォントのキャシュを作成する仕組みが備わっているものの、フォントキャッシュも肥大化する傾向にあるため、パフォーマンス優先で考えるなら、インストールする日本語フォントは少ないに越したことはない。

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パフォーマンスを優先するなら未使用のフォントは極力「Fonts」フォルダから外したほうが良いのだが、システムが標準で使用しているフォントなどもあるので、手当たり次第に外すと具合が悪い。
「Fonts」フォルダは「Cドライブ」→「Windows」→「Fonts」でアクセスでき、アプリケーションのフォント一覧に出てこない(非表示)フォントがグレーアウトしている。

Windows7に標準搭載されている日本語フォントは「メイリオ」「Meiryo UI 」「MSゴシック」「MS UI Gothic」「MS Pゴシック」「MS明朝」「MS P明朝」の合計7書体のみ。

Windows 7 の日本語フォント環境についてlink

使わない日本語フォントが大量にインストールされているなら、フォントフォルダから外すことでパフォーマンスの改善は期待できるが、2~3のフォントを外す程度ではパフォーマンスに与える影響はほとんどなかったりする。

不要アプリケーションの削除

市販のパソコンを購入すると付加価値なのか、さまざまなアプリケーションがインストールされているが、便利なソフトであっても使わなければただのゴミ。
個人的に目障りなのは、各メーカー独自のサービスプログラムで、頼んでもいないのに自動起動してバックグラウンドで動作していたりする。

単にハードディスクをいくらか使用しているだけなら放置していても問題ないが、使用していないにも関わらずバックグラウンドで動作しているようなプログラムは削除するに限る。
ただし、ドライバなど使っていないようでも必要なプログラムもあるので、不明なプログラムは削除する前に調べた方が無難。

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プログラムの削除にはアンインストール支援プログラムのGeeK Uninstallerがオススメ。
GeeK UninstallerはWindows標準のアンインストールでは残ってしまうレジストリのエントリなども削除できる。

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プログラムの削除はパソコンの最適化・高速化では必須項目なのだが、無駄なプログラムが大量にインストールされていたり、メモリリソースを極端に消費する常駐プログラムでない限り、不要なプログラムを2つ3つ削除したところで体感できるほどの改善は見込めない。

レジストリの編集

Windowsは「使いやすくするため」に、敢えて時間というか「間」をとっている箇所がある。
その1つがメニューの表示速度。
初期設定ではサブメニューがあるメニューにマウスポインターを合わせると、サブメニューが開くまで400ミリ秒の遅延が発生する。
設定を変更すれば分かるのだが、この400ミリ秒の遅延はビギナーでもしっかりとメニューを操作できる絶妙な待機時間で、この「間」がなくなると却って使いづらくなったりする。
ただ、操作に慣れると400ミリ秒も必要ないので、遅延時間を短縮することで、パソコンの反応速度が向上したような感じになる。

※以下はレジストリというアプリケーションの設定情報などが格納されたデータベースの値を変更するため要注意

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「スタートメニュー」の「ファイル名を指定して実行」に「regedit」を入力して「OK」。
もしくは「Cドライブ」→「Windows」→「regedit」。

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レジストリを変更するので、はじめにバックアップを作成。
レジストリエディタを起動した状態で、「ファイル」→「エクスポート」を選択し、任意のファイル名を付けて保存。

復元が必要になった場合は、レジストリエディタを起動して「ファイル」→「インポート」を選択し、保存したファイルを指定して「開く」をクリック。

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左にあるナビゲーションのフォルダ・ツリーで「「HKEY_CURRENT_USER」→「Control Panel」→「Desktop」を順に開き、右側に表示されるリストから「MenuShowDelay」をダブルクリック、もしくは選択して「Enter」キーを押す。

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「文字列の編集」ウインドウが開くので、「値のデータ」を400から任意の数値に変更する。

「MenuShowDelay」は直訳すると「メニュー表示の遅延」。
400にすると400ミリ秒の遅延が発生し、「0」にすると遅延がなくなる。ただ、前述のとおり「0」にすると微妙に使いづらくなるので、「100」くらいがオススメ。

「値のデータ」を変更したら「OK」でウインドウを閉じ、レジストリエディタも閉じて、パソコンを再起動すると変更したレジストリの値が反映される。

「MenuShowDelay」の編集は本来の「間」を短縮もしくは無くすだけで、視覚効果の無効化や不要ファイルの削除など、パフォーマンスを向上させる方法ではないものの、最も動作が早くなったと体感できる技だったりする。

デフラグについて

一昔前まではパソコンの最適化と言えば「デフラグ」だった。
ディスクのフラグメンテーション、いわゆるディスクの断片化を解消する作業で、「デフラグメンテーション」が略されて「デフラグ」。
Windowsにはデフラグツールが標準搭載されており、以前からその使用頻度については諸説紛々していた。
defrag一つのデータが連続して書き込まれず、複数の空き領域に分割されて配置 された場合、そのデータの読み込みは連続したデータと比較して処理が多くなるだけで なく、ハードディスクのデータを読み込むヘッドの移動量も大幅に増加するため、データの読み込みと書き込み速度が低下するだけでなく、 ハード ディスクの物理的な故障の原因にもなりかねない。

デフラグを実行すると断片化が解消され、ファイルへのアクセス速度が向上する他、ハードディスクの物理的な負荷も軽減するのだが、デフラグ作業は点在しているデータを一つにまとめ、それを再配置 していくわけなので、ハードディスクに連続的な読み込みと書込が実行さ れ、大きな負荷がかかることになる。

デフラグ作業による負荷は、健全な状態のディスクなら問題ないが、ディスクが劣化していれば致命的な損傷を与えかねない。
また、近年増加してきたSSDは、ハードディスクと構造が異なるため、SSD専用のデフラグが必要で、Windows標準のデフラグツールはHDD用なので使用しないほうが無難。
SSDのデフラグそのものもHDDと比べれば、それほど気にする必要もないらしい。


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