国内でもHuawei・ZTEの排除が本格化


2018/12/13
2018/12/23更新

今年の夏に日本がオーストラリアとともに次世代通信規格「5G」から、HuaweiとZTEを排除する方針を固めたという報道があり、その流れがようやく本格化してきた。

豪州・日本もファーウェイ・ZTEを排除

2018/08/27 オーストラリア政府がファーウェイ・ZTEを次世代通信規格「5G」からの排除を発表したのに続き、日本 … “豪州・日本もファーウェイ・ZTEを排除” の続きを読む



11月下旬には米国がHuaweiなど中国製の通信機器を使用しないよう友好国に要請しているとの報道があったばかり。

米政府、華為技術製機器の使用避けるよう同盟国に要請

一連の流れを見てみると、今夏に排除する方針が固まったHuaweiとZTEに対し、その裏付け作業が進められ、米国の要請というタイミングで発表された感がある。

政府調達、「悪意ある機器」の回避が重要=官房長官

中国ファーウェイ・ZTE製品を排除へ 政府調達「安全保障上」

安倍首相も菅官房長官も「悪意ある機能が組み込まれた機器を調達しないようにすることが極めて重要」と言うのみで、企業名を名指ししているわけではないが、FNN PRIMの記事では与党関係者の発言として「政府がファーウェイの製品を分解したところ、ハードウエアに『余計なもの』が見つかった」としており、実際に今回の措置が事実上、HuaweiとZTEの排除を意味していることから、HuaweiとZTEの機器に悪意のある機能が組み込まれていた可能性が濃厚になった。

この措置を受けて民間の通信会社が中国製機器の排除を発表。

携帯大手4社も中国製排除へ 「5G」基地局など

政府が電力や水道など重要インフラの14分野に対しても、HuaweiとZTEの機器使用の排除を要請したと日本経済新聞が報じているが、菅官房長官はこれを否定している。

今回の日本の対応の数日前には、奇しくもHuaweiの創業者であり現CEO任正非の娘で、最高財務責任者(CFO)の孟晩舟が、米国の司法当局の要請を受けたカナダの司法当局に逮捕されている。

Huaweiの孟晩舟CFO、逮捕容疑は詐欺

時を同じくして天才科学者と謳われていた米スタンフォード大学の張首晟教授が自殺したらしく、中国では陰謀論が広まっているとか。。。

ファーウェイ逮捕と「天才科学者」自殺  中国ネット、陰謀論で大揺れ 

一般消費者の立場からすれば、「で、Huaweiの端末は使っていいの?」という部分が重要なのだが、米国政府はダイレクトに「一般人も使用を控えるのが好ましい」と発表し、米国最大の通信会社AT&TがHuaweiの端末発売をドタキャンしたことに比べると、中国との摩擦を最小限に抑えたい日本政府が「Huaweiの端末は使わないほうがいいですよ~」と発表することはないと思われる。

このタイミングで実施されたAmazon最大のセール「Cyber Monday2018」でもHuaweiの「P20」や「P20 lite」が目玉商品として普通に販売されており、Huaweiのスマホを扱っているドコモも販売は継続で様子見の状態らしい。

実際のところスマホのような通信デバイスは、HuaweiやZTEに限らず、常時接続状態にあるために、多かれ少なかれ情報漏えいのリスクはある。
世の中には消費期限が切れていても平気で食べる人もいれば、賞味期限が1日でも過ぎたら捨てる人もいるので、結局のところリスク管理は本人次第。

個人的には産業スパイに狙われるような情報を持っているわけでも、政府や企業の要人でもないのだが、会話を含め端末内の情報をごっそり抜き取られる「機能付き」のデバイスは、できれば遠慮したいところ。

2018年12月23日追記

その後、当然ながら今回の事案に対して「事実無根」「米国の虚妄」としてファーウェイと中国政府が猛反発。
法的措置も辞さないと強気の姿勢で挑んでおり、それを後押しするように「ファーウェイ製のスマホを分解しても『余計なもの』は発見できなかった」など、ファーウェイを支持する記事を目にするようになった。

その中でも「ドコモやau、ソフトバンクなどが採用しているから大丈夫」という「大手企業=安心」という昭和っぽい安易な大手信仰記事には少々驚かされた。

残念ながらそのドコモの社長が「個人データが抜かれるなら売らないほうがいい」というコメントを出している。

NTT社長、ファーウェイ製スマホ「データ抜かれるなら売らない」

また、Googleは企業向けに「Android Enterprise Recommended」として、企業が安心して導入できるデバイスを紹介しており、その中にファーウェイのデバイスもリストアップされてるのだが、そもそも「Android Enterprise Recommended」は「一定の要件を満たす」デバイスで、セキュリティに関しては「90日以内にセキュリティアップデートが実施される」ことが条件になっており、デバイスのセキュリティを保証するものではない。
無論、もしバックドアが仕組まれているようなデバイスを掲載すれば、Googleの信頼性が失墜するので、そのあたりは今後の動向が気になる。

Android Enterprise Recommended

今回の件はいつの間にか「ファーウェイのスマホにバックドアが仕組まれているか否か」に論点がすり替わっている気もするが、政府が「セキュリティ的な観点から中国製の通信機器を排除」した事実に変わりはない。

ただ、この話題もすでに収束へ向かっており、日本はセキュリティリテラシーが低い上、そもそも中国製デバイスのバックドアについては今に始まった話ではなく、今回の件で離れるようなユーザーなら、はなから敬遠しているはずなので、ファーウェイの受ける「風評被害?」は限定的というより、スマホの販売に関しては皆無に近いはず。





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