DVDを動画ファイルに変換する方法と基礎知識

DVDを動画ファイルに変換する場合、DVDに収録されているコンテンツを、他のファイル形式へ変換する「エンコード」という処理を行いながら、「リッピング」を実行することになる。

DVDリッピングの基礎知識

リッピングとはDVDやCDに記録されているデータを、抽出・変換してパソコンに取り込むことで、バックアップやコピー、ダビン … “DVDリッピングの基礎知識” の続きを読む

変換作業の選択肢は、DVDのリッピングやエンコードの予備知識がなくても、それなりに高画質な動画ファイルを簡単に作成できる有料ソフトを購入するか、エンコードの予備知識が必要なフリーソフトを使用するかの2通り。
有料ソフトの場合は、映画などのDVDに使用されているアクセスコントロール(CSS)やコピーコントロールを解除できるものもあるが、著作権法の「技術的保護手段の回避」に抵触する違法行為になるので注意が必要。

有料ソフトであれば、DVDFab.cnが開発している「DVDFab DVDリッピング」が日本語にも対応しており、PCビギナーでも簡単にリッピングできる。
また、強力な保護解除機能も実装。

DVDFab11 DVDリッピングのインストールと使い方

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フリーソフトで最も人気があるのはMP4とMKVファイルへの出力に特化したHandBrake。
保護されていないDVDで利用でき、プロファイルが用意されているため操作は比較的簡単なのだが、現行バージョンは日本語化されていない。

HandBrakeのインストールと使い方

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日本語をサポートしており、多彩な設定ができるXMedia Recodeも保護されていないDVDを動画ファイルとして出力可能だが、コーデックやビットレートなどの予備知識が必要。

XMedia Recode のインストールと使い方

XMedia Recodeは多形式のフォーマットに対応したドイツ製のエンコーダーソフトで、シンプルで使いやすく日本語にも … “XMedia Recode のインストールと使い方” の続きを読む

また、DVDFab PasskeyDVDFab DVDコピー や RedFox AnyDVD HD とHandBrake、XMedia Recodeを併用すると、各アプリの用途が広がったりする。



DVD-Videoの画質

DVD-Videoの解像度は720px * 480pxのSD画質。
ピクセル(px)は、画素数で使用される画像を構成する最小単位で、色のついた点のこと。
SD画質の場合、横720個、縦480個の点によって画像が構成されてることになる。

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SD画質の画素数 720px *  480px
HD画質(720p)の画素数 1280px  *  720px
フルHD画質の画素数 1920px * 1080px

DVD-Videoが普及した当時は、まだテレビがアナログ放送で、デジタルに対応したブラウン管テレビが一般的だった。
このブラウン管テレビの解像度を画素数で表すと640px * 480pxで、DVD-Videoは当時の再生環境で高画質なメディアだったのだが、現在市販されている液晶テレビは基本的にハイビジョンかフルハイビジョンなので、SD画質の映像を再生すると画面サイズに拡大することになる。

メーカー各社は単に拡大処理をする「アップコンバーター」に、輪郭の強調など独自の技術を施して、よりHD画質に近い画質を再現する「アップスケーリング」を行なっているため、見栄えはマシになっているが、アップスケーリングは補完機能なので、再生する機器によって性能が異なってくる。

DVD-VideoがSD画質のため、現在ではYouTubeなどの動画サイトでアップされているHD対応の動画よりも解像度が低いので、DVD-Videoを動画に変換する際は、画質に過度な期待はしないほうが賢明かも。

アップスケーリングでは有料のWonderFoxのHD Video Converter Factory Proが優れており、SD画質からHDへ変換した際のクオリティは非常に高いのだが、一部に不具合が存在しているのが玉に瑕。

DVD-Videoのファイル形式

動画ファイルは基本的に動画と音声から構成されており、これらのファイルを一つの容器(コンテナ)に入れたものが、コンテナフォーマットと呼ばれるファイル形式。
代表的なフォーマットはAVI(avi)で、他にはMatroska(mkv)、MP4(mp4)、MPEG(mpg)などがある。

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DVD-Videoでは「VOB」という独自のコンテナフォーマットが使用されているが、ファイルフォーマットはMPEG2 PS。

PSは「プログラムストリーム」の略で、他にデジタル放送で使用されているMPEG2 TS(トランスポートストリーム)がある。

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MPEG2 PSもコンテナフォーマットで、映像と音声を1つのファイルに格納する多重化の規格。

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ややこしいので整理すると、映像と音声のデータを格納したMPEG2-PSというコンテナが、VOBというコンテナに格納されている感じ。
映画などのDVD-Videoは、1つのMPEG2-PSファイルをファイルサイズでザックリと分割してVOBファイルに格納している。

そのためVOBファイルの拡張子を「.VOB」からMPEG2-PSの拡張子「.mpg」に変更すると、ファイル単体をメディアプレーヤーで再生できるが、MPEG2-PSは再生時にシステムヘッダの情報が必要なため、ファイルが分割されると初めのファイルは再生できても、2番目以降のファイルが再生できないケースもある。
ただ、途中から再生することを前提にしたファイルの場合は、システムヘッダの情報がそれぞれのデータに付加されており、分割されたファイルを単独で再生可能になっている。

コーデック

DVD-Videoの場合、MPEG2-PSファイルの中に格納されている映像には、MPEG-2というビデオコーデックが使用されている。

コーデックとは圧縮・復元プログラムの総称。
「MPEG-2」コーデックは下位規格になるMPEG-1をベースに拡張されたもので、画質についてはMPEG-1がビデオの3倍モード、MPEG-2はS-VHSと同程度の画質になると言われている。

コーデックによるデータの圧縮には2通りあり、1つは圧縮したデータをオリジナルと全く同じ状態に復元する可逆圧縮。もう1つは圧縮したデータをオリジナル通りに復元できない非可逆圧縮。
MPEG2やMPEG4、WMVなどは全て非可逆圧縮で、画質に及ぼす影響が少ないデータを削ぎ落してデータを圧縮するため、圧縮率を高めれば削ぎ落とされるデータ量が増加し、ファイルサイズは小さくなるものの画質が劣化することになる。

オ リジナルデータを完全に復元する可逆圧縮は、無圧縮データよりもファイルサイズは小さくなるが、非可逆圧縮と 比較するとファイルサイズは無圧縮に近く、汎用性が低いというデメリットがある。

ビットレート

ビットレートは1秒間に送受信するデータ量を表しており、 単位は「bps」または「kbps」。
単純にビットレートが高ければ1秒間に多くの情報を送ることができ、その結果として描写の精細さが向上して高画質になるが、ビットレートの値が高くなれば、比例してファイルサイズも大きくなる。

DVD-Videoの最高品質は規格により9800kbpsと決められており、4.7GBの片面1層のメディアに1時間収録可能。
片面1層のDVDに2時間の動画を収める場合はビットレートを4000kbpsまで下げる必要がある。

動画ではビットレートが1500kbpsの時に、ブロックノイズがはっきりと分かるレベルで発生している。
SD画質(720*480)で制作したので、PCやタブレットなどで全画面表示にして再生すると、アップスケーリングせずにDVD-Videoをハイビジョンテレビで視聴している環境に近くなる。

ついでに現在主流になっているコーデック MPEG4 AVC(H.264)で同じソースをエンコードした。ちなみにMPEG4、AVC、H.264など呼び方は異なるが全て同じもの。
こちらの動画はビットレートを4000、1500、700とMPEG2のほぼ半分に設定しているが、画質は見ての通り。
ファイルサイズは6秒の無音声動画でMPEG2の4000kbpsは3.1MB、MP4の1500kbpsが1.09MBなので約3分の1のサイズ。

AVC(MPEG4)コーデックはMPEG2の2倍~3倍の圧縮率があり、画質は2倍向上していると言われているので、理論的には元データの半分のビットレートで同程度の画質を得ることができる。
ただし、MPEG2をAVCへ変換しても画質が向上するわけではない
ビデオの3倍モードで録画した物を、標準モードでダビングするのと同じで、元データを超える品質は基本的に得られない。

フレームレート

フレームレートは1秒間に表示させるフ レームの数を表し、単位は「fps」。
動画はパラパラ漫画と同じで、一枚一枚の絵が連続して映し出されており、その一枚の絵に相当するのがフレームになる。

DVD-Videoのフレームレートは29.97fpsで、1秒間に約30枚の絵が表示されている感じ。
フレームレートは数値が高いほどなめらかな動きを実現するが、当然、数値が上がるとファイルサイズも大きくなる。
また、ビットレートと同様にフレームレートも、ソースより引き上げてもファイルサイズが無駄に増えるだけ意味がなく、逆にフレームレートの数値を落としてしまうと滑らかさが損なわれるのでソースの数値を維持しておくのがベター。

リッピングの違法性

DVDを動画ファイルにする際は、DVDにアクセスコントロールやコピーガードが施されていないことが大前提になる。
例え自ら購入したDVDやBlu-rayであっても、そこに収められているコンテンツは著作権法で保護されており、「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く暗号化の解除」は、著作権法 第30条 (私的使用のための複製)に抵触する。

一般的なDVD-VideoにはCSS(Content Scramble)という「アクセスコントロール」技術で暗号化されており、コピーはできても再生できない仕組みになっているが、この技術はVHSで使用されていたマクロビジョンやBlu-rayなどで使用されているAACS、地デジで使用されているCPRMなどの「コピーコントロール(コピーガード)」とは異なるという観点から、2012年以前はDVDのリッピングがグレーゾーンとして公然と行われ、リッピングの方法を記載したり、リッピングソフトを同梱したパソコン雑誌も店頭に並んでいたのだが、2012年10月 施行の改正著作権法で「アクセスコントロール技術を施したDVDやゲームソフトのリッピングの違法化」が盛り込まれ、これまでグレーゾーンとされてきたDVDのリッピングは完全に違法になった。

著作権法と違法行為

違法ファイルとは著作権法に抵触しているファイルで、俗に「割れ(Warez)」と呼ばれる不正コピーしたものを指す。 著作権 … “著作権法と違法行為” の続きを読む

CSSは再生する機器を限定するための技術で、DVDプレーヤーはCSSの暗号を解除して再生している。
つまり著作権法30条で定める「技術的保護手段を回避」しているわけだが、同条項には「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。」と記されており、CSSで保護されている映画など一般的なDVDの場合、著作権者は家庭で再生して楽しむことを前提としており、その目的以外での使用は禁じている。

リッピングソフトの多くは、DeCSSというCSS解除プログラムを搭載しており、プレーヤーと同様に暗号化を解除、内容を復元しながらエンコード処理を行うことが可能になっているため、この機能を使用すると著作権法30条二項に抵触してしまう。
ただ、リッピングソフトの使用そのものが禁じられてるわけではなく、「CSSを解除してエンコードする」ことが禁じられているので、暗号化されていないDVDをリッピングする行為については、私的使用の範囲内であれば全く問題がない。

 





エンコーダー

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DVDリッピングの基礎知識

リッピングとはDVDやCDに記録されているデータを、抽出・変換してパソコンに取り込むことで、バックアップやコピー、ダビングなどと同義。

DVD-Videoの画質

DVD-Videoの解像度は720px * 480pxのSD画質。
ピクセル(px)は、画素数で使用される画像を構成する最小単位で、色のついた点のこと。
SD画質の場合、横720個、縦480個の点によって画像が構成されてることになる。

dvd-movie002

SD画質の画素数 720px *  480px
HD画質(720p)の画素数 1280px  *  720px
フルHD画質の画素数 1920px * 1080px

DVD-Videoが普及した当時は、まだテレビがアナログ放送で、デジタルに対応したブラウン管テレビが一般的だった。
このブラウン管テレビの解像度を画素数で表すと640px * 480pxで、DVD-Videoは当時の再生環境で高画質なメディアだったのだが、現在市販されている液晶テレビは基本的にハイビジョンかフルハイビジョンなので、SD画質の映像を再生すると画面サイズに拡大することになる。

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DVD-Videoでは「VOB」という独自のコンテナフォーマットが使用されているが、ファイルフォーマットはMPEG2-PS。
映画などのDVD-Videoは、1つのMPEG2-PSファイルをファイルサイズでザックリと分割してVOBファイルに格納している。

MPEG2というファイル形式もDVD-Videoの普及時の規格で、現在は拡張が実施され「MPEG-2」よりも圧縮率の高いビデオコーデック「H.264」も格納できるようになっているが、DVD-Videoのビデオコーデックには現在も「MPEG-2」が使用されている。

リッピングの際に留意すべきなのは、DVD-VideoがSD画質であり、現行の再生環境ではアップスケーリングされるという点。
リッピング時に圧縮して情報量を削減すると、再生した際に画質の粗さとして現れるため、1280px * 720px以上の解像度で視聴するなら、極力データの圧縮は避けたほうが良い。

 



DVDの規格とリージョンコード

未だに「DVDの永久説」を信じている人は少なくないが、これはほとんど都市伝説に近く、全く根拠がない。
特にコピーしたDVDはメディアの善し悪しなどもあり、突然再生できなくなる事も多く、中には1週間ほどで再生不可能に陥る粗悪品もある。
そのため大切な動画はハードディスクなどにバックアップしていた方が無難。

DVDのブランクメディア

DVDには記録型のDVD-R・DVD+R、書き換え可能なDVD-RW・DVD+RW・DVD-ROMがある。
DVDの規格は海外でDVD+Rが普及しており、国内ではDVD-Rが一般的。
一時はDVD-RとDVD+Rで天下取りの争いがあり、今はコンボドライブの登場で共存しているものの、DVD+Rを目にすることは少なくなった。

DVD-R(片面一層):容量は 4.7GB
DVD-R(両面一層):容量は 9.4GB
DVD-R DL(片面2層):容量は8.54GB ※DLはDual Layerのこと
DVD-R DL(両面2層):容量は17.08GB

最近のDVDソフトは片面2層が多く、5GB~7GBの容量がある。
古いDVDには両面一層(両面とも記録面のもの)もあるが、現在ではほとんど見なくなった。
市販されているブランクメディアは片面一層のDVD-Rが多く、片面二層のDVD-R DLは片面一層に比べて割高になるものの、片面二層のDVDに記録されたものを可能なかぎり無劣化でコピーするには、片面二層のメディアが必要。

また、DVDを焼くには当然ながらDVD-RWドライブが必須で、再生専用のDVD-ROMドライブでは焼けない。
更に片面二層のDVDを焼くには、DVD-R DLに対応したドライブが必要で、古いDVD-RWのドライブでは非対応の可能性があるので要注意。

市販のDVDブランクメディア

使用するデバイスとメディアには相性があり、最悪の場合ほとんど使いものにならないといったことも起こり得る。
「安物買いの銭失い」であまりにも安価なメディアは避けたほうが無難。

TDKの商品はDVDの容量ではなく時間で表示されているが規格は他社と同じ。
DVD-RWはデータを消去して繰り返し書込が行えるが、DVD-Rと比較すると再生できるデバイスが狭まるので、汎用性を重視するならDVD-Rを推奨。

太陽誘電
国内生産「That’s」ブランドで有名な「太陽誘電」の商品は、品質が安定して良かったのだが、市場縮小により2015年12月で光ディスク事業から撤退。

リージョンコード

DVDにはリージョンコードという地域情報が設定されており、アメリカやカナダはリージョン1、日本や欧州はリージョン 2、東南アジアはリージョン3など、各国でリージョンコードが決められており、プレーヤーに設定されているリージョンコードとメディアのリージョンコード が一致しなければ、再生できない仕組みになっている。

初期のプレステ2やSamsungのDVDプレーヤーなど、一部リージョンフリーのプレーヤーも存在したが、多くのプレー ヤーはリージョンコードがしっかり設定されている。
PCの内蔵ドライブも同様にリージョンコードが設定されているが、内蔵ドライブはリージョンコードの変更が可能になっており、通常のプレーヤーでは再生で きないリージョン1のメディアを挿入すると、リージョンコード変更を促すメッセージが出る。

リッピングをする際は、デフォルトがリージョンフリーになる。もちろん、リージョンコードを設定することも可能。
内蔵ドライブのリージョンコード変更

「コントロールパネル」→「デバイスマネージャー」→「DVD/CD-ROM ドライブ」から、リージョンコードを変更するドライブをダブルクリック。
ドライブのプロパティが開くので、「DVD地域」タブを選択。
ここで変更したい地域を指定すればリージョンコードが変更される。ただし、リージョンコードの変更 回数には制限があるため、安易な変更はしない方が賢明。

vsoinspector010

光学ドライブ対応メディアやリージョンコードの確認にはVSO Inspectorが便利。

リッピングとシュリンク

DVDをリッピングする際のポイントはデータのサイズ。
元データのサイズがDVD-R DLを使用して7GBあるものを、片面一層のDVD-Rに収めようとすると、約50%ほどの圧縮(シュリンク)する必要がある。

圧縮という表現は何となくデータを凝縮させるようなイメージをだが、実際のところデータは削除されている。
1秒間に送受信するデータ量を「ビットレート」といい、「bps」という単位を使用する。
ビデオコーデックにMPEG-2を使用したDVD-Videoの最高画質は9800kbps(9.8Mbps)で、このビットレートでは片面一層のDVD(4.7GB)に1時間程度の動画しか保存できないが、DVD-R DL(8.5GB)を使用することで2時間程度の動画をDVDの最高画質に近いビットレートで保存することができる。

動画のデータは動きの早い箇所などに多くのビットレートが使用される一方で、ビットレートが余っている箇所も存在している。
容量の大きいメディアを使用すれば、ビットレートの振り分けに余裕があるため、安定した画質を維持できるが、容量が少なければビットレートの割り振りに無理が生じてくる。

シュリンク(圧縮)処理は、振り分けられたビットレートを、「ここなら減らしても大丈夫っぽい」と予測しながらカットしていく1Passエンコーディングと、一旦データを全て解析しビットレートの割当を確定させてから処理を実行する2passエンコーディングが一般的。
当然1passよりも2passの方が画質は向上するが、処理速度は非常に遅くなる。

平均ビットレートが7000kbpsで2時間ある動画データを、片面1層4.7GBのDVD-Rに収めるには、ビットレートを4000kbps程度にする必要があるため、シーンによってはビットレートが足らず、ブロックノイズなどが発生してしまう原因になる。
また前述のとおり、DVD-VideoはSD画質のため、再生時にはアップスケーリングされるので、データ量の不足がより目立つことになる。

DVDフォルダとISOイメージファイル

DVDプレーヤーで再生できるDVD-Videoをパソコン上で開くと「AUDIO_TS」と「VIDEO_TS」、2つのフォルダが存在している。

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この「AUDIO_TS」と「VIDEO_TS」は通称「DVDフォルダ」と呼ばれており、再生に必要なのは「VIDEO_TS」のみ。
そのため「VIDEO_TS」のみのDVDでも問題なくプレーヤーで再生できる。
また、DVDフォルダを指定できるメディアプレーヤーでは、「AUDIO_TS」と「VIDEO_TS」が格納されている親フォルダを指定しても、親フォルダ内の「VIDEO_TS」を指定しても再生できる。

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DVDフォルダはISOイメージファイルにすることで1つのファイルとして取り扱うことも可能。

ISOイメージファイルは、CDやDVDなど光ディスクのディスクイメージで、ディスク内の全データを含んでいる。データは圧縮されないため、ISOファイルのサイズは元データと同じ。
詳細は下記参照。

イメージファイルの基礎知識

複数のファイルやフォルダを一つのファイルにしたアーカイブファイルはzipやrarなどが一般的で、PCビギナーが必ず躓く部 … “イメージファイルの基礎知識” の続きを読む

リッピングの違法性

DVDを動画ファイルにする際は、DVDにアクセスコントロールやコピーガードが施されていないことが大前提になる。
例え自ら購入したDVDやBlu-rayであっても、そこに収められているコンテンツは著作権法で保護されており、「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く暗号化の解除」は、著作権法 第30条 (私的使用のための複製)に抵触する。

一般的なDVD-VideoにはCSS(Content Scramble)という「アクセスコントロール」技術で暗号化されており、コピーはできても再生できない仕組みになっているが、この技術はVHSで使用されていたマクロビジョンやBlu-rayなどで使用されているAACS、地デジで使用されているCPRMなどの「コピーコントロール(コピーガード)」とは異なるという観点から、2012年以前はDVDのリッピングがグレーゾーンとして公然と行われ、リッピングの方法を記載したり、リッピングソフトを同梱したパソコン雑誌も店頭に並んでいたのだが、2012年10月 施行の改正著作権法で「アクセスコントロール技術を施したDVDやゲームソフトのリッピングの違法化」が盛り込まれ、これまでグレーゾーンとされてきたDVDのリッピングは完全に違法になった。

著作権法と違法行為

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CSSは再生する機器を限定するための技術で、DVDプレーヤーはCSSの暗号を解除して再生している。
つまり著作権法30条で定める「技術的保護手段を回避」しているわけだが、同条項には「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。」と記されており、CSSで保護されている映画など一般的なDVDの場合、著作権者は家庭で再生して楽しむことを前提としており、その目的以外での使用は禁じている。

リッピングソフトの多くは、DeCSSというCSS解除プログラムを搭載しており、プレーヤーと同様に暗号化を解除、内容を復元しながらエンコード処理を行うことが可能になっているため、この機能を使用すると著作権法30条二項に抵触してしまう。
ただ、リッピングソフトの使用そのものが禁じられてるわけではなく、「CSSを解除してエンコードする」ことが禁じられているので、暗号化されていないDVDをリッピングする行為については、私的使用の範囲内であれば全く問題がない。

リッピングソフト

CSSやコピーガードで保護されていないDVD-Videoであれば、普通に「VIDEO_TS」フォルダを任意の場所(デスクトップ等)に一旦コピーして、そのデータをBurnAwareImgBurnなどのライティングソフトでブランクメディアに書き込めば複製できる。

DVDの容量が4.7GBを超えており、片面1層4.7GBのDVDに収めたい場合は、データの圧縮が必要なのでDVD ShrinkAmoK DVD Shrinkerなどのリッピングソフトを使用する。

リッピングソフトは主に、コピー元DVDを分析し、エンコード(変換)を行いながら目的のサイズに合わせたファイルを生成する。
また、ソフトによってはDVDの内容を編集でき、メニューを無くして本編だけを抽出したり、字幕や音声の選択も可能になっている。
圧縮率を少しでも抑えるためには、メニューや不要な字幕、音声を省略することで、本編で使用する容量を増やすことができるため、画質の劣化対策としては最も効果的。

有料のリッピングソフトであれば、DVDFab.cnが開発している「DVDFab DVDコピー」が日本語にも対応しており、PCビギナーでも簡単にリッピングできる。

DVDFab11 DVDコピーのインストールと使い方

「DVDFab DVDコピー」は、強力な保護技術解除機能を実装したDVD / Blu-rayのリッピング統合ソフト「DV … “DVDFab11 DVDコピーのインストールと使い方” の続きを読む





リッピングソフト

DVDFab HD Decrypterのインストールと使い方

DVDFab HD Decrypterはリッピングの統合ソフトDVDFabに含まれる「DVDコピー」の機能制限版で、DV … “DVDFab HD Decrypterのインストールと使い方” の続きを読む

WonderFox DVD Video Converterのインストールと使い方

WonderFox DVD Video ConverterはWonderFoxがリリースしているDVDリッピングソフト「 … “WonderFox DVD Video Converterのインストールと使い方” の続きを読む

DVDFab11 Blu-ray コピーのインストールと使い方

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DVDFab Passkey for DVD / Blu-rayのインストールと使い方

DVDやBlu-rayの保護解除ツールの決定版とも言えるのが、DVDFabの常駐型アプリが「DVDFab Passkey … “DVDFab Passkey for DVD / Blu-rayのインストールと使い方” の続きを読む

DVDFab11 DVDリッピングのインストールと使い方

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イメージファイルの基礎知識

複数のファイルやフォルダを一つのファイルにしたアーカイブファイルはzipやrarなどが一般的で、PCビギナーが必ず躓く部分だったりする。
Windowsのアーカイブファイルは主に「アーカイブのみ」と「アーカイブと圧縮」の2種類あり、「解凍」というのは、zipファイルなど「アーカイブと圧縮」されたアーカイブファイルの圧縮を伸長することを意味している。

Gmailなどでも使用されているアーカイブというのは「保管・保存」的な意味合いで使用されているが、アーカイブファイルのそれは「書庫」と捉えたほうが分かりやすい。

「アーカイブのみ」が衣類をそのまま収納ケースに入れるものだとしたら、「アーカイブと圧縮」は衣類を真空パックしてから収納ケースに入れるようなもので、圧縮することでサイズを小さくできるメリットがある。

ファイルやフォルダなどを1つのファイルに格納するという点ではアーカイブファイルと同じだが、ハードディスクやCD・DVD・BDなどの光ディスクに保存されているデータをディスクの構造ごと1つのファイルにまとめたものは「イメージファイル」と呼ばれる。

「イメージ」という語が紛らわしいが、別にファイルの印象や心象など抽象的なものではなく、圧縮の有無はあるものの、ファイルに含まれるのは対象ディスクの複製データになる。
「仮想化」という表現が使用されることもあり、はじめは感覚的に掴みにくいのだが、要はディスクの保存データだけではなく、ディスク丸ごとを保存したファイルだと考えればいい。

イメージファイルはディスク構造を保持しているため、ディスクの復元や複製が可能で、通常バックアップソフトはイメージファイルを使用してバックアップを実行している。



ISOイメージファイル

仮想化という言葉には様々な意味や定義があるのだが、要約すると「物理的な環境とは異なる疑似的な環境を提供する(出典 weblio)」ことで、物理ディスクを仮想化したものがイメージファイルということになる。

イメージファイルで最も身近なのがISOイメージファイル。

ISOイメージファイルの「ISO」は、社会人なら1度は目にしている「ISO 9001」と同じ「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」のISOで、CD-ROMの国際標準規格「ISO 9660」に準拠していることを意味していた。
ただ、ISO 9660を拡張した後継規格「UDF(Universal Disk Format )」も互換性があり、ISOイメージファイルに格納できるため、Blu-rayディスクもISOイメージファイルで取り扱いが可能になっている。

映画のBlu-rayディスクをISOイメージファイルにバックアップしたものは、ファイルシステムに「UDF」が使用されている。

映画のDVDディスクをISOイメージファイルにバックアップしたものは、ファイルシステムに「ISO9660」と「UDF」が併用されている。

CDやDVD、Blu-rayディスクから作成されたISOイメージファイルは、パソコン上で「ファイル」として取り扱うことができるが、ファイルの構造は「光ディスク」なので、DVDやBDディスクが光学ドライブを使用しないと再生やディスク内の確認ができないように、ISOイメージファイルも通常そのままでは開くことができず、仮想ディスクを再生するための仮想ドライブが必要になる。

DVDやBDをISOイメージファイルにリッピングするメリットは、オリジナルの完全な複製を保存できることにあり、無劣化での復元や再生が可能で、傷や歪みなどの物理的な損傷もない。
また、国際規格なので汎用性があり、様々なアプリケーションで利用できることにある。

仮想ドライブ

仮想ドライブとはISOイメージファイルを再生する「光学ドライブのエミュレーター」で、パソコン上では光学ドライブとして認識される。

仮想ドライブはDVDFab Virtual DriveVirtual CloneDriveなどのフリーソフトがあり、インストールすることでISOイメージファイルを「光学ディスク」として取り扱えるようになる。

光ディスクを光学ドライブにセットするのと同じく、ISOイメージファイルは仮想ドライブにセット(マウント)が必要。
ただし、VLCなど一部のメディアプレーヤーなどでは直接ISOイメージファイルを読み込むことができる。

仮想ドライブにマウントされたISOファイルは通常の光ディスクとして動作する。

DVD-Rに書き込みしたデータは、ディスクの品質や保管状態が悪いと、早ければ数日で消失してしまう可能性もあるため、大切なデータはディスクだけではなく、イメージファイルとして保存しておくと良いかも。





動画・音声の基礎知識

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DVDリッピングの基礎知識

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イメージファイルの基礎知識

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アナログビデオを動画ファイルにする方法

録り溜めしたビデオテープをデジタル化してDVDや動画ファイルとして保存する際、最低限必要なのがビデオデッキとパソコン、そ … “アナログビデオを動画ファイルにする方法” の続きを読む

音声の基礎知識

音質にこだわればキリがない。 デジタルの場合、数値で表すことができるため、どうしても数値に捕らわれてしまうが、実際のとこ … “音声の基礎知識” の続きを読む





アナログビデオを動画ファイルにする方法

録り溜めしたビデオテープをデジタル化してDVDや動画ファイルとして保存する際、最低限必要なのがビデオデッキとパソコン、そしてキャプチャー。
DVDに焼くならDVD-RW対応のドライブも必須。

普段から視聴しているビデオテープをデジタル化する場合は特に問題はないと思うが、ホコリをかぶっているビデオテープとビデオデッキを引っ張り出してきての作業の場合は、テープの切れ、変形、カビの発生など、テープの保管状態によっては劣化している可能性もあるため、再生前の確認が必要。
また、長期間使用していないビデオデッキは、正常に稼働しない可能性が高いので、不要なビデオテープ等で必ずテスト再生を行う。

劣化したビデオテープを無理に再生すると、テープが破損するだけでなく、ビデオデッキを痛めることになるので、自力で修復できない場合は専門業者に依頼するか、そのビデオテープを諦めるしかない。

また、2016年までは辛うじてDXアンテナ(船井電機)がビデオデッキを生産していたものの、2018年現在でビデオデッキを生産しているメーカーは存在しない。

ちなみに2010年に6,951円で購入したDXアンテナの「Hi-Fiビデオ VTR-100」は現在、Amazonで52,800円の値がついていた。



ビデオテープのデータ取り込み

地デジやブルーレイでHD(High Definition)画質が一般化しているものの、DVDなどのSD(Standard Definition)画質もまだまだ健在。
デジタル録画に対応したD-VHSならブルーレイに匹敵するHD画質を実現しているが、通常のVHSは再生する機器の性能によって画質が大きく左右され、一般的にDVDよりも画質は落ちる。

アナログビデオキャプチャ

パソコンとビデオデッキを簡単に接続するにはビデオキャプチャが便利なのだが、このハードウェアもビデオデッキと同様、年々生産されるモデルが減少している。

IOデータの製品もBUFFALOの製品もUSBキャプチャとキャプチャソフトの組み合わせになっているので、別途でキャプチャソフトを用意する必要もなく、手軽にビデオテープをデジタル化できる。

USBキャプチャはビデオデッキ側がRCA端子(ピンプラグ)、パソコン側がUSBになっており、接続は至って簡単。ケーブルはコンポジット映像信号(黄色のプラグ)の他にS端子での接続も可能になっている。

ビデオデッキとPCをビデオキャプチャで接続し、ビデオキャプチャに付属のアプリをPCで起動すると、動画ファイルへの取り込みができる。

※上図は販売終了しているイーフロンティアの「ビデオテープ to DVD」

保存するファイル形式などの設定は使用するアプリによって異なる。

「ビデオテープ to DVD」では、MPEG2・MPEG4・WMVと3種類から選択可能でビットレートなども調整できた。

「ビデオテープ to DVD」はMPEG2ファイルとして、再生されるビデオの映像をキャプチャし、そのファイルを指定した画像形式に再エンコードしていた。

上図の「キャプチャ済みのビデオ」フォルダにエンコード前のファイルが保存され、「COMPUTER」フォルダにエンコード後のフォルダが生成される。
そのためファイル形式にMPEG4を選択しても、MPEG2よりも画質が向上するわけではなく、理論的には再エンコードにより多少なりとも画質は劣化する。

直接DVDへ書き込む場合も同様の処理が行われており、最大ビットレート(9800kbps)でキャプチャしたファイルを、指定したDVDメディアの容量に収まるようビットレートを下げて再エンコードされる。

ビデオテープ to DVD

2010年当時に購入したイーフロンティアの「ビデオテープ to DVD」は、後継の「ビデオテープ to DVD 3 Plus」までリリースされていたが、すでに販売終了。
動作環境もWindows XP~Windows 7までで、イーフロンティアのサイトではWindows10への対応サポートも行われていない。

本製品は販売元がイーフロンティアで、製品そのものは現在コーレルの傘下にあるROXIO製。

サポートを打ち切っているため、ROXIOのサイトには「ビデオテープ to DVD」のページが存在せず、イーフロンティアのサイトには辛うじて製品情報ページがあるものの、ドライバや付属アプリの提供はされておらず、ドライバやアプリが収録された製品付属のDVDを紛失すると面倒なことになる。

ただ、Corelの本家サイトにある「Knowledge Base」にひっそりと「Driver For Easy VHS To DVD 3 Plus Device」の更新用ドライバが公開されていた。

このページは日本語版の「ナレッジベース(よくある質問とその回答集)」には無く、言語で日本語を選択すると表示されなくなる隠しページのような存在。

Driver For Easy VHS To DVD 3 Plus Device

提供されているドライバは「VHS To DVD 3 Plus」のものだが、「ビデオテープ to DVD」でも利用でき、Windows10でも動作する。

残念ながらキャプチャ用のアプリは見当たらなかったので、ビデオテープを動画ファイルとして取り込む場合は「Debut」などのアプリが別途必要になる。

Debutのインストールと使い方

Debutはオーストラリアのソフトウェア開発企業「NCH Software」が販売している有料のキャプチャソフト。 デス … “Debutのインストールと使い方” の続きを読む

画像安定装置(タイムベースコレクタ)

テープ本体の劣化は別として、普通に再生できるビデオをより高画質でデジタル化したい場合は、すでに廃番になっている過去の名機を中古で購入するか、既存のビデオデッキに画像安定装置(タイムベースコレクター)を設置する。

画像安定装置はノイズリダクションにより画像をクリアにするのもので、不要な信号を除去するため、副産物的な機能としてVHSのコピーガードだけでなく、地デジ番組のダビング10やコピーワンスという制限も解除されてしまう。

地デジで録画した番組を画像安定装置を通して再生し、それを更に録画することによって、プロテクトが解除された状態になるのだが、画像安定装置はSD画質になるため、地デジで録画したHD画質を画像安定装置を通して再録画した場合、画像はSD画質に変更されるだけでなく、デジタル→アナログ→デジタルとい う作業をすることになり、必然的に画質は劣化する。

地デジ録画の基礎知識

地上波のデジタル化により、放送されるコンテンツが無劣化で複製可能になったことから、著作権を保護するため、放送されるコンテ … “地デジ録画の基礎知識” の続きを読む

キャプチャしたファイルの編集

ビデオで録画されたテレビ番組はインターレース方式のため、縞模様のようなちらつきが発生する。この現象はファイルをプログレッシブ化(インターレース解除)することで改善できる。

使用するキャプチャソフトにインターレース解除機能が実装されていれば問題ないが、未実装の場合は動画編集ソフト AviUtl や Avidemux でキャプチャした動画にインターレース解除などのフィルタをかけ、再エンコードすることで元の動画よりも見やすい画質にすることができる。

Avidemuxのインストールと使い方

Avidemuxは動画の無劣化編集が可能なアプリケーションで、テレビ番組のCMカットなど単純な編集作業に適している。 A … “Avidemuxのインストールと使い方” の続きを読む

インターレースはアナログ放送やビデオで使用されている走査線を奇数と偶数に分けて送信する方式で、デジタル化すると縞々になる。

Avidemuxには複数のインターレース解除フィルタが搭載されており、「KernelDeint」「Libavdecデインターレーサ」「Yadif」「逆テレシネ Decomb」あたりを試すと良いかも。

インターレース解除とは交互に欠けている走査線を補間して表示する技術で、ちらつきを押さえる効果がある。

その他にもノイズ低減やシャープネスなど、好みの画質になるよう、編集後のプレビューを確認しながらフィルタをかける。

上図はフィルタをかけていない状態。
インターレースの縞網様がはっきりと分かる。

インタレース解除を行ったもの。
シャープさが損なわれ画質は甘くなっているが、上図と比較すると見やすくなっている。

複数のフィルタ設定を行ったもの。
随分と見やすい映像になった。

フィルタは「高画質に見せる」だけで、実際に画質そのものが向上するわけではないが、アナログデータのデジタル化には非常に有効。

動画をDVDとして保存する

デ ジタル化したファイルをDVDプレーヤーでも再生できる形式にするためにはオーサリング処理が必要で、DVDオーサリングソフトDVDStylerなどを使用する。

DVDStylerのインストールと使い方

動画ファイルをDVDプレーヤーで再生したい場合、ファイルを普通にDVD-Rなどに焼いてもDVDプレーヤーで再生することは … “DVDStylerのインストールと使い方” の続きを読む

ビデオテープの再生と同様、メニューやチャプターなどが必要なく、1つの動画ファイルをDVD化するだけなら、DVD Stylerでの作業は非常に簡単。

素材の動画ファイルを「タイトルセットマネージャー」の領域に追加し、デフォルトで表示されている上図赤枠部分の「メニュー1」をコンテキストメニュー(右クリックメニュー)で削除。
タイトルセットマネージャーの領域に動画ファイルが1つあるだけの状態にして出力すると、DVD挿入後にタイトル1が再生される。

別の方法としてはメニューを削除せずに、メニューのプロパティでプリコマンドに「jump title 1;」を指定する。

後はメニューバーの下にある「DVD作成アイコン」をクリックするだけでISOイメージファイル、またはVOBファイルを格納したフォルダが生成される。

メニューを作成すると市販のDVDっぽくなる。

複数の動画をタイトルセットマネージャーへ追加、それらをメニューへドラッグして、プロパティを開く。
「外観」で予め用意していた画像を指定。
各動画ごとにプリコマンドとポストコマンドを設定して、再生前または再生後の動作を指定する。

更に手をかけるなら、メニューが表示された際に再生されるBGMや、DVD再生時に初回のみ再生されるオープニングムービーを挿入するのもあり。





動画音声の基礎知識

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DVDリッピングの基礎知識

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音声の基礎知識

音質にこだわればキリがない。 デジタルの場合、数値で表すことができるため、どうしても数値に捕らわれてしまうが、実際のとこ … “音声の基礎知識” の続きを読む





音声の基礎知識

音質にこだわればキリがない。
デジタルの場合、数値で表すことができるため、どうしても数値に捕らわれてしまうが、実際のところ体感できるほどの変化があるかと言えば、そうでもないことが多く、音質はデータのクオリティもさることながら、再生環境に大きく依存するので、必要以上に理論や理屈に拘る必要はなかったりする。

高音質の条件はいくつかあるが、元データを超える音質は基本的には得られない。
ただ、AudaCityのようなソフトを使用してノイズ部分を低減したり、波形 を操作してデータを編集加工することで、元データの質を上げることは可能だが、編集するには更に専門知識が必要になる。



CDの規格と寿命

CDが発売されてから30年ほど経過し、そろそろ発売当初のCDが経年劣化する時期だと言われている。
CDもDVDも発売 当初は「半永久」を謳っていた記憶があるが、後から経年劣化することが判明し、CDは概ね25年が目安と言われている。

保管状態によりメディアの寿命は変化し、再生できなくなる原因が反射膜やポリカーボネイト(CDの素材)の劣化のため、全てのCDが一定期間で再生不能になるわけではない。現に手元にある1986年に購入したCDは今も再生できる。
ただ、これらのCDはいわゆるCD-ROMのことであり、2000年前後から急速に普及したCD-Rとは別物。

CD-ROMとCD-Rではデータの記録方法が異なり、CD-RはCD-ROMと比較して劣化しやすいため、直射日光が当たるところなど、保管状態が悪ければ数日でデータが消失するケースもある。
DVDに関してはCDより長寿で30年が目安だが、これもDVD-ROMのことであって、DVD-Rになると状況はCD-Rと同じ。

DVD-ROMとDVD-R、CD-ROMとCD-Rを同一視している人は意外と多く、DVD-RやCD-Rのデータが半永久だと思っている。
この勘違いは「大切な思い出はDVDで保存」といったPRを展開した製造メーカーや販売店の訴求が原因。もし大切なデータをDVD -Rのみで保存しているなら、手遅れにならないうちにバックアップしておいたほうがいい。

再生環境

高音質なデータも再生環境が整っていなければ、本来の音質を得ることができない。
市販PCでの音楽再生はほぼマザーボードのサウンド機能を使用す る。
AC’97の頃に比べればHigh Difinition Audio(HD Audio)になり、パソコンの音質は格段に向上したが、HD Audioは高音質なデータを扱えるだけで、HD Audioだから高音質になるわけではない。

音楽CDはCD-DA(Compact Disc Digital Audio)と表記され、データ形式は原音に最も近いとされている無圧縮のリニアPCM(LPCM)。
CDや音声ファイルを一般的なスピーカーで再生する際にはDACと呼ばれるD/A(デジタル/アナログ)変換が行われ、 サウンドカードを増設した場合はサウンドカードで処理され、オンボードのサウンド機能を使用するとオンボードのチップで変換処理される。

デジタルからアナログに変換された信号は、出力端子からケーブルを通ってアンプに送られ、そこで増幅されてスピーカーから出力される。

音質はDACの変換性能やノイズ、アナログ出力時の劣化などで左右されるため、オンボードのHD Audioが高音質なデータを取り扱えても、高音質での入出力に特化しているサウンドカードや外付けのオーディオコンバータと比較すると音質に差が生じてく る。

 

 

最近は内蔵型のサウンドカードよりも外付けのユニットの方が需要があるようで、D/Aコンバーター などDACに特化した製品の人気も高い。

スピーカーは前述のようにD/A変換されたアナログ信号をアンプで増幅して出力する。パソコン用のスピーカーはアンプ内蔵型のパワードスピーカーが多く、最近はBluetoothを使用した無線タイプも増えてきている。

 

 
通常タイプのスピーカーはD/A変換が音質劣化の一因になるが、クラリオンからD/A変換を必要としない、フルデジタルスピーカーが販売されている。
このスピーカーは再生されたデジタル信号を処理し、デジタル信号でスピーカーからサウンドを出力するらしい。

 

理論的にはD/A変換による音質劣化や、ノイズの影響を受けにくいため、通常タイプのスピーカーより高音質になる。が、サウンドは好みもあり、再生するサウンドによっても異なってくるため、一概にはなんとも言えない。

ファイルの形式とエンコード

音楽CD(CD-DA)は前述のように原音に最も近いとされるリニアPCM(LPCM)音源で記録されており、圧縮されていない、つまり データが削られていないため、品質的には最高の状態になっている。
当然、無圧縮なので1分で9MB弱のサイズになり、700MBのCDで最大約80分の収録が可能。

このデータを変換して取り込む際、データの変換(エンコード)には3通りある。

  • CD-DAのデータをそのまま圧縮加工せずに取り込む「無圧縮」。
  • CD-DAのデータを圧縮して取り込むが、圧縮する前と圧縮後のデータが完全に一致している「可逆圧縮(ロスレ ス)」。
  • CD-DAのデータを取り込む際にデー タを削って圧縮するため、圧縮前と圧縮後でデータが一致しない「非可逆圧縮」。

無圧縮のファイル形式にはWAV(Wave)やAIFFがあり、可逆圧縮にはOgg FLAC(オッグ・フラック)やApple Lossless、非可逆圧縮にはMP3やAAC、Ogg Vorbis(オッグ・ボルビス)などがある。

これらのファイル形式にはそれぞれメリットとデメリットがあり、ベストなファイル形式というものはない。
強いて言うなら、非可逆圧縮ファイルのファイルサイズで無圧縮の音質を維持し、更に汎用性のあるファイル形式が最善なのだが、現在のところそのようなファイル形式は存在しない。

無圧縮のWAVファイルはファイルサイズが大きく、可逆圧縮のファイルは無圧縮に比べるとサイズは小さいが再生できるプレーヤーが限られて汎用性がなく、 非可逆圧縮のファイルはファイルサイズが小さく汎用性も高いが音質が損なわれる。
ただ、音質が損なわれると言えば聞こえは悪いが、それは理論的な話であり、全ての非可逆圧縮ファイルの音質が劣悪なわけではない。

無圧縮や可逆圧縮、非可逆圧縮などの各形式に変換するプログラムや機材をエンコーダといい、無圧縮や可逆圧縮は別として、圧縮によってデータを損失する非可逆圧縮は、使用するエンコーダによって音質が左右すると言われている。

最も汎用性の高いMP3のエンコーダはWindowsにデフォルトで搭載されており、Media Playerを使用すれば手軽にMP3ファイルにエンコードできる。
ただ、音質にこだわるならWindowsやiTunesのMP3エンコーダではなく、 高音質として定評のあるLame(レイム)を使用したほうが良いとされている。
MP3だけでなく、AACやOgg Vorbisなどのファイルも、使用するエンコーダによって音質が左右されるため、CD-DAからの取り込み時には使用しているエンコードを把握しておいたほうが良いかも。

コーデック

ファイル形式と混同しやすく、ややこしい感じになるのがコーデックで、データの圧縮復元を行うプログラムの総称。

音声コーデックには無圧縮のLPCM、可逆圧縮のApple Lossless、FLAC、非可逆圧縮のMP3、AAC、Ogg Vorbisなどがあり、前述のファイル形式と重複しているが、MP3ファイルは文字通りMP3コーデックを使用したファイルで、AACなども同様。

ただし、コンテナフォーマットと呼ばれる「WAV」「MP4」「Ogg」など、ファイル形式だけではコーデックが判別できない場合もある。
これらのファイル形式は文字通りコンテナ(容器)のようなもので、中に格納することができる。
ファイルの拡張子がmp4の場合、使用されているコーデックはAACの可能性が高いものの、MP3なども格納できるためファイルの拡張子だけでは判別でき ない。

ビットレート形式とファイルサイズ

ビットレートとは「1秒間に送受信するデータ量」のことで、単純にビットレートが高ければ1秒間に多くの情報を送ることができる。
MP3やAACなど非可逆圧縮のファイルは、エンコード時にビットレート形式とビットレートを設定し、その設定により音質やファイルサイズを調整できるようになっている。

ビットレート形式にはCBR(Constant bitrate)固定ビットレート、VBR(Variable bitrate)可変ビットレート、ABR(Averate bitrate)平均ビットレートなどがある。
厳密に言えばABR(平均ビットレート)はVBR(可変ビットレート)の一種なのだが、リッピングソフトなどではCBR・VBR・ABRを選択できること が多い。

★固定ビットレート(CBR)
その名のとおりデータ量が固定のため、転送データが少ないときは無駄が発生し、データが多いときは不足する可能性がある。

★可変ビットレート(VBR)
転送する情報量に合わせてビットレートが変化するため、固定ビットレートのようなムダがない反面、最終的なファイルサイズやビットレートの予測がつかない というデメリットがあるものの、固定ビットレートと比較すると同じファイルサイズであれば可変ビットレートは品質が向上する。

★平均ビットレート(ABR)
可変ビットレート(VBR)のデメリットであるファイルサイズの予測がつかない点を補いつつ、可変ビットレートと同様にデータ量に合わせてビットレート の調整を行う。
通常は複数パス方式(1度全体を解析する処理を行い、その後にビットレートを調整する)をとるため、1パスのVBRと比べて処理に時間を要 する。

エンコード後のファイルサイズは固定ビットレートの場合のみ算出することが可能で、数式は以下のようになる。

★1秒あたりのビットレート数(KB) =  ビットレート(kbps)÷ 8
★曲の長さ(秒) × 1秒あたりのビットレート数 = 1曲のファイルサイズ(B)
★1曲のファイルサイズ(MB) = 1曲のファイルサイズ(B) ÷ 1024

192kbpsの固定ビットレートでは、1秒あたりのビットレートが24KB、256kbpsでは32KBで、1分あたり192kbpsでは 1.41MB、256kbpsで1.88MB、320kbpsで2.34MBのファイルサイズになる。
ただし、算出した数値は理論値であり、実際にエンコードしたファイルサイズは若干異なってくる。

ビットレートと音質

聴くジャンルによっても異なってくるが、ロックやポップスなどでは、MP3でビットレート256kbps以上、サンプルレート44.1KHzあれば、リニアPCM の音源と比較しても遜色はない。
一般的にMP3のビットレートが128kbpsと198kbpsの差は判別がつきやすく、128kbps以下では音質の悪さを感じてしまうレベルになる。

MP3のダウンロード販売が始まった頃は、iTunesストアなどではビットレートが128kbpsのものも多く、音質ではCDに遠く及ばない音源が、CDと同額で販売されていたのだが、最近は音質も随分と改善されている。





動画・音声の基礎知識

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地デジ録画の基礎知識

地上波のデジタル化により、放送されるコンテンツが無劣化で複製可能になったことから、著作権を保護するため、放送されるコンテンツにはコピー制御信号が付加され、更に暗号化(スクランブル)されて配信されている。

地デジ放送がテレビやチューナーに「B-CASカード」を挿入しないと視聴できないのは、B-CASカードが暗号の解除キーになっているからで、B-CASカードでスクランブルを解除しても、コピー制御信号はしっかりとコンテンツに残っているので、録画したコンテンツの取り扱いは結構、面倒だったりする。



コピーワンスとダビング10

地デジには著作権保護対策として、「コピーワンス」というコピー制御方式(CCI)が採用されており、地デジを録画した時点で1回のコピーとカウントし、そのコピーした内容をDVDやBlu-rayなどに書き込むと、元のデー タが消失する仕組みになっていた。
コピーワンスではコンテンツの複製物は常に1つしか作られず、当然ながら孫コピーはできない。
また、書き込みの成否に関係なく、1回のムーブとしてカウントするため、書き込みに失敗すると元データが消失するので、あまりにも使い勝手が悪く、その後に暫定措置として規制を緩和したものがダビング10。

ダビング10は9回までのコピーと1回のムーブが可能で、録画した時点ではカウントされず、録画した元ファイルをコピーした時点で初めてカウントされる。
つまり録画した番組をDVDに書き込もうとして9回失敗してもファイルは残っているが、10回目で元データが消失して移動(ムーブ)する仕組みになっている。

多くの地デジ放送はダビング10で保護されているが、中にはコピーワンスで保護されたものや、録画そのものが禁止された番組もあるので、録画予約したはずなのに録画されなかったり、書き込みに失敗して元データが消失する可能性もある。

地デジ放送を録画したファイルは、別の保護技術で守られる場合に限って、移動させたりコピーが可能になっているが、機器によって対応範囲が異なっているため、取説の確認は必須。
コンテンツのコピーは、DVDやBlue-rayディスクへの出力が一般的だが、SeeQVaultやEMPRなどの保護技術に対応したデバイスであれば、互換性の問題はあるもののSDカードやHDDなどへのコピーが可能になっており、以前に比べれば録画したコンテンツは扱いやすくなっている。

CPRM・AACS

CPRM(Content Protection for Recordable Media)はコピーワンスの制御信号を持つコピーガード で、DVDに採用されている日本独自の規格。
地デジ番組の録画データをDVD-Rへ書き出すには、CPRMに対応しているドライブとCPRMに対応しているメディアが必須で、再生する場合もCPRMに対応しているプレーヤーが必要になる。
また、CPRMはコピーワンスの制御信号をもっているため、CPRMで保護されたDVDの内容をコピーすることは基本的にできない。

違法行為になるが「CPRM Decrypter」「relCPRM」などのCPRMの解除ツールを使用すれば、CPRMで保護されたDVDの保護を解除して、編集可能なMPEG2ファイルにすることが可能。
ただ、改正著作権法が施行された2012年10月以降、解除ツールを公開していたサイトの閉鎖が相次ぎ、今では入手困難で仮に入手できたとしてもマルウェアに感染している可能性が非常に高い。

CPRM Decrypterの使い方

地デジを録画してDVDにコピーすると、CPRM(Content Protection for Recordable Me … “CPRM Decrypterの使い方” の続きを読む

Blu-rayの場合はCPRMに代わってAACS(Advanced Access Content System)によって保護されており、DVD同様に通常であればBlue-rayに記録された内容はコピーできない。

Blu-rayリッピングの基礎知識

Blu-rayはDVDの後継となるメディアで、DVDと同じ大きさのディスクにDVDの5倍超になる25GBの容量を記録する … “Blu-rayリッピングの基礎知識” の続きを読む

CPRMは日本独自のガラパゴス仕様なので、CPRMの解除に対応しているリッピングソフトの入手は困難だが、AACSは現在進行系の世界的に使用されている規格のため、「RedFox AnyDVD HD」や「Leawo Blu-ray変換」、「DVDFab10」など有料のAACS解除ソフトが存在している。
当然だが、保護がかかっている以上、それを解除する行為は著作権法30条2項の「技術的保護手段の回避」に抵触するので違法。

著作権法と違法行為

違法ファイルとは著作権法に抵触しているファイルで、俗に「割れ(Warez)」と呼ばれる不正コピーしたものを指す。 著作権 … “著作権法と違法行為” の続きを読む

メディアの録画用とデータ用
DVD-Rには「データ用」と「録画用」の2種類あり、いつの間にかCPRMに対応しているものが「録画用」になっているが、もともとは違っていた。
まだアナログ全盛だった1992年の著作権法改正によって導入された「私的録音録画補償金制度」は、デジタルで録音や録画する場合に一定の補償金を徴収し、著作物の権利者へ還元するというもので、デジタルの録画機器を始め、1998年にはCD-R、RWで「データ用」と「音楽用」が、2000年にはDVD-R、RWも「データ用」と「録画用」が販売されるようになった。
データ用も録画用も実質的には同じもので、補償金が上乗せされている分だけ録画用のほうが価格が高くなっていた。
その後、地デジへ以降しデジタル全盛の時代に突入すると、コピーワンスやダビング10によって私的複製が制限されることになり、東芝が私的録音録画補償金の支払いを拒否。
訴訟は最高裁までもつれ込んだものの、2012年11月に東芝の勝訴が確定し、各メーカーがこぞって補償金の支払いを止め、これを機にDVDなどのメディアに上乗せされていた私的録音録画補償金もなくなった。

補償金を管理していたSARVH(私的録音補償金管理協会)は財源を失い破綻、2015年3月末に解散している。

地デジの画質と録画サイズ

日本の地デジ放送は2003年に開始されているため、使用されているコーデックはDVDと同じMPEG2。
各メーカーから販売されているHDDレコーダーも基本的にMPEG2形式で保存されるが、用意されている各モードによって再エンコードされる。
MPEG2 やMPEG4は非可逆圧縮のため、再エンコードすることで画質はオリジナルに比べて理論的に劣化し、オリジナルの画質に復元することはできない。また、エンコード処理をせずにオリジナルのまま保存する場合、画質は維持されるが10分程度の録画に1GB以上の容量が必要になる。

高画質を謳う地デジの解像度は1440×1080、DVD-Videoは720×480。1秒間の最大データ転送レート(ビットレート)は、地デジが15Mbps、DVD-Videoは9.8Mbps。

同じMPEG2を使用していても、データ量そのものが異なるため、地デジの方がDVDよりも高画質になる反面、MPEG4などと比べるとMPEG2は圧縮率が低いので、保存時のファイルサイズが非常に大きくなってしまう。
この欠点を補うため、市販のレコーダーには録画時にMPEG2からMPEG4へエンコードして保存したり、Blu-rayへダイレクトに書き込むなどの機能を盛り込んだ機種がラインナップされている。

Windows Media Centerの録画ファイル

Microsoftが無責任に放り投げた、総合エンターテイメントアプリケーション「Windows Media Center(WMC)」は、TVキャプチャカードを使用して地デジを録画すると「.wtv」という独自ファイルで保存されるが、Media Centerはコピーワンスやダビング10などのコピー制御信号とは別に、録画したファイルの情報と再生する際に必要な暗号の復号化キーを保持しており、これらの情報が何らかの原因で書き換えられてしまうと、昨日まで再生できていた録画ファイルが突然視聴できないという事態に陥る。
更にWindowsご自慢のシステム復元機能を利用して視聴できていた日付に戻しても、Media Centerの暗号複合化キーは復元しない。

ただ、当初はWMCのデータが保存されている「eHome」「PlayReady」フォルダをバックアップすることで、別のPCで録画したファイルを再認識できたものの、バージョンアップされてDRMを更新するようになり、バックアップデータからの復元ができなくなった。

暗号複合化キーがバックアップされないことについて、マイクロソフトは「日本における放送コンテンツ保護規定に遵守するための仕様」だとしており、不具合の対処法としてOSの再インストールを推奨している。
当然OSを再インストールた時点で全ての録画ファイルは視聴できなくなる。

WMCで録画したコンテンツに保護がかかっている場合は、「コピー防止」と表示され、ファイルの編集や他のパソコンへのコピー(移動)はできない。
また、Media Centerのタスクには「CD DVDの書込」というメニューが存在するものの、Media CenterそのものがCPRMに対応していないため、CPRMに対応しているDVDとドライブを使用していても録画したデータの書込はできないので、TVキャプチャーボードに付属のソフトを利用する必要がある。

WMCのファイルがMicrosoftのビデオ編集ソフト「ムービーメーカー」で編集可能という情報もあるが、WMCのファイルをムービーメーカーでエンコードできるのは、コピー制御信号で保護のかかっていないファイルのみで、保護がかかっている場合はファイルをdvr-msに変換することもできない。

つまりWindows Media Centerで録画したコンテンツは、Windows10にアップグレードしたら視聴不能になるので、コンテンツの期限はWindows7のサポートが終了する2020年。
もし未だWMCで録画コンテンツが視聴可能なら、早めにDVDなどへのバックアップを推奨。





動画・音声の基礎知識

DVDを動画ファイルに変換する方法と基礎知識

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DVDリッピングの基礎知識

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イメージファイルの基礎知識

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アナログビデオを動画ファイルにする方法

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音声の基礎知識

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動画編集の基礎知識

ビデオカメラやスマホの普及と、YouTubeなどの動画サイトやSNSへの投稿などで、動画編集は随分と身近なものになった。
少し前まではミドルレンジ以上のパソコンでないと編集処理が厳しかったのが、今ではスマホでもそれなりの編集作業が可能になった。

動画編集ソフトは専門知識がなくても、ある程度の作業ができるようになっているが、ファイル形式・コーデック・ビットレート・解像度などを知っているだけでも、随分と編集作業が理解できるようになったりする。



ファイル形式とコーデック

混同しやすいのがコーデックとファイル形式。
混同していてもある程度は辻褄が合うので余計にややこしいが、動画を扱う上で 先ず知っておくべき事項。

コーデック

コーデックは圧縮・復元プログラムの総称で、ファイルの形式を左右する。

Windows標準搭載のメディアプレーヤーで動画再生時に「コーデックがインストールされていないので再生できません。」という内容のメッセージが出ることがあるが、この現象はメディアプレーヤーが対象の動画を復元するコーデックを持っていない時に発生する。

コーデックは国際規格に準じたものから独自仕様のものまで様々な種類があり、それぞれに特色がある。
動画で使用される代表的なビデオコーデックはMPEG-1、MPEG-2、MPEG-4/AVC(H.264)、DivX、WMVなどで、動画の高画質化とともに主流のコーデックも変わっている。

ビデオの3倍モードと同等の画質と言われるMPEG-1は、画質を犠牲にしてファイルサイズを抑えたもので、以前は最も汎用性のある形式だった。
次に登場したMPEG-2はDVD-Videoで使用されているコーデックで、基本はMPEG-1と変わらないが画質が向上しており、地デジで使用されているのもMPEG-2になる。

現在主流となっているコーデックはMPEG4 AVC(H.264)で、MPEG4、AVC、H.264など呼び方は異なるが全て同じもの。
高画質で圧縮率も高く、低ビットレートから高ビットレートまで対応しており、Blu-Rayや最新のデジタルビデオカメラなどで採用されている一方、地デジのワンセグ放送でも採用されており、MPEG2の2~3倍の圧縮率があり、画質は2倍向上しているらしい。

DivXはDivX社が開発したMPEG-4をベースにしたコーデックで、高画質・高圧縮率を実現している。

WMVはマイクロソフト社の高画質・高圧縮率の独自コーデックで、Windows環境ではポピュラーな動画形式。

可逆圧縮と非可逆圧縮

コーデックによるデータの圧縮には2通りあり、1つは圧縮したデータをオリジナルと全く同じ状態に復元する可逆圧縮。もう1つは圧縮したデータをオリジナル通りに復元できない非可逆圧縮。

前述のMPEG2やMPEG4、WMVなどは全て非可逆圧縮で、画質に及ぼす影響が少ないデータを削ぎ落してデータを圧縮する。圧縮率を高めれば削ぎ落とされるデータ量が増加するため、ファイルサイズは小さくなるものの画質が劣化することになる。

500MBのオリジナルデータをMPEG2にエンコード(圧縮)した場合、ファイルサイズが200MBのものと100MBのものでは、当然ながら 200MBの方が理論的に画質は向上する。
また、AVC/H.264でエンコードしたファイルサイズ100MBのものと200MBのMPEG2ファイルで比較すると、AVC/H.264の画質は同等か同等以上になる。

オリジナルデータを完全に復元する可逆圧縮にはHuffyuvというコーデックがあり、無圧縮データよりもファイルサイズは小さくなるものの、非可逆圧縮と 比較するとファイルサイズは無圧縮に近い。
オリジナルデータを損ねないという点では非常に優れているが、ファイルサイズの大きさと汎用性の面では非可逆圧 縮コーデックに及ばない。

ファイル形式

動画ファイルは基本的に動画と音声から構成されており、これらのファイルを一つの容器(コンテナ)に入れたものが、コンテナフォーマットと呼ばれるファイル形式になる。
代表的なフォーマットがAVI(Audio visual Interlace)で、拡張子は「.avi」。
他にもオープンフォーマットのMKV(Matroska Video)、Mac環境で多く見られるMOVなどがある。

同じマグカップでも中身がコーヒーやオレンジジュースに変わるのと同様、同じAVIファイルでも中に入っている動画のコーデックは様々で、MPEG1やMPEG2、MPEG4、WMVなどは全てAVIに格納できる。
見た目はAVIで同じでも、再生できるファイルとできないファイルがあるのは使用されているコーデックが異なるためで、AVIファイルに格納されているコーデックにプレーヤーが対応していないのが原因。
また、ファイル形式はコンテナフォーマットだけではなく、MPEG1・MPEG2は「.mpg」「.mpeg」、WMVなら「.wmv」など各コーデックを使用したファイルは独自の拡張子も持っている。

余談だが特殊な拡張子を持っている動画ファイルが再生できない場合、動画のコーデックを調べて拡張子を変更すると再生できる場合がある。
一例としてDVD-Videoフォーマットの中に入っている「.VOB」という拡張子のファイルは、ウインドウズメディアプレーヤーで再生できないが、拡張子を「.mpg」に変更すると、ファイル単体をメディアプレーヤーで再生できたりする。
ただ、MPEG2-PSは再生時にシステムヘッダの情報が必要なため、ファイルが分割されると初めのファイルは再生できても、2番目以降のファイルが再生できないケースもある。

フレームとフレームレート

フレームは動画を構成する1枚1枚の画像のことで、要はパラパラ漫画のようなもの。カメラで連写した画像をパラパラ漫画のようにしたもので動画は構成されているのだが、この状態だと画質が良い半面、ファイルサイズが非常に大きくなるため、コーデックを使用して圧縮されている。
圧縮されたフレームには「Iフレーム」「Pフレーム」「Bフレーム」の3種類がある。

Iフレーム:それだけで完結しており、元のフレーム画像を復元できる。
Pフレーム:Iフレームの画像との差分情報。Pフレームをデコードするためには、その前のIフレームの情報が必要となる。
Bフレーム:前後のフレームとの差分も使って圧縮されたもので、Bフレームをデコードするためには、前後のIフレーム、Pフレームの情報が必要となる。

全ての情報を保持している「Iフレーム」を「キーフレーム」といい、圧縮された動画を無劣化でカット編集する場合にはキーフレームで区切るのが基本。
ただし、再エンコードを実行する場合は、フレームが再構築されるのでキーフレームを気にする必要がない。

PフレームやBフレームは差分情報しか保持していないため、Pフレーム・Bフレームでカットして、再エンコードせずに無劣化(コピー)出力すると、上図のように破損したフレームが発生することになる。

フレームレート

フレームレートは1秒間に表示させるフ レームの数を表し、単位は「fps」。

テレビやDVDなどは29.97fpsで、1秒間に約30枚の絵が表示されており、地デジのワンセグで15fps、デジタルハイビジョン(地デジ)は60fps。
フレームレートは数値が高いほどなめらかな動きを実現するが、当然、数値が上がるとファイルサイズも大きくなる。
ただし、オリジナルデータよりフレームレートを上げても無駄にファイルサイズが膨らむだけで、オリジナルよりも動きが滑らかになることはない。

ビットレート

ビットレートは1秒間に送受信するデータ量を表しており、 単位は「bps」または「kbps」。
単純にビットレートが高ければ1秒間に多くの情報を送ることができ、その結果として描写の精細さが向上して高画質になる。
ただし、ビットレートの値が高くなれば、比例してファイルサイズも大きくなる。
画質・音質とファイルサイズは比例するため、それらを踏まえてビットレートは決定すべきだが、 実際には可変ビットレートや2Pass可変ビットレートを使用するため、ファイルサイズの予測は難しくなる。

固定ビットレート(CBR)

文字通りビットレートが固定されてしまうため、転送データが少ないときは無駄が発生し、データが多いときは不足する可能性がある。不足が発生すれば画質 が落ちるため、固定ビットレートを使用する場合は高めの設定にした方が無難だが、無駄にファイルサイズが大きくなってしまう。

可変ビットレート(VBR)

転送する情報量に合わせてビットレートが変化する ために無駄がない。最小ビットレートと最大ビットレートを指定して、その範囲内で可変させるものもあり、固定ビットレートと比較すると同じファイルサ イズであれば可変ビットレートは品質が向上する。

複数パス可変ビットレート

2pass可変ビットレートの場合、初めにデータを読み込んで解析(1pass)し、それ に応じてビットレートを可変させる(2pass)方式。可変ビットレートよりも効率的で、品質の向上と圧縮率の向上を期待できるが、工程が増える分だけ時間がかかる。
DVD-Video形式での最高画質は9800kbps(9.8Mbps)で、このビットレートでは片面一層のDVD(4.7GB)に1時間程度の 動画しか保存できない。一般的には4000kbpsがDVDの標準的な画質だったが、テレビのHD化に伴い映画などのDVDは片面二層を使用してビット レートを上げて画質を向上させている。

DVDはSD画質(標準画質)の最高ビットレートは9.8Mbps。ハイビジョンを謳う地デジの最高ビットレートは15Mbps。フルHDのBlu-rayは54Mbps。
数値だけ見るとDVDとBlu-rayには雲泥の差がある。無論、DVDと地デジでもその差は歴然。このSD画質とHD画質の差を埋める技術が前述のアップスケーリングになる。

解像度

プリンタの仕様表にある解像度は「5760 x 1440 dpi」、液晶モニタの仕様表には「1920 x 1080」。
同じ解像度という言葉を使用してるが、その意味しているところは同じようで同じではない。

解像度とは「画素の密度」を表しており、大きさを表すものではない。
100個の点を10cmの間に並べると点の間隔は1mm、500個の点を並べると 0.2mmになり、500個の点を並べたほうが精細な描写が可能になる。

画質の解像度

画質の解像度とはドット(点)が1インチ(25.4mm)にいくつ並んでいるか(いくつのドットに分割されているか)を基本としたdpi(ドット・パー・インチ)という単位を使用する。
パソコンで取り扱う画像データは96dpiのものが多いが、家庭用インクジェットプリンタは1440dpiとケタ違いの解像度を持っている。
画像データの1ドットは色の階調を持っているため1画素=1ドットで表現できるのに対し、印刷物のドットは1色しかないので1画素を複数のドットで表現す る必要がある。一般的には画像データの3倍程度の解像度になるようなので、1440dpiは画像データにすると480dpi程度になる。
最近はやたらと画素数を上げたデジカメが出回っているが、A4用紙に印刷する場合400万画素もあれば十分な画質が得られるわけで、それ以上の画像をデータを用意しても上記のようにプリンターが対応しきれない。

画像の拡大とアップスケーリング

下の左図は200×150ピクセルの画像で、それを400×300ピクセルに拡大して200×150の範囲で切り取ったものが右図。

見ての通り左図の方が高画質だが、どちらも解像度は72dpi。
つまり拡大前も拡大後も1インチに72個の点が並んでいるのでドットの密度は同じ。
元画像の大きさを2倍にすると普通ならドット密度が下がるが、プログラムは指定されたdpiを保持するために足りない情報を元画像から算出して補完するアップスケーリングが実行されるため、拡大率が上がるほど画質に締まりがなくなり、ボケたようになる。

DVD-Videoが普及した当時は、まだテレビがアナログ放送で、デジタルに対応したブラウン管テレビが一般的だった。
このブラウン管テレビの解像度を画素数で表すと640px * 480px。
DVD-Videoは当時の再生環境で高画質なメディアだったのだが、現在市販されている液晶テレビは基本的にハイビジョンかフルハイビジョンなので、SD画質の映像を再生すると画面サイズに拡大することになる。
メーカー各社は単に拡大処理をする「アップコンバーター」に、輪郭の強調など独自の技術を施して、よりHD画質に近い画質を再現するアップスケーリングを行なっているため、見栄えはマシになっているが、アップスケーリングは補完機能なので、再生する機器によって性能が異なってくる。

画面解像度

モニタの解像度はドットではなくピクセルを使用し、画質の解像度と同様にピクセルが1インチにいくつ並んでいるか(画素密度)を基本としたppi(ピクセル・パー・インチ)という単位になる。

画素数が1280×1024でモニタのサイズが17インチの場合、画素密度は96ppi。同じ画素数でモニタが19インチになると画素密度は86ppiになり、この場合は17インチのモニタの方が精細度が高くなる。
また、1920×1080のフルHDでモニタサイズが 24インチだと92ppi。同じくフルHDサイズの大型液晶テレビ55型の場合は40ppi。
高画質を謳う大型液晶テレビの画像密度は低くなるが、55型の推奨視聴距離は2.0mなので視聴の際には問題がない。ちなみに4Kテレビといわれる3840×2160で84型の次世代テレビは52ppi、推奨視聴距離は1.6mになっている。

エンコード

エンコードとは単純に「変換」のこと。
MPEG2のファイルをMPEG1にしたり、WMVのファイルをMPEG2にしたりと、コーデックやファイル形式の変換処理をエンコードといい、エンコードを行うハードウェアやソフトウェアをエンコーダーという。

多くの動画編集ソフトはコーデックやファイル形式を変換しなくても、編集後したファイルを書き出す際にエンコードを行うため、MPEG2やMPEG4など非可逆圧縮のコーデックを使用したオリジナルデータを編集すると、多少なりとも確実に画質は劣化する。

オーサリング

DVD-Rのブランクメディアに動画ファイルをコピーしてもDVDプレーヤーでは再生できない。
動画ファイルをDVDプレーヤーで再生するためには、再生する動画を使用してDVD-Videoという1つのコンテンツに仕上げる必要があり、この作業をオーサリングという。
当然ながらオーサリング作業にはエンコードも含まれ、HD画質で撮影したビデオでもDVDにすると720 x 480 のSD画質になってしまう。

DVDにデジタルハイヴィジョンを保存できるAVCRECは、DVD-Video形式とは全く異 なる仕様のため、通常のDVDオーサリングソフトでは対応できない。





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Blu-rayリッピングの基礎知識

Blu-rayはDVDの後継となるメディアで、DVDと同じ大きさのディスクにDVDの5倍超になる25GBの容量を記録することができる。
もともとDVDはアナログからデジタルの過渡期に誕生した規格なので、画素数が720 x480のSD画質。
一方、HDとかハイビジョンなどと呼ばれる規格は、解像度が1280×720以上のもので、フルHDになると1920 x 1080と、画素数が大きく変わってくる。

dvd-movie002

SD画質の画素数 720px *  480px
HD画質(720p)の画素数 1280px  *  720px
フルHD画質の画素数 1920px * 1080px

SD画質の画素数が345,600なのに対して、フルHDの画素数は2,073,600なので、画素数だけで見てもフルHDはSDの6倍。
ビットレート(1秒間に送受信するデータ量)もDVD-Videoの最高画質が9.8Mbpsで、Blu-rayのBDMVは最高画質で54Mbps。

DVDとの互換性は全く無いので、DVDプレーヤーでは再生できず、専用のプレーヤーが必要。Blu-rayの規格を応用しているAVCHD(Advanced Video Codec High Definition)でDVD-Rに書き込みを行ったものも、Blu-rayプレーヤーでしか再生できない。



Blu-rayの規格

DVD-Videoに相当するのがBDMV(Blu-ray Disk Movie)、DVD-VFに相当するのがBDAV(Blu-ray Disc Audio/Visual)。
映画などのBlu-rayディスクはBDMVで、Blu-rayプレイヤーなどでブランクメディアに書き込まれたものがBDAV。
フォーマットの違いなのだが、BDMVは最高画質でビットレートが54Mbpsあるのに対し、BDAVは15Mbpsになっている。

記録されているデータを抽出・変換してパソコンへ取り込み(リッピング)が可能なのはBDAV。ただし、録画した地デジのデータは不可。
DVDの場合、地デジを録画するとCPRMというプロテクトがかかるが、Blu-rayはAACSというプロテクトがかかり、一般的にリッピングは不可能で、プロテクトを解除すると著作権法に抵触する。

AACS

AACS(Advanced Access Content System)という保護技術は、AACS LAというワーナーブロス・ウォルトディズニー・マイクロソフト・インテルなど、錚々たるメンバーで創設された著作権保護団体が作ったもので、現在進行形でバージョンアップされており、上位互換のため再生するドライブとソフトウェアのバージョンが、ディスクよりも高くないと再生できない仕組みになっている。
ドライブのバージョンよりもディスクのバージョンが高い場合は、ドライブのバージョンが自動的に更新されるのだが、再生するソフトウェアが更新されていなかったり、サポートが終了していると保護されたBlu-rayディスクは再生できない。
プレーヤーのアップデートにはコストがかかるため、フリーソフトではAACSに対応したプレーヤーはなかったのだが、「Leawo Blu-ray Player」は無料で保護されたBlu-rayを再生できる。

ただし、プロテクトがかかっているVHSやBlu-rayなどをリッピングやダビング(私的使用のための複製)することは、著作権法30条2項の「技術的保護手段の回避」に抵触する。
複製物を個人で楽しむのは合法だが、複製できないようにしてある物を強引に複製したら違法になる。
例え、「購入したBlu-rayを個人で楽しむため」だったとしても、プロテクトを解除した時点でアウト。

AACSの業界団体は「リッピングソフト」の販売元を提訴するなど、圧力をかけ続けており、2016年2月にはAny DVDを販売していたSlysoftのサイトが閉鎖(※その後、RedFoxとして再起)。
ただ、定番リッピングソフトのDVD Fabに関しては、当初4K Blu-rayに採用された最新のプロテクト AACS 2.0のプロテクト解除は行わないことを発表していたが、2018年にAACS2.0を解除できるソフトとリリースしている。

DVDFab関連ソフト

感染

AACSの特性から、AACSのバージョンが更新されることを「感染」と言って、ドライブを低いバージョンで保つことを推奨している記事をよく見かけるが、古いBDが再生できなくなるのは、再生するソフトが更新されない場合のみで、サポート期間内であればアプリケーションを更新することで問題なく再生できる。

また、ドライブのバージョンを低い状態で保つということは、新しいBDは再生できないということなので、コンテンツを視聴するという本来の目的を逸した本末転倒な行為だったりする。

AACSの期限

PCで動作する有料のBlu-rayプレーヤーや、Blu-rayに書き込みが可能なTVキャプチャカードなど、ドライブ以外のものにはAACSの有効期限が設けられている。
購入時には意外と見落としがちだが、期限を超えるといきなり使えなくなったり、更新料を求められることになる。

図はIO-DataのTVキャプチャカード「GV-MVP/HS3」で表示されたエラーメッセージ。GV-MVP/HS3は2015年8月でAACSの更新期限が切れており、MagicTVの使い勝手さえ目を瞑れば、その後も地デジ録画や視聴は可能だったが、録画したデータをBlu-rayに書き出す際には、上図のようなエラーメッセージが表示され、書き出しができない。

これがプレーヤーになると、DVDやその他の動画ファイルは再生できて、保護されたBlu-rayディスクだけ再生できない事態に陥る。

期限内であればAACSはインターネット経由で自動更新されているが、期限が終了すると各メーカーによって対応が異なってくる。
IO DataのキャプチャカードにバンドルされているCorelのソフトは、有効期限が過ぎたらそれまで。有償無償を問わず、更新する方法がないので、Blu-rayに書き込みする場合は、ハードウェアから交換する必要がある。
また、ピクセラのように有効期限までは自動更新で、期限が切れたら更新料を請求してくるパターンもある。

再生ソフトはともかく、TVキャプチャの場合は、中古や特価品を迂闊に購入すると、Blu-rayへの書き出し機能が使用できないということも大いに有り得るので要注意。

Blu-rayのブランクメディア

Blu-rayのブランクメディアにもDVDと同様に「録画用(ビデオ用)」と「データ用」が存在するものの、DVDのようなコピーワンスの制御信号を持つコピーガード CPRM(Content Protection for Recordable Media)は無い。

話がややこしいが、もともと「録画用」と「データ用」の区分は1992年の著作権法改正によって導入された「私的録音録画補償金制度」によるもので、デジタルで録音や録画する場合に一定の補償金を徴収し、著作物の権利者へ還元するのが目的だった。
そのためデータ用も録画用も実質的には同じもので、補償金が上乗せされている分だけ録画用のほうが価格が高くなっていた。
その後、コピーワンスやダビング10によって私的複製が制限されることになり、東芝が私的録音録画補償金の支払いを拒否し、2012年11月に最高裁で東芝の勝訴が確定したことで、各メーカーがこぞって補償金の支払いを止め、補償金を管理していたSARVH(私的録音補償金管理協会)は財源を失い破綻、2015年3月末に解散した。

DVDの場合はCPRMが導入されたため「録画用」と「データ用」の区分けは必要だが、未だにBlu-rayが区分けされているのは不可解。おそらく当時の名残で、いまさら統合すると却って混乱を招く怖れがあるからと思われる。

Blu-ray-R(片面一層):容量は 25GB
Blu-ray-R DL(片面2層):容量は50GB ※DLはDual Layerのこと
Blu-ray-RE (片面1層):容量は25GB ※REはRewritableのことでDVDのRWと同じ。

Blu-ray-Rは追記タイプのディスクで書き込める回数は1回で、書き換えが可能なのはBlu-ray-RE。

書き換え可能なBlu-ray-REにはカートリッジタイプ(Ver1.0)が存在していたが、現行のプレーヤーでは非対応のものが多く、現在はカートリッジのない(Ver2.0)が主流になっている。

Blu-rayもDVDと同様、録画やデータの保存用として使用されるが、経年劣化は避けられず、寿命はDVDやCDと同じで10年程度だと言われている。
また、直射日光や温度差、湿度差が激しいと劣化が進むため、重要なデータはバックアップが必須。

Blu-rayのリッピング

Blu-rayのリッピングで注意が必要なのは空きディスク容量と、リッピング後のデータサイズ。
DVDと比較してBlu-ray最大メリットは、その圧倒的な画質の良さなのだが、片面1層のBlu-ray-Rで最大25GB、2層では最大50GBのデータが生成されるため、処理にやたらと時間がかかる。

ISOイメージファイルへの出力

AACSで保護されていないBlu-rayディスクから、ISOイメージファイルを作成するだけなら、ImgBurnやBurnAwearがお手軽。

ImgBurn のインストールと使い方

ImgBurnはCD / DVD / Blu-ray / HD DVD に対応している定番のライティングソフト。 メディ … “ImgBurn のインストールと使い方” の続きを読む





著作権法と違法行為

違法ファイルとは著作権法に抵触しているファイルで、俗に「割れ(Warez)」と呼ばれる不正コピーしたものを指す。
著作権法では「私的利用での複製」は認められているが、複製したものをファイル共有ソフトや公開設定をしたオンラインストレージ、Youtubeなどの動画サイトにアップすると、著作権法第23条の公衆送信権を侵害することになる。
著作権侵害で摘発されると、刑事罰は免れても民事訴訟があり、これまでも数十万円から数百万円の損害賠償金の支払い命令が出ている。

違法ダウンロード刑罰化

ファイルをダウンロードして利用する者がいるから、違法ファイルのアップロードが跡を絶たないのか、違法ファイルがアップされているからダウンロードする者が出てくるのか、という問題だが、2010年1月1日に施行の改正著作権法30条1項3号により、違法ファイルのダウンロードが違法となり、更に2012年10月に施行の違法ダウンロード刑罰化により、違法ファイルのダウンロードにも罰則が適用され、現在はアップロードした方もダウンロードする方も「どっちも悪い!」ということになった。
違法ダウンロードとは「ネットにアップされている動画や音声ファイルなど、違法なものであると知りながらダウンロードする行為」で、有償著作物と呼ばれるCDやDVD、有料放送など有償コンテンツをダウンロードした場合は刑事罰があり、「二年以下の懲役もしくは二百万円以下の罰金、またはこれの併科」となる。



リッピングの違法化

アップロードもダウンロードもお咎めがあるので、ネットに頼らず自宅で「私的利用」のためにコツコツとリッピングでもしようかと思えば、2012年10月 施行の改正著作権法で「アクセスコントロール技術を施したDVDやゲームソフトのリッピングの違法化」が盛り込まれ、これまでグレーゾーンとされてきたDVDのリッピングが完全に違法になった。
また、同法案により、アクセスコントロール技術を解除する機器やソフトの販売が禁止され、いわゆる「マジコン」は完全にアウト。
当サイトで使用方法を掲載 しているDVD Fab HD DecrypterDVD Shrinkなどリッピングソフトの販売もご法度になった。

マジコンは違法ファイルのダウンロードを増長するためダメだとして、なぜネット公開するわけでもないのに私的利用を目的としたDVDのリッピングが違法に なるのかと言えば、著作権法30条の私的使用のための複製に定められている「技術的保護手段の回避」に抵触するからで、複製物を個人で楽しむのは合法だが、複製できないようにしてある物を強引に複製したら違法ということになる。

映画などのDVDにはCSSというアクセスコントロール技術が施されており、実質的にこのCSSがコピーガードの役割を担っているが、CSSはあくまでも アクセスコントロールであって、CPRMのようなコピーガード技術ではないという観点から、これまでDVDのリッピング、つまりCSSの解除については 「技術的保護手段の回避」に該当しないという見解であった。
しかし、2012年10月の法改正で「アクセスコントロールが技術的保護手段」に追加されたことで、DVD ShrinkやDVD Fab HD Decrypterを使用してのリッピングは完全に違法となった。
DVDのプロテクトにはCSSの他にもCPRM, CPPM, RC, RCE,APS, UOPs,ARccOSなどがあり、これらは前述の「私的使用のための複製」に記されている保護手段に該当するため、解除すれば完全に違法。

改正著作権法が私的使用のための複製を禁じたのではなく、技術的保護手段の回避を禁じているため、CSSなどのプロテクトがかかっていないものに関して は、これまで通り私的使用においては合法になる。
例えばオーディオCDは一時CCCDというCopyControlCDというプロテクトをかけた時期があり、このCCCDが施されているCDをCDexなどを使用して複製すると違法だが、CCCDが施されていない多くのオーディオCDを同様にCDexを使用して複製するのは合法になる。

Summary
  • 他人の物をコピーして勝手に公開しても販売してもダメ。
  • テレビやラジオ、公演なんかを勝手に録画・録音・撮影して公開したらダメ。
    「No More 映画泥棒!」
  • 公開 したらダメだと分かっている物は見てもいいけどDLしたらダメ。
  • 鍵 (プロテクト)がかかっているものは鍵を開けたり、鍵を開ける道具を販売したらダメ。

キャプチャの違法性

DVD-Videoなどのプロテクトを解除しての複製は違法なのだが、複数のサイトで画像キャプチャを利用した録画の合法性を謳っている。
その最たる理由は「再生しているものを録画しているから、技術的保護手段の回避に該当しない」というもので、気持ちは分かるが、子供の屁理屈レベルでは司法には勝てない。

鶏が先か卵が先か、という話になってしまうが、一般的なメディアプレーヤーはDVDなどを再生する際、当然ながらCSSの暗号を解除して再生しており、リッピングソフトはこの解除されたデータをコピーしている。
では、画像キャプチャによってコピーする場合、メディアプレーヤーが再生目的で解除したCSSのデータを、リッピングソフトとは異なった方法でコピーすることになる。
著作権法 第30条の「私的使用のための複製」には、暗号化の復元について「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く」という一文があり、要はリッピングであれキャプチャであれ、「著作権等を有するものの意思」に反していれば違法性がでてくる。

また、アナログからデジタル化になり、コピーに劣化が伴わないことからダビング10などの手段が講じられるようになったわけだが、「キャプチャ合法派」は動画 キャプチャが通常のコピーと異なり、オリジナルよりも画質が劣化するために著作権法には抵触しないとしている。
しかし、著作権法にはオリジナルデータよりも劣化したら複製しても良いという記載はどこにもない。
問題になるのは、再生のためにCSSを解除しているのか、複製するためにCSSを解除しているかであって、複製したデータの良し悪しは関係ない。

プレーヤーでDVDを試聴すると「勝手にデータを複製してしまう」なら別だが、「録画ボタン」を押した時点で「複製のために暗号化解除を行っている」と解釈されても仕方がない。
実際、YouTubeで違法コンテンツを視聴する際、厳密に言えば一時的にファイルをダウンロードしているわけだが、これは視聴する際の仕様であって違法にはならない。
あくまでユーザー自身の意志で行った操作の是非が問われることになるので、リッピングであれキャプチャであれ、保護されたものの複製は違法だと認識したほうが賢明。

ファイル共有ソフトとオンラインストレージ

著作権について大きく騒がれ始めたのは、2001年に誕生したファイル共有ソフトWin MXで、同年11月に逮捕者が出ているにも関わらず利用者は急増。
その後、アフィリエイトを目的としたオンラインストレージサービスが注目され、収益を高めるために人気のある違法コンテンツが大量にアップされるようになる。

ファイル共有ソフト

ファイル共有ソフトはpeer to peerと呼ばれる技術を使用し、自分のパソコンの一部を外部に公開する仕組みで、公開されたフォルダはファイル共有ソフトの利用者が閲覧可能な状態になる。

最初の逮捕者はAdobeのIllustratorやPhotoshopなどソフトウェアを公開しており、その後は音楽ファイル、映画などの動画ファイルなど、違法ファイルの温床になっていた。
WinMXは2005年に閉鎖し、WinnyやCabos、Shareなど同様のファイル共有ソフトも利用者は減少傾向にあるものの、2015年現在も違法コンテンツは存在する。

また、ファイル共有ソフトはマルウェアの温床でもあり、タイトルを人気のある違法コンテンツ名にするだけで、不特定多数の利用者が勝手にダウンロードしてファイルを実行してくれる。
有名なのは2009年の通称「タコイカウイルス」。
アニメ動画などに偽装したファイルをDL後に実行すると、タコの動画が再生されて、PC内のファイルが魚介類のアイコンに置き換わり、PC内の情報送信を可能にするプログラムが実行される。
まるで美人局、スケベ心でほいほい付いて行くと痛い目をみる。

ファイル共有ソフトの取り締まりが強化され、2004年にはゲームや映画などのコンテンツをWinnyにアップした利用者2名が著作権法違反で逮捕。それに伴いWinnyの開発者で2013年に亡くなった金子勇氏も著作権侵害行為の幇助容疑で逮捕(2011年に最高裁が上告を棄却して無罪が確定)。
2009年からは「ファイル共有ソフトを使用した著作権法違反の集中一斉取締り」が実施されており、2013年には27名、2014年は33名、2015年2月の取り締まりでは40名が、同法違反により検挙されている。

ファイル共有ソフトの利用者は減少傾向にあるものの、2015年現在でも15万人前後の利用者がいるとする調査結果が公表されている。

ACCS(コンピュータソフトウェア著作権協会)活動報告link

2015年最新P2P利用状況調査結果link

オンラインストレージ

違法ファイルはファイル共有ソフトだけではなく、オンラインストレージも入手先になっており、2012年にはアメリカの司法省とFBIによってMegauploadが封鎖。

Copyright1

上図は封鎖されたMegauploadのサイト。FBIによるサイト封鎖が告知されている。

2010年には秋田県で18歳の男子学生がファイル共有ソフトなどから入手したマンガの違法ファイルをMegauploadにアップロードし、著作権侵害により検挙。
半年で30万円ほどの収益を上げていたとされており、学生は書類送検されている。
Megauploadを始め、違法ファイルの温床なっているオンラインストレージサービスにはアフィリエイトがあり、アップしたファイルのダウンロード数やダウンロードサイズなどで報酬を得ることができる ため、必然的に「人気のある」=「違法ファイル」が数多くアップされることになる。
ただ、MegauploadにFBIの捜査が入ってからは、オンラインストレージサービスそのものを廃止したり、アフィリエイトを廃止して普通のオンライ ンストレージに転換するサイトが続出。
現在もいくつかアフィリエイトを継続しているサイトはあるものの、ほとんどのサイトで使用されている決済サービス Paypalがオンラインストレージから逃げ腰になっているため、世界的に縮小傾向にある。

刑罰と著作権法(抜粋)

前掲のように色々と違法になったり、刑罰化されたりしているわけだが、新たに刑罰化された違法ファイルのダウンロードに関 しても「親告罪」となる。
親告罪とは権利者(被害者)が告訴しない限り罪にはならない。つまり、とあるサイトで違法ファイルがDL可能になっていたとし て、それが違法ファイルと知りながらDLする。すでにこの時点で違法なのだが罪にはならず、DLしたファイルの正当な権利者が「こいつが不正にDLた!」 と訴えた時点で初めて罪になる。

DVDのリッピン グに関しては違法だが刑罰はない。ただ、リッピングしたDVDを公に上映したり配布したり販売したりと、故意に著作権を侵害した場合は、第119条で定められている通り10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金または併科になる。無論、これらは刑事罰なので、賠償請求などの民事は別に発生する。

著作権侵害については親告罪なのだが、商売としての「技術的保護手段の回避を目的とした機器やプログラム」の販売や製造のほか、いくつかの著作権侵害については、すでに非親告罪になっており、 権利者が告訴しなくても摘発できるようになっている。

著作権法 第二章 第三節 第三款 著作権に含まれる権利の種類

23条 (公衆送信権等)

一 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
二 著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。

著作権法 第二章 第三節 第五款 著作権の制限

30条 (私的使用のための複製)

1 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用 すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

一 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器を いう。)を用いて複製する場合
二 技術的保護手段の回避(第二条第一項第二十号に規定する信号の除去若しくは改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。) を行うこと又は同号に規定する特定の変換を必要とするよう変換された著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像の復元(著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手 段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果 に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合
三 著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であって、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行 うデジタル方式の録音又は録画を、その事実を知りながら行う場合

2 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を 有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であって政令で定めるものにより、 当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払 わなければならない。

著作権法 第七章 権利侵害

112条 (差止請求権)

1 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された 物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。

113条 (侵害とみなす行為)

1 次に掲げる行為は、当該著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為とみなす。

一 国内において頒布する目的をもつて、輸入の時において国内で作成したとしたならば著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害となるべき行為によつて作成された物を輸入する行為
二  著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為によつて作成され た物(前号の輸入に係る物を含む。)を、情を知つて、頒布し、頒布の目的をもつて所持し、若しくは頒布する旨の申出をし、又は業として輸出し、若しくは業 としての輸出の目的をもつて所持する行為

2 プログラムの著作物の著作権を侵害する行為によつて作成された複製物(当該複製物の所有者によつて第47条の3第1項の規定により作成された複製物並 びに前項第一号の輸入に係るプログラムの著作物の複製物及び当該複製物の所有者によつて同条第一項の規定により作成された複製物を含む。)を業務上電子計算機において使用する行為は、これらの複製物を使用する権原を取得した時に情を知つていた場合に限り、当該著作権を侵害する行為とみなす
次に掲げる行為は、当該権利管理情報に係る著作者人格権、著作権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為とみなす。

一  権利管理情報として虚偽の情報を故意に付加する行為
二 権利管理情報を故意に除去し、又は改変する行為(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による場合その他の著作物又は実演等の利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる場合を除く。)
三 前二号の行為が行われた著作物若しくは実演等の複製物を、情を知つて、頒布し、若しくは頒布の目的をもつて輸入し、若しくは所持し、又は当該著作物若しくは実演等を情を知つて公衆送信し、若しくは送信可能化する行為

(以下略)

著作権法 第八章 罰則

第119条 (罰則)

1  著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第30条第1項(第102条第1項において準用 する場合を含む。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第113条第3項の規定により著作権若しくは著作隣接権 (同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第120条の2第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第113 条第5項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第四号に掲げる者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

2 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 著作者人格権又は実演家人格権を侵害した者(第113条第三項の規定により著作者人格権又は実演家人格権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)
二 営利を目的として、第30条第1項第一号に規定する自動複製機器を著作権、出版権又は著作隣接権の侵害となる著作物又は実演等の複製に使用させた者
三 第113条第1項の規定により著作権、出版権又は著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者
四  第113条第二項の規定により著作権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者

IPアドレスで分かること

違法ファイルのダウンロードが違法になり、世の中には数多の犯罪者予備軍が生まれることになるわけだが、そもそも「ダウン ロードして身元がバレるのか?」という単純な疑問が生じる。

結論から言うと普通にアクセスしてダウンロードしたらバレる。
ファイルをダウンロードするためサーバにアクセスすると、アクセスしたログ(記録)が残る。ログにはIPアドレスと時間が記録され、このIPアドレスを追いかけることで個人の特定が可能になる。
スケベ心でクリックしたら「あなたのIPアドレスは◯◯◯◯◯◯」です。。。などと、あたかも個人情報を取得したようなメッセージが出てくるはワンクリック詐欺の手口だが、IPアドレスなどはプログラムさえ仕込んでおけば簡単に取得できる。

IPひろばlink

上記のサイトで「環境変数を表示」をクリックすると、ワンクリック詐欺と似たような情報が表示される。
また、ブログなどをしていれば「解析ツール」が提供されているはずで、そのタグを埋め込むとIPアドレス、来訪者の地域、使用OS、使用しているモニタの解像度、訪問回数などが表示されるが、一般的に取得できるのはこの程度の情報まで。
そのためワンクリック詐欺の場合、こちらからコンタクトを取らない限り、相手がこちらを認識することはない。登録を取り消そうとメールを送信したり、電話 をしたりすると相手の思う壺になる。

IPアドレスを分析して「誰が」「いつ」「どこにアクセス」していたかの情報を握っているのはプロバイダだが、プロバイダには「電気通信事業法第4条第1項の通信の秘密」というプライバシーを保護する条項があるため第三者に情報を提供できない。
しかし、裁判所の令状など法的根拠に基づいて個人情報開示を請求された場合、プロバイダは例外的に 個人情報を当人の許可無く開示する。
また、「プロバイダ責任制限法」により、個人の権利が侵害されるなどの事案が発生した際もプロバイダに情報開示を請求可能だが、この場合は前述の通信の秘密があるため、開示請求が認められるにはそれなりの証拠や根拠が必要になる。

一般的には以上のようにIPアドレスで個人が特定されてしまうが、「串」という隠語で呼ばれるプロキシサーバーを経由する ことで本来のIPアドレスは隠蔽されてしまう。TorなどIPを隠蔽するソフトもあるので、その気になればビギナーでもIPは隠せる。
ただし、悪事千里。
早朝にいきなり警察が自宅へ押しかけてくることがないよう、違法行為はしないに越したことはない。

2010年頃に裏ルートでは1つのIPアドレスあたり、5万円で市町村、10万円で個人特定ができるという噂を耳にしたが、真偽の程は不明。

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