LineageOS for microG のインストールと設定

Lineage micoroG 001[1]

LineageOS for microGは LineageOSに microGを実装した実用性の高い無料OS。

LineageOS for microG の特徴

  • LineageOSでサポートしているデバイスに対応し、インストール方法も同じ
  • Google Play開発者サービスと Google Maps Android API を使用するアプリの実行が可能
  • OTA(over-the-air)による月2回のアップデートをサポート
  • F-Droidをプリインストール
  • オープンソースで開発

microGは Androidの実装されている Google Play開発者サービスなど Google独自のライブラリの代替ライブラリで、Androdはオープンソースだが Googleは独自ライブラリを使用することで位置情報の取得などに制限をかけているが、microGは Google Play開発者サービスが提供する APIへのアクセスを可能にし、Googleアカウントなしで導入できるため Googleの監視も回避できる。

開発元

  • 開発者:Marvin Wißfeld 氏(microG Teams)
  • 開発者の拠点:ドイツ

ダウンロード

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サポートデバイス

サポートしているデバイスは SIMロックが解除されている Google, Motorola, OnePlus, Samsung, SONY, Xiaomiなどのグローバルモデルで、サポートしているメーカーでも対応モデルは限られている。

ADB のセットアップ

ADBのセットアップについては下記参照。

LineageOS for microG のダウンロード

LineageOS -Pixel4 002

LineageOS -Pixel4 003

LineageOS のデバイスリスト から LineageOS for microG をインストールするモデルを選択し、複数のモデルが存在するデバイスはモデルの詳細ページでサポートしているモデル番号を確認。

同じ製品名で複数のモデル番号が存在する場合はサポートしているモデル番号が記載されているが、Google Pixelや Essential Phoneのようにグローバルモデルのみの場合は記載がない。

Lineage micoroG 001

Lineage micoroG 002

Lineage micoroG 004

モデルのコードネームを LineageOS for microG の公式サイト で検索し、最新のイメージファイルと Zipファイルをダウンロード。

デバイスの Androidのバージョンがダウンロードする LineageOS for microGのバージョンよりも高いとインストールできない。

Google Pixelであれば Android Flash Tool を使用して Androidのダウングレードが可能。

Lineage micoroG 006

ブラウザがダウンロードをブロックした場合は「保存」。

Lineage micoroG 007

ダウンロードしたファイルは  platform-tools フォルダと同じ場所にすべて移動する。

ブートローダーのロック解除

LineageOS -Pixel4 015

LineageOS -Pixel4 016

作業を始める前に LineageOSのデバイス詳細ページで Guides の Installation を開き、インストール時の注意事項や入力するコマンドを確認。

インストールドキュメントにはデバイス固有のコマンドや追加処理が記載されているので、必ず確認して操作手順に従って処理を進める。

ブートローダーのロックを解除するとデバイスが初期化されるため、必要なデータはすべてバックアップする。

Lineage micoroG 008

Androidデバイスを USBでパソコンに接続してから platform-toolsフォルダの保存場所を開き、Windows 11はフォルダ内の空白部分でコンテキストメニューから ターミナルで開く を選択。

Windows 10 はフォルダ内の空白部分で Shit キー を押しながらコンテキストメニューを開き、PowerShell ウインドウをここで開く を選択。

LineageOS -Pixel4 017

LineageOS -Pixel4 018

デバイスのインストールドキュメントにある Unlocking the bootloader でブートローダーのロックを解除するコマンドを確認。

アンロックのコマンドはデバイスによって異なる。

e-os-023

LineageOS -Pixel4 019

ターミナルに adb reboot bootloader と入力して Enter キーを押すと、モバイルデバイスのブートローダーが Fastbootモード で起動する。

LineageOS -Pixel4 020

fastboot devices と入力して Enter キーを押し、デバイスのシリアルナンバーが表示されることを確認。

シリアルナンバーが表示されない場合はドライバがインストールされていないため、ターミナルを閉じてから Windows 用のドライバをインストールして最初から やり直す。

スマホを2台 PC に接続していると daemon not running; starting now at tcp:5037 と表示されるので、作業しないスマホは取り外す。

LineageOS -Pixel4 021

インストールドキュメントで確認したブートローダーのアンロックコマンドを入力して Enter キー でロックを解除し、ターミナルを閉じる。

Androd Flash Tool 039

デバイスがブートローダーのロック解除画面になるので、デバイスの音量ボタン(メニューの移動)と電源ボタン(確定)を操作してブートローダーをアンロック。

LineageOS -Pixel4 022

Androd Flash Tool 045

ブートローダーがアンロックされたら音量ボタンを操作して StartReboot でデバイスを再起動。

デバイスによっては自動的に再起動する。

LineageOS -Pixel4 023

LineageOS -Pixel4 024

ブートローダーのロックを解除するとデバイスが工場出荷時の状態に戻るので設定をスキップしてセットアップ。

eOS pixel4 075

eOS pixel4 074

eOS pixel4 076

セットアップ後に再度 開発者向けオプション を表示して USBデバッグの有効化 をオンにする。

eOS pixel4 092

パソコンに接続した状態であれば USBデバッグの許可を求められるので このパソコンからの USBデバッグを常に許可する にチェックを入れ「許可」。

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LineageOS for microG のインストール

LineageOS -Pixel4 025

LineageOS -Pixel4 026

LineageOS -Pixel4 027

LineageOS -Pixel4 028

リカバリイメージが複数配布されている場合は、デバイスのインストールドキュメント Flashing additional partitions で処理を確認し、 Installing Lineage Recovery using でリカバリーイメージの起動コマンドを確認。

Lineage micoroG 008

platform-tools フォルダの保存場所を開き、Windows 11はフォルダ内の空白部分でコンテキストメニューから ターミナルで開く を選択。

Windows 10はフォルダ内の空白部分で Shit キーを押しながらコンテキストメニューを開き、PowerShell ウインドウをここで開く を選択。

e-os-023

adb reboot bootloader と入力して Enter キー。

LineageOS-008

fastboot devices と入力して Enter キーを押して デバイスのシリアルナンバーが表示されることを確認。

Lineage micoroG 013

Lineage micoroG 011

Lineage micoroG 012

Flashing additional partitions で確認したコマンドのファイル名をダウンロードした Lineage for microG のファイル名に書き換えて Enter キー

ファイル名以外のコマンドを入力して 半角スペース を入れ、イメージファイルのファイル名をコピーし、右クリックでコピーしたファイル名をペーストし、拡張子(.img を追加入力。

Lineage micoroG 014

Lineage micoroG 015

e-OS pixel6 023

Installing Lineage Recovery using で確認したコマンドのファイル名をダウンロードした Lineage for microG のファイル名に書き換えて Enter キーを押し、リカバリイメージを書き込んだらデバイスの音量ボタンで Recovery Mode にして電源ボタンで確定。

LineageOS -Pixel4 034

LineageOS -Pixel4 033

LenaegeOSのリカバリモードが開いたら  Factory reset を選択して電源ボタンで確定し、Format data/ factry reset が選択された状態で電源ボタン。

LineageOSがインストールされているデバイスでも LineageOS for microGは上書きできないためフォーマットが必要。

LineageOS -Pixel4 035

Format data を選択して電源ボタンで確定し、リセットしたらメインメニューに戻る。

メインメニューは音量ボタンで上部の矢印を選択してパワーボタンで確定。

LineageOS -Pixel4 037

LineageOS -Pixel4 038

デバイスの音量ボタンで Apply update を開き、Apply from ADB を選択して確定。

Lineage micoroG 016

LineageOS -Pixel4 040

LineageOS for microGのパッケージファイル名をコピーし、ターミナル に adb sideload と入力して 半角スペース を入れ、右クリックしてコピーしたファイル名をペーストし、拡張子(.zip を追加入力して Enter キーでインストール開始。

処理が完了するとプロセスは 47%で停止する。

Lineage micoroG 003

 

LineageOS -Pixel4 042

Signature verification failed と表示されるので Yes を選択し、電源ボタンで確定してインストールを続行し、メインメニューが表示されたらパソコンと接続している USBケーブルを取り外して Reboot system now でデバイスを再起動。

LineageOS -Pixel4 043

LineageOS -setup 003

LineageOS for microG が起動する。

No command

LineageOS -Pixel4 031

LineageOS -Pixel4 032

Google Pixelで Recovery Mode選択時に No command と表示されたら電源ボタンを長押し(20秒)して再起動を試み、再起動しないようならターミナルで adb kill-server と入力後に adb reboot bootloader でブートローダーの再起動を実行。

セットアップ

LineageOS -setup 013

LineageOS -setup 014

初回起動時は Wi-Fiや指紋認証などを設定して「開始」。

生体認証は指紋のみで、顔認証はサポートしていない。

Lineage micoroG 007[1]

LineageOSに F-DriodmicroG がインストールされた状態になる。

F-Droid は FOSS(Free Open Souce Software)のアプリのみを公開しているアプリストアで、登録されているアプリは比較的セキュアで広告などの表示がない反面、不具合が放置されているケースも多い。

日本語IMEのインストール

LineageOS -setup 018

LineageOS -setup 019

F-Droidで mozc を検索して Mozc for android をインストール。

Mozcは オープンソースで開発 された日本語IMEで、Androidでサポートが終了した Google日本語入力と同じ。

Gboardなど他の日本語IMEが良ければ Aurora Storeからインストールする。

eOS setup 033

Mozcをインストールして画面キーボードを有効にし、キーボードレイアウトなどを設定。

Auroraストアのインストール

LineageOS -setup 016

LineageOS -setup 017

F-Droidで Aurora Store を検索してインストール。

Aurora Storeは Google Playストアの非公式クライアントアプリで、Playストアで公開されているアプリをインストールでき、アプリの自動更新もサポートしている。

Aurora Storeにはログイン方法が2通りある。

  • Googleでサインイン
    Google アカウントを使用して Play ストアにアクセスするので Google アカウントに設定した支払い方法で 有料アプリの購入が可能。
  • 匿名モード
    Google アカウントを使用せずにPlay ストアからアプリをダウンロードできるが、支払いができないので無料アプリのみダウンロード可能。
スマホ決済

おサイフケータイの関連アプリをすべてインストールしても Googleウォレットは利用できないが、FeliCaを使用しない PayPayは使用できる。

備考

LineageOS for microGは LineageOSを実用レベルにする最適解で、Googleアカウントを使用しなければ Googleの情報収集を避けることもでき、多くの Androidアプリを実行できる環境になる。

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