OneDriveの黒歴史

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OneDriveが断行してきた改悪と幻の容量無制限

先日Dropboxの無料プランで利用できるデバイスが3台までに制限され、有料プランDropbox Plusが機能強化と同時に値上げされた。
ただ、この程度の変更はOneDriveに比べると可愛いものだったりする。

SkyDrive

Microsoftが提供するオンラインストレージ「SkyDrive」が、 英国の衛星放送サービスBSkyBに商標権侵害で訴えられ、敗訴が確定したのは2013年7月。
この判決で「Sky」が使用できなくなったため、2014年の初めにSkyDriveは OneDriveにサービス名が変更になった。

SkyDrive9

2012年頃、無料オンラインストレージサービスの多くが5GB前後で展開している中、SkyDriveは25GBという大容量が提供されており、それが最大の魅力でもあった。

この当時、SkyDriveにはデスクトップアプリが存在せず、ファイルやフォルダのアップロードやダウンロードはブラウザで行う必要があり、デスクトップアプリでローカルフォルダと同期するDropboxなどと比較すると、使い勝手や機能面で大きく見劣りしていた。

SkyDrive10

ところがMicrosoftは、2012年4月にSkyDriveの無料プランの容量を25GBから7GBに改悪。
既存ユーザーの救済措置として、25GBまでの無料拡張を期間限定で実施したものの、期間内に拡張しなかった場合は7GBに制限されてしまった。

この改悪により大容量というSkyDrive最大で唯一の魅力が喪失。
改悪と同時にDropboxを真似たSkyDrive for Windowsという、ローカルフォルダと同期するデスクトップアプリがリリースされたものの、未だWindows XPのシェアが40%を超えている中、使用条件がWindows Vista SP2以降になっており、XPからの脱却に苦しむMicrosoftの商売根性が見え見えで、Dropboxと比べて見劣りするオンラインストレージに成り下がった。

SkyDrive27

ただ、現在「Office Online」と名称が変更された「Office WebApps」が利用でき、機能制限はあるがSkyDriveにアップされたWordとExcel、PowerPointがオンライン上で動作するため、MS Officeがインストールされていない環境でもファイルを編集することが可能というメリットはあった。

OneDrive

SkyDriveからOneDriveへ名称が変更され、2014年6月にはSkyDrive時の改悪で7GBに減少した無料ストレージ容量が15GBに引き上げられ、その3ヶ月後にはアップロード可能なファイルサイズの上限が2GBから10GBに拡大。

すでにWindows XPの延長サポートが切れ、PCのスペック向上もあって、Windows7への世代交代が進んでおり、OneDriveはDropboxと同様にローカルフォルダと同期が可能なオンラインストレージサービスになり、MicrosoftはOneDriveの強化に本腰を入れ始める。

幻のOneDrive 容量無制限

2014年10月、Microsoftは公式にOffice365のユーザーに与えられていたOneDriveの容量1TBを無制限にすることを発表。
奇しくもその3日前に、容量無制限を謳っていたWebDAVタイプのオンラインストレージBitcasaが 容量無制限プランの撤廃を発表したばかりだった。

OneDrive-complication001

すでに当時公表されたMicrosoftの公式ブログ等は削除されており、「なかったこと」になっているが、当時はIT系のメディアやニュースでも大きく報じられた。

Microsoft、「Office 365」ユーザーの「OneDrive」を容量無制限にlink

また、当時のOneDriveはコンシューマー(個人)版とビジネス版で仕様が大きく異なり、コンシュマー版はデスクトップ用のアプリとブラウザを利用するのに対して、ビジネス版はOfficeからダイレクトに操作するため、コンシュマー版のOneDriveがOneDrive for Businessよりも格段に使いやすかったのだが、2015年1月にOneDrive for Businessがコンシューマー版をベースにした仕様への変更と、ユーザーインターフェイスの改善が発表される。

ODalbum-380

更にコンシューマ版のOneDriveのアルバム機能も強化。

ただ、Dropboxはすでに2014年1月にカルーセル(2016年3月にサービス終了)を実装しており、Google Driveにはデフォルト機能としてPicasaウェブアルバム(2016年5月にサービス終了)を実装していたので、遅れをとっていた拡張機能が追加されただけに過ぎない。

そして容量無制限の発表から1年後の2015年11月、Microsoftは呆気なく容量無制限の撤廃を発表した。

Office365を使用しているにも関わらず、OneDriveの容量が1TBのままのため、2015年10月の時点で、Microsoftのサポートに問い合わせをしている。

Microsoft-OneDrive-icon

改悪で最悪なOneDrive

2015/11/04 Office365を使用しているにも関わらず、いつまで待ってもOneDriveの容量が1TBのままなので、先日マイクロソフトに問い合わせた … “改悪で最悪なOneDrive” の続きを読む

容量無制限を廃止した理由は、一部のユーザーの使いすぎ。
75TBを使用した強者もいるらしいが、そもそも容量無制限を謳うなら、これくらいは想定内のはずなのだが。。。
何れにせよOneDriveの容量無制限は、Office365の一部ユーザーにのみロールアウトしただけで終了いう、お粗末な結果になった。

改悪のOneDrive

これまでOneDriveの無料ユーザーは、15GBの容量とカメラロールの自動バックアップ設定を行った際に付与される15GBで、最大30GBのクラウドストレージを使用できたが、2015年11月の改悪で無料容量は5GBに、カメラロールのボーナス15GBは撤廃になる。

onedrive-campaign002

発表当初、既存ユーザーから猛烈な批判を受けたMicrosoftは、救済措置として翌12月に、非Office365ユーザーに対して、2016年1月31日までに容量の維持申請を行う事で、カメラロールで増量された15GBを維持できるという対策を発表。

申請の期限が一ヶ月半しかないという点で、無料ストレージを使用している五月蝿いユーザーを黙らせる施策なのは明らかで、OneDriveの無料ストレージはDropboxやGoogleDriveと比較して「利用できるストレージ容量が不安定」というオンラインストレージとしては致命的な変更を再び強行したことになる。

Windows10

Windows8からOneDriveはデフォルト機能としてWindowsに実装され、Microsoftアカウントを利用してシームレスで利用できるようになる。
Windows8版のみに実装され不評を買った「プレースホルダー」も改良され、Wiondows10では「ファイルオンデマンド」という名称で復活。

ビジネス版のOneDriveと個人版のOneDriveも併用可能になり、以前に比べて使い勝手は着実に向上している。

特にOffice365ユーザーであれば、Officeに加えて1TBのオンラインストレージが使用できるため、別途有料のオンラインストレージを利用するよりはコストパフォーマンスは良い。

Microsoft Office 365 公式ページlink

Office365は「家庭向け」と「一般法人向け」があり、法人向けの「Office 365 Business」では年払いで月額900円、月払いでも月額1080円で、最新のMS Officeと1TBのOneDriveが使用できる。
「法人向け」となっているが、個人事業主として適当に登録すれば、ホームユースでの利用も可能。

ただ、個人向けのOffice Soloも以前に比べてサービス内容が充実しているので、月払いで200円程度の差にこだわらなければ、管理画面などがないOffice Soloのほうが使いやすいかも。

OneDriveにアップロードしたコンテンツの取扱

個人向けのOneDriveはGoogle Driveと同様、アップロードしたコンテンツは「世界全域における知的財産のライセンスを無償で許諾する」ことになる。

OneDrive001

b. お客様は、マイクロソフトに対し、本サービスをお客様および他のユーザーに提供するため、お客様および本サービスを保護するため、ならびにマイクロソフトの製品およびサービスを改善するために必要な範囲で、お客様のコンテンツを使用する (たとえば、本サービス上のお客様のコンテンツを複製する、保持する、送信する、再フォーマットする、表示する、コミュニケーション ツールを介して頒布するなど) ための世界全域における知的財産のライセンスを無償で許諾するものとします。お客様が、オンラインで広範に制限なく利用できる本サービスの領域にお客様のコンテンツを公開する場合、お客様のコンテンツは本サービスを宣伝するためのデモまたはマテリアルに表示されることがあります。本サービスには、広告収入によって支えられている部分があります。マイクロソフトによる広告のパーソナライズは、Microsoft アカウント管理 Web サイトの「セキュリティとプライバシー」ページで制御することができます。マイクロソフトでは、電子メール、チャット、ビデオ通話、もしくはボイス メールでのお客様の発言、またはお客様の文書、写真その他の個人ファイルを、お客様に対する広告のターゲッティングに使用することはありません。マイクロソフトの広告方針は、プライバシーに関する声明に規定するとおりとします。

Microsoftは2012年に内部調査としてブロガーが使用していた私的アカウントにアクセスしてHotmailを閲覧したことがあり、この行為は法的に問題がなかったものの、改めてクラウドサービスのセキュリティが万全ではないことを浮き彫りにした。

Microsoftのサービスが厄介なのは、Windowsに統合されていることで全幅の信頼を寄せ、根拠もなく安心して使用するユーザーが多いこと。
ブランド力とは恐ろしいものだったりする。





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