iodéOSはプライバシー重視の Androidデバイス用 DeGoogle OS。
iodéOS の特徴
- インストーラーが利用できるモデルは導入が簡単
- Androidから Googleを除外して個人情報収集や監視を阻止
- 望ましくない通信はオープンソースの共同ブラックリストを元にデータ送信をブロック
- OTA(Over The Air)によるアップデートを取得
- Pixelシリーズは OSインストール後にブートローダーのロックが可能
- オープンソースで開発
- LineageOS のフォーク
ファームウェアの書き換えを行うためメーカーや販売元のサポート外になり、作業に失敗するとデバイスが文鎮化するリスクがある。
サポートデバイス
サポートしているデバイスは Google・Samsung・Sony・Xiaomi などのモデルで、LineageOSでサポートが終了したモデルもサポートを継続している場合がある。
Samsungのデバイスでは iodéOSのインストーラーは利用不可。
※ 本稿で使用しているデバイスは Pixel 4。
開発元
- 開発元:iodé technologies
- 開発元の拠点:フランス
システム要件
- バージョン:0.2.0
- OS:Windows
ダウンロード
ADB のセットアップ
iodéOSのインストーラー使用時もパソコンと Androidでデータの送受信を可能にする ADBドライバが必要なため ADBをセットアップする。
正確にはデバイスの ADBドライバをインストールするだけで良いのだが、Fastbootモードでデバイスを正しく認識しているか確認するため、ADBソフトウェア(SDK Platform-Tools)のセットアップを推奨。
ADBのセットアップについては下記参照。
ADBドライバが未インストールの環境で iodéOSのインストーラーを実行すると、インストールの途中でデバイスを見失って < waiting for any device >と表示されエラーになる。
Androidデバイスを USBでパソコンに接続した状態で platform-toolsフォルダの保存場所を開き、Windows 11はフォルダ内の空白部分でコンテキストメニューから ターミナルで開く を選択。
Windows 10 はフォルダ内の空白部分で Shit キー を押しながらコンテキストメニューを開き、PowerShell ウインドウをここで開く を選択。
ターミナルに adb reboot bootloader と入力して Enter キーを押すと、モバイルデバイスのブートローダーが Fastbootモード で起動する。
fastboot devices と入力して Enter キーを押し、デバイスのシリアルナンバーが表示されることを確認。
シリアルナンバーが表示されない場合はドライバがインストールされていないため、ターミナルを閉じてから Windows 用の ADBドライバをインストールして最初からやり直す。
デバイスを認識することが確認できたらターミナルは閉じて USBケーブルを外し、Start が表示されている状態で電源ボタンを押してデバイスを再起動。
インストールと設定
GitLabの ダウンロードページ で iodeOS-installer-v0.2.0-windows.zip を開いて ダウンロード をクリック。
ダウンロードした Zipファイルのコンテキストメニュー(右クリックメニュー)から すべて展開 を選択して解凍。
解凍したフォルダ内の iodeOS-installer を開く。
Microsoft Defender SmartScreen がブロックした場合は 詳細情報 を開いて「実行」。
セットアップウィザードが開くので「Let`s start」。
iodeOSのインストールにはリスクがあり、自己責任でインストールすることを了承している場合は「Next」。
インストールに関しての注意事項が表示されるので、内容を確認して問題なければ「Next」。
- パソコンのストレージに 5GB以上の空きスペースが必要
- OSインストール時に既存のデータは抹消されるため、必要なデータはバックアップしておく
- インストールする Androidデバイスは充電が 20%以上必要
- 良質の USBケーブル(Type-C)を用意する
古い USBケーブルはインストール失敗の原因になる。
Androidデバイスを USBでパソコンに接続して「Next」。
デバイスを認識すると Androidデバイスがブートローダーのロック解除画面になるので、デバイスの音量ボタン(メニューの移動)で Unlock the bootloader にしてから 電源ボタン(確定)を押してブートローダーをアンロック。
iodéOSをインストールする準備が整ったので「Next」。
最新バージョンのダウンロードとベリファイが完了したら「Next」でインストールが開始する。
Installation details を展開するとインストールの進捗を確認できる。
ここからインストール完了までデバイスの操作やパソコンの操作は厳禁。
インストールが完了して「Next」が有効になったらデバイスの音量ボタンを操作して Lock the bootloader にしてから電源ボタンで確定。
Device state が locked になったら「Next」。
「Quit」でインストーラーを終了してから USBケーブルを外し、Start が表示された状態で電源ボタンを押して iodéOSを起動。
iodéOSが起動したら「Start」でセットアップ を実行。
動画で見るインストール
備考
ウィザード形式のインストーラーが提供されているため、コマンド入力が必要な /e/OS や LineageOS for microG よりも導入のハードルは低いが、ADBの環境は必須なので要注意。
ちなみに本稿を作成する際、テスト用のパソコンに Pixelのドライバが入っていると思い込み、Fastbootモードでデバイスの確認を怠った結果、インストール中に< waiting for any device >を吐き出し、Pixel 6が文鎮化するというアクシデントが発生している。
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