Microsoft RichCopy の特徴
- Microsoftの無料ファイル同期アプリで、Robocopyのグラフィック・ユーザー・インターフェイス(GUI)
- 詳細な同期設定が可能で、同期はマルチスレッドで処理
開発元
- 開発者:田丸 氏(Microsoft)
RichCopy はマイクロソフト製だが、マイクロソフトのサポートは受けられない。
ダウンロード
公式サイトのダウンロードリンクが切れているため SOFTPEDIA から入手する。
システム要件
- バージョン 4.0.217(開発終了)
- システム要件の記載はなし
Windows 10 / 11 でも動作する。
インストール
SOFTPEDIA の「DOWNLOAD NOW」をクリック。
ダウンロードサーバを選択するとインストーラーをダウンロードする。
インストーラーを起動し、使用許諾書に問題なければ「Yes」。
フォルダの解凍先を指定。
「OK」をクリックしてダイアログを閉じる。
デフォルト設定の場合 Cドライブ内にある HoffmanUtilitySpotlight フォルダ を開く。
「setup」を起動。
Microsoft RichCopyのセットアップウィザードが起動するので「NEXT」。
セットアップウィザードが開始したら「Next」。
使用許諾書に問題なければ I Agree を選択して「Next」。
インストール先を確認して「Next」。
「Next」でインストールを実行。
ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら「はい」で許可。
「Close」をクリックしてインストール完了。
Microsoft RichCopy の使い方
コピー元 (1) と コピー先 (2) をクリックして同期するフォルダを指定。
同期するフォルダを指定したら オプション をクリック。
必要であれば オペレーション で任意の項目を有効にする。
- コピー元に無いファイルを削除
コピー元 と コピー先を同期する場合に使用するが フォルダは削除されない。 - 移動
コピー先にファイルをコピーした後 コピー元のファイルを削除。 - 複数のコピー元を同一フォルダにコピー
本来は ソースに複数のフォルダがある場合 指定したフォルダにファイルのみがコピーされる機能だが 有効にしても ディレクトリ構造は維持される。 - ベリファイ
コピー完了にコピーされたファイルとソースファイルを比較して検証する。
同期のタイミングを変更する場合 モード で設定する。
- 更新されたファイルを逐次コピー
未実装のため使用不可。 - コピー前検索
コピー元 のディレクトリやファイル属性・サイズなどを確認後にコピーを実行する。 - ターゲットを待つ
コピー先にコピー元と同じフォルダがない場合 フォルダが作成されるまでコピーされない。 - タイマー
指定した日時にコピーを実行する。
タイマーは 日時指定のため 定期的な自動実行はできない。
コピー元・コピー先を含めた コピー条件をデフォルト設定にする場合は「デフォルト」をクリック。
異なる設定を追加する場合は「新規」から登録。
設定したコピー条件は コピーオプションとして選択が可能になる。
設定したコピー条件を別に保存したい場合は、メニューの ファイル から 名前を付けて保存 でファイルとして保存でき、ファイルを開くと 保存したコピーオプションを呼び出せる。
メニューの 表示 から アドバンス を選択すると より詳細なコピー設定が可能。
設定が終了したら コピーの開始 ボタンをクリックして コピーを実行。
コピーはデフォルトで 3 つのスレッドが同時に実行され、処理中は中央ペインに進捗状況、下ペインにログが表示される。
ネットワーク上のフォルダ同期
ファイルエクスプローラに UNC(Universal Naming Convention) を入力して エンター。
ログイン情報を入力し 資格情報を記憶する にチェックを入れて「OK」。
コピー元 と コピー先 をクリックして「接続」をクリック。
UNC を入力して「OK」で追加できる。
Robocopy を利用した自動バックアップ
RichCopyでコピー処理を行っているのは Windowsに実装されている Robocopy で、Robocopyと Windowsのタスクスケジューラを利用すれば、RichCopy がサポートしていない自動バックアップを設定できる。
スタート のコンテキストメニュー(右クリックメニュー)から コンピュータの管理 を開いて タスクスケジューラ を選択。
右ペインの 操作 から 基本タスクの作成 を選択。
タスクの作成ウィザードが開くので、作成するタスクの名前を設定して、任意でタスクの内容などを説明 に入力後「次へ」。
タスクを実行するタイミングを指定して「次へ」。
プログラムの開始 を選択して「次へ」。
プログラム / スクリプト に Robocopy と入力して 引数の追加 にコピー元/ コピー先 のパスと、使用する Robocopyのコマンドを入力。
- 引数の追加オプションは Robocopyのコマンド一覧 を参照。
Eドライブの TESTフォルダを、Fドライブの TESTフォルダと同期(ミラー)する場合の引数
E:\TEST F:\TEST /mir
完了をクリックしたときにこのタスクの [ プロパティ ] ダイアログを開く を有効にして「完了」。
プロパティが開くので 設定内容を確認。
左サイドバーの タスクスケジュールライブラリ から 中央ペインで 作成したタスクを選択して「実行」で 作成したタスクをテストする。
タスクを実行して 設定通りにフォルダがコピーされたらプログラム と 引数は正しいので、設定したスケジュールでタスクが実行されない場合は、プロパティ の トリガー タブで 実行するタイミングの見直しを行う。
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