Brave Browser for Windows のインストールと使い方

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プライバシー保護 を優先した Chromium ベースの オープンソース ウェブブラウザ

Brave は 米国サンフランシスコに拠点がある Brave Software がオープンソースで開発している プライバシー保護 と セキュリティを重視した ウェブブラウザで、閲覧履歴 や 行動履歴 などの個人情報を収集せず、デフォルトで ウェブ広告 や ユーザーの行動を追跡するトラッカーをブロックし、プライベートウインドウでは 接続を匿名化する Tor をサポートしている。

ウェブ広告のブロックにより 広告収入が減少するウェブサイトのクリエイターのため Brave Rewards を導入しており、ユーザーが直接 クリエイターを支援できる環境のを構築している。
Brave Rewards

Brave Rewards は 従来の広告とは異なり、ユーザーが広告の表示を管理できる Brave オリジナルのサービスで、Brave Rewards をオプトイン ( 許可 ) して 広告を視聴すると BAT ( 日本国内は BATポイント ) で 報酬が得られ、獲得したトークンは ユーザーが指定したサイトに付与して支援を行う仕組みになっている。

BAT

Brave Rewards で使用される BAT ( Basic Attention Token ) は イーサリアムのブロックチェーンを利用した ユーティリティトークン で、仮想通貨ではないが 譲渡・換金が可能になっており、クリエイター ( サイト運営者など ) は bitFlyer に登録して Brave Rewards に連携させることで ユーザーからのチップを回収できる。

システム要件

バージョン 1.50 現在

OS : Windows 10/ 11
CPU : Intel Pentium 4 以降のプロセッサ ( SSE2 対応 )

バージョン 1.47 から Windows 7 と 8.x はサポート終了。

ソフトの入手先

Brave Browser 公式ダウンロードページ

Brave Browser のインストール

Brave のインストールは 設定項目がなく インストーラーを起動すると 自動的にセットアップされる。

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ダウンロードページから「 今すぐダウンロード Windows 64-bit 」をクリックしてインストーラーをダウンロード。

PC の アーキテクチャが 32bit の場合は「 今すぐダウンロード Windows 32-bit 」が表示される。

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ダウンロードしたインストーラーを起動し、ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら「 はい 」で許可。

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インストールが完了すると Brave が起動するので、Brave を規定のブラウザにする場合は「 Braveをデフォルトのブラウザとして設定 」、現在のブラウザを継続して利用する場合は スキップ を選択。

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ブックマークや 拡張機能、パスワードを 既存のブラウザからインポートする場合は 使用しているブラウザを選択して「 インポート 」。

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Brave が収集するデータについての概要が表示されるので、送信を拒否する場合は チェックを外して「 終了 」。

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検索エンジンは選択せず「 完了 」でウエルカムツアーを終了。

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Brave のダッシュボードが表示される。

検索エンジンの設定

検索エンジンは デフォルトで Google が設定されているので、プライバシー保護を優先する場合は 変更する。

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アドレスバーに brave://settings/search と入力するか ブラウザの右上にあるハンバーガーボタンから 設定 を開いて 左サイドバーから 検索エンジン を選択。

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アドレスバーで使用する検索エンジン で 使用する検索エンジンを変更。

Brave
トラッキング や 検索履歴などのデータ収集を行わず、 Google や Microsoft に依存しない独立した検索エンジンだが、検索ワードに日本語を使用しないと リージョン設定していても 検索結果が 海外サイトになるなど、日本語環境では使いづらさがある。
DuckDuckGo
プライバシーを重視する検索エンジンで、日本語環境でも比較的 使いやすいが、DuckDuckGo は Microsoft と契約しており、Microsoftのサードパーティトラッカーが許可されている。
Qwant
プライバシーを重視する検索エンジンだが、日本語環境は未サポート。
Startpage
検索結果の収集 や トラッカーのない Google の 検索結果を 表示するメタサーチエンジン。
フィルターバブル問題

Google の検索エンジンは あいまいな単語 が入力されると 検索履歴などから ユーザーが検索していると推測される 検索結果を表示するアルゴリズムを採用しており、ユーザーにとっては意図した検索結果が得られるため便利な反面、ユーザーが得る情報にフィルタがかかって 確証バイアスが発生しやすい危険な状態を生みやすく、フィルターバブル問題 として 懸念されている

ダッシュボード

ダッシュボードには ブロックした広告 や トラッカー の数 と ブロックにより節約できデータ量・節約できた読込時間 のほか、Brave Rewards を有効にしている場合は 獲得した BAT が表示される。

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ダッシュボードは デフォルトで 新規タブ を開いた際に表示され、非表示にする場合は アドレスバーに brave://settings/newTab と入力するか ブラウザの右上にあるハンバーガーボタンから 設定 を開いて 左サイドバーから 新しいタブページ を選択し、新しいタブページが表示されます で 表示するページのスタイルを指定。

パフォーマンス

パフォーマンス は非アクティブなタブのメモリを開放する メモリセーバー機能で、アクティブなタブにリソースを集中できるためパフォーマンス低下の抑止を期待できる。

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メモリセーバー はデフォルトで無効になっているので、使用する場合は アドレスバーに brave://settings/system と入力するか、設定 の左サイドバーから システム を選択して パフォーマンスメモリセーバー を有効にする。

Brave Sync – 同期

Brave の設定は Brave Sync を使用して 同期できる。

Brave の同期は 最初のクライアント で 同期チェーンを開始し、2 台目以降のデバイスでは パスフレーズ や QRコード を読み込んで 同期チェーンに追加する。
同期は 暗号化されて Braveが運営するサーバが使用されため、Google には データが送信されない。

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新規で同期チェーンを作成する場合は アドレスバーに brave://settings/braveSync と入力するか、設定 を開いて 左サイドバーから 同期 を選択して 同期機能を利用開始 をクリック。

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「 新たな同期チェーンを開始する 」を選択。

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同期するデバイスの種類を選択。

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デバイスを認証するための 同期コードが表示される。

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同期するデバイス の Brave で「 同期機能を利用開始 」から「 同期コードを持っています 」を選択して  同期コード を入力する。

同期チェーンに追加すると 同期設定 の「 同期機能を利用開始 」が「 同期済みデバイスの管理 」になり、同期しているデバイスの確認・同期コードの確認・新しいデバイスの追加 が可能になる。

Brave Browser の使い方

Brave は Chrome から Googleサービス・ウェブ広告・トラッカー など プライバシーを侵害する要素を取り除いたブラウザのため、基本操作は Google Chrome と同じで Chrome の拡張機能 も利用できる。

使用ブラウザに Chrome が指定されている場合も Brave でアクセスでき、ウェブ広告 や トラッカーをブロックしているため ページの読込も早い。

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アドレスバー に 検索するキーワードや URL を入力して 使用する。

ダッシュボードは 下にスクロールすると ニュースリーダー Brave News が表示され、カスタマイズ で 表示するコンテンツの選択ができる。

タブ

Brave の タブ は 個々が独立して動作しているため、閲覧しているページでエラーが発生しても タブを閉じれば 他のタブに影響がない反面、メモリリソースの消費量が多く 開いているタブの数だけ消費メモリが増加する。

タブの固定

タブ を 固定 すると 起動時設定が 新しいタブ ページを開く になっている場合でも Brave 起動時に表示されるようになる。

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タブの固定は 固定するページを開き タブ のコンテキストメニュー ( 右クリックメニュー ) から 固定 を選択。

固定の解除は固定しているタブのコンテキストメニューから 固定を解除

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固定されたタブは サイトアイコン のみ 表示される。

タブのグループ化

グループ 化は タブを まとめる機能で、多くのタブを開いて煩雑になるのを防止できる。

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新規グルールの作成は グループ化するタブのコンテキストメニューから タブを新しいグループに追加 を選択。

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グループ名を設定。

作成したグループへの追加は タブのコンテキストメニューから タブをグループに追加 で追加するグループを指定。

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グループ名をクリックすると グループに属するタブを非表示にできる。

固定タブは グループに追加することはできず、次回起動時に 作成したグループを表示する場合は 起動時の設定を 前回 開いていたページを開く に変更が必要。

ブックマーク

閲覧中のページをブックマークに追加する場合は、アドレスバーに表示されている リボンアイコン をクリックする。

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リボンアイコン をクリックすると ブックマークの編集画面が開くので、ウェブページの表示名やブックマークの追加先などを指定して「 完了 」。

ブックマークの管理

ブックマークの整理 や ブックマークバーの 表示設定は メニューリストの ブックマーク で行う。

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新規タブ を開いた際に表示される ブックマークバー を常時 表示する場合は、ハンバーガーボタンから ブックマーク を選択して ブックマークバーを表示 を有効にする。

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ブックマークバー のコンテキストメニューから フォルダを作成 で ブックマークバーに フォルダを追加でき、追加したブックマークはドラッグでフォルダを移動できる。

拡張機能

拡張機能 は Brave にインストール する追加機能で、Google Chrome の拡張機能 を使用する。

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アドレスバーに brave://extensions/ を入力するか、ハンバーガーボタンから 拡張機能 を選択して ウェブストア をクリック。

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chrome ウェブストア が開くので 任意の 拡張機能をインストール。

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拡張機能は Brave に対して アクセス権限 を要求してくるので 内容を確認して 追加。

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インストールした 拡張機能は アカウントメニューの 左にある 拡張機能 のリストに追加され、ピン留めをクリックして有効にすると アドレスバーの 横に表示される。

アプリ

Progressive Web Apps ( PWA ) をサポートした サイト は アプリとして インストールできる。

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PWA をサポートしているサイトでは アドレスバーに インストールアイコンが表示され、インストールするとデスクトップに ショートカットアイコンが作成される。

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アドレスバーに brave://apps と入力すると インストールしたアプリの一覧にアクセスできる。

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アプリ一覧 のページをブックマークに追加すると、Chrome と同様に アクセスできるようになる。

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追加したアプリをアンインストールする場合は アプリを開いて ハンバーガーボタンから アンインストール を選択するか、アプリ一覧から 削除するアプリのコンテキストメニューを開いて Brave から削除 でアンインストールできる。

リーディングリスト

リーディングリスト は 気になった記事などを登録する機能。

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リーディングリストに追加するウェブサイトを開き、タブのコンテキストメニューから リーディングリストにタブを追加 を選択。

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追加したページは サイドパネルリーディングリスト からアクセスできる。

Brave Shields

ウェブ広告 や トラッカーのブロックが影響して サイトが正常に表示されていない場合は、個別に ブロックを解除できる。

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アドレスバーの Brave Shields アイコンをクリックして Shields を無効にする。

プライベートウインドウ

プライベートウインドウ は ウインドウを閉じると 閲覧履歴Cookieフォームデータ など ユーザーのアクティビティが削除される。

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Brave は 通常のプライベートウィンドウ と 匿名性も確保される Tor 接続の プライベートウインドウ を実装しており、ハンバーガーボタンから 選択するか ショートカットキー で開く。

Tor は「 オニオンプロキシ 」によって通信を匿名化する規格で Tor に接続して ウェブサイトを閲覧すると 暗号化された通信は ランダムに選出された 3つの中継サーバを経由し、最後のサーバ ( 出口ノード ) で 通信の暗号化が解除されて 通常のインターネットに接続する。

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通常のプライベートウィンドウ は ウィンドウを閉じると アクティビティは削除されるが、接続先のサーバ や ISP に ユーザーの IPアドレス を含んだ 接続ログが記録されるため 匿名性はない。

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Tor 接続のプライベートウィンドウでは 3台のサーバを経由して ユーザーの IPアドレスが匿名化され、.onion ドメインの ダークウェブにもアクセスできる。

セキュア DNS

Brave は 使用するDNS を変更することができる。

DNS ( Domain Name System ) は IP アドレス とドメイン名 を紐づけするシステムで、オンラインで行われるやり取りは DNS サーバを経由して行われており、Windows のデフォルト設定では 通常 ISP ( インターネットサービス プロバイダ ) の DNS サーバ が使用される。

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Brave のアドレスバーに brave://settings/security と入力するか 設定プライバシーとセキュリティ にある セキュリティ を開き、セキュア DNS を使用する で  次を使用 を有効にして 使用する DNS を選択。

Brave Rewards

Brave Rewards を有効にしている場合 Brave に登録しているサイトは、アドレスバーの  Rewards アイコンにチェックマークが入る。

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チェックマーク入っていない場合 更新をクリックすることで 認証クリエイターに更新される場合がある。

BAT ( 国内では BAP ) があれば「 チップを送る 」や 設定 から 毎月定額で支援することも可能。
広告の視聴以外にトークンを追加するためには bitFlyer の ウォレットが必要。

Brave ウォレット

Brave ウォレット は暗号資産を保管するデジタルウォレットで、暗号通貨の購入・送受信など行う際に必要になる 暗号通貨ウォレット。

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ハンバーガーボタンの横にある ウォレット からアクセスして、使用する場合は ウォレットを作成するか 既存のウォレットをインポートする。

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ウォレットの設定は アドレスバーに brave://settings/wallet と入力するか 設定ウォレット を選択し、ウォレットを使用しない場合は Brave Walletのアイコンをツールバーに表示 をオフにして アイコンを非表示することもできる。

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