自転車のチェーン交換

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自転車のチェーンは使用していると、ピンとピン穴が摩耗して隙間ができ、隙間の分だけ伸びることで、スプロケットの歯とチェーンが上手く噛み合わなくなって歯飛びするようになり、走行のパワーロスだけでなく、その状態が続くと最悪の場合、チェーンが切れる可能性もある。

ただ、特定のギアに入れた時だけ歯飛びが起こる場合は、チェーンの伸びよりもシフトの調整が疑わしいので、チェーンを交換する前にシフトを確認
シフトやディレイラーを調整しても歯飛びが解消しない場合や、チェーンチェッカーで1%以上の伸びが確認できたら、チェーンの交換が必要。



チェーンのリンクとコマ数

チェーンは外リンクと内リンクが連続した構造で、外リンクと内リンクの1セットを1コマと数え、リンク数という場合は外リンクと内リンクの合計数になる。

チェーンのパッケージに記載されている「116L」や「116Link」というのは、外リンクと内リンクの合計数が116で、58コマのチェーンということになる。

工具とパーツ

チェーン交換にはチェーンを切るための専用工具を使用する。
また、チェーンの伸び率を計測するチェーンチェッカーは、チェーンの交換時期が確認できるので、定期的なメンテナンスの必需品。

チェーンチェッカー

チェーンの上に置くだけで、チェーンの伸び率が分かる計測器。

チェーンカッター

チェーンのピンを外したり、繋いだりするための専用工具。
PWTのチェーンカッターには、繋ぐ際にチェーンを固定する針金が付属していて意外と便利。

チェーン

チェーンは使用する自転車のギア数に合わせて購入する。

KMCチェーンは台湾のメーカーで、1986年からSHIMANOと提携し、現在もSHIMANOのチェーンのOEM元。
KMC Z7にはチェーンを繋ぐ際に用いるミッシングリンクが1つ付随している。

ミッシングリンクリムーバー

チェーンを繋ぐミッシングリンクを取り外すためだけの専用工具。
無くても全く問題はないが、ミッシングリンクを使用する場合は、取り外し作業が楽になる。

作業手順

チェーン交換そのものはポイントさえ押さえれば大して難しくはない。

chain1

チェーンチェッカーには「.75」と「1.0」という表記があり、それぞれチェーンの伸び率が0.75%と1%を表している。
計測はツルハシのような部分を上側のチェーンに入れるだけ。

上図は伸び率1%の側を使用しているが、図の左側にある2つの歯がチェーンに入らず浮いており、この状態であればチェーンは1%も伸びていない。

chain2

伸び率0.75%の側を使用したところ。
ゲージがすっぽりとチェーンに入っているので、このチェーンの伸び率は0.75%以上1%未満ということ。
チェーン交換の目安は伸び率1%なので、この状態なら交換時期が近付いている。

chain3

チェーン交換をする際は、リアをローギアに合わせておく。

チェーンカッターの構造は至ってシンプルで、チェーンを固定してピンを押し出すだけ。
チェーンの種類によっては「チェーンを切る位置」があるようだが、一般的チェーンは「どこから切っても」OKらしい。

chain7

上図のようにチェーンを固定して、レバーをグリグリと回すと芯がピンを押していく。
この時、芯は真っ直ぐピンに当てておく

chain8

レバーを回し続けていると反対側からピンが押し出される。

処分するだけのチェーンなので、ピンを完全に抜いてしまっても良いのだが、次に新品のチェーンをカットする際、保険としてピンを外側のプレートに残した状態にしておいた方が良いので、その練習も兼ねてピンを外側のプレートに残した状態でチェーンを取り外す。

KMC Z7にはSHIMANOのコネクティングピンは使用できない(SIMANOのコネクティングピンはSIMANO製のチェーンのみで使用可能)ため、チェーンを切りすぎてしまったら大変。

ピンは再利用できるものの、完全に抜いてしまったピンを元に戻すのは困難なので、ミッシングリンクを使用するにしても、チェーンの長さが確定するまでは、ピンを外側のプレートに引っ掛けた状態にしておくのがベター。
万が一、チェーンを切りすぎても、ピンが残っていると繋ぎ合わせる作業が楽になる。

chain6

チェーンが外れたら、新品のチェーンを適切な長さにカットする。

チェーンの長さは、フロントのギアをアウター・リアをトップ(フロント・リアともに一番外側のギア)にチェーンをかけ、ガイドプーリーとテンションプーリーが地面に対して垂直になる状態。

チェーンの長さ調整が不安な場合は「付いていたチェーンと同じ長さ」にすれば間違いがない。
また、新品のチェーンにはオイルが塗られており、このオイルを洗浄するか否かで諸説紛々しているが、自転車メーカーが供給されているパーツをいちいち洗浄して使用しているとは思えないので、そのまま使用しても問題はないと思われる。

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チェーンの取り付け。

チェーンは刻印がある面が表側(外側)らしいが、KMC Z7など両面に刻印があるものは表も裏もないが、チェーンの上側で刻印が読める状態(下側で刻印が逆さ)になるよう取り付ける。

フロントを外側の一番大きなギア(アウター)にかけ、フロントディレイラーのチェーンガイドに通して、リアも外側の一番小さなギア(トップ)に掛ける。

chain15

プーリーにも正しくチェーンをかける。

リアディレイラーには上下に2つの「プーリー(滑車)」があり、上が「ガイドプーリー」、下が「テンションプーリー」。

チェーンは逆S字になるよう、スプロケットからガイドプーリーの右側(フロント側)に通すのだが、ガイドプーリーの下にはチェーンの脱線防止ピンまたはプレートが付いており、チェーンは脱線防止ピン(プレート)のガイドプーリー側(上側)を通すようにする。

chain12

ガイドプーリーからテンションプーリーにチェーンを掛ける。

フロントのギアをアウター・リアをトップ(フロント・リアともに一番外側のギア)にチェーンをかけ、ガイドプーリーとテンションプーリーが地面に対して垂直になる位置でチェーンをつなぐ。

※上図はチェーンを引っ張りすぎてテンションプーリーがフロント寄りになっている。

チェーンカッターに付属の針金をチェーンに引っ掛けると作業が楽。

SHIMANO コネクティングピンを使用する

SHIMANO製のチェーンを使用する場合は、チェーンをつなぐためにコネクティングピン(アンプルピン)が付属している。

コネクティングピンはチェーンを繋ぐためのパーツで、注意が必要なのはSHIMANO製のチェーンでのみ利用でき、SHIMANO製のチェーンでも種類によって対応しているコネクティングピン(アンプルピン)が異なるということ。

コネクティングピンは「チェーンの進行方向のアウターリンクの穴にセットする」ことで強度が増すと、SHIMANOの取説には記載がある。

コネクティングピンを使用する位置。

コネクティングピンをチェーンカッターを使用して押し込み、ペンチなどでコネクティングピンの余分な部分を折る。
この時、コネクティングピンの突き出し量が左右で同じになるよう注意する。
※10・11段チェーンなどアンプルピンを使用するモデルでは、ピンを折った箇所がわずかに突き出るようなので、使用するチェーンの取説を要確認。

完成。

ミッシングリンクと異なり、コネクティングピンは再利用できず、次回チェーンを切る際もコネクティングピンを使用した箇所では切れないので要注意。

ミッシングリンクを使用する

ミッシングリンクは外リンクのプレートにピンが固定されたもので、固定されているピンを内リンクに通し、反対側に飛び出たピンを穴に引っ掛けてチェーンを繋ぐパーツ。
ピンを通す穴は、内側が大きく外側が小さくなっているため、チェーンが引っ張られると固定する仕組みに なっている。

ミッシングリンクについては強度の問題などで批判も多いが、チェーンもミッシングリンクも消耗品。
チェーンを交換するように、使用頻度に応じてミッシングリンクも交換が必要になる。

chain9

上図がミッシングリンク。

チェーンが切れた際の応急処置用パーツとしても利用でき、チェーンの取付け、取り外し作業が楽になる。

chain4

ミッシングリンクは外リンクと同じ形状なので、上図のような状態では取り付けできない。

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ミッシングリンクを取り付ける場合は、チェーンの両端が内リンクになっている必要がある。

新品のチェーンをカットする場合は、使用していたチェーンと同じ長さ(同じリンク数)にカットした上で、一方の外リンクを外すだけでOK。
この時点ではまだ外プレートを完全に外さず、ピンを外プレートに残した状態にしておく。chain14

ミッシングリンクを取り付けたイメージで長さに問題がなければ、チェーンに残していた外プレートを完全に取り外し、ミッシングリンクを使用して接続する。

chain16

チェーンを回転させるとミッシングリンクが固定するので、しばらく回して異音がするなどの問題がなければ完成。





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