Standard Notes の特徴
- エンドツーエンドで暗号化され、ゼロナレッジのセキュアな環境でノートの同期・共有・バックアップが無償で利用できるメモアプリ
- バージョン履歴からの復元やノートの編集禁止などをサポートし、Standard notes ProではリッチテキストやMarkdownなどテキストタイプを選択でき、ファイルの添付も可能
- 強力な XChaCha20暗号化アルゴリズムを使用しているため、パスワードなどの機密情報も保存できる
- オープンソースで開発
ゼロナレッジ はユーザー(クライアント)側のデバイスで データの暗号化と復号化を行う方法で、暗号化されたデータがサーバに保存されるため、サービスプロバイダもデータを閲覧することができない。
- Windows版は Standard Notes for Windows のインストールと使い方 を参照
開発元
- 開発ベンダー:Standard Notes
- 開発ベンダーの拠点:米国
データが保存されるサーバも米国にある。
ダウンロード
安全性
Standard Notes は第三者機関からセキュリティ監査を受け、監査レポートを公開して透明性と安全性を証明している。
プランの比較
Standard | Professional | |
アクセス可能なデバイス数 | 無制限 | 無制限 |
エンドツーエンドでの暗号化 | ◯ | ◯ |
バックアップファイルのメール送信 | ◯ | ◯ |
利用できるノートタイプ | プレーンテキストのみ | ◯ |
バージョン履歴 | 30日 | 無制限 |
添付ファイル(100GBのストレージに暗号化して保存) | ✕ | ◯ |
タグのネスト(サブタグ) | ✕ | ◯ |
チェックリスト/ ToDoリストの利用 | ✕ | ◯ |
Professional では プレーンテキスト, リッチテキスト, マークダウン記法, チェックリスト, コード, スプレッドシート, Super, Authenticator(2FAの保存)のノートタイプを使用できる。
システム要件
- バージョン 3.193
- OS:Android 9 以上
第三者と共有されるデータ
- デベロッパー申告による他の企業や組織と共有するデータはなし。
インストール
Google Playストアから Standard Notes をインストール。
Standard Notesを起動すると アカウント設定 が開くので、Standard Notesのアカウントを取得している場合は Sign in、新規アカウントを取得する場合は Create free account をタップ。
データを同期せずにローカルのみで使用する場合はアカウント不要。
新規アカウントを作成する場合はメールアドレスとパスワードを設定して「Next」。
パスワードに関する注意事項が表示されるので、Confirm password にパスワードを再入力して「Create account & sign in」をクリック。
設定したパスワードはパスワード拡張アルゴリズムで強化して暗号化キーとして使用されるため、パスワードを失念すると暗号化されたメモを復号化できない。
サインインできない場合
正しいアカウント情報を入力してもサインイン時にエラーが表示される場合はワークスペースを削除する。
左上のハンバーガーボタンからアカウントメニューを開き、Switch workspace で Main Workspace を削除。
再度 Sign in からアカウント情報を入力。
設定
テキストタイプの設定
有料版は ノートリスト のドロップダウンメニューから NEW NOTE DEFAULTS の Note Type で使用するノートタイプを選択。
ノートタイプは ノート単体でも変更でき、Super は画像の埋め込みをサポートしたテキストタイプ。
デフォルトタイトル
新規ノートのタイトルには日時が表示されるが、 ノートリスト の上にあるドロップダウンメニュー から NEW NOTE DEFAULTS の Title Format のリストから変更できる。
Custom format は変数の利用も可能。
使用可能な変数は Options のリンクから確認できる。
バックアップ
ホーム左上のハンバーガーボタンから 設定 を開き、下部のリストから Backups を選択。
「Download backup」をタップすると Zipファイルで圧縮されたバックアップファイルがダウンロードフォルダに保存される。
バックアップファイルからの復元は Zipファイルを解凍し、 Data Backups の「Import backup」から Zipファイル内のテキストファイルを指定。
アカウントにログインしていれば Email Backups を使用して自動バックアップが可能で、使用する場合はリストからバックアップの頻度を選択して有効にする。
ノートをローカルに自動保存する Automatic Encrypted Text Backups はデスクトップアプリでのみ使用できるので、Androidアプリで自動バックアップは Email Backups を利用する。
有効にすると設定した頻度で暗号化されたバックアップファイルを添付したメールが送信され、Data Backups の「Import backup」かファイルを取り込むと復元できる。
ワークスペース
ワークスペースは 1 アカウントに対して 1つ作成 でき、複数のワークスペースを切り替えて利用する場合は使用するワークスペースの数だけアカウントが必要になる。
左上のハンバーガーボタンからアカウントメニューを開き、Switch workspace の Add another workspace を選択。
新規ワークスペースが追加されるので、オンラインで使用する場合は新規アカウントを作成してサインイン。
オフラインでの利用
Standard Notesは通信が切断してオフラインになってもデバイスに同期されたメモへのアクセスと編集は可能で、アカウントを作成せず完全オフラインで暗号化されたメモアプリとして利用することもできる。
アカウント作成せずオフラインでメモの暗号化を有効にする場合は、左上のハンバーガーボタン から 設定 を開く。
メニューリストで Security を選択して Passcode Lock の「Add passcode」からパスワードを設定。
次回起動時からパスワードの入力が必要になり、アクセスを許可する(パスワードなしで閲覧できる)時間 も指定できる。
Standard Notes for Android の使い方
新規ノートは 右下の「+」をタップ。
タイトルやテキストを入力。
無料プランはプレーンテキストのみ利用できるため、文字色やフォントサイズの変更などの書式設定は不可。
編集禁止・パスワード保護
ノートの編集禁止はノートを開いて右上の 3 点リーダー から Prevent editing を有効に、ノートの閲覧制限は Password protect を有効にする。
Prevent editing を無効にすると編集が可能になる。
Password protect を有効にするとノートを開く際にアカウントのパスワード入力が必要になり、アクセスを許可する時間も指定できる。
アクセス許可を 1 Hourに設定するとパスワードを入力して制限解除後 1時間はパスワードなしで閲覧が可能になる。
ノートタイプの変更
ノートタイプを変更 する場合は ツールアイコンの Note type から 使用するノートタイプを選択。
Tags/ Folder
タグはハンバーガーボタンから Tags/ Folders の「+」で追加。
タグの 3点リーダーから Icon を選択するとタグのアイコンを変更でき、有料プランにアップグレードすると Add subtag が選択可能になり、サブタグは親タグ にネストされるので、タグをフォルダのように使用できる。
ノートにタグを追加するにはノートを開いて リンク アイコンをタップ。
サジェスト機能があるため先頭 1 文字でリストが表示される。
タグは複数追加できる。
タグ付けされていない(管理から漏れている)ノートはカテゴリーの Untagged で一覧表示できる。
Smart Views – 動的フィルタ
有料プランでは新規タグに Smart View 構文 をタグ名にするとオリジナルのフィルタを作成できる。
![“フィルタ名”, “検索対象”, “比較演算子”, “値”]
- スマート ビューの作成については 公式サイトのヘルプ参照。
Views に指定したフィルタ名で追加される。
Notes・Archived・Trash
Notes に登録されているノートはタグで管理でき、Archived や Trash に移動するとタグ選択時のリストから外れる。
Archived や Trash への移動はノートの 3 点リーダーから選択するか、ノートリストで移動するノートのコンテキストメニュー(右クリックメニュー)から選択。
- Archived
使用しないが 削除できないノートを移動。 - Trash
不要なノートを移動。
Trash に移動しても リストのコンテキストメニュー から Delete permanently か Empty Trash を実行するまで ノートは削除されない。
バージョン管理からの復元
復元するノートを開いて 3点リーダーから Note history を選択。
無料プランでは 30日、Productivity プランで 1 年、Professional プランは無期限でノートの履歴から復元できる。
復元するバージョンを選択。
既存ノートを選択したバージョンに上書きする場合は「Restore version」、選択したバージョンのノートを新規作成する場合は「Restore as a copy」を選択。
画像・動画・ドキュメント ファイル
ファイルのアップロードは 左サイドパネルの Files を選択して「+」からファイル選択。
ファイルの保存は Professional プランのみ利用でき、テキストタイプで Super を使用すると直接ノートに埋め込むことができるが、リッチテキストの画像・動画挿入アイコンからの埋め込みは未サポート。
アップロードしたファイルはノートと同じように暗号化される。
ノートに添付する場合はノートのリンクから +Upload and link で添付するファイルを指定。
アップロードしたファイルをノートに添付する場合は、ノートを開いて リンク アイコンからアップロードしたファイルのファイル名を検索する。
サブスクリプションの共有
Professional プランは 5アカウントまでサブスクリプションを共有でき、サブスクリプションを購入したアカウントのワークスペースを開き、設定 の Account から Subscription Sharing の「Invite」をクリック。
追加したアカウント宛にメールが送信されるので accept the invitation をクリックして招待を受諾するとフル機能が利用可能になる。
サブスクリプションを共有後も追加したワークスペースで機能制限がかかっている場合は、アカウントメニュー から Sign out workspace で一旦 サインアウトしてから 再度 ワークスペースを追加する。
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