ローカルネットワーク内にあるパソコンから Android デバイスのリモート操作 や ファイル転送などを可能にするユーティリティアプリ
AirDroid は 香港に拠点を置くソフトウェアベンダー SAND STUDIO が開発している Androidデバイスをリモート操作するアプリで、Androidデバイス と パソコン へ AirDroid をインストールし、AirDroid アカウントを使用して接続することで「 リモートアクセス 」「 ファイル転送 」「 SMS の送受信 」などが可能。
AirDroid は機能制限された Basic プラン を無料で利用できるが、リモート接続時のデータ転送量が 200MB 、ファイル転送は 30MB があり フォルダの転送 の他、マイク機能が使用できない。
有料の プレミアムプラン は月額 2.99ドルで、データ転送量が無制限になる他、ファイル転送は 1GB 、フォルダの転送 や マイクが使用できる。
AirDroid アカウントの取得と PC のセットアップ
Android アプリをインストールする前に AirDroid のアカウント取得と PC用のデスクトップクライアントをインストールしておく。

AirDroid Personal Desktop Client のインストールと使い方
ローカルネットワーク内にある パソコンから Android デバイスのリモート操作 や ファイル転送などを可能にするユーティリティアプリ AirDroid は 香港に拠点を置くソフトウェアベンダー SAND STUDIO […]
システム要件
バージョン 4. 2. 5. 9 現在
Android 4.0(Ice Cream Sandwich) 以降
アクセス権限
リモート操作や SMS の送受信、通知の同期、ファイル転送 などがあるため、求められるアクセス権限は多いものの、使用する機能は選択できるため 全ての権限が必要になる訳ではない。
- 携帯電話のステータスと ID の読み取り
- 電話番号発信
- 通話履歴の読み取り
- おおよその位置情報の取得(ネットワーク基地局)
- 正確な位置情報の取得( GPS とネットワーク基地局 )
- 写真やビデオの撮影
- 連絡先の読み取り
- 連絡先の変更
- 音声の録音
- テキスト メッセージ( SMS または MMS )の読み取り
- テキストメッセージ( SMS )を受信する
- SMS メッセージを送信する
- 実行中のアプリの取得
- 他のアプリの上に表示
- この端末上のアカウントの検索
- USB ストレージのコンテンツの読み取り
- USB ストレージのコンテンツの変更または削除
- Wi-Fi 状態の表示
- Wi-Fi の接続と切断
- Wi-Fi マルチキャスト受信を許可する
- オーディオ設定の変更
- コンポーネント使用統計を更新する
- インターネットからデータを受信する
- ネットワークの接続状態を表示する
- ネットワークへのフルアクセス
- Bluetooth の設定へアクセス
- Bluetooth デバイスとのペアリング
- 他のアプリを閉じる
- 起動時に実行
- 画面ロックを無効にする
- バッテリー統計の読み取り
- ネットワーク接続の変更
- 壁紙の設定
- ショートカットのインストール
- フラッシュライト(懐中電灯)の制御
- バイブレーションの制御
- デバイス がスリープしないようにする
- システム設定の変更
- Google サービス設定の読み取り
アプリの入手先
Google Play ストア AirDroid : リモートアクセス &ファイル ダウンロードページ
AirDroid for Android のインストール
Google Play ストア からアプリをインストール後、使用する機能毎にアクセス許可の設定を行う。
Google Play ストアから AirDroid をインストール。
インストールが完了したら「 開く 」で AirDroid を起動。
アカウントは取得しているので「 サインイン 」をタップ。
使用する機能の有効かとアクセス権限を付与するため「 続行 」をタップ。
「 ファイル転送 」を有効化するため「 許可 」。
AirDroid はアプリの性質上、バックグラウンドで常時動作していないと使えないので「 許可 」。
リモート接続の機能を有効にするため「 OK 」。
「 セキュリティ & リモート機能 」の設定画面が開く。
初期設定で「 ファイル転送 」を有効化しているため「 ファイル 」のみが「 ON 」になっている。
設定中に「 セキュリティ & リモート機能 」から抜けてしまった場合は、下部メニューの「 私 」から「 セキュリティ & リモート機能 」をタップ。
デスクトップの通知
SMS や アプリの通知を PC で表示する機能。
有効にすると PC のデスクトップに常駐するウィジェットで 着信履歴・SMS・通知 の着信が確認できる。
SMS や アプリの通知は デスクトップにも通知される。
デスクトップの通知を有効化するには「 セキュリティ & リモート機能 」の設定画面で「 デスクトップの通知 」をタップ。
「 有効な承諾 」をタップ。
「 通知へのアクセス 」の設定画面になるので「 AirDroid 」をタップして有効にする。
「 通知へのアクセス許可 」の確認画面で「 許可 」すると AirDroid が PC と Android デバイスで同期され、PC のデスクトップに通知されるようになる。
SMS のメッセージ送信
着信した SMS は 通知 で確認できるが、 PC から SMS を送信する場合は 「 セキュリティ & リモート機能 」の設定画面で「メッセージ」を有効にする必要がある。
「 セキュリティ & リモート機能 」の設定画面で「メッセージ」をタップ。
「 有効な承諾 」をタップ。
「 SMS メッセージの送信と表示 」を許可。
SMS を利用したフィッシング詐欺への警告が表示される。
佐川急便の不在通知を偽装した フィッシング SMS など、不用意にアカウント情報などを入力することへの注意喚起メッセージで、重要な内容のため10秒間表示された後「 まだ有効 」 がタップ可能になる 。
自分のデバイス
SMS の送受信を可能にすると 受信したメッセージに対しては返信できるが「 連絡先 」へのアクセスを許可しないと 新規メッセージを送信する際に アドレス帳が使用できないため、「 自分のデバイス 」を有効にして 「 連絡先 」へのアクセスを許可する。
「 セキュリティ & リモート機能 」で「 自分のデバイス 」をタップ。
「 有効な承諾 」をタップ。
「 連絡先 」「 電話の発信と管理 」「 通話履歴 」を許可して完了。
リモート操作の設定
「 ファイル 」「デスクトップの通知 」「 メッセージ 」「 自分のデバイス 」と「 スクリーンミラーリング 」は アクセス許可 のみで設定が可能な項目で、「 スクリーンミラーリング 」は Android デバイスの画面が表示されるだけで 何もできないため「 リモート操作 」を有効化しないと実用性はほとんどない。
リモート操作の有効化
AirDroid で Android デバイスを リモート操作するにはデバイスを「 root 化 」するか「 非 root 」で実行する場合は「 開発者向けオプション 」で「 USB デバッグ 」を有効にする必要がある。
Android デバイスの「 設定 」から「 システム 」→「 詳細設定 」に「 開発者向けオプション 」が表示されているか確認。
「 開発者向けオプション 」が表示されていない場合は「 設定 」に戻り「 デバイス情報 」をタップ。
最下部にある「 ビルド番号 」を連続してタップ。
「 デベロッパーになるまであと ◯ ステップです。」と表示されるので ◯ 回タップする。
「 設定 」に戻り「 システム 」→「 詳細設定 」から「 開発者向けオプション 」をタップ。
「 開発者向けオプション 」の「 デバッグ 」にある「 USB デバッグ」をタップして有効にする。
「 OK 」をタップして USB デバッグ を許可して、デバイスを USBケーブルで PC に接続。
Android 9 以前のバージョンでは「 USB デバッグを許可しますか?」のダイアログが出るので「 OK 」。
Android 10* は ダイアログは表示されないが USB デバッグモードで接続される。
* Pixel 4 , Essential Phone の場合
PC にインストールした AirDroid デスクトップクライアントを開いて、左ナビゲーションメニューから「 リモート操作 ( 双眼鏡アイコン )」を選択。
「 Non – Root 」をクリックすると接続した デバイスが表示されているはずなので「 接続 」をクリック。
接続に成功すれば リモート操作が可能になるので、デバイスをPCか取り外して完了。
デバイスを PC に接続してから AirDroid の「 接続 」をクリックするまでに時間がかかると USBデバックモード が 切断されて 接続に失敗するので、その場合はデバイスに表示されている USB デバッグモード のダイアログで再度「 OK 」して USB デバッグモードを有効にする。
USBデバックを無効にしたり デバイスを再起動した場合は 再設定が必要になるので要注意。
AirDroid for Android の使い方
AirDroid は PC から Android デバイスを操作するアプリなので、Android デバイス側で行えるのは「 チャット 」と「 画面録画 」くらいで、「 画面録画 」も 無料版だとマイク機能が使用できないため 無音声のキャプチャになる。
転送 ( チャット機能 )
AirDroid のチャット機能は ローカルネットワーク上のデバイス間だけでなく、 AirDroid アカウントを取得しているユーザー間で テキストチャットができる。
チャット機能を利用して ローカルネットワーク上にある他のデバイスに ファイルを送信する場合は「 転送 」をタップして「 私のデバイス 」から 任意のデバイスをタップして指定する。
実際の使用環境では 自分宛にテキストメッセージ付きでファイルを送信することなど有り得ず、ローカルネットワーク上の デバイス間であれば「 ファイルの共有 」で「 AirDroid 」選択することで 登録デバイスに 直接 ファイルを送信することができる。
AirDroid ユーザー間でチャット機能を有効にするには「 転送 」の「 友人 」で「 友人に追加 」をタップ。
AirDroid アカウントで使用している 相手のメールアドレスを入力。
該当する AirDroid アカウント が存在していると 相手が承諾するまで「 中断中 」になる。
相手側には 招待の通知があり「 転送 」の「 友人 」に「 保留中の招待 」として表示されるので「 ︙ 」をタップ。
「 承認 」を選択するとチャット機能が有効になる。
ツール
「 ツール 」メニューで 機能として 利用可能なのは一般的な「 ファイル 」「 スクリーンを記録 」「バックアップ」で、他のメニューは PC の デスクトップクライアントで行う操作のヘルプ。
それぞれタップしてメニューを選択。
ファイル
「 ファイル 」は一般的なファイルマネージャー。
ファイルには「 受信済み 」という項目があり、AirDroid の 転送 ( チャット機能 ) で送信したファイルへアクセスできる。
外部SDカードを使用している環境で、 PC の「 ファイル 」から 外部SDカードの操作を行う場合は、 SDカードのパスを認識させる必要があるので「 SDカード 」をタップ。
「 移動 」をタップ。
左上の「 ︙ 」から「 外部 SD カード 」を選択。
「 選択 」をタップで PC側 の デスクトップクライアントから 外部SD カードの操作が可能になる。
スクリーン録画
スクリーンキャプチャは デバイスに表示されている状態を録画する機能だが Netflix などキャプチャ対策がされているアプリは録画不可。
YouTube アプリ や ブラウザ などは問題なくキャプチャされるが、キャプチャした画像には 録画中に表示される AirDroid の アイコンも映り込む。
「 ツール 」から「 スクリーンを記録 」をタップし初回のみ「 他のアプリの上に重ねて表示できるようにする 」を有効にする。
続いて「 音声の録音 」の許可を求められるので「 許可 」する。
ただし 無料版ではマイク機能が無効になっているので 音声の録音はできない。
デバイスの画面上に AirDroid のツールメニューが表示される。
ツールメニューのギアアイコンをタップすると動画の設定も可能だが、実際に変更できるのは「解決策」と誤表記されている「解像度」のみ。
フレームレートやビットレートは おそらくターゲット値だと思われれるが、特にフレームレートは VFRモードとは言え ターゲット値から大きくズレることがある。
ツールメニューの「 ビデオ 」アイコンをタップすると 3 秒のカウントダウン後に録画を開始する。
カウントダウンは設定で無効にすることも可能。
録画中は AirDroid アイコンに 録画時間が表示される。
録画を停止する場合は AirDroid アイコン をタップして 表示されるビデオアイコンをタップする。
ツールメニューフォルダアイコンをタップすると保存された動画ファイルを確認でき、「 X 」でツールメニューを終了させることができる。
バックアップ
バックアップは ローカルネットワーク上にある Android デバイスで 任意フォルダを指定して AirDroid デスクトップクライアントをインストールした PC にファイルを転送してバックアップを取る機能で、自動バックアップも可能。
「 バックアップ 」をタップ。
接続先の PC が表示されているのでタップして選択。
「 この PC のデータをバックアップしますか? 」になっているが、正確には「 この PC に データをバックしますか ? 」なので「 はい 」をタップ。
バックアップ対象のフォルダは デフォルトで写真や動画が保存されてる「 DCIM 」が設定されている。
バックアップ対象のフォルダを変更する場合は「 バックアップ・フォルダ 」をタップ。
任意のフォルダを選択して「 はい 」。
手動でバックアップする場合は上部の「 バックアップ 」をタップ。
「 自動バックアップ 」を有効にすると、それぞれの条件によって自動的にバックアップが開始する。
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