Sync の特徴
- エンドツーエンドで暗号化されるゼロナレッジのセキュアなオンラインストレージサービス
- オンデマンド同期やバージョン履歴からの復元、共有機能をサポート
- データは SOC2の認証を受けた安全性とプライバシー保護が証明されたサーバに保存
ゼロナレッジ はユーザー(クライアント)側のデバイスで データの暗号化と復号化を行う方法で、暗号化されたデータがサーバに保存されるため、サービスプロバイダもデータを閲覧することができない。
- Androidアプリは Sync for Android のインストールと使い方 を参照。
開発元
- 開発元:Sync.com Inc.
- 開発元の拠点:カナダ
ダウンロード
安全性
Syncは独立した第三者機関の米国公認会計士協会 (AICPA)の監査を受けてレポートを公開している。
米国公認会計士協会(AICPA)では、System and Organization Controls(SOC)として、業務受託会社の内部統制保証報告やサイバーセキュリティに関する内部統制保証報告の枠組みを定義しており、SOC2はセキュリティ・可用性・処理のインテグリティー・機密保持・プライバシーに関連する内部統制を対象として保証を受けた報告書。
プランの比較
Free | Solo Basic | |
ストレージ容量 | 5GB | 2TB |
アップロードサイズ上限 | 無 | 無 |
ファイル同期 | ◯ | ◯ |
バックアップ機能 | ◯ | ◯ |
バージョン管理とリストア機能 | 30日 | 180日 |
アカウント放棄時の自動削除 | 不明 | 不明 |
同時接続可能なデバイス数 | 5台 | 5台 |
システム要件
- バージョン:5.0.17
- OS : Windows 10/ 11
バージョン 5.xはバージョン 3.x Betaとして開発されていたモデルのメジャーリリース版でオンデマンド同期をサポートしており、Windows 7以降で利用できるオンデマンド同期未サポートのバージョン 2.xの開発も継続している。
Syncアカウントの作成
アカウントを作成ページ でメールアドレスとパスワードを登録してアカウントを作成。
「Enable email-based forgotten password reset.」はパスワードを失念した際にメールからリセットできるオプションなので有効にする。
VPN環境でサーバエラーになる場合は VPNを切断する。
アカウントを作成するとメールアドレス確認用のメールが送信されているので、メール本文の「Verify Email」をクリック。
ログイン情報を入力して「Sign in」で ウェブ版 Sync が開く。
インストール
公式サイト の「Download for Windows」をクリックしてインストーラーをダウンロード。
ダウンロードしたインストーラーを起動し、ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら「はい」で許可。
セットアップウィザードが開いたら Use an existing Sync account on this computer. をチェックして「Next」。
アカウント情報を入力して「Next」。
デフォルトで Sync CloudFiles(オンデマンド同期)が有効になっているので、常時ローカルストレージにデータを同期する場合はチェックを外す。
オンデマンド同期はファイルを使用する際にダウンロードする仕様で、初回アクセス時はオンラインでなければファイルを開けないが、使用頻度の高いファイルのみローカルストレージに保存して同期できる。
同期フォルダの保存場所を Sync folder location で編集して「Next」。
同期フォルダ はインストール後でも変更可能。
「Finish」でセットアップ完了。
Syncが起動するとシステムトイレにアイコンが表示される。
同期フォルダの移動
システムトイレの Syncアイコンをクリックして 設定 のメニューから Pause Sync を選択して同期を一時停止。
Syncフォルダをカット&ペーストで任意の場所に移動 。
ネットワークドライブへの移動は不可。
システムトレイの Syncアイコンをクリックして 設定 から Resume Sync で同期を再開。
同期フォルダを見失ってエラーダイアログが表示されるので「Next」。
ファイルエクスプローラが開いたら移動した Syncフォルダの親フォルダを選択。
ドライブ直下に移動した場合はドライブを選択。
「Next」をクリックすると新しい場所で同期設定が更新される。
Syncフォルダを移動すると Syncフォルダのオーバレイ表示が消えるので、システムトレイの Sync から 設定 を選択して Preferences を開き、Options タブにある Show Icon Overlay の reset をクリック。
Sync の使い方
Syncフォルダに保存したアイテムはクラウドストレージとリアルタイムに同期する。
Syncフォルダ内のアイテムはオーバーレイアイコンでステータスを確認できる。
- クラウド
フォルダ/ ファイルがクラウドに保存されており、オンラインでなければアクセスできない。 - ダウンロード済
フォルダ/ ファイルがローカルストレージと同期しているのでオフラインでもアクセスできる。 - ローカル
常時ローカルに保存されて同期しているアイテムで、オフラインでもアクセスできる。
ダウンロード済のアイテムは手動操作しない限りクラウドにクラウドに戻らないので、実質的に「常時ローカルに保存」したアイテムと同じ。
システムトレイの Syncアイコンは同期の状況によって表示が変化する。
バージョン 2.xではフォルダ/ ファイルにも同期の状態を表示。
ステータスの切り替え
ファイル/ フォルダのステータスはコンテキストメニュー(右クリックメニュー)で切り替えでき、空き領域を増やす を選択するとアイテムがクラウドのみの状態になる。
Vault(ボールト)
Vault(金庫)は Syncフォルダ外にあるファイルやフォルダを手動でクラウドにコピー(保存)するモジュールで、アップロードするアイテムを選択し、 コンテキストメニュー(Win11は Shift + 右クリック)から Copy to Sync Vault を選択。
Vaultは同期されないので Vault にアップロード後ローカルでファイルを削除してもデータは削除されない。
Vaultにアップロードされたアイテムはウェブ版の Syncで確認でき、 デバイス別にフォルダの階層を維持して保存される。
バージョン管理からのリストア
バージョン履歴からのリストアは Web Panel で操作するため、システムトレイの Syncからクラウドアイコンを選択。
復元するファイルの 3 点リーダーから Version history を選択。
復元するバージョンの「Restore」をクリックするとファイルが復元して既存ファイルが上書きされる。
共有
共有するアイテムを選択してコンテキストメニュー(Win11は Shift + 右クリック)から Create a Link を選択すると共有リンクがクリップボードにコピーされるので、メールなどに貼り付けて送信する。
共有リンクのパスワード設定
共有設定したアイテムを選択してコンテキストメニュー(Win11は Shift + 右クリック)の Manage Sync Link で Web Panel を開く。
ファイルの共有リンク画面 が開くので「Link settings」をクリック。
Set password にパスワードを設定。
有料プランでは リンクの有効期限やダウンロード回数制限 のほか アップロード可能なリンクの作成 などの設定が可能になる。
共有リンクの削除
共有設定したアイテムを選択してコンテキストメニュー(Win11は Shift + 右クリック)の Delete a Link で Web Panel を開く。
共有を削除するファイルの 3 点リーダーから Delete link を選択すると共有が解除される。
共同作業
共同作業設定は Web Panel の Files から 共有するフォルダの「Share」をクリックして Invite users to collaborate を選択。
共同作業が可能なのは Syncユーザーのみ。
Users to Invite に招待する Sync ユーザーのメールアドレスを入力して「Create Share」。
招待者には共有フォルダへのアクセスリンクがメールで送信され、アクセスすると自分の Syncフォルダに共有フォルダが追加される。
共有フォルダの削除
Sharing の Team Shares を選択し、共有を解除するフォルダの 3 点リーダーから Disable share で共有が解除される。
共有を解除すると招待者の Syncフォルダから共有フォルダが削除される。
備考
ゼロナレッジでデータを保存するので Dropboxや Google Driveのようにサービスプロバイダの従業員がファイルにアクセスする懸念がない、安全にデータを保存できるクラウドストレージで、共有やバージョン履歴からの復元などの機能もあり、現バージョンでは正式にオンデマンド同期もサポートして一段と使いやすくなっている。
アップグレード
Sync は「個人」と「チーム」でプランが異なり、複数のユーザーで利用する「チーム」にはストレージ容量に制限がない容量無制限プランがある。
公式サイト から購入するプランの「Buy now」をクリック。
個人プランの Solo Basic は 年払いのみで、Solo Professional はクレジットカード決済のみ月払いと年払い を選択でき、各プランはすべてサブスクリプションで自動更新される。
an existing account をクリックして Syncにログイン。
支払い方法はクレジットカード・PayPal・bitcoin が可能で、クレジットカードは カード情報の他に住所などの入力が必要。
決済が完了するとウエルカム画面になるので web panel リンクをクリック。
右上のアカウントメニューから Settings を選択。
Security タブ で 二段階認証 や自動ログアウト などを有効にできる。
有効にする場合は Edit をクリックして 設定。
サブスクリプションのキャンセル
サブスクリプションのキャンセルはアカウントの設定画面にログインし、Billing タブ にある Auto renew の Edit をクリック。
Status を Disabled に変更して「Save settings」で自動更新が無効になる。
関連記事
バージョン管理によるロールバック、ファイルの共有、オンデマンド同期、バックアップのほか、ファイル転送や電子署名などの機能も実装している 多機能オンラインストレージサービス
オフィスファイル・動画・音声・画像 などを表示/ 再生できるほか、オフィスファイルや PDFファイルの編集もサポートし、ワークスペースツールや電子署名なども利用できるクラウドストレージサービス
パソコンとのストリーミング同期とミラーリング同期が可能で、バージョン履歴からの復元やファイル共有をサポートしている Googleが提供している無償オンラインストレージサービス
クラウド上の Googleドライブとパソコン間でのストリーミングやミラーリング同期が可能で、バージョン履歴からの復元やファイル共有をサポートしているデスクトップアプリ