Synology NAS:ファイル管理の特徴
- データは NASの共有フォルダに保存
- Synology Drive Server を使用するとバージョン履歴によるバックアップが可能
- Synology Drive Client を使用するとパソコンと NASでフォルダを同期できる
共有フォルダの作成
共有フォルダの作成は、コントロールパネル から 共有フォルダ を選択し、「作成」をクリックして 共有フォルダ作成ウィザード を開く。
名前 に作成するフォルダ名 を入力して「次へ」。
フォルダの暗号化が必要な場合は この共有フォルダを暗号化する にチェックを入れ、暗号化が不要な場合はデフォルトのまま「次へ」。
設定を確認して「次へ」。
ユーザー別に共有フォルダへのアクセス権限を設定して「適用」。
共有フォルダが作成される。
フォルダのアクセス権限などは「編集」から変更できる。
共有フォルダの操作 - File Station
DSM で作成した 共有フォルダ の操作は File Station を使用し、サブフォルダの作成や削除、ファイルのアップロード/ ダウンロードなどができる。
共有フォルダのマウント
Windows 10/ 11は ファイルエクスプローラ を開き、コンピュータ タブを選択して ネットワークドライブの割り当て をクリック。
ネットワークの場所の追加 では ネットワークドライブの割り当て と同じ手順で フォルダ を追加できる。
ネットワークドライブの割り当てウィザード が開くので、フォルダー に NASのデバイス名を \\ の後に入力して「参照」。
NASのデバイス名で開かない場合は \\ の後に NASの IP アドレスを入力。
ネットワーク上の NASを検出するのでクリックして展開。
NAS へのログイン情報 を入力し、資格情報を記憶する にチェックを入れて「OK」。
ネットワークドライブとしてマウントするフォルダを選択して「OK」。
共有フォルダ内のサブフォルダも選択可能。
「完了」でウィザードを閉じる。
サインインを時に再接続する が有効になっていると、保存した資格情報を使用して Windows 起動時に自動的にマウントされる。
マウントした共有フォルダは ローカルドライブのようにデータの保存や読み込みがパソコンから直接実行できる。
バージョン管理
DSM で パッケージセンター を開いて Synology Drive Server の「インストール」をクリック。
ファイルシステムが ext4 のみのモデルは、バージョン管理に元のファイルサイズと同容量を使用するため、バージョン管理を有効にすると保存するファイルサイズの 2倍のストレージ領域が必要になる。
ダイアログが表示されるので「はい」でインストールを実行。
Synology Drive Server をインストールするとメインメニューに Synology Drive Admin コンソール と Synology Drive ShareSync が追加される。
DSMのメインメニューから Synology Drive Admin コンソール を開く。
バージョン管理 は 共有フォルダ に設定するため、共有フォルダ内のファイルはすべてバージョン管理が有効になる。
左サイドパネルから チームフォルダ を選択し、右ペインでバージョンを管理する共有フォルダを指定後、上部の「有効」をクリック。
バージョン管理の設定画面が開くので 最大バージョン に保存するバージョン数を設定。
保存できるバージョン数の上限は 32 。
バージョン履歴からの復元
Synology Drive Admin コンソール を開き、復元するフォルダを選択して バージョンエクスプローラー をクリック。
復元するファイルを選択してコンテキストメニュー(右クリックメニュー)から 以前のバージョンを参照 。
復元するバージョンを履歴から選択して「ダウンロード」か「復元」で実行。
ダウンロード はファイルを任意の場所にダウンロードでき、復元 は現在のファイルを上書きする。
データベースの肥大化
バージョン履歴 や ログなどで使用しているストレージ容量は、Synology Drive Admin コンソール の 左サイドパネルにある 設定 の 全般 で確認できる。
バージョン管理は便利なバックアップ機能だが、バージョン数やファイル数に比例してデータベースが肥大化し、ストレージ容量を圧迫する原因になり、ストレージの空き容量が逼迫している場合はバージョン管理の対象フォルダや保存するバージョン数を減らすことで空き容量を確保できる。
Synology Drive Client
Synology Drive Client はパソコンのローカルフォルダを NASと同期するためのアプリで、Dropbox や OneDrive のデスクトップアプリのように指定したパソコンのローカルフォルダが NASと同期する。
Synology Drive Client を使用する場合は Synology Drive Admin コンソール で同期するフォルダ を選択し、チームフォルダ を有効にする。
チームフォルダ を有効にするとデフォルトでバージョン管理も有効になるため、バージョン管理が不要な場合は バージョンコントローラーを有効にする のチェックを外しておく。
Synology Drive Client は Synology ダウンロードセンター で NASのモデルと DSMのバージョンを選択。
デスクトップユーティリティ から Synology Drive Client の「ダウンロード」をクリックし、ドキュメントのバージョン で Windows(exe) を選択。
ダウンロードしたインストーラーを起動してインストールし、ウエルカム画面が開いたら「今すぐスタート」。
QuickConnect ID か DDNS で設定したドメイン名、NASへのログイン情報を入力して「次へ」。
ドメイン名を使用する場合 https: や ポート番号は 不要。
IP アドレスでも接続できるがセキュリティの問題があるため利用は非推奨。
ドメイン名を使用した場合はダイアログが表示されるので「今ではない」を選択。
タスクのタイプを同期(双方向)と 一方向(バックアップ)から選択。
同期する NASとパソコンのフォルダを指定して「完了」で実行。
関連記事
Synology NASに保存している音声ファイルを再生できるほか、楽曲の共有やダウンロード、プラグイン導入で歌詞の表示などもできるライブラリ機能を備えたオーディオプレーヤー
Synology NAS に保存している動画をストリーミング再生できるほか、カバーアートなどメタデータや字幕の取得、動画の共有も可能な ライブラリ機能を備えたメディアプレーヤー
Synology NAS でセットアップしている Audio Station のアクセスして 楽曲のダウンロードと再生を行う ライブラリ機能を搭載した Android用のオーディオプレーヤー
Synology NAS でセットアップしている Video Station にアクセスして ライブラリの情報を取得し、MX Player や VLC で再生できる Androidアプリ
Synology NAS で DLNA と UPnP を有効にして ローカルネットワーク内にある DLNA/UPnP をサポートしたデバイスからのアクセスを可能にする メディアサーバー のセットアップ方法 と ストリーミング再生について