UHD Friendlyドライブは AACS2.0を回避できる特定バージョンのファームウェアを使用した ASUS/ LG 製の BDXLをサポートした BDドライブ。
パソコンでの Ultra HD Blu-rayの視聴環境
- モニタ : HDCP（著作権保護技術）をサポートした HDMIポートがあるモニタ
- ケーブル : HDMI 2.0
- ドライブ : HDCPをサポートした UHD BDドライブ
- CPU : Intel SGX をサポートしている Intel 第 7 – 10世代の Core i5/i7
- マザーボード : Intel SGX をサポートした GPUを搭載
Intel SGXは（セキュリティ問題のため） 2020年にリリースされた 第 11世代 Tiger Lakeからサポートされておらず、最新のインテル CPUを搭載したパソコンでは UHD Blu-rayは再生できない。
※ AMDの CPUを搭載したモデルでは基本的に視聴不可。
ファームウェアの不具合により通常の Blu-rayで採用されている AACS1.0の再生環境で UHD Blu-rayを再生できるのが UHD Friendlyドライブで、該当のモデルはすでに生産が終了しているかファームウェアが修正されているため、ツールを使用してファームウェアのダウングレードが必要になる。
ファームウェアの違い
- DEファームウェア
オフィシャルファームウェアの旧バージョンで、サポートしているのは LGと ASUSからリリースされている BDXLをサポートした一部のモデル（UHD Friendlyドライブ）のみ。 - MKファームウェア
MKVフォーラムの有志が最新のファームウェアをカスタマイズしたもので、ASUS/ LG製のほか Pioneer製の一部モデル（LibreDrive）をサポート。
ファームウェアとアプリの相性
| MKファームウェア | DEファームウェア | |
| DVDFab UHD コピー / リッピング | ✕ | ○ |
| DVDFab Passkey for Blu-ray | ✕ | ○ |
| PlayerFab | ○ | ○ |
| Leawo UHD コピー / 変換 | ○ | ○ |
| RedFox AnyDVD HD | ○ | ○ |
| MakeMKV | ○ | ○ |
ASUS BW-16D1HTで MKファームウェア 3.10、DE ファームウェア 3.03 使用時の結果
DVDFab 12 では MKファームウェアで更新したドライブは互換性に関するダイアログ表示され、ディスクを読み込むことはできるが処理の途中でエラーが発生する。
対象モデル
Amazonで適正価格での購入が可能な現行モデル
オフィシャルのサポート情報
システム要件
- SDFtool Flasher バージョン：1.3.5
- OS：Windows 10（64 bit）
- MakeMKV：バージョン 1.15.1 以上
Windows 11 で動作確認済み
MakeMKVについては下記参照。
ダウンロード
ファームウェアの更新は最悪の場合ドライブが文鎮化する可能性もあるため、操作に不安を感じる場合は DVDFab UHD Drive Tool や Leawo UHDドライブツール など 1クリックでダウングレードが可能な有料ツールの利用を推奨。
SDFtool Flasher のページから Here is the link for the updated version of the SDFtool Flasher の下にあるリンクをクリックして Zipファイルをダウンロード。
DE ファームウェアは SDFtool Flasher のページにある Here is the link to my “All You Need Firmware Pack” のリンクからダウンロード。
DEファームウェアは LG製の BH14NS58 をサポートしていない。
MKファームウェアは Custom firmware pack のページで The latest MK firmware pack is available for download のリンクからダウンロード。
ファームウェアのダウングレード
MakeMKV Beta をインストールした環境でダウンロードした SDFtool Flasher と ファームウェアパック の Zipファイルを解凍。
ファームウェアの更新は光学ドライブが「空」の状態で実行する。
解凍した SDFtool Flasher フォルダ内にある SDFtool Flasher.exe を選択し、コンテキストメニュー から 管理者として実行 。
Microsoft Defender SmartScreen がブロックした場合は 詳細情報 を開いて「実行」。
ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら「はい」で許可。
Please select a Drive のリストからファームウェアをダウングレードするドライブを選択。
MakeMKV Betaがインストールされていないとドライブを認識しない。
Please select a Firmware to Writeをクリックし、解凍したファームウェアパックからダウングレードする BDドライブと同じモデルのファームウェアを選択。
暗号化されたファームウェアを使用してる場合は Encrypted Firmware にチェックを入れる。
暗号化されたファームウェアは LGの一部ドライブで使用されており、詳細は SDFtool Flasher のページで Encrypted Firmware の項目を参照。
ドライブとファームウェアが一致していることを確認して「START」で実行。
処理が完了して初期画面に戻ったら更新完了。
ファームウェアの更新後にドライブを見失い、パソコンの再起動やドライバをアンインストール しても効果がない場合は、デスクトップ PC であれば光学ドライブの SATA ケーブルを別のスロットに差し替えてみる。
備考
PCで再生できなくなったこともあり、4K UHD BDはまったく普及しておらず、入手可能な UHD Friendlyドライブの対象モデルも数年後には入手困難になると思われるので、購入を検討しているならお早めに。
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