Dropboxは無料でも利用可能な多機能オンラインストレージサービス。
Dropbox の特徴
- デスクトップアプリでファイルを同期/ バックアップ
- バージョン管理からのリストア機能を実装
- ファイルオンデマンド(選択型同期)でローカルストレージの消費を軽減
- 有効期限付きのダウンロードリンクの送信やファイルのアップロード依頼が可能
- オフィスファイルや PDFの閲覧・編集もサポート
Basicプラン(無料プラン)の仕様
- 同時接続可能なデバイス数:最大 3 台
- ストレージ容量:2GB
- アップロード可能なファイルサイズ上限:2GB(ストレージサイズの上限)
- ファイル同期:有
- バックアップ機能:有
- オンデマンド同期(スマートシンク): 利用不可
- バージョン管理とリストア機能:30日
- アカウント放棄時の自動削除:1年(無料プランのみ)
- Dropbox Transfer:最大 100MB
ブラウザでアップロード可能な最大サイズは 50GB。
開発元
- 開発元:Dropbox, Inc
- 開発元の拠点:米国
システム要件
デスクトップアプリ
- バージョン:217.4
- OS:Windows 7/ 8.x/ 10/ 11
ウェブアプリ
ブラウザは最新バージョンと 1つ前のバージョンをサポート。
ダウンロード
アカウント取得
アカウントの登録は ログインページ で メールアドレス を入力して「続行する」。
Googleアカウント や Apple IDを使用する場合はアカウントの取得は不要。
アカウント作成画面に進み、姓名・パスワード を入力し、利用規約とプライバシーポリシーに問題なければ「同意して登録する」。
アカウントに登録したメールアドレスに認証用のメールが届いているので「メールアドレスを確認」をクリック。
登録したメールアドレスのドメインと同じドメインを使用しているチームが表示されるので、無関係であれば スキップ を選択。
「インストール」 をクリックするとデスクトップアプリのインストーラーをダウンロードする。
ログイン画面 に戻って用途を選択。
デスクトップアプリが不要なら スキップ。
Dropboxが利用可能になる。
インストールと設定
公式サイト の「インストール」をクリックしてインストーラーをダウンロード。
ダウンロード開始時にログイン画面が表示されたら スキップ。
新規アカウント作成時はダウンロードしたインストーラーを起動。
ダウンロードしたインストーラーを起動し、ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら「はい」で許可。
プログラムのダウンロードとインストールが実行され、ウエルカム画面が表示されたら「Dropboxでログイン」からログイン。
ブラウザがダイアログを表示するので「Dropboxで開く」。
ウエルカム画面が表示されたら「今すぐ始める」でウィザードを進める。
アップグレードの画面なったら Basic プランを継続 を選択。
詳細設定 をクリック。
Dropboxフォルダ の保存先を編集。
パソコンを複数アカウントを使用して共用している場合、Dropboxフォルダ を ユーザーフォルダ 以外の場所に設定すると他の Windowsアカウントでログインしたユーザーも Dropboxフォルダへアクセス可能になる。
Dropboxにデータを保存している環境で、同期するフォルダを指定する場合は「フォルダ選択」から設定。
選択型同期 はモバイルデバイスなどローカルストレージが少ない場合などに便利。
オンデマンド同期とアイコンの設定をして「完了」でセットアップ完了。
「オンラインのみ」としてファイルを保存 を有効にするとオンデマンド同期が有効になり、ローカルストレージを消費することなくクラウド上のデータにアクセスできるが、オンラインでなければファイルを開くことができず、無効にするとクラウド上のデータをローカルストレージに保存するので、オフラインでもファイルを編集でき、編集したファイルはオンラインになってから同期される。
アイコンの固定はタスクバーではなく、タスクトレイにピン留めされる。
Dropbox バッジ
システムトレイの Dropboxアイコンをクリック。
ユーザーアイコンから 基本設定 を選択。
全般 の Dropboxバッジ は Dropboxに保存されている MS Word、PowerPoint、Excelファイルを開いている際に表示される共同作業用のツール で、共有しているファイルを同時に編集するとファイルの更新履歴や相手の状況などがアイコンで表示される。
共同作業をしない場合は不要なため 常に表示しない に変更。
バックアップ
Dropboxはデフォルトで Dropbox Backup が有効になっており、USBドライブやデジカメなどのデバイス接続時にバックアップのプロンプトが開き、「バックアップ」で外部デバイスの自動バックアップが有効になる。
自動バックアップの取り消しやローカルストレージに保存されているフォルダの自動バックアップの追加は、設定 の バックアップ にある「バックアップを管理」から編集できる。
外付けドライブをバックアップするようリクエスト を無効にすると外部デバイス接続時のプロンプトが非表示になる。
「バックアップを管理」を開き「使ってみる」からバックアップ(同期)するフォルダを選択。
Dropbox Backup は デスクトップ・ドキュメント・ダウンロード・ミュージック・写真・動画フォルダ など ユーザーフォルダ や お気に入り などを指定できるが、任意のフォルダは追加できない。
Dropboxの PCフォルダ にデータをバックアップするが、双方向同期のため PCフォルダからアイテムを削除するとローカルのデータも削除される。
カメラアップロード
カメラアップロード は画像・動画ファイルをアップロードするモジュールで、デジカメなどのデバイス接続時に起動する。
接続デバイスによっては Dropbox Backup と機能が重複している。
アップロードする対象は 設定 の バックアップ にある「カメラアップロード」で編集。
カメラアップロードの有効/ 無効の切替は Windowsの 設定 から Bluetoothとデバイス の 自動再生 で 写真と動画をインポート(Dropbox) を選択すると有効、他を選択すると無効になる。
ネットワーク
デフォルトで有効になっている LAN同期 はローカルネットワーク内で Dropboxフォルダを同期する機能で、同一ネットワーク内の複数デバイスで Dropboxフォルダを使用している場合に、オンラインストレージを経由せずローカルネットワークワーク内で Dropboxフォルダを同期する。
同期
同期 ではオンデマンド同期の切り替えやオンラインストレージと同期するフォルダの指定、Dropboxフォルダの保存場所などを編集できる。
Dropbox の使い方
Dropbox のデスクトップアプリはパソコン起動時に自動起動するので、Dropboxフォルダとバックアップに指定したフォルダはオンラインストレージに同期される。
ブラウザで ウェブアプリにログインしてファイルをドロップしてアップロードすることも可能。
バージョン管理とリストア(デスクトップアプリ)
Dropboxフォルダから回復するファイルを選択し、コンテキストメニュー(右クリックメニュー)の Dropbox から バージョン履歴 を選択。
Basicプランはファイル単体の復元のみ可能。
ブラウザが開いて変更履歴が表示されるので、回復したいバージョンを選択して「復元」をクリックすると指定したバージョンでファイルが更新される。
復元したファイルは現在のファイルに上書きされる。
共有(デスクトップアプリ)
Dropboxフォルダから共有するフォルダやファイルを選択後、コンテキストメニューの Dropbox から Dropboxリンクをコピー でアクセスリンクがクリップボードにコピーされる。
共同編集が可能なオフィスファイルの共有リンクは「編集権限」が付与され、共同編集ができないファイルは閲覧用のリンクになるが、無料の Basicプランではダウンロードを禁止できないため、ファイルの編集や複製が可能。
共同編集が可能なオフィスファイルの権限を「閲覧・ダウンロード」のみに制限する場合は、共有するフォルダやファイルを選択後、コンテキストメニューの 共有 を選択。
- すべての共有先を一括して制限する場合
「このリンクを知っている全ユーザー」の権限を編集。 - 個別に設定する場合
共有相手のメールアドレスを入力して相手に与える権限を編集可能/ 閲覧可能から選択し、「共有」をクリックすると入力したメールアドレス宛に共有の確認メールが送信される。
共有したファイル/ フォルダを選択してコンテキストメニューの 共有 を開くと、共有メンバー の権限変更や共有の解除ができる。
削除ファイルの復元(ウェブアプリ)
パソコンの Dropboxフォルダから削除したファイルも含め、Dropboxに保存されたアイテムを削除すると 削除したファイル に移動し、移動してから 30日後に自動削除される。
削除したファイル は ブラウザで ウェブアプリにログインし、左サイドパネルにある その他 からアクセスする。
削除したファイル には過去30日間に削除されたアイテムが表示され、アイテムを選択して「復元」ボタンで 元のフォルダに復元できる。
写真 - ウェブアルバム
ウェブアプリ ではアップロードした画像ファイルが自動的に認識され、左サイドパネルの 写真 でタイムライン表示される。
表示設定やサムネイルの拡大縮小、クリックして拡大表示は可能だが、スライドショーや編集機能はない。
Dropbox が提供していた写真管理アプリ Carousel は 2016年 3月 31日でサービス終了になり、Carouselで実装されていたタイムラインによる表示や、アルバム作成機能は Dropboxに移行したが、2017年 6月 30日にアルバム機能が削除されたため、現在利用できるのは画像表示のみ。
プレビューと編集(ウェブアプリ)
ウェブアプリでは PDFや表計算(.xlsx .ods)、ドキュメント(.txt .docx .odt)、プレゼンテーション(.pptx,、.odp)、画像、音声、動画ファイルなどはファイルを選択するとプレビューが表示される。
オフィスファイルはプレビュー上部の「次のアプリで開く」から使用するアプリを選択すると編集できる。
PDFや画像ファイルもプレビュー画面から編集できる。
PDF編集 ではテキストの追加も可能(ファイルのテキスト編集は不可)だが、日本語フォントは未サポート。
ファイルリクエスト(ウェブアプリ)
ファイルリクエストは自分の Dropbox へファイルをアップロードしてもらうモジュールで、左サイドパネルの その他 を展開し、ファイルリクエスト から「新しいリクエスト」を選択。
依頼する内容とファイルのアップロード先を指定して「作成」。
アップロードするフォルダへのリンクが生成されるので、 URLをコピーしてメールなどで送信するか、宛先を入力して「完了」で 定型文の依頼メッセージが送信される。
Dropbox Transfer(ウェブアプリ)
Dropbox Transfer は有効期限付きのダウンロードリンクを送信する機能で、右上にあるアプリメニュー から Transfer を選択。
Transfer は 2021 年 1月 31日にサービスが終了した Showcase の代替機能。
Dropbox Transfer の設定画面が開くので「転送を作成」。
転送するファイルをドロップしてアップロード、Dropbox 内のファイルはリストから Dropboxから追加 を選択してアイテムを指定。
アップロードしたら「転送を作成」。
Basicプランでは 転送可能なファイルサイズ 100MBが上限 で、ダウンロードリンクの有効期限も 7日から変更できない。
「メールを送信」または リンクをコピー してで送信する。
Paper(ウェブアプリ)
左上のアプリメニューから Paper を選択。
Paper はチームのプロジェクトを一元化して進捗の確認やアイディアを共有するスタンドアロンのワークスペースツール。
初回は新規タブで Paper が開くので「ドキュメントを作成」。
プロジェクトのメンバーを招待して議事録やスケジュール 、ToDOリストなどを集約して管理する。
App Center - サードパーティ製アプリとの連携(ウェブアプリ)
Zoomなどサードパーティ製アプリとの連携は右上のアプリメニューから App Center を選択。
連携するアプリを選択。
「リンクする」をクリックしてアカウントを連携すると、共有 でアプリを横断してファイルへのアクセスが可能になる。
備考
Dropboxは 2019年3月に Basicプラン(無料プラン)の同時接続可能なデバイス数を3台に制限し、以降はエンタープライズ向けのサービスに注力しており、個人利用も有料の Dropbox Plusへのアップグレードが前提になっている。
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