AnyDVD を提供していた SlySoft が閉鎖

RedFox AnyDVD HDや RedFox AnyStreamを提供していた RedFoxが事前告知なしにサイトを閉鎖。

Index

RedFoxのサイト閉鎖までの経緯
SlySoft のサイト閉鎖
RedFox として復活
RedFoxのサイトが閉鎖
備考

RedFoxのサイト閉鎖までの経緯

2016年 2月、AnyDVDを提供していた SlySoftのサイトが法的な規制を受けて閉鎖
サイト閉鎖後 SlySoftのメンバーが RedFoxという名称で活動を継続
2016年 10月、AnyDVDの後継となる RedFox AnyDVD HDをリリース
2020年 9月、VODをダウンロードできる RedFox AnyStreamをリリース
2024年 6月、サイトにアクセスできなくなる

SlySoft のサイト閉鎖

SlySoft の公式サイトは 2016年 2月22日からアクセスできない状況が続き、2月26日に公式サイトで 法的な規制を受けて活動を停止する ことが告知された。

SlySoftは 2007年に AACS LA から提訴され、有罪判決を受けて 5000ドルの罰金が命じられるが、判決後も AnyDVDの販売・更新を継続したため、AACS LAが米国通商代表に AnyDVDが世界中で多大な被害を与えていると訴え、米国通商代表の働きかけで SlySoftに外交圧力がかかって閉鎖に追い込まれたらしい。

AACS LA はワーナーブロス・ウォルトディズニー・マイクロソフト・インテルなど業界の大御所が創設した団体で、AACS LA が策定したのが Blu-rayのコピーガードに使用されている AACS（Advanced Access Content System）。

SlySoftが販売していた elby CloneDVD など Elaborate Bytes AG が開発していた商品は Elaborate Bytes AG のサイトで継続して販売される。

RedFox として復活

2016年 10月にリリースされた RedFox AnyDVD HD はアプリのアイコンが AnyDVDのトレードマークだった「赤狐」がマスクをしたものに変わった程度だったが、AnyDVDのライセンスを RedFox AnyDVD HDに引き継ぐことはできず、サポートも受けられなかった。

建前的に SlySoftは活動を停止して AnyDVD の開発は終了しているため、RedFox AnyDVD HD は AnyDVDとは異なる新しいアプリというスタンスで、AnyDVDの永久ライセンスを購入している場合でも SlySoftが閉鎖してサーバが停止しているため AnyDVDは更新されず、救済措置もなかった。

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RedFoxのサイトが閉鎖

SlySoftはベリーズを拠点にしており、当初 RedFoxの拠点もベリーズだったが、後に電子署名の所在地が香港に変わり、閉鎖前の電子署名はマレーシアのソフトウェアベンダー RF Software に移行。

コピーガードや DRMを解除するアプリを開発する新興のソフトウェアベンダーは、 2Checkout や MyCommerce などグローバル展開している決済サービスでアカウントを作成することができないため、RedFoxの決済システムは PayPalが利用できず、一部のカード会社では決済がブロックされている信頼性の低いところで、クレジットカードで購入したユーザーから不正利用されたとの報告も上がっていた。

RedFoxのサイトは 2024年 6月5日以降はサーバが停止しており、カスタマーサポートへ連絡することもできない状態で、閉鎖の告知がなかったために混乱を招いている。

サイトが落ちる直前は AnyDVD HD や AnyStreamの不具合報告が殺到しており、対応できずに放置して逃げ出した感がある。

備考

ライフタイム版のサポートは会社が存続していることが前提なので飛んでしまったら仕方ないものの、SlySoft閉鎖時に続いて 2度目なのはいただけない。
クレジットカードの不正利用についてもユーザーからの問い合わせに対して無反応で、コメント自体を抹消するなどサポートは元から怪しかったが、ついに狐が本性を表した感じになってしまった。