Tuta Mail(旧Tutanota) の特徴
- エンドツーエンド(E2E)でメールを暗号化し、ノーログポリシーを採用している、無料利用でも広告がないセキュアな匿名メールサービス
- 専用のデスクトップクライアントアプリを提供
- オープンソースで開発
Tuta Mailの送受信はメールと添付ファイルを暗号化して TLS(暗号化された通信)で 送信するだけでなく、受信したメールも Tuta Mailのサーバで暗号化して保存されており、送受信されたメールから IPアドレスを取得せず、ログも保存されないため、メールの内容はもとより送信者の匿名性も確保されている。
同じ匿名メールサービス ProtonMail がスパムメールをブロックするのに対して、Tuta Mailはスパムフォルターが弱く、多くのスパムメールを受信する傾向がある。
開発元
- 開発元:Tutao GmbH
- 開発元の拠点:ドイツ
2023年 11月にサービス名を Tutanotaから Tuta Mailに変更し、2024年 5月に Tutaのロゴを変更。
ダウンロード
アカウントが承認されるまで 48時間の待機時間が必要なため、アカウント作成後すぐには利用できない。
仕様
- 個人利用は 1 ユーザー 1 アカウント作成可能
- 利用可能なストレージ容量:1 GB
- 送信可能な最大サイズ:25MB
- アカウント放棄時の自動削除:6ヶ月(無料会員のみ)
安全性
半年毎に 透明性レポートを更新しており、同じページで令状のカナリアも公開している。
システム要件
- バージョン:230.240603
- OS:対応ブラウザがサポートしているバージョン
- ブラウザ:Mozilla Firefox/ Opera/ Chrome/ Safari/ Microsoft Edge の最新版
バージョン表記は 2024年 2月20日リリース分から変更され、3.122.5の次が 218.240219になった。
Tutaアカウントの作成
公式サイト の「新規登録」をクリック。
無料利用は プライベート の Free を選択。
無料アカウントのダイアログを確認し、問題なければチェックを入れて「OK」。
アカウント名とパスワードを設定後、契約条件・プライバシーポリシー・年齢に問題なければ チェックして「次へ」。
tuta.comドメインの利用にはサブスクリプションの購入が必要。
表示されている時刻を hh:mm の形式で入力して「OK」。
パスワードや二段階認証を失念した際にログインできる リカバリーコード が表示されるので保存して「OK」。
パスワードを入力して「ログイン」。
新規作成したアカウントは 48時間後に自動承認され、承認されるまでは利用できない。
Tuta Mailのウェブアプリが開いたらブックマークに追加。
IP アドレスのブロック
VPN接続でアカウントを作成すると不正と見做されブロックされることがある。
VPNを切断するか VPNの接続サーバを変更すると再登録できる。
インストール
デスクトップアプリを使用する場合はアカウント承認後に 公式サイト で「アプリ」を選択し、Windows をクリックしてインストーラーをダウンロード。
Tuta Mailは IMAP/ POP3を使用していないため、Thunderbird や Windows Mail などのメールクライアントは使用できない。
ダウンロードしたインストーラーを起動し、Tuta Mailデスクトップクライアントを使用するユーザーを選択して「次へ」。
すべてのユーザー を選択するとユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されるので「許可」。
インストール先を確認して「インストール」。
「完了」でセットアップが完了。
ログイン情報を入力して「アカウントを追加」。
アカウントが承認されるまでログインできない。
レスポンシブデザインのメールクライアントが起動したらインストール完了。
設定
デフォルト設定で 安全で広告なしのメールボックス、Tutaから送信されました:という署名が設定されているので、 左下の 設定 を開き、左サイドパネルから メール を選択して 送信メール設定 にある メールの署名 で編集する。
- デフォルト
安全で広告なしのメールボックス、Tutaから送信されました - カスタム
ユーザーが自由に設定。 - なし
署名なし
送信者名 でメッセージの送信先に表示される送信者名を設定。
プレーンテキスト形式を使用する場合は 書式設定 のリストから 選択。
Tuta Mail の使い方
デスクトップクライアントもブラウザと同じレスポンシブデザインになっており、ウインドウの横幅に応じてメニューや本文表示の体裁が変化する。
1140pxを境にデザインが切り替わる。
メールの送信
デスクトップスタイルは左サイドパネルの「新規メール」、タブレットスタイルでは右上の「新規メール作成」のアイコンをクリック。
送信先 に相手のメールアドレス を入力。
メールを送信すると送信先のアドレスが自動的に連絡先へ登録され、次回以降は オートコンプリート機能が有効になる。
CCや BCCは 送信先 の右にある 表示 ボタンをクリックして入力ボックスを展開する。
入力したアドレスの削除は、アドレスをクリックして表示されるメニューから 削除 を選択。
デフォルトでメール本文と添付ファイルの暗号化が有効になっており、件名 に表示されている 南京錠のアイコンをクリックして暗号化の有効/ 無効を切り替え、メールの暗号化する場合はパスワードを設定する。
設定したパスワードは別途 送信先に通知する。
設定パスワードはワンタイムパスワードではなく(1回ごとに変更することも可能)メールアドレスに紐付けられるため、1度設定したパスワードは次回から自動表示される。
件名と本文を入力。
HTML 形式では フォーマットツール から 画像の挿入・箇条書き・太文字 ・ハイパーリンクなどを設定できる。
添付ファイルはクリップアイコンから添付するファイルを指定。
メールが作成できたら 右上の 送信する で メールを送信。
受信メール
受信メールはフォルダ で管理し、あなたのフォルダ の箇所にある「+」をクリックして追加。
受信メールを開き、右上に表示されるフォルダ アイコンで振り分けができ、メールのタイトル一覧からフォルダへドラッグして移動することも可能。
受信側の暗号化メール
Tuta Mail以外のメールアドレスへのメッセージを暗号化すると、メールへアクセスするための URL が記載された定型文が送信をされる。
メッセージの 暗号化されたメールを表示する をクリックすると、ブラウザが開いてパスワードの入力を求められ、パスワードを入力すると暗号化されたメールを閲覧できる。
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