Proton Calendarはプライバシーを保護するセキュアなオンラインカレンダー。
Proton Calendar の特徴
- スケジュールをエンドツーエンドで暗号化
- 公開カレンダーの追加をサポート
- 無料利用も可能
開発元
- 開発元:Proton AG
- 開発元の拠点:スイス
システム要件
ウェブアプリ
- バージョン:5.0.44
- OS:対応ブラウザがサポートしているバージョン
- Protonが推奨するセキュアなブラウザ:Firefox / Brave / Torブラウザ
- 動作テストが行われている他のブラウザ:Chrome / Edge / Safari / Opera
ブラウザは安定版の最新バージョンの利用を推奨。
デスクトップアプリ
- バージョン:1.6.1
- OS:Windows10/ 11、macOS 10.15 (Intel) 以降、macOS 11.0 (M1)以降、Ubuntu 20.04 LTS以降
プランの比較
無料 | Mail Plus | |
カレンダー数 | 3 | 25 |
カレンダーの共有 | ✕ | ◯ |
カレンダーのアップグレードは Proton Mail の Plus か Unlimited プランの購入が必要。
アクセス
Protonアカウントでログインが必要。
Androidアプリ
アカウントの作成と設定
公式サイト の「Create a free account」 をクリックし、サブスクリプションの期間と利用するプランを選択。
- Proton Free
機能制限のある ProtonMail・カレンダー・オンラインストレージ・VPN・パスワードマネージャーを利用できる。
使用可能なストレージ容量は 1GB。 - Mail Plus
ProtonMail・カレンダーのフル機能と、機能制限されたオンラインストレージ・VPN・パスワードマネージャーを利用できる。
使用可能なストレージ容量は 15GB。 - Unlimited
すべてのモジュールをフル機能で利用できる。
使用可能なストレージ容量は 500GB。
Proton Calendarのみ利用する場合も Proton Mailでアカウントを作成する。
Proton Freeを選択するとポップアップウィンドウが開くので Continue with Proton Free をクリック。
画面右上の言語リストから使用言語を選択し、希望のアカウント名とパスワードを設定して「アカウントを作成」。
ドメインは protom.me と protonmail.com が選択可能。
アカウントにはアンダーバー(_)、ハイフン(-)、 ドット(.) を利用でき、匿名性を優先させるのであれば氏名 など個人を特定できる情報の使用は避ける。
無料プラン選択時は認証コードを受信するメールアドレスを入力して「認証コードを取得」をクリックし、受信した認証コードを入力。
一度 Proton Mailの認証コードを受信したメールアドレスは使用不可。
有料プラン選択時は決済通貨を選択し、クレジットカード か PayPal で決済。
送信先に表示する表示名を設定。
デフォルトではアカウント名になっている。
パスワードを失念した際に使用する回復用のメールアドレスか、携帯電話番号を選択して入力し「保存」。
回復用のメールアドレスを登録しただけではデータを復旧できないため、必ず「設定」の「アカウントの回復」で アカウント復旧の設定 をする。
ウエルカム画面が表示されたら「始めましょう」をクリック。
デスクトップアプリを使用する場合は「デスクトップアプリをダウンロード」。
無料プランのユーザーは 14日間試用できるが、デスクトップアプリは有料プランで利用可能なので「後で行う」でスキップする。
モバイルアプリの紹介画面になるので「次へ」。
使用するテーマを選択。
登録アドレスの変更案内が表示されるので ログイン情報を Protonに移動しました をクリックして非表示にする。
受信トレイ を開いた状態でブラウザのブックマークに追加。
アプリセレクターから「Calendar」を選択。
カレンダーの基本設定
カレンダーはデフォルトで My calendar が登録されており、カレンダーの 3点リーダー から 編集 で表示名や通知の設定を編集できる。
通知は デスクトップ通知 と メール が有効で、時刻設定されているスケジュールは 15分前、終日のスケジュールは1日前に通知されるため使用環境に合わせて設定。
イベントの期間 は スケジュール登録時の開始時刻と終了時刻の間隔を設定。
カレンダーの表示スタイル
表示スタイルは 日・週・月 があり、右上の 日・週・月 を選択して切り替える。
デフォルトは 週 に設定されている。
デフォルト表示を変更する場合は 設定 を開き、右サイドパネルの 既定の表示形式 で変更。
カレンダーの作成
カレンダーの追加は左サイドパネルの マイカレンダー にある「+」から カレンダーを作成 を選択し、カレンダーの作成画面でカレンダー名や通知設定をして「保存」。
公開・共有カレンダーの追加
祝日やイベントなど iCal形式 の公開カレンダーは、設定の左サイドパネルから カレンダー を選択し、他のカレンダー の「URLからカレンダーを追加」を選択。
「祝日の追加」でカレンダーを追加できるようになったが、現バージョンでは日本の祝日は未サポートのため、公開カレンダーの追加が必要。
祝日は Google カレンダー の 設定 から 他のカレンダー設定 で 日本の祝日 を選択し、カレンダーの統合 で iCal 形式の公開 URL をコピー。
コピーした URLを Protonカレンダーの カレンダーの URL に貼り付けて「カレンダーを追加」。
カレンダーの同期が完了すると 他のカレンダー に 日本の祝日 が追加され、カレンダーに祝日が表示される。
Outlook の予定表 で日本の休日を共有設定して ICS のリンクを追加すると、祝日がすべて Free と表示され、OfficeHolidays のカレンダーは 祝日がローマ字表記になる。
追加したカレンダーの表示名やカラー の変更、削除は 他のカレンダー に追加されているカレンダー の 操作 で編集する。
カレンダーのインポート
.icsファイルの取込みは右上の 設定 から「すべての設定」を開き、左サイドパネルの インポート/ エクスポート から「ICS からインポート」を選択。
Googleカレンダー、Outlookの予定表は Proton Easy Switch を使用してインポートでき、「Googleからインポート」 をクリックすると Googleが選択された Proton Easy Switchが開く。
インポートする ICSファイルを追加して「インポート」。
デスクトップアプリのインストール
アカウント作成時にダウンロードしたデスクトップアプリのインストーラーを開くとインストールが自動実行されてサインイン画面になるので、作成した Protonアカウントでサインイン。
インストーラーをダウンロードしていない場合は 公式サイト からダウンロード。
ProtonMailと Proton Calendarの利用が可能になる。
Proton Mailのデスクトップアプリはウェブアプリの全機能を利用できるが、オフラインでの利用は不可。
Proton Calendar の使い方
スケジュールの登録はホーム左上の「新しい予定」か、カレンダーをクリックしてスケジュール登録画面でタイトルを入力して時間を設定。
予定表をクリックして表示されるスケジュール登録画面は簡易表示のため、スケジュールの 繰り返しや 通知設定 は「詳細設定を表示」で表示する。
複数のカレンダーを登録している場合はスケジュールを追加するカレンダーを選択。
参加者 に Proton Mailのメールアドレスを追加するとイベントへの招待メール が送信される。
Proton Mail以外のメールアドレスでは利用できず、「場所」は地図サービスと連携していないため住所を入力してもマップを開くことはできない。
有料プランでは Zoomと連携して会議を追加でき、カレンダーからシームレスにアクセスできる。
カレンダーの共有
左サイドパネルの マイカレンダー から共有するカレンダーの 3 点リーダー をクリックして 共有 を選択。
共有先を指定。
- Protonユーザーに共有
Protonアカウントを取得しているユーザーのカレンダーに共有したカレンダーを追加できる。 - ほかに人に共有
スケジュール確認用の .icsファイルを発行する。
Protonユーザーに共有
カレンダーを共有する Protonユーザーのアカウントを入力し、付与する権限を選択して「共有」。
共有先が無料アカウントのユーザーで、すでにカレンダーを上限(3つ)まで作成している場合は共有(追加)できない。
カレンダーを共有するとメッセージが送信され、受信した Protonユーザーはメッセージ内の「Respond」をクリックすると自分のカレンダーに追加できる。
ほかの人に共有
アドレス で表示形式を選択して「作成」でリンクを作成し、作成された URLを共有相手に送信。
- 一部だけ表示
スケジュールのタイトルが すべて「Busy」と表示され、時間のみ確認できる。 - フルビュー
タイトル・参加者・場所 など 登録したスケジュールの内容を確認できる。
発行された 共有リンク をサードパーティのカレンダーアプリで直接取り込むか、URLにアクセスして calendar.ics ファイルをダウンロードしてからカレンダーアプリにインポートすれば、共有リンクを発行した時点のスケジュールを確認できる。
公開リンク でインポートしたカレンダーは元のカレンダーが更新されても更新されない。
備考
スケジュールを暗号化して保存するので共有してもスケジュールの詳細は表示されず、グループウェアのような使い方はできないが、リマインダー機能も実装しており、プライバシーを保護して個人のスケジュールを管理するツールとしては使い勝手が良い。
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