エアフロー
パソコンのケース内部には空気の流れ(エアフロー)があり、市販されているメーカー製パソコンは ケース背面のファンと電源ユニットのファンがケース内部の空気を排気して、ケース内部の気圧が下がり 負圧 の状態になっているものが多い。
負圧は新鮮な外気が流入してケース内部の空気が冷却される仕組みのため、外気と一緒に空気中に浮遊している細微なホコリも入ってくる。
ケース内部に入ったホコリは背面ファンから排気される途中で CPUやグラフィックカードの冷却ファンのほか、マザーボード・ハードディスク・光学ドライブの表面などに付着し、蓄積することで冷却効果の低下を招く原因になる。
ホコリの蓄積しやすい箇所
一般的な PCケースの吸気口は前面と側面にあるが、前面の吸気口はフロントパネルで隠れていることが多く、外観からではホコリの蓄積具合が分からないため、パソコン内部のホコリは見過ごされがちになる。
一般的な市販のケースには吸気側にフィルタがないため、パソコン内部にホコリが流入しやすい。
フロントに吸気ファンにフィルタをつけるとホコリの蓄積具合が分かる。
ホコリはストレージの冷却を阻害する一因で、冷却が正常に行われないと異音の発生や故障の原因になる。
パソコンのパーツで発熱量が多い CPUは、熱を吸収して分散させるヒートシンクと、ヒートシンクを冷却するファンを搭載しており、パソコン内部に侵入したホコリを CPUの冷却ファンが吸い込んでヒートシンクに吹き付けるためホコリが蓄積しやすい。
ケースファンを増設してパソコン内部を 正圧 にすれば、吸気ファン以外の外気流入を防ぐことができ、吸気側にフィルタを設置してパソコン内部のホコリを大幅に減らすことができるが、それでもヒートシンクなどには微粒なホコリが蓄積する。
パソコン内部の掃除の手順
パソコン内部の基本的な掃除は、サイドパネルとフロントパネルを外してエアーダスターでホコリを吹き飛ばすだけなので、 プラスドライバーとエアーダスターがあればできるが、ブラシなどもあると便利。
パソコンの使用状態にもよるが、 室内で エアーダスターを使用すると相当なホコリが宙に舞うため、可能であれば風通しの良い場所での作業を推奨。
パソコンのサイドパネルを左右とも取り外す。
フロントパネルの固定方法はケースによって異なり、ツメで固定しているものや 底部から引き剥がすようにして取り外すもののほか、稀にボルトで固定されているものもある。
フロントパネルは 左右で固定されていることが多いので、サイドパネルは必ず両方外して確認。
フロント部分のホコリは吸気口に絡みついているため、エアーダスターを使用せず雑巾などで拭き取る。
ハードディスクや光学ドライブに付着しているホコリはエアーダスターで吹き飛ばす。
CPUファンとヒートシンクはホコリが付着しているため、エアーダスターで表面のホコリを吹き飛ばした後は歯ブラシなどで軽く擦るときれいになる。
ケースファンもホコリを飛ばした後に歯ブラシなどを使用して羽に付着しているホコリを除去する。
グラフィックカードなどの拡張カードを使用している場合は、基盤の表面やヒートシンク、冷却ファンなどのホコリを取り除く。
電源ユニットは背面からエアーを吹きかけるよりも、ケース内部にある電源ユニットの吸気ファンの方からエアーを吹き込む。
後は目についたところのホコリを除去し、ケースを正常な位置にしてから全体的にエアーダスターを吹きつけ、ケース内部のホコリを極力取り除いてからフロントパネルとサイドパネルを元に戻して完了。
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