自作パソコンの基礎知識

スポンサーリンク
dvd-shrink0011

パソコン を 自作 する前に知っておきたい基礎知識

自作パソコンの醍醐味は 使用環境によって パソコン のスペックを自在に変更できるところで、性能 , 省電力 , 静音性 , 見た目 , コストなどなど 市販の PC よりも より目的に特化した仕様のモデルを構成できる。
また CPU や メモリ などに設定されている安全装置のような設定を解除し、本来の性能を 100% 以上にする OC ( オーバークロック ) に挑戦できるのも 自作 ならでは。
ただ パーツの選定には組み合わせやバランスなどが求められるので その点は注意が必要。

パソコン の基本構成

パソコン には基本となる構成があり 組み合わせによって性能が左右される。

最も基本的な構成は「 CPU 」「 メモリ 」「 マザーボード 」「 電源ユニット 」「 ハードディスクドライブ 」「 ケース 」。
この基本構成以外にモニタ , キーボード , マウス などの周辺機器と OS が必要になる。

CPU

自作 パソコン の基礎知識 CPUーピーユー は Central Processor Unit ( セントラル・プロセッサ・ユニット ) の略称で 和訳すると中央処理装置。
以前は中央演算処理装置と訳されていた。

パソコンの頭脳に相当する部分で CPU の性能によって パソコン の処理速度は大きく異なってくる。
パソコン 向けの CPU では  Intel  ( インテル ) と AMD  ( エーエムディ ) の 2 大メーカーが製品を供給しており「性能のインテル」「コストパフォーマンスのエーエムディ」と言われている。

市販の PC にはインテル製の CPU を搭載しているものが多く  AMD の CPU は 自作派に根強い人気がある。

コアとスレッド

CPU の性能をみる目安にコアとスレッドがある。
コアは CPU の頭脳そのもので、近年は複数のコアを搭載した CPU が主流になっており、単純にコアが増えると頭脳が一つ追加されたことと同様で 処理を分散することで効率化を図っている。

CPU が実行する処理の最小単位は スレッド ( Thread ) といい 通常は 1コア が 1スレッド を処理するのだが、インテルの CPU では 1つのコア が同時に 複数のスレッドを実行する ハイパースレッディング・テクノロジー が採用されている。

ハイパースレッディング はプログラム側が ハイパースレッディング・テクノロジーに対応している必要があり、あくまで効率化を図る仕組みのため 2コア4スレッドと4コア4スレッドは同じではない。

動作クロックとターボ機能

動作周波数 ( クロック ) はヘルツ ( Hz ) という単位で表され、クロック数が高ければ それだけ多くの処理を同一時間内に行える。
ただし 動作クロックに比例して発熱量と消費電力も増加する傾向にあるため、動作クロックの高いパソコンは それに見合った 電源ユニット と冷却装置が必要になる。

最近の CPU は複数のコアで処理を分散化して 処理速度を向上させているが、アプリケーションがその恩恵を受けるためには マルチコアに対応している必要がある。
2GHz の 2コア 2スレッド の CPU と 3GHz の 1コア1スレッド の CPU で、マルチコアに対応していないアプリケーションを実行すると 単に 2GHz の CPU と 3GHzの CPU の比較になる。

実際にはシングルコアの場合  OS や常駐している他のアプリケーションの処理も同時に行っているのに対し、マルチコアはそれらの処理を別のコアで処理できるため 一概には言えないのだが、動作クロックが低いマルチコア CPU だと いささか不利になるのは否めない。

そのため インテルは「 ターボ・ブースト・テクノロジー 」,  AMD は「 ターボコア・テクノロジー 」という名称で、シングルスレッドのアプリケーション利用時に 1部の コアに負荷が集中している場合、空いているコアの動作を停止して 負荷が集中しているコアの動作クロックを一時的に上昇させる技術が使用されている。

ターボ機能を実装している CPU は スペック表の CPU 動作速度が「1.7 GHz ~ 2.3 GHz 」といった記載になっており、マルチコアでの動作は最大1.7GHz , シングルコアでの動作が最大 2.3 GHz ということを表している。
勘違いしやすいが ターボ機能はオーバークロックのように 全てのコアが上限まで上がるのではなく、設定された総発熱量の範囲内で効率を化を図る技術になる。

TDP (最大放熱量)

コア数とクロック周波数の他に CPU の性能として重要なのが TDP 。
市販の PC では表記されていない項目だが 自作の際には 電源ユニット や ケース の冷却などを考える指標の一つになる。

TDP は Thermal Design Power の略で CPU の最大出力時の消費電力。
TDP の値が大きければ 多くの電力を消費し 放熱量が増加するため、それに応じた電力供給と冷却が必要になる。

キャッシュ

キャッシュは CPU の情報伝達経路で発生する遅延対策として、転送効率を向上させるために実装されている手段。

CPU の性能はベンチマークテストなどで比較することができるが、実際の使用感は CPU の性能だけではなく  メモリ やストレージなどのトータルスペックで左右される。



マザーボード

システムボード , メインボード などとも呼ばれるベースになる基盤。
マザーボード は使用する CPU に対応していることが大前提になる。

ソケット

CPU を固定する部分をソケットまたはスロットといい CPU によって対応しているソケットの形状が異なる。自作 パソコン の基礎知識 supply0011

随分昔の話だが Socket 7 という形状のソケットは 当時主流だった Intel のPentium が採用しただけでなく、 AMD の K6 という CPU も Socket 7 の互換 CPU だったので、マザーボード を交換せずに CPU だけ換装することが可能だった。
それがインテルの Pentium Pro ,  AMD の K6 – 2 の頃から専用のソケットが採用され 現在に至っている。

ソケットは CPU の設計 ( マイクロアーキテクチャ ) が大きく変わるたびに 形状が変化する傾向があり、最新の CPU を使用する場合は マザーボード とセットで考えた方が無難。

自作 パソコン の基礎知識 basic1

上図はインテルのサイトにある CPU の詳細情報。
赤枠部分にサポートしているソケットが記されており、この CPU は LGA 1155 をサポートしていることになる。

LGA1155 と LGA1150 であれば なんとなく数字も似ているので 取付できそうな気もするが、残念ながら全く互換性はなく「 インテル CPU 対応 」「  AMD CPU 対応 」という表記だけで マザーボード を選んでしまうと痛い目に遭うので要注意。

フォームファクター

マザーボード には ATX , MicroATX  , Mini ITX などサイズの規格があり フォームファクタとも呼ばれる。

最近は MicroATX 増えているが、拡張性や基本スペックは当然ながら ATX が優れている。
ただ  ATX だと ケース も ATX 対応になるので スリム ケース などでは取り付けできない可能性が出てくる。

メモリ スロット

CPU のソケットほどではなきが メモリ スロットにも違いがある。
メモリ モジュールは SIMM から DIMM に変わり 現在の マザーボード はほぼ DIMM スロットを搭載している。

自作 パソコン の基礎知識 DDR3

DIMM とは DRAM を搭載した メモリ のことだが DRAM そのものに複数の仕様があり、対応している メモリ 以外は物理的に互換性がない。

上図は DDR3 SDRAM のDIMM で 下部にある切り込み位置が DDR や DDR2 など他の規格とは異なるため スロットに取り付けできない。

また メモリ スロットの数もフォームファクタで異なるので 実装する メモリ の容量などを考慮する必要がある。

メモリ

ランダムアクセス メモリ , メインメモリ , RAM ( ラム ) などとも呼ばれる パソコン の主記憶装置。

SSD や ハードディスクなどのストレージ を主記憶装置と勘違いしがちだが、ハードディスクなどのストレージは補助記憶装置になる。

fx6200_1メインメモリ は CPU が直接アクセスする記憶装置で SSD / HDD よりも高速なアクセスが可能だが、現在普及している ダイナミック・ランダム・アクセス・ メモリ  ( DRAM ) は 一定時間が経過するとデータが消えてしまうという特徴がある。

使用するアプリケーションによってメインメモリ の消費量は異なるが、ドローソフトやフォトレタッチソフトなどは メモリ の消費量が比較的多い。

OS  ( オペレーティングシステム ) の メモリ 消費量も増加傾向にあり、 Windows XP で 500 MB 程度だったものが Windows 7 では 1.5GB ほどになり、 Windows 10 の 64bit では 2 GB の 消費量になっている。

アプリケーションや OS によって消費される メモリ量が 搭載している メモリサイズ を上回った場合は、仮想 メモリ としてメインメモリ に蓄積されているデータの 一部 が SSD / HDD に 退避 ( スワップアウト ) し アクセススピードが 低下するため、パソコンを快適に操作するには 十分な メインメモリ を確保しておいた方がよく、既存の パソコンを高速化させるには メインメモリ の増設が最も簡単な物理的手段になる。

メモリ は PC3-8500 や DDR3-1066 などと表記され、 DDR3-1066 はチップの規格 , PC3-8500 はモジュールの規格を表しており、 マザーボード には対応している メモリ の規格が明記されている。

メモリに仕様に表記がある ECC は「 Error Check and Correct memory 」の略で メモリ のエラーチェックをする機能。
Non-ECC はエラーチェック機能がない。

規格以外に メモリ の性能の指標となるのが CL ( キャスレイテンシ )。
CAS レイテンシ は 指示を受けてから開始するまでの時間のことで、CL の値が高ければ遅い ( CL = 9 が最も遅い ) ということになるが 体感速度が劇的に変わるわけではない。

メインメモリ は AMD も Intel も関係ないが マザーボード に搭載されている メモリスロットの形式に注意が必要。

DDR3 と DDR4 に互換性はないが、DDR3 1333まで対応している マザーボード のソケットに DDR3 1600の メモリ は下位互換として搭載可能。
メモリ の最大搭載容量は各 マザーボード によって異なるが、32Bit の OS を使用するなら マザーボード の最大容量に関係なく OS が利用できるサイズは 4GBが上限になる。

メモリ のデータ転送速度を 2倍 に引き上げる Dual Channel は、Dual Channel に対応した マザーボード を使用し 同一規格 , 同一ロットの メモリ を 2 枚 使用する。
メモリが 2枚一組で販売されているのは Dual Channelを構成するため。

単純に 2GBのメモリを 1枚 搭載するより 1 GB のメモリを 2枚  Dual Channel として搭載して方が 同じサイズでもパフォーマンスが向上する。

補助記憶装置

主記憶装置 ( メイン メモリ  ) に対して補助記憶装置と呼ばれるのが ハードディスクドライブ ( HDD )や ソリッドステートドライブ ( SSD )。

補助記憶装置といっても OS を含め パソコン のデータが記憶されており HDD や SSD が破損すると パソコン か起動しなくなる。

HDD

HDD のアクセススピードは回転数が目安で、後は取り扱うデータ量に見合った容量を確保する必要がある。end10

OS や各アプリケーションのデータ容量は年々増大しており、 Windows 7ではWindow フォルダだけで10GBを越えており、動画や画像の取扱いが多ければ 大容量のハードディスクが望ましい。

回転数は 回転数 / 分 を「rpm」という単位で表し、7200rpm は 1分間に 7200 回転しているということだが、5400 prm と 7200 prmで 体感速度が変わるかは微妙なところ。

主なハードディスクの回転数には 5,400・7,200・10,000・15,000rpmがあり 一般的な市販のPCには5,400rpm か 7,200prm の HDD を使用している場合が多い。

HDD は大容量化の傾向にあるが 3TB のハードディスクを起動ドライブとして使用できるのは 64Bit OS のみで、更に マザーボード が UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)に対応している必要がある。

これらの制約は 3TBのハードディスクと 2TB 以下のハードディスクでは規格が違うことに起因しており、 1TBから2TBへの容量増加と 2TBから3TBへの容量増加では 同じ 1TB の増加でも根本的な部分が異なってくる。
もちろんデータドライブとして使用する分には 問題は無いが、 HDD のパーテーションを管理している MBR ( Master Boot Record ) が 2.2 GB までしか管理できないため、ディスクを初期化する際に パーティションスタイルを GPT ( GUID Partition Table ) にする必要がある。

SSD

SSD は HDD と異なり フラッシュ メモリ ( 半導体 メモリ ) が使用されているため 衝撃や振動に強く 発熱量も低いので モバイルデバイス で使用される ケース が多い。

HDD はヘッドがディスクドライブを読み込む物理動作があるので シークタイム が発生するが、SSD にはシークタイムがないのでデータへのアクセス速度が飛躍的に向上するなどメリットの多い。

SSD の デメリットは HDD に比べ容量単価が高く 書き換え回数に上限があるくらい。

SSD が普及し始めた頃は 書き換え回数の上限を巡って「 HDD の代わりになる , ならない 」で 色々と言われ SLC ( シングルレベルセット ) と MLC ( マルチレベルセット ) で バトっていたが、現在は大容量で優勢な MLC の SSD が一般的で 書き換えの上限回数も通常の利用であれば気にする必要はない。

SSHD

SSD のスピードと HDD の信頼性を融合させた理想的な記憶装置がハイブリッド HDD 。
通常の HDD にフラッシュ メモリ を搭載し、フラッシュ メモリ をキャッシュ ( 一時的な記憶域 ) として使用するため、 HDD のボトルネックであるシークタイムを軽減することが可能になっている。
ただ、高速化といっても実際には SSD に及ばず、もともとノート PC 用だったこともあって 2.5 インチの製品がほとんどなので 3.5インチの HDD と比較しても体感的に大差はない。

電源ユニット

自作派がこだわりを持つパーツの一つ。sl01

電源ユニット は 家庭用の AC 電力 ( 交流 ) を DC 電力 ( 直流 ) に変換して電圧を下げているが、変換時に電力を消費するため 通常の 電源ユニット では変換率が 70% 前後だと言われいる。

500W の電源でも実際は 350W しか出ておらず 残りの 150W は熱になって放出されているので、良品を選択するなら 変換率 80% 以上を保証する「 80 PLUS 」の表示も参考にすると良い。

最近の CPU やマsilverザーボード , グラフィックボード は電力の消費量が高く、電力供給型の USB デバイス や  ケースファン の使用数が多ければ、それだけ出力の高い電源ユニットが必要になる。
また、最大出力の他にも 購入の際には 12V , 3.3V , 5V の各出力電流なども確認した方が良い。
12V の出力は 1系統 で電流が高いほど安定性が良くなる。

一般的な市販 PC に搭載されている 電源ユニットは 250W ~ 350W が多く 販売時の構成で動作させるのは問題ないが、USB機器や内蔵ドライブ , 拡張カードなどを増設すると 供給電力が不足し PC の動作が不安定になる可能性がある。

電源は 負荷率 50% 前後が電力効率が良いとされているため 消費電力の倍の電源容量が理想的だが、表記されている電源容量だけで判断するのではなく スペック表に記載されている12Vに流れる電流 ( A ) から電力 ( W ) を算出して確認する。

KEIAN BullMAX 620W → 12V x 32A = 384W
GIGABYTE PoweRock 500W → 12V x 36A = 432W
Corsair 850HX 850W → 12V x 70A = 840W

上記のように 12V の電力と定格出力はほぼ同じ数値なのだが、KEIAN BullMAX のように定格出力で620W と表記していても 実質的に 400W 程度の電源ユニットもある。

12V の出力は PC の安定性に大きく影響するため 製品の善し悪しを見分ける最大のポイント。
後は静音性であったり 保護機能 ( 電圧保護 [ OVP ] , 過電流保護 [ OCP ] , 過負荷保護 [ OPP ]  , 低電圧保護 [ UVP]  , ショート回路保護 [ SCP ]  ) などが 電源ユニット の製品特徴。
また プラグイン方式だと必要な電源だけを接続できるため配線がすっきりする。

使用パーツによる電力計算機

MSI 電源容量計算機 link

光学ドライブ

光学ドライブ またはオプティカルドライブと表記される 5インチドライブ。
現状では DVD スーパーマルチドライブ に ブルーレイ再生機能 または 再生/録画機能 が付いたものが増えている。
ただ ノートPCでは 光学ドライブ 非搭載のモデルが多く、自作用の PC ケースも 5インチベイの非搭載モデルが増え、以前に比べると 光学ドライブ の使用機会は確実に減少傾向にある。

DVD の規格には DVD-R , DVD+R , DVD-RW , DVD+RW , DVD-R (DL)  , DVD-ROdriveM , DVD-RAM などがあるが 一般的に普及しているのは DVD-R で 片面 2層 の DVD-R ( DL ) も一般化した。

市販の パソコン はほとんど DVD スーパーマルチドライブ を搭載しているため、DVD のブランクメディアへの書き込みにも対応しているが、念のためにも 光学ドライブ が対応しているメディアは確認するのが望ましい。

光学ドライブの仕様にあるリード・ライトの倍速は、読み込み速度と書き込み速度で 遅いと結構ストレスが溜まるが、速度が速くても やたらと音を立てる機種もあるため、ネットのレビューなどで情報収集した方が無難。

PC ケース

PC ケースは 耐久性のあるスチール製 と 熱伝導率の高いアルミ製 があり アルミ製はスチールに比べ高価。

購入予定のパーツが設置スペースに収まらないと話にならないので、PC ケースは先ず大きさを確かめる。
co02マイクロタワー , ミニタワー , ミドルタワー , フルタワーとあるが 名称にこだわらず サイズ をしっかりと確認する。

が、搭載するドライブの数や拡張カードのスペースが重要。

ケース には静音性 , 冷却性 , エアフロー , メンテナンス性 , 剛性 などに特徴があり、選定する際は大きさだけではなく、内部のエアフロー , ドライブベイの数 , 電源ユニットの位置 , フロントパネルのインターフェイス , デザインのほか、組み立てやすさや裏配線の可否などもケース選択のポイントで、電源ユニットを搭載している ケース の場合は 電源ユニットのスペック確認も必要。

スリム ケース など 小型のケース はエアフロー ( 空気の流れ ) が悪く ケース 内に熱が籠もりやすいため 自作ビギナーは避けた方が無難かも。

Operating System( OS )

Windows や Mac , Linux など OS  ( オペレーティングシステム ) にはいくつかの種類があり、世界的な OS のシェアは 2020年 4月の時点で Windows が 76.52% , Mac が18.99% , Linux が1.61% になっており、2015 年以前は 90% を超えるシェアを確保していた Windows がシェアを落とす一方、Mac の OS X が徐々にシェアを拡大している。

win

Windows

1995 年に発売された Windows 95 はGUI ( グラフィカル・ユーザー・インターフェイス ) により 見た目に分かり易い操作性を実現し DOS /V系PCの普及に大きく貢献した。

続いて 1998 年 に Windows 98 , 2000年に Windows Me と次々に新バージョンがでたものの Windows Me が安定性の面から不評を買うことになる。
一方 Windows Me がリリースされる半年前の 2000年 2月 には Windows 9x 系 の操作性と ビジネス向けに開発され安定性に定評のあった Windows NT 系の OS を統合した Windows 2000 がリリースされており Win Meと対照的に非常に好評だった。

そして翌 2001年には Windows 2000を進化させた Windows XPが登場。
当初は批判も多かった XP だが SP1 あたりから信頼性が高まり大きくシェアを伸ばす。

2007年 には Windows XP の後継として 3Dグラフィックを使用するなど 新機能を盛り込んだ Vista が発売されるが、 パソコンに高スペックが求められる仕様であり 起動時の遅さを始め 様々な問題で不評を買うことになる。

シェアが伸び悩むVista の後継として 大きく改良を施された Windows 7 が 2009年にリリース。
PC そのもののスペックが向上したこともあり Windows 7は使い勝手がよく広く普及。

2010年以降 iOS や Android などモバイル端末向けの OS が台頭し、モバイルの分野で大きく遅れをとった Microsoft は デスクトップ向け OS とタブレット向け OS の融合を図り、メトロデザインを採用した Windows 8を 2012年 に発表。
ところがデザインが刷新されたことにより 従来の Windows に親しんできたユーザーから総スカンを食らう羽目に。

そして 2015年、Microsoftは 1年間の期間限定で Windows 7 以降のユーザーに最新 Windows を無償で配布することを発表。
OS は Windows 8の後継ではなく 新世代の Windows という意味を含め Windows 10となった。

32ビットと64ビット ( アーキテクチャ )

Windows XP から個人向けにも発売された 64Bit版 の OS は  Windows 7以降 急速にシェアを拡大している。

32 bit と64 bit の大きな違いは処理能力で、32 bit は 2の32乗(約42億)、64 bit は 2 の64乗(約1844京6744兆737億)の情報量を1度に処理でき、32 bit に比べ 64 bit は格段に能力が高くなる。

また、32 bit の Windows は RAM を最大4GB、ハードディスクは最大2TBしか認識しないが、64 bit は Windows 10 Home で128GB、Proだと2TB までサポートしており、HDD は GPT だと最大で18EBまで利用できる。

32Bit の OS では 4GB以上の メインメモリ を搭載しても 実際には 3GB 強しか認識せず、 Windows 7 は起動するだけで 1GB 以上の メモリ を消費するため、4GB以上の メモリ 搭載を考慮するなら64Bit版の OS を選択するべき。

強化パーツ

基本構成のパーツ以外に パソコン の性能アップを図るならグラフィックカードの追加がオススメ

ただし パソコン の利用目的が主にインターネットやビジネスアプリ程度であればオンボードのグラフィック機能で十分で、追加するにしてもミドルレンジクラス以下のモデルで上等。
また  AMD の APU を使用するなら敢えてグラフィックカードを追加する必要もない。

グラフィックカード

グラフィックカード(グラフィックボード)は映像信号の入出力を扱うパーツ。
NVIDIA(エヌヴィディア) のGeForce(ジーフォース)、ATI (現 AMD )のRADEON(レイディオン)が有名で、グラフィックの二大ブランドになっている。

オンボードのグラフィック機能( マザーボード に備わっている描画機能)は CPU で処理を行っているため、少なからずC自作 パソコン の基礎知識 GraphicPUに負荷がかかる。
特にミドルレンジクラス以下の CPU だと、3Dグラフィックスなど大きな負荷がかかった場合に処理しきれずコマ落ちなどの原因になる。
グラフィックスカードには CPU で行われる処理を独立して行うた

GPU(Graphics Processing Unit)や メモリ を搭載しており、 CPU への負担を軽減するだけでなく、3Dゲームなど高負荷のかかる描画も処理することが可能になる。
また、オンボードのグラフィックはHDMIとDVI、もしくはD-Subの場合が多く、デュアルモニタは構築できるが、トリプルモニタ以上の環境には対応していないため、それらの環境を構築するには必須。

構成バランス

パソコン を構成する各パーツはそれぞれ関連性があるため、パーツの選定には全体的なバランスが必要になる。

  •   CPU と マザーボード のソケット一致
  • マザーボード の メモリ スロットの規格に合った メモリ
  • CPU や搭載する HDD など総合的な消費電力を供給できる 電源ユニット
  • マザーボード のフォームファクタに見合った ケース

上記の点を前提条件として各パーツのスペックと、想定される パソコン の利用状態が釣り合っているか検討。当然、スペックは高いに越したことはないが、 パソコン ビギナーにハイスペックPCを与えても、無駄にコストだけが高くなり宝の持ち腐れになってしまう。
2011年にタイを襲った大洪水で現地に工場のあったWestern Digital他のハードディスク工場が軒並み水没し、一時的に供給不足となって HDD の価格は2倍に跳ね上がり、復旧後は徐々に下がってきたとはいえ、以前の価格には戻っていない。
また、2012年末の政権交代以降、それまでの超円高が持ち直したため、輸入品になるパーツ類の価格も影響を受けている。
コスト重視のローエンドモデルで、 ケース に拘らなければ OS を含めて4~5万円で作成可能だが、この価格であればhpやlenovo、asus、acerなどのメーカーから販売されてるデスクトップPCが購入できる。
以前は 自作 のメリットとして市販PCの価格と比べると圧倒的な「安さ」があったが、現在では市販PCの価格が 自作 水準まで値下がりしており、同じ金額であれば同等かわずかに 自作 のスペックが上回る程度になる。
そのためローエンドモデルを新規で制作する場合は、各メーカーから販売されているPCとスペックを比較するのも一案。

エアフロー

CPU やグラフィックカードのほか、 HDD や マザーボード のチップセット、 メモリ など、 パソコン の内部は予想以上に熱を発しており、これらの熱を発散させるために、 CPU や マザーボード 、一部の メモリ にはヒートシンクという熱を吸収・発散させるための金属製の部品が付いている。

自作 パソコン の基礎知識 assembly7

上図は CPU クーラーだが、ファンの下にあるアルミ部分がヒートシンク。 CPU は高熱になるため、 CPU の熱をヒートシンクが吸収し、ヒートシンクの熱を ファンで飛ばす仕組みになっている。当然、ヒートシンクは大きいほうが熱を拡散できるため、 TDP (最大消費電力)の高い CPU やオーバークロック時には 大型の CPU クーラーを搭載する必要がある。

リテール品の CPU クーラーは右図のように上から下へ空気を送る「トップフロー」と呼ばれる形状をしており、トップフローのメリットとしてはヒートシンクの冷却と同時に CPU 周辺の マザーボード もわずかながら冷却できる点にある。無論、リテール品のファンでは マザーボード の冷却はほとんど期待できないが、トップフロータイプの大型ファンを取り付けると、冷却効果はある程度期待できる。
ただ、 ケース 内部のエアフローを乱すというデメリットがある。

PC ケース にはリア(背面)ファンが1つのものが多く、この場合は ケース 内部の空気を外部に排気するよう取り付けてある。
排気するファンの手前で CPU の冷却ファンは回転しているため、 ケース 内部の空気の流れ(エアフロー)はリアファンの手前で拡散することになる。

自作 パソコン の基礎知識 athron3_22

対 して上図の CPU クーラーはサイドフローと呼ばれるヒートシンクの横からファンで冷却するもので、 ケース にフロントファンがついていると、前面から吸気し、その新鮮な空気をサイドフローのファンがヒートシンクに吹きつけ、ヒートシンクを通過して熱を帯びた空気をリアファンが排気するという空気の流れ(エアフロー)になっている。
ただし、サイドフローは マザーボード に対しての冷却効果がほとんどないというデメリットがある。

トップフローもサイドフローもメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言いがたいが、エアフローは ケース の冷却を考える上では不可欠な要素で、単に空気の流れのみではなく、吸気と排気のバランスも考慮する必要がある。

吸気よりも排気が多いと ケース 内部は「負圧」になるために、 ケース の隙間から外気が内部に流入してくる。密閉されているはずの ケース をたまに開けてみると、驚くほどホコリが積もっているのは、 ケース 内部が負圧のために起こりうる現象。
一方、排気よりも吸気が多いと ケース 内部は「正圧」になり、 ケース の隙間から内部の空気が外に流出するようになる。当然、負圧の場合と比べると ケース 内部のホコリの量は格段に違いが出てくる。

リアファンと CPU クーラーのファンしかないPCで、ホコリが入らないようにリアファンを排気ではなく吸気で取り付けると、 ケース 内部は正圧になり内部の空気は外に流出するが、排気ファンがないため新鮮な外気が ケース 内部で拡散し、熱を帯びた状態で空気がこもってしまうため、冷却効果がないどころか ケース 内部の温度が上昇することになる。
無論、エアフローがうまく構築できた ケース を触ると、稼働中でも冷たく感じるほど冷却効果が大きくなる。

PC ケース には初めからフロントファンとリアファンを搭載しているものもあり、そのような ケース であれば前面吸気背面排気のエアフローを構築しやすく、さらにリアファンが120mmであればフロントに140mmを取り付けたり、フロントとリアが同じ120mmであれば、ファンの回転数をリアよりもフロントの方を上げれば ケース 内は正圧になる。
ただし、 ケース 内部を正圧にする場合は吸気と排気のバランスに注意が必要になるため、一般的には負圧が推奨されている。

豆知識

単位

パソコン のスペックで使用される最も一般的な単位は「情報の大きさ」を表す「バイト」で、「B」と表記される。
また、データの最小単位は「ビット」であり、1B=8Bitになる。

1000B=1KB(キロバイト)  1000KB = 1MB(メガバイト)  1000MB = 1GB(ギガバイト)  1000GB = 1TB(テラバイト)
1000TB = 1PB(ペタバイト)  1000PB = 1EB(エクサバイト)

文字コードシフトJISでは半角英数1文字のデータ量が1B、全角は2Bになる。
3.5インチのフロッピーディスクは1.44MB、一般的なCD-Rが700MB、片面一層のDVD-Rが4.7GB、ブルーレイディスクが25GB。

バルクとリテール

パーツにはバルク品やリテール品という表示されている場合がある。
バルクとは業者間でやり取りされる製品で、対して一般消費者向け(市販向け)の製品がリテール品と呼ばれる。バルク品は安さが最大の魅力だが、簡易包装でメーカー保証や日本語の取扱説明書などがない ケース が多い。

ケース ファン

エアフローを強化する際に欠かせないのが ケース ファン。
大きさ・回転数・ノイズ・風量など目的に応じたものを選択する。また、スペックだけではなく、LED搭載モデルなどイルミネーションとしても使用できる。

自作 パソコン の基礎知識 athron4_21
ファンには図のように、ファンの回転方向と風向きが矢印で記されている。
また、「リブ有」「リブ無」が存在し、リブとはネジ止めをする穴が筒状か、筒状でないかの違い。
リブ有りは固定するネジも長く、ファンをしっかりと固定でき、リブ無しはテーパーネジで手軽に固定できる。





関連記事

Motherboard-icon

自作PCの組立に必要な工具

パソコンを自作する際に必要な工具と便利なサプライ製品を紹介 パソコンを自作する際に不可欠なのは「 プラスドライバー 」のみで、100 円ショップ で販売している物でも 問題ないのだが、工具の良し悪しで作業効率が大きく変わ […]

dvd-shrink0011

自作パソコンの基礎知識

パソコン を 自作 する前に知っておきたい基礎知識 自作パソコンの醍醐味は 使用環境によって パソコン のスペックを自在に変更できるところで、性能 , 省電力 , 静音性 , 見た目 , コストなどなど 市販の PC よ […]

Motherboard-icon

自作パソコンの基本的な組立て方

デスクトップパソコンの組み立て方と注意点 自作 PC はパーツの構成さえ押さえておけば 組立そのものは意外と簡単で、特に基本構成でノーマルな PC を組み立てる場合は 小難しい専門知識がなくてもできる。 先入観で難しく考 […]

Motherboard-icon

メンテナンスの基本 – パソコン内部の掃除

パソコンの寿命に関わる 意外と重要なパソコンの物理的なメンテナンス PC には発熱するパーツが多く それらの冷却は非常に重要な機能で、冷却が正常に行われないと 異常発熱 や 異音 , 異臭などが発生し、場合によってはパー […]

Motherboard-icon

PC のトラブルシューティング

ハードウェアに起因するパソコンの不具合と対処法 パソコンを自作しているとよく分かるのだが、パソコンが起動しないなどの不具合は パーツの相性や初期不良などより、差し込みが甘いなどの初歩的なミスで発生していることが多い。 家 […]