UHD Blu-rayのリッピング時に必須のBDドライブ
UHD Blu-ray ディスクをパソコンで視聴するには、UHD BDで採用されている保護技術AACS2.0によって、CPUやMBのオンボードグラフィックが「 Intel SGXテクノロジー 」をサポートしている必要があり、HDMIケーブルやモニタ、BDドライブも、著作権保護技術 HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)をサポートしていないと視聴できない。
ある意味、お断りの条件を突きつけられているのと同じ。
ところが通称「 UHD Friendlyドライブ 」と呼ばれているLGとASUSの1部のBDドライブは、ファームウェアの不具合によってAACS1.0の規格のままUHD BDを読み込むことができる。
現在、UHD BDのリッピングソフトは、このファームウェアの不具合を利用しており、UHD BDをリッピングする場合は「 UHD Friendlyドライブ 」が必須になる。
UHD Friendly ドライブ
「 UHD Friendlyドライブ 」は「 UHD Blu-rayドライブ 」ではなく「 BDXL 」をサポートしている通常のBlu-rayドライブ。
そのため読み込みできるといってもUHD BDを再生できるわけではないのだが、UHD BDで採用されているAACS2.0ではなく、AACS1.0の保護技術でドライブにアクセスできるため、実質的にUHD BDのAACS2.0を回避することになる。
「 BDXL 」はBlu-rayディスクの新規格で、従来のBlu-rayディスクは1層25GB(BD25)と25GBの2層(BD50)でだったが、BDXLは4層まで拡張されたことにより、最大で128GBまでデータの保存が可能になっている。
一方のUHD Blu-rayは25GBの2層(BD50)、33GBの2層(BD66)、33GBの3層(BD100)がある。
DVDFab.cnの公式サイトでは、UHD Friendlyドライブのリストが公開されている。
ただ、サポートリストにはLGとASUSのモデルナンバーが列挙されているものの、そのほとんどが国内で入手困難な状態にあるか、すでにファームウェアがアップグレードされているため、購入しても利用できない可能性が極めて高い。
Amazonで2019年4月現在、新品・適正価格で入手できるのは「 日立LG BH14NS58 」「 ASUS Tek BC-12D2HT 」「 ASUS Tek BW-16D1HT 」3モデル。
「 BUFFALO BRUHD-PU3 」もリストに掲載されているが、すでに現行モデルはファームウェアのバージョンが「 BU11 」に更新された状態で販売されており、ファームウェアのダウングレードツールもサポート外のため利用不可。
サポートしているドライブがすべて内蔵型なので、5インチドライブを搭載できないPCは、SATA-USB変換アダプタなどを使用することになる。
2017年8月に購入した「 日立LG BH14NS58 」はファームウェアのバージョンが1.0だったため、DVDFab UHDコピー・DVDFab UHDリッピング・DVDFab Passkey for Blu-rayで、問題なく動作した。
2019年4月に購入した「 BW-16D1HT 」はファームウェアのバージョン3.03のモデルを、「 ASUS・LG ファームウェア ダウングレード Flasher tool 」を使用して、バージョン3.01にダウングレードしたものを、DVDFab UHDコピー・DVDFab Passkeyで使用しているが、いずれも正常に動作している。
同じく2019年4月に購入した「 BC-12D2HT 」はファームウェアを3.01から3.00にダウングレード後、一応はDVDFab UHDコピーやDVDFab Passkeyを利用することでアクセスは可能になったものの、DVDFab UHDコピーで出力したファイルの再生や、DVDFab Passkeyを利用しての再生は、いずれも途中で停止する不具合が発生している。
従来のBDやDVDの再生やリッピングは全く問題がなくUHD特有の現象だが、原因がファームウェアやハードウェアにあるのか、使用環境によるものかは不明なため、個人的にはオススメしない。
ASUS・LG ファームウェア ダウングレード Flasher tool
すでにアップグレードされているファームウェアを「 UHD Friendlyドライブ 」にダウングレードする方法の中で、非常に簡単なのがASUS公式のFW Flash Toolを修正した「 ASUS・LG ファームウェア ダウングレード Flasher tool 」。
SATAの接続モードをIDEに変更する必要がなく、通常のAHCIモードで使用でき、アプリを起動してファームウェアを指定するだけで書き換えができる優れもの。
ただし、最悪の場合は文鎮化するリスクがあるので実行する際は慎重に。
ソフトの入手先
ダウンロードと使用方法
「 ASUS・LG ファームウェア ダウングレード Flasher tool 」はオンラインストレージ「 MediaFire 」に置いてあり、リンクは「 MakeMKV support forum 」内に貼られている。
アプリはzipファイルで提供されておりインストールは不要。
使用する場合は「 .NET Framework 3.5 」が必要だが、Windows10なら「 ASUS・LG ファームウェア ダウングレード Flasher tool 」の起動時に、「 .NET Framework 3.5 」が未インストールであれば自動インストールされる。
ダウンロード先のページを開き、「 https://www.mediafire.com/file/axxwfwr6 ... s.zip/file 」というリンクをクリック。
MediaFireが開くので、「 (Modified) ASUS ODD FW Changer... 」の「 ダウンロード(17.95メガバイト) 」のボタンをクリック。
「 (Modified) ASUS ODD FW Changer + UHD Friendly Firmwares 」というZIPファイルをダウンロードする。
ZIPファイルを解凍すると「 ASUS ODD FW Changer(Modified) 」という実行ファイルの他に、ASUS BC-12D2HT・ASUS BW-16D1HT・LG BE16NU50・LG BH14NS50・LG BH14NS58などのバイナリーファイルが格納されており、バイナリーファイルのファイル名になっているモデル番号の製品は、ファームウェアのダウングレードが可能。
適正価格で現在入手できる3モデルは、いずれもダウングレード用のファームウェアが用意されている。
ASUS Tekの「 BW-16D1HT 」のみバージョン3.01と3.02があるが、どちらも「 UHD Friendlyドライブ 」としてサポートしている。
「 ASUS ODD FW Changer(Modified) 」をダブルクリックして起動すると、ダウングレードするファームウェアの選択画面になるので、必ず使用しているBDドライブと同じモデルのファームウェアを選択する。
選択したファームウェアがターゲットに設定された状態で、「 ASUS ODD FW Changer(Modified) 」の画面が表示される。
複数のドライブが接続されている環境であれば、リストからファームウェアをダウングレードするドライブを選択。
再度、選択したファームウェアのモデル番号と選択したドライブのモデル番号が同じであることを確認し「 START 」をクリック。
ドライブのトレイが開いて、ファームウェアの更新が開始。
開いたトレイが自動で閉じて、ファームウェアの更新が完了。
「 OK 」をクリックすると「 ASUS ODD FW Changer(Modified) 」が閉じる。
ファームウェアが正常に更新されているか確認する場合は、DVDFabのUHDドライブツールを利用。
「 現在のファームウェア 」の項目がターゲットに設定したバージョンなっていれば、ファームウェアのダウングレードに成功。
DVDFab UHDドライブツール
UHD BDのリッピングソフト「 DVDFab UHDコピー 」や「 DVDFab UHDリッピング 」などをリリースしているDVDFab.chは、ファームウェアをダウングレードできる有料のユーティリティソフト「 UHDドライブツール 」を提供しているが、このツールは使用条件が非常に厳しい上、ファームウェアのダウングレードに失敗する可能性が高い。
システム要件
バージョン11.0.2.3
OS:Windows Vista / 7 / 8 / 8.1 /10(64ビットのみ)
CPU:Intel Core2 Quad以上
RAM:2GB以上
HDD:10GB以上の空き容量
SATA接続モード:IDE
システム要件は上記の通りで、最も厄介なのがSATAの接続モード。
2015年以降のPCではSATAの接続モードでIDEをサポートしていないものが多く、AHCIモードではダウングレードができない。
また、SATAの接続モードを「 AHCI 」から「 IDE 」に変更したテスト環境では、Widnows7(64bit)をセーフモードで起動してもブルースクリーンになって起動に失敗。
Windows10は32bit・64bitともにセーフモードで起動したので、通常モードで再起動後、UHDドライブツールを実行したものの、結果的にダウングレードはできなかった。
Windows10のセーフモードは、起動に連続して3回失敗する必要があるので、起動時にQRコード付きのブルースクリーンが表示されたら、自動修復が開始するまで放置しておく。
自動修復で「 トラブルシューティング 」が表示されたら「 詳細オプション 」→「 その他の修復オプション 」→「 スタートアップ設定 」を選択してから再起動し、「 F4 」キーでセーフモードを選択。
IDEモードでインストールしたWindows10でも実行してみたが、Home Editionでは「 ダウングレード 」の実行ボタンをクリックした直後にエラーが発生。
ログを確認したところHomeで実行しているにも関わらず、「 Professional Edition 」として認識されていた。
念の為HomeではなくWindows10 Proで再度実行したところ、シークバーは進んだが完了直前でエラーが発生。
結局、いろいろと試してみたものの、テスト環境ではファームウェアのダウングレードはできなかったので、個人的には無料でAHCI環境でも動作する「 ASUS・LG ファームウェア ダウングレード Flasher tool 」の利用を推奨。
ネットで検索すれば、DVDFab UHDドライブツールと同じような動作をすると思われる、ファームウェアのダウングレード方法が公開されている。
こちらは現在のOSをIDEモードにするのではなく、Widnowsのポータブル版「 Windows PE 」を使用してファームウェアをダウングレードするものだが、途中でプロセスを誤ってしまうと、BDドライブが完全に文鎮化してしまうので要注意。
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