Commodore 64のベアボーンを使用した制作(未完)記録
1982年に発売された Commodore 64 ( コモドール64 ) は キーボード に マザーボードが格納されている 独特のフォルムが特徴の 米国で人気を博した 家庭向けの パソコンで、Commodore 64 を開発した Commodore 社 は 1994年に倒産しているが、Commodore 64 のライセンスを取得した Commodore USA という会社 が 2011年 春に 復刻版をリリース。
復刻された「 Commodore 64 」は CPU に 2コアの Atom を搭載 , メモリ 2GB , HDDの容量 と 光学ドライブが DVD と Blu- rayから選択できるようになっているが、HDD 160GB の 下位モデルでも$595。
為替レートは 1ドル 80円 ~ 82円のため 本体だけで 約5万円、送料 55.6ドルを加算すると 総額で 5万 5千円と スペックに比べて随分と割高感があるため、復刻ケース と カードリーダー のみで販売されている ベアボーン を 250ドル で購入することにした。
予約したのは 2011年 5月 10日で 送料を含めた合計金額は305.6ドル。
PayPalで決済したので 1ドル= 82.9円のレートになり 日本円で 25,334円。
使用するフォームファクタはmini-ITXで、ケースの形状からエアーフローが悪いため TDP 35W の省電力 CPU Pentium G630T を使用。
使用パーツ
CPU | INTEL | Pentium Pentium G630T |
マザーボード | GIGABYTE | GA-H61N-D2V |
メモリ | CFD販売 | DDR3 PC3-10600 4GB |
電源ユニット | Mini Box | picoPSU-160-XT |
ケース | Commodore USA | Commodore64 ベアボーン |
補助記憶装置(C:) | WesternDigital | WD5000AALS 7200rpm |
OS | Linux | Ubuntu |
パーツの購入先
電源の設置 と ケースの加工
下調べもせず衝動買いしたことが原因だが、予約してから 3 ヶ月 購入当時の熱がすっかり冷めた頃に商品が届き、商品を確認すると ベアボーンに 電源がない。
mini-ITX用 の ケースには ほとんど電源が搭載されており 25,000円もするケースなので 電源がついているものと思い込んでいた。
ケースが特殊なため 通常のケースで使用する 電源ユニットが利用できないため、主電源 ( ATX 24pin ) と SATA に電力を供給できる DC-DCコンバータ「 PICOPSU-160-XT 」を再び米国から輸入。
更に 購入した PICOPSU-160-XT には 別途で 12V の電源アダプターが必要なことに気付いた。
自宅にあるラップトップ PC用の ACアダプターは 全て19V のため利用することができず、Mini-Box で 12V 16A 192Wの純正アダプターを入手。
電源アダプタが必要だと気付いた時点で 制作意欲が完全に消失し、ACアダプターを購入したのは2013年になってからだが、ACアダプターを購入しても Commodore64 のケースには ACアダプターの差込口が存在せず、PICOPSU-160-XT の DCジャックを固定するところもないため ケースを加工することにした。
赤印部分にドライバドリルでDCジャック用の穴を開ける。
ドリルで穴を開けたあとはテーパーリーマ で穴の大きさを整える。
DCジャックの固定完了。
穴を開けた位置は mini-ITXのマザーボードを固定した際に 24pinの主電力から近い箇所にした。
ACアダプターを接続すると USBのコネクタに接続されているカードリーダーの LEDが点灯。
キーボードがある 上ブタにある 電源スイッチから パワースイッチ と LEDのケーブルが伸びているので、マザーボードのフロントパネルコネクタに接続して通電テストしたところ CPUクーラーのファンが回転しない。
コネクタの接続を再確認したが問題ないので パワースイッチ側の上ブタを見てると ケーブルが外れてると言うより もげている。
パワースイッチのケーブル接続部分に使用されている ゴムが劣化して崩れている。
外れたケーブルを差し込んでも ゴムが劣化しているため スイッチを押すと外れてしまうため 汎用スイッチを購入。
大きさは若干大きめで LED も付いていないが 贅沢は言ってられない。
汎用スイッチが届いてから スイッチの入れ替え。
大きさが合わないので テーパーリーマ で 穴を広げる。
スイッチとケーブル の接続は 慣れないハンダ付けを実行し、ハンダ付けの良し悪しは抜きにして溶接完了。
汎用スイッチを装着。
違和感がないというより 寧ろ 汎用スイッチのチープさが Commodore64のチープさと完全にマッチして 初めから付いていたような出来栄え になった。
コードを接続して取り付けてスイッチを入れると ようやく CPUクーラーのファンが回転。
通電テストでファンが回った時に、この時ほど嬉しかったのは後にも先にもない。
代替えの USBケーブル を探してみたが見つからず 力尽きてしまった。
結局 Commodore64 は 未完のまま CPU や MB は転用したが 最近になって知った 電子部品パーツの販売サイト RSコンポーネンツに触発され 再チャレンジを計画中。
RSコンポーネンツはロット販売のほか小売もしているらしく、専門的な電子部品のほか 話題の ラズベリーパイ も取り扱っている。
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