OpenShot Video Editorのインストールと使い方


OpenShot Video EditorはLinux用のオープンソース ビデオエディタで、Windows版・Mac OS版も提供されている。

デザインはCorelのVideoStudioに似ており、無料のビデオエディタでタイムライン編集ができる貴重な存在なのだが、VideoStudio同様にシステム要件が高く、アプリケーションそのものが非常に重いため、ミドルレンジのPCでもスムーズな操作が厳しい。
自動バックアップ機能がついているのがせめてもの救い。

VideoStudioではWindowsの64bitを強く推奨しているが、OpenShot Video Editorは64ビット環境でのみ利用可能で、32ビット環境ではインストールができない。
CPUに関しても64ビットのマルチコア・プロセッサとのみ記載があるものの、VideoStudioを参考にすると最低でもIntel Core i3またはAMD A4 3GHz以上が必要で、ノートPCだと更に高いスペックが必要になるので、インストール後に動作が鈍いと感じたら、PCのスペック不足と判断したほうが良いかも。

機能的にはエフェクトやフィルタが豊富で、タイムライン上にコンテンツを配置して作成していくので、作業そのものは比較的わかりやすい。
ただ、テキストが自由に配置できないので、デザインや構成に大きな制限がかかってしまうのが残念。

システム要件

バージョン2.4.1 現在

OS:Windows 7以降 64ビットのみ
CPU:64ビットをサポートするマルチコアプロセッサ
RAM:4GB以上(16GB推奨)
HDD:500MBの空き容量

ソフトの入手先

OpenShot Video Editor ダウンロードページ



OpenShot Video Editorのインストール

オープンソースで開発されているためか、アドウェアや関係のないアプリのインストール選択項目などもなく、セットアップは至ってシンプル。
インストール後にファイヤーウォールのアクセス許可を求めてくるが、ブロックしたままでも特に支障はない。

ダウンロードページの「Download v 2.x.x」をクリックしてインストーラーをダウンロード。

インストーラーを起動するとユーザー制御のメッセージが出るので許可すると、言語選択のウインドウが開くので、「日本語」になっていることを確認して「OK」。

使用許諾書を確認して問題なければ「同意する」にチェックを入れて「次へ」。

インストール先の指定。
特にこだわりがなければデフォルトのまま「次へ」。

デスクトップにショートカットを作成する場合はチェックを入れて「次へ」。

インストールの設定内容を確認し、問題なければ「インストール」をクリック。

OpenShot Video Editorセットアップ完了。

起動時にファイヤーウォールでブロックされているというセキュリティ警告が出るが、ブロックしたままでも特に支障はなさそうなので「キャンセル」。

初回起動時に表示されるメッセージで「Yes,I would like improve OpenShot!」にチェックが入ったまま「チュートリアルを隠す」をクリックすると、デフォルトでエラー等の情報送信が有効になるので、気になるようならチェックを外しておく。

使用方法

動画制作の手順そのものはシンプルで、「素材の追加」→「素材の配置」→「素材の編集」→「エフェクトやトランジションを追加」→「出力」という流れになる。

OpenShot Video Editorのインターフェイスは「簡易表示」と「拡張表示」があり、上部メニューバーの「表示」→「表示形式」で切り替えが可能。
デフォルトは簡易表示で、詳細表示はエフェクトやトランジションなどが表示されるだけなので、モニタの大きさなどを加味して変更すると良いかも。

簡易表示は大きく3つのペインに分かれており、左上が「素材」のペイン、右上が「プレビュー」のペイン、下がタイムラインのペインで、一般的なビデオエディタとだいたい同じ構成で、追加した素材が表示される「プロジェクトファイル」や「トランジション」「エフェクト」はタブで切り替えを行う。

素材の追加は上部メニューアイコンの「+」またはコンテキストメニュー(右クリックメニュー)から「ファイルのインポート」を選択。
「Ctrl + F」でもファイルの追加が行える。

ドラッグアンドドロップには対応していないので、ファイル選択ウインドウから任意のファイルを指定する。
動画・画像・音声など全ての素材を同様の手順で追加することになる。

使用する素材を下ペインのトラックにドラッグアンドドロップで配置する。

トラックはレイヤーのようなもので「トラック0」が最も下の階層になる。
ただし、あくまで重ねているだけなので、音源などは上層トラックに配置しても、下層トラックの音源が消えるわけではない。

追加した動画や画像などは「クリップ」と呼ばれ、クリックすると赤枠で選択されていることを確認できる。

タイムライン上のルーラー(再生位置マーク)を任意の箇所にスライドすることで、右上のペインにプレビューが表示される。

プレビューは通常のプレーヤーと同様に「再生」・「一時停止」・「早送り(巻き戻し)」・「クリップの最後尾(先頭)に戻る」の操作ができる。

カット編集(トリミング)

動画を任意の箇所でカットして分割し、必要な部分だけを残すには、クリップを編集する方法のほか、タイムライン上でルーラーを使用する方法とカミソリツールを使用する方法がある。

編集したいクリップ選択してコンテキストメニューから「Split Clip」を選択。

編集画面が開くので開始位置と終了位置を指定して「Create」ボタンをクリック。

トリミングする位置は一時停止状態でキーボードのカーソルを使用すると1ミリ秒単位で移動できる。
「Name of Clip」の箇所には任意でファイル名を入力でき、未入力でも可。

編集したクリップはプロジェクトファイル(左上のペイン)に追加される。
内容を確認する場合は、クリップを選択後にコンテキストメニューから「ファイルをプレビュー」で再生画面が開く。

タイムライン上でクリップを編集する場合は、プレビューでクリップを再生し、カットしたい位置で一時停止にしてから、コンテキストメニュー(右クリックメニュー)を出して「Slice」を選択し、カットした位置から右側を使用する場合は「右を保持」、左側を残す場合は「左を保持」、両方残す場合は「両側を保持」を選択。

両側を保持で残した場合も、不要なクリップは選択後にコンテキストメニューから「クリップを削除」で削除できる。

前述の方法以外にカミソリツールを使用する方法もあり、なぜかハサミのアイコンしているカミソリツールを選択すると、カーソルがカミソリアイコンに変わり、カミソリの先に青色の点線が表示されるので、任意の位置でクリックするとクリップが分割される。
ただし、クリックしても無反応で、カーソルが処理中の丸いアイコンに変わるまで時間がかかるため、思わず複数回クリックしてしまいがちだが、クリックのたびに分割処理は実行されるので要注意。

クリップのプリセットメニュー

クリップには予めいくつかの効果が用意されており、メニューから選択することでフェードなどトランジションと同様の効果を得ることができたり、逆再生やスロー再生、倍速再生、回転などが可能になっている。

クリップにフェードの効果を付与する場合、クリップを選択してコンテキストメニューの「フェード」で始端・終端・全体に対してフェードイン・フェードアウトの選択ができる。
同様の効果は後述のトランジションでも可能だが、クリップのプリセットメニューのほうがお手軽。

クリップを逆再生させたり、再生速度を変更する場合は「タイム」で可能。
通常再生は「順方向」、逆転再生は「戻る」を選択する。

その他にもアニメーション表示、クリップの回転やボリューム調整などが行える。

トランジション

トランジションはクリップ間をスムーズに遷移させるための視覚効果で、最も一般的なのがフェードアウト・フェードイン。
OpenShot Video Editorでは様々なトランジションがあるものの、基本以外のトランジションは使いづらいかも。

左上にある「全て表示」と「基本」をクリックすると表示が切り替わる。
「基本」は「円 中から外」~「ワイプ 上から下」まで。

OpenShot Video Editorが実装している便利機能の1つが、トランジションの自動追加。

追加したクリップを前のクリップに重ね合わせるとトランジションが自動的に適用される。

トランジションの追加はクリップと同じでドラッグアンドドロップ。

トランジションの左上にある「▽」をクリックしたら「コピー」「反転」「削除」のメニューが出るので、必要に応じて選択する。

「反転」はトランジションの効果を逆転させるもので、「フェード」の場合はトランジションの追加時が「フェードイン」になっており、「フェードアウト」させる場合はトランジションを反転させる。

トランジションは終端にカーソルを合わせて任意の長さに調整する。
効果の適用にはクセがあるので、プレビューで確認しながら開始位置と終了位置を決める。

エフェクト

エフェクトはクリップ自体に付加する効果で、「ぼかし」「輝度とコントラスト」などのほか「インターレース解除」や「クロマキー」まである。

エフェクトを適用する場合もクリップにドラッグアンドドロップ。

「ぼかし」「輝度とコントラスト」「彩度」など複数のエフェクトを1つのクリップに適用することが可能。

エフェクトを削除する場合は、削除するエフェクトにカーソルを合わせてコンテキストメニューから「エフェクトを削除」を選択。

タイトル(テキスト)の入力

作業をしていて最も残念なのが貧弱なテキスト編集。
テンプレートからイメージに近いものを選択して挿入するのだが、決められた位置にしか表示できず、テンプレートも安っぽいタイトルデザインのものが多いため、非常に使いづらい。
別途Inkscapeで外部加工できるのだが、OpenShot Video Editor上では限界がある。

タイトル画面を出すには上部メニューの「タイトル」→「タイトル」を選択するか、「Ctrl + T」で呼び出す。

左のテンプレート一覧からデザインを選択し、右側の「行」の項目に表示する文字列を入力。
後は任意でフォントやサイズ、文字色を変更する。

背景に関してはデフォルトが透過で、カラーを指定すると透過の効果が失われる。

出力

動画の制作がそれなりに完成したらファイルへ出力する。
OpenShot Video Editorでは豊富なプロファイルが用意されているため、ビットレートやフレームレート、解像度などの設定が分からなければ、用途に近いものを選べば問題ない。
ただし、使用した素材の解像度よりも高い解像度で出力するとアプスケールされるため、画質に締りがなくなる。また、素材よりも高画質な設定にしても無駄にファイルサイズが増えるだけで画質が良くなるわけではない。

動画の出力は上部の「録画アイコン」をクリック。

出力の設定画面が開くので、ファイル名と保存先を任意で指定。

「プロファイル」のリストから使用目的に近い形式を選択するか、デフォルトのまま「全ての形式」を選択。

「ターゲット」で出力するファイル形式を選択。
デフォルトではMP4になっている。

よく分からない時はデフォルトのままでOK。

プロファイルで「全ての形式」を選択すると、映像プロファイルも全て表示される。デフォルトは1024 x 576(PAL)で解像度が低めに設定されているので、使用している素材を考慮して映像プロファイルを選択する。

ビットレートなどの専門知識がある場合は、映像プロファイルを使用せず、「詳細」タブで任意の値を指定することも可能。

出力設定ができたら「動画を書き出し」をクリック。

ファイルが出力されたら完成。

DEMO

このページを作成したのがクリスマスシーズンだったため、12月以外だと季節外れになってしまうが、スマホで適当に撮影した動画を使って、OpenShot Video Editorでテスト動画を作ってみた。

素材の動画がブレブレで、使用できるシーンがほとんどない。。。orz
取り敢えずイルミネーションを少しでもきれいに見せるため、「輝度とコントラスト」のエフェクトを全ての動画クリップに適用。

最初の動画クリップは逆再生にして、クリップのプリセットでフェードイン・フェードアウトと、ボリュームでクリップ全体を0%に設定して消音。
動画の上に乗せるテキストは、タイトルテンプレートの「Gold」をそのまま使用。
クリッププリセットのフェードでは思ったような効果が得られなかったので、トランジションのフェードを追加。

2番目の動画クリップは、実際のイルミネーションの明滅がゆっくりで、そのままだと間延びするため再生速度を3倍に設定し、クリップのプリセットのフェードと、ボリューム(0%)を適用し、更にOpenShot Video Editorの自動トランジションをそのまま利用。
テキストもクリッププリセットのフェードを使用。

3番目のクリスマスツリーの動画は、ブレブレで使える部分が2秒ほどしかなかったのでスロー再生とボリューム(0%)を適用。
クリップのプリセットのフェードを設定してみたら思ったような効果が得られなかったため、OpenShot Video Editorの自動トランジションをそのまま利用。

最後はフリー素材のクリスマスカードの画像で、これもOpenShot Video Editorの自動トランジションを追加した後、トランジションの時間を伸ばして画像の開始位置を後方にずらしてみた。

最後にポケットサウンドにアップされてあった「Azallさん」アレンジの「カノンとジーグ」のBGMをトラックに追加して、クリップのプリセットで終端をフェードアウトしてみた。

デモ動画がやっつけ仕事で完成度が低く申し訳ない(_ _)
OpenShot Video Editorそのものは、素材のクオリティを上げ、それほど細かな編集とテキスト挿入にこだわらなければ、それなりに使える感じ。






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