アナログビデオを動画ファイルにする方法


録り溜めしたビデオテープをデジタル化してDVDや動画ファイルとして保存する際、最低限必要なのがビデオデッキとパソコン、そしてキャプチャー。
DVDに焼くならDVD-RW対応のドライブも必須。

普段から視聴しているビデオテープをデジタル化する場合は特に問題はないと思うが、ホコリをかぶっているビデオテープとビデオデッキを引っ張り出してきての作業の場合は、テープの切れ、変形、カビの発生など、テープの保管状態によっては劣化している可能性もあるため、再生前の確認が必要。
また、長期間使用していないビデオデッキは、正常に稼働しない可能性が高いので、不要なビデオテープ等で必ずテスト再生を行う。

劣化したビデオテープを無理に再生すると、テープが破損するだけでなく、ビデオデッキを痛めることになるので、自力で修復できない場合は専門業者に依頼するか、そのビデオテープを諦めるしかない。

また、2016年までは辛うじてDXアンテナ(船井電機)がビデオデッキを生産していたものの、2018年現在でビデオデッキを生産しているメーカーは存在しない。

ちなみに2010年に6,951円で購入したDXアンテナの「Hi-Fiビデオ VTR-100」は現在、Amazonで52,800円の値がついていた。



ビデオテープのデータ取り込み

地デジやブルーレイでHD(High Definition)画質が一般化しているものの、DVDなどのSD(Standard Definition)画質もまだまだ健在。
デジタル録画に対応したD-VHSならブルーレイに匹敵するHD画質を実現しているが、通常のVHSは再生する機器の性能によって画質が大きく左右され、一般的にDVDよりも画質は落ちる。

アナログビデオキャプチャ

パソコンとビデオデッキを簡単に接続するにはビデオキャプチャが便利なのだが、このハードウェアもビデオデッキと同様、年々生産されるモデルが減少している。

IOデータの製品もBUFFALOの製品もUSBキャプチャとキャプチャソフトの組み合わせになっているので、別途でキャプチャソフトを用意する必要もなく、手軽にビデオテープをデジタル化できる。

USBキャプチャはビデオデッキ側がRCA端子(ピンプラグ)、パソコン側がUSBになっており、接続は至って簡単。ケーブルはコンポジット映像信号(黄色のプラグ)の他にS端子での接続も可能になっている。

ビデオデッキとPCをビデオキャプチャで接続し、ビデオキャプチャに付属のアプリをPCで起動すると、動画ファイルへの取り込みができる。

※上図は販売終了しているイーフロンティアの「ビデオテープ to DVD」

保存するファイル形式などの設定は使用するアプリによって異なる。

「ビデオテープ to DVD」では、MPEG2・MPEG4・WMVと3種類から選択可能でビットレートなども調整できた。

「ビデオテープ to DVD」はMPEG2ファイルとして、再生されるビデオの映像をキャプチャし、そのファイルを指定した画像形式に再エンコードしていた。

上図の「キャプチャ済みのビデオ」フォルダにエンコード前のファイルが保存され、「COMPUTER」フォルダにエンコード後のフォルダが生成される。
そのためファイル形式にMPEG4を選択しても、MPEG2よりも画質が向上するわけではなく、理論的には再エンコードにより多少なりとも画質は劣化する。

直接DVDへ書き込む場合も同様の処理が行われており、最大ビットレート(9800kbps)でキャプチャしたファイルを、指定したDVDメディアの容量に収まるようビットレートを下げて再エンコードされる。

ビデオテープ to DVD

2010年当時に購入したイーフロンティアの「ビデオテープ to DVD」は、後継の「ビデオテープ to DVD 3 Plus」までリリースされていたが、すでに販売終了。
動作環境もWindows XP~Windows 7までで、イーフロンティアのサイトではWindows10への対応サポートも行われていない。

本製品は販売元がイーフロンティアで、製品そのものは現在コーレルの傘下にあるROXIO製。

サポートを打ち切っているため、ROXIOのサイトには「ビデオテープ to DVD」のページが存在せず、イーフロンティアのサイトには辛うじて製品情報ページがあるものの、ドライバや付属アプリの提供はされておらず、ドライバやアプリが収録された製品付属のDVDを紛失すると面倒なことになる。

ただ、Corelの本家サイトにある「Knowledge Base」にひっそりと「Driver For Easy VHS To DVD 3 Plus Device」の更新用ドライバが公開されていた。

このページは日本語版の「ナレッジベース(よくある質問とその回答集)」には無く、言語で日本語を選択すると表示されなくなる隠しページのような存在。

Driver For Easy VHS To DVD 3 Plus Device

提供されているドライバは「VHS To DVD 3 Plus」のものだが、「ビデオテープ to DVD」でも利用でき、Windows10でも動作する。

残念ながらキャプチャ用のアプリは見当たらなかったので、ビデオテープを動画ファイルとして取り込む場合は「Debut」などのアプリが別途必要になる。

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画像安定装置(タイムベースコレクタ)

テープ本体の劣化は別として、普通に再生できるビデオをより高画質でデジタル化したい場合は、すでに廃番になっている過去の名機を中古で購入するか、既存のビデオデッキに画像安定装置(タイムベースコレクター)を設置する。

画像安定装置はノイズリダクションにより画像をクリアにするのもので、不要な信号を除去するため、副産物的な機能としてVHSのコピーガードだけでなく、地デジ番組のダビング10やコピーワンスという制限も解除されてしまう。

地デジで録画した番組を画像安定装置を通して再生し、それを更に録画することによって、プロテクトが解除された状態になるのだが、画像安定装置はSD画質になるため、地デジで録画したHD画質を画像安定装置を通して再録画した場合、画像はSD画質に変更されるだけでなく、デジタル→アナログ→デジタルとい う作業をすることになり、必然的に画質は劣化する。

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キャプチャしたファイルの編集

ビデオで録画されたテレビ番組はインターレース方式のため、縞模様のようなちらつきが発生する。この現象はファイルをプログレッシブ化(インターレース解除)することで改善できる。

使用するキャプチャソフトにインターレース解除機能が実装されていれば問題ないが、未実装の場合は動画編集ソフト AviUtl や Avidemux でキャプチャした動画にインターレース解除などのフィルタをかけ、再エンコードすることで元の動画よりも見やすい画質にすることができる。

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インターレースはアナログ放送やビデオで使用されている走査線を奇数と偶数に分けて送信する方式で、デジタル化すると縞々になる。

Avidemuxには複数のインターレース解除フィルタが搭載されており、「KernelDeint」「Libavdecデインターレーサ」「Yadif」「逆テレシネ Decomb」あたりを試すと良いかも。

インターレース解除とは交互に欠けている走査線を補間して表示する技術で、ちらつきを押さえる効果がある。

その他にもノイズ低減やシャープネスなど、好みの画質になるよう、編集後のプレビューを確認しながらフィルタをかける。

上図はフィルタをかけていない状態。
インターレースの縞網様がはっきりと分かる。

インタレース解除を行ったもの。
シャープさが損なわれ画質は甘くなっているが、上図と比較すると見やすくなっている。

複数のフィルタ設定を行ったもの。
随分と見やすい映像になった。

フィルタは「高画質に見せる」だけで、実際に画質そのものが向上するわけではないが、アナログデータのデジタル化には非常に有効。

動画をDVDとして保存する

デ ジタル化したファイルをDVDプレーヤーでも再生できる形式にするためにはオーサリング処理が必要で、DVDオーサリングソフトDVDStylerなどを使用する。

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ビデオテープの再生と同様、メニューやチャプターなどが必要なく、1つの動画ファイルをDVD化するだけなら、DVD Stylerでの作業は非常に簡単。

素材の動画ファイルを「タイトルセットマネージャー」の領域に追加し、デフォルトで表示されている上図赤枠部分の「メニュー1」をコンテキストメニュー(右クリックメニュー)で削除。
タイトルセットマネージャーの領域に動画ファイルが1つあるだけの状態にして出力すると、DVD挿入後にタイトル1が再生される。

別の方法としてはメニューを削除せずに、メニューのプロパティでプリコマンドに「jump title 1;」を指定する。

後はメニューバーの下にある「DVD作成アイコン」をクリックするだけでISOイメージファイル、またはVOBファイルを格納したフォルダが生成される。

メニューを作成すると市販のDVDっぽくなる。

複数の動画をタイトルセットマネージャーへ追加、それらをメニューへドラッグして、プロパティを開く。
「外観」で予め用意していた画像を指定。
各動画ごとにプリコマンドとポストコマンドを設定して、再生前または再生後の動作を指定する。

更に手をかけるなら、メニューが表示された際に再生されるBGMや、DVD再生時に初回のみ再生されるオープニングムービーを挿入するのもあり。





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