自作パソコンの基礎知識

自作パソコンの醍醐味は使用環境によってパソコンのスペックを自在に変更できるところにあり、性能、省電力、静音性、見た目、コストなどなど、市販のPCよりも、より目的に特化した仕様のモデルを構成できる。
また、CPUやメモリなどに設定されている安全装置のような設定を解除し、本来の性能を100%以上にするOC(オーバークロック)に挑戦できるのも自作ならでは。
ただ、パーツの選定には組み合わせやバランスなどが求められるので、その点は要注意。

パソコンの基本構成

パソコンには基本となる構成があり、その組み合わせによって性能が左右される。
最も基本的な構成は「CPU」「メモリ」「マザーボード」「電源ユニット」「ハードディスクドライブ」「光学ドライブ」「ケース」。
この基本構成以外にモニタ、キーボード、マウスなどの周辺機器とOSが必要になる。

CPU

cpuーピーユーはCentral Processor Unit(セントラル・プロセッサ・ユニット)の略称で、和訳すると中央処理装置。以前は中央演算処理装置と訳されていた。
パソコンの頭脳に相当する部分で、CPUの性能によってパソコンの処理速度は大きく異なってくる。
パソコン向けのCPUでは、Intel(インテル)とAMD(エーエムディ)の2大メーカーが製品を供給しており、「性能のインテル」「コストパフォーマンスのエーエムディ」と言われている。
市販のPCにはインテル製のCPUを搭載しているものが多く、AMDのCPUは自作派に根強い人気がある。

コアとスレッド

CPUの性能をみる目安にコアとスレッドがある。
コアはCPUの頭脳そのもので、近年は複数のコアを搭載したCPUが主流になっており、単純にコアが増えると頭脳が一つ追加されたことと同様で、処理を分散することで効率化を図っている。
また、CPUが実行する処理の最小単位をスレッド(Thread)といい、通常は1コアが1スレッドを処理するのだが、インテルのCPUでは1つのコアが同時に複数のスレッドを実行するハイパースレッディング・テクノロジーが採用されている。

ハイパースレッディングはプログラム側が、ハイパースレッディング・テクノロジーに対応している必要があり、あくまで効率化を図る仕組みのため、2コア4スレッドと4コア4スレッドは同じではない。

動作クロックとターボ機能

動作周波数(クロック)はヘルツ(Hz)という単位で表され、このクロック数が高ければ、それだけ多くの処理を同一時間内に行える。
ただ、動作クロックに比例して発熱量と消費電力も増加するため、動作クロックの高いパソコンには、それに見合った電源ユニットと冷却装置が必要になる。

前述のように最近のCPUは複数のコアで処理を分散化し、処理速度を向上させているが、アプリケーションがその恩恵を受けるためには、マルチコアに対応している必要がある。
2GHzの2コア2スレッドのCPUと、3GHzの1コア1スレッドのCPUで、マルチコアに対応していないアプリケーションを実行すると、単に2GHzのCPUと3GHzのCPUの比較になる。
実際にはシングルコアの場合、OSや常駐している他のアプリケーションの処理も同時に行っているのに対し、マルチコアはそれらの処理を別のコアで処理できるため一概には言えないのだが、動作クロックが低いマルチコアCPUだといささか不利になるのは否めないため、シングルスレッドのアプリケーション利用時に、1部のコアに負荷が集中している場合、空いているコアの動作を停止して、負荷が集中しているコアの動作クロックを一時的に上昇させる技術が、インテルのターボ・ブースト・テクノロジーと、AMDのターボコア・テクノロジー。

ターボ機能を実装しているCPUは、スペック表のCPU動作速度が「1.7GHz~2.3GHz」といった記載になっており、マルチコアでの動作は最大1.7GHz、シングルコアでの動作が最大2.3GHzということになる。
勘違いしやすいが、ターボ機能はオーバークロックのように、全てのコアが上限まで上がるのではなく、設定された総発熱量の範囲内で効率を化を図る技術になる。

TDP (最大放熱量)

コア数とクロック周波数の他にCPUの性能として重要なのがTDP。
市販のPCでは表記されていない項目だが、自作の際には電源ユニットやケースの冷却などを考える指標の一つになる。
TDPはThermal Design Powerの略で、CPUの最大出力時の消費電力。
TDPの値が大きければ、それだけ多くの電力を消費し、かつ放熱量が増加するため、それに応じた電力供給と冷却が必要になる。

キャッシュはCPUの情報伝達経路で発生する遅延対策として、転送効率を向上させるために実装されている手段。

CPUの性能はベンチマークテストなどで比較することができるが、実際の使用感はCPUの性能だけではなく、メモリやストレージなどのトータルスペックで左右される。






マザーボード

システムボード、メインボードなどとも呼ばれるベースになる基盤。マザーボードは使用するCPUに対応していることが大前提になる。

ソケット

CPUを固定する部分をソケットまたはスロットといい、CPUによって対応しているソケットの形状がことなる。supply001
随分昔の話だが、Socket7という形状のソケットは、当時主流だったIntelのPentiumが採用しただけでなく、AMDのK6というCPUもSocket7の互換CPUだったので、マザーボードを交換せずにCPUだけ換装することが可能だった。
それがインテルのPentium Pro、AMDのK6-2の頃から専用のソケットが採用され、現在に至っている。

CPUは設計(マイクロアーキテクチャ)が大きく変わるたびに、ソケットの形状も変化する傾向があり、最新のCPUを使用する場合はマザーボードとセットで考えた方が無難。

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上図はインテルのサイトにあるCPUの詳細情報。
赤枠部分にサポートしているソケットが記されており、このCPUはLGA1155をサポートしていることになる。
LGA1155とLGA1150であれば、なんとなく数字も似ているので取付できそうな気もするが、残念ながら全く互換性はなく、「インテルCPU対応」「AMD CPU対応」という表記だけでマザーボードを選んでしまうと痛い目に遭うので要注意。

フォームファクター

マザーボードにはATX・MicroATX、MiniITXなどサイズの規格があり、フォームファクタとも呼ばれる。
最近はMicroATXが増えているが、拡張性や基本スペックは当然ながらATXが優れている。ただ、ATXだとケースもATX対応になるので、スリムケースなどでは取り付けできない可能性が出てくる。

メモリスロット

CPUのソケットほどではなきがメモリスロットにも違いがある。
メモリモジュールはSIMMからDIMMに変わり、現在のマザーボードはほぼDIMMスロットを搭載している。

DDR3

DIMMとはDRAMを搭載したメモリのことだが、DRAMそのものにも複数の仕様があり、対応しているメモリ以外は物理的に互換性がない。
上図はDDR3 SDRAMのDIMMだが、下部にある切り込み位置がDDRやDDR2など他の規格とは異なるため、スロットに取り付けできない。

また、メモリスロットの数もフォームファクタで異なるので、実装するメモリの容量などを考慮する必要がある。

メモリ

ランダムアクセスメモリ・メインメモリ・RAM(ラム)などとも呼ばれるパソコンの主記憶装置。
ハードディスクを主記憶装置と勘違いしがちだが、ハードディスクは次項目の通り補助記憶装置になる。

fx6200_1メインメモリはCPUが直接アクセスする記憶装置で、ハードディスクよりも高速なアクセスが可能だが、現在普及しているダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)は、一定時間が経過するとデータが消えてしまうという特徴がある。

使用するアプリケーションによってメインメモリの消費量は異なるが、ドローソフトやフォトレタッチソフトなどはメモリの消費量が比較的多い。また、OS (オペレーティングシステム)のメモリ消費量も増加傾向にあり、WindowsXPで500MB程度だったものが、Windows7では1.5GBほどの 消費量になっている。
アプリケーションやOSによって消費されるメモリ量が、搭載しているメモリサイズを上回った場合は、仮想メモリとしてメインメモリに蓄積されているデータの一部がハードディスクに退避(スワップアウト)するため、アクセススピードが著しく低下する。
そのためパソコンを快適に操作するには、十分なメインメモリを確保しておいた方がよく、既存のパソコンを高速化させるには、メインメモリの増設が最も簡単な物理的手段になる。

メモリはPC3-8500やDDR3-1066などと表記され、DDR3-1066はチップの規格、PC3-8500はモジュールの規格を表しており、マザーボードには対応しているメモリの規格が明記されているので要確認。
また、ECCは「Error Check and Correct memory」の略であり、メモリのエラーチェックをする機能。その機能がないものがNon-ECC。

規格以外にメモリの性能の指標となるのがCL(キャスレイテンシ)。
CASレイテンシは、指示を受けてから開始するまでの時間のことで、CLの値が高ければ遅い(CL=9が最も遅い)ということになるが、体感速度が劇的に変わるわけではない。

メインメモリはAMDもINTELも関係ないが、マザーボードに搭載されているメモリスロットの形式に注意が必要。
DDR2とDDR3に互換性はないが、DDR3 1333まで対応しているマザーボードのソケットに、DDR3 1600のメモリは下位互換として搭載可能。
メモリの最大搭載容量は各マザーボードによって異なるが、32BitのOSを使用するならマザーボードの最大容量に関係なく4GBが上限になる。

メモリのデータ転送速度を2倍に引き上げるDual Channelは、Dual Channelに対応したマザーボードを使用し、同一規格・同一ロットのメモリを2枚使用する。メモリが2枚一組で販売されているのは、このDual Channelを構成するためである。
単純に2GBのメモリを1枚搭載するより、1GBのメモリを2枚 Dual Channelとして搭載して方が、同じサイズでもパフォーマンスが向上する。

補助記憶装置

主記憶装置(メインメモリ)に対して補助記憶装置と呼ばれるのがハードディスクドライブ(HDD)やリッドステートドライブ(SSD)。
補助記憶装置といっても、OSを含めパソコンのデータが記憶されており、HDDやSSDが破損するとパソコンか起動しなくなる。

HDD

HDDのアクセススピードは回転数が目安で、後は取り扱うデータ量に見合った容量を確保する必要がある。end10
OSや各アプリケーションのデータ容量は年々増大しており、Windows7ではWindowフォルダだけで10GBを越えている。特に動画や画像の取扱いが多ければ、大容量のハードディスクが望ましい。
回転数は 回転数/分を「rpm」という単位で表し、7200rpmは1分間に7200回転しているということだが、5400prmと7200prmでどれほど体感速度が変わるかは微妙。
主なハードディスクの回転数には5,400・7,200・10,000・15,000rpmがあり、一般的な市販のPCには5,400rpmか7,200prmのHDDを使用している場合が多い。

HDDは大容量化の傾向にあるが、Windows7の環境で3TBのハードディスクを起動ドライブとして使用できるのはWindows7 64Bitのみで、更にマザーボードがUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)に対応している必要がある。
これらの制約は3TBのハードディスクと2TB以下のハードディスクでは規格が違うことに起因しており、 1TBから2TBへの容量増加と、2TBから3TBへの容量増加では、同じ1TBの増加でも根本的な部分が異なっている。
もちろんデータドライブとして使用する分にはWindows7の環境であれば問題は無いが、HDDのパーテーションを管理しているMBR(Master Boot Record)が2.2GBまでしか管理できないため、ディスクを初期化する際にパーテーションスタイルをGPT(GUID Partition Table)にする必要がある。

SSD

SSDはHDDと異なり、フラッシュメモリ(半導体メモリ)が使用されているため、衝撃や振動に強く、発熱量も低いので、モバイルデバイスで使用されるケースが多い。
また、HDDはヘッドがディスクドライブを読み込む物理動作があるため、シークタイムが発生するが、SSDにはシークタイムがないのでデータへのアクセス速度が飛躍的に向上するなど、メリットの多いSSDだが、デメリットとしてHDDに比べ容量単価が高く、書き換え回数に上限がある。

SSDが普及し始めた頃は、書き換え回数の上限を巡ってHDDの代わりになるか、ならないかで色々と言われ、SLC(シングルレベルセット)とMLC(マルチレベルセット)でバトっていたのだが、現在は大容量で優勢なMLCのSSDが一般的。

「データを保存する」という目的においてはSSDよりも、HDDの方が格段に信頼性が向上するのだが、HDDも書き換え回数が増えれば不具合を生じる可能性が高まるので、いざというときに備えたバックアップは必須。
ただ、SSDが短命と言っても、一般的な使用状況では半年や1年程度で寿命が尽きるわけではないので、利用するメリットは大きい。

SSHD

SSDのスピードとHDDの信頼性を融合させた理想的な記憶装置がハイブリッドHDD。
通常のHDDにフラッシュメモリを搭載し、フラッシュメモリをキャッシュ(一時的な記憶域)として使用するため、HDDのボトルネックであるシークタイムを軽減することが可能になっている。
ただ、高速化といっても実際にはSSDに及ばず、もともとノートPC用だったこともあって2.5インチの製品がほとんどなので、3.5インチのHDDと比較しても体感的に大差はない。

電源ユニット

自作派がこだわりを持つパーツの一つ。sl01
電源ユニットは家庭用のAC電力(交流)をDC電力(直流)に変換して電圧を下げているが、変換時に電力を消費するため、通常の電源ユニットでは変換率が 70%前後だと言われいる。500Wの電源でも実際は350Wしか出ておらず、残りの150Wは熱になって放出されているので、良品を選択するなら変換率80%以上を保証する「80PLUS」の表示も参考にすると良い。

最近のCPUやマsilverザーボード、グラフィックボードは電力の消費量が高く、更に電力供給型のUSBデバイスやケースファンの使用数が多ければ、それだけ出力の高い電源ユニットが必要になる。
また、最大出力の他にも、購入の際には12V、3.3V、5Vの各出力電流なども確認した方が良い。
12Vの出力は1系統で電流が高いほど安定性が良くなる。

一般的な市販PCに搭載されている電源ユニットは250W~350Wが多く、販売時の構成で動作させるのは問題ないが、USB機器や内蔵ドライブ、拡張カードなどを増設すると、供給電力が不足しPCの動作が不安定になる可能性がある。
電源は負荷率50%前後が電力効率が良いとされているため、消費電力の倍の電源容量が理想的だが、表記されている電源容量だけで判断するのではなく、スペック表に記載されている12Vに流れる電流(A)から電力(W)を算出して確認する。

KEIAN BullMAX 620W → 12V x 32A = 384W
GIGABYTE PoweRock 500W → 12V x 36A = 432W
Corsair 850HX 850W → 12V x 70A = 840W

上記のように12Vの電力と定格出力はほぼ同じ数値なのだが、KEIAN BullMAXのように定格出力で620Wと表記していても、実質的に400W程度の電源ユニットもある。定格出力ではGIGABYTE PoweRock 500Wが下回っているが、12Vの電力は620WのBullMAXより上になる。

12Vの出力はPCの安定性に大きく影響するため、製品の善し悪しを見分けるポイントでもある。後は静音性であったり、保護機能(電圧保護(OVP)、過電流保護(OCP)、過負荷保護(OPP)、低電圧保護(UVP)、ショート回路保護(SCP))などが電源ユニットの製品特徴。
また、プラグイン方式だと必要な電源だけを接続できるため配線がすっきりする。

光学ドライブ

光学ドライブまたはオプティカルドライブと表記される5インチドライブ。現状ではDVDスーパーマルチドライブにブルーレイ再生機能または再生/録画機能が付いたものが増えているが、その.一方でノートPCでは光学ドライブ非搭載のモデルが多く、以前に比べると光学ドライブの使用機会は確実に減少傾向にある。

DVDの規格にはDVD-R、DVD+R、DVD-RW、DVD+RW、DVD-R(DL)、DVD-ROdriveM、DVD-RAMなどがあるが、一般的に普及しているのはDVD-Rで、片面2層のDVD-R(DL)も一般化した。
市販のパソコンはほとんどDVDスーパーマルチドライブを搭載しているため、DVDのブランクメディアへの書き込みにも対応しているが、念のためにも光学ドライブが対応しているメディアは確認するのが望ましい。

次にリード・ライトの倍速。読み込み速度と書き込み速度で、遅いと結構ストレスが溜まるが、速度が速くても、やたらと音を立てる機種もあるため、ネットのレビューなどで情報収集した方が無難。
ちなみにCDドライブは千円以下で販売されているが、OSやマザーボードのドライバのメディアはDVDのためCDドライブでは再生できない。

PCケース

ケースは耐久性のあるスチール製と熱伝導率の高いアルミ製があり、アルミ製はスチールに比べ高価。co02
選定のポイントは大きさだけではなく、内部のエアフローやドライブベイの数、電源ユニットの位置やフロントパネルのインターフェイス、そしてデザインなどを考慮する。また、電源ユニットを実装しているケースもあり、その場合は電源ユニットのスペックも確認が必要。
スリムケースなどはエアフロー(空気の流れ)が悪く、ケース内に熱が籠もりやすいため、自作ビギナーは避けた方が無難。

購入予定のパーツが設置スペースに収まらないと話にならないので、PCケースは先ず大きさを確かめる。
マイクロタワー・ミニタワー・ミドルタワー・フルタワーとあるが、名称にこだわらずサイズをしっかりと確認する。
ケースには静音性、冷却性、エアフロー、メンテナンス性、剛性などに特徴があり、Antecは静音性、 CoolerMasterは冷却性、SilverStoneはエアフローに優れている。

組み立てやすさや裏配線の可否などもケースを選択する際のポイントにはなるが、搭載するドライブの数や拡張カードのスペースが重要。
優れたエアフローを実現しているSilverStoneのFortress SST-FT02Bなどは、ATXサイズのマザーボードを取り付けると、5インチドライブの奥行きに制限がでる。
ケースの癖は実際に組み立てていかなければ分からない部分だが、大きさや構造によって搭載するパーツに制限が発生するため要注意。

Operating System(OS)

WindowsやMac、LinuxなどOS(オペレーティングシステム)にはいくつかの種類があり、世界的なOSのシェアは2015年5月の時点で、Windowsが91.1%、Macが7.4%、Linuxが1.6%になっており、圧倒的にWindowsがシェアを確保している。

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Windows

1995 年に発売されたWindows95はGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)により、見た目に分かり易い操作性を実現し、Dos/V系PCの普及に大きく貢献した。
続いて1998にWindows98、2000年にWindows Meと次々に新バージョンがでたものの、Windows Meが安定性の面から不評を買うことになる。
一方、WindowsMeがリリースされる半年前の2000年2月には、Windows9x系の操作性と、ビジネス向けに開発され安定性に定評のあったWindowsNT系のOS を統合したWindows2000がリリースされており、Win Meと対照的に非常に好評だった。

そして翌2001年にはWindows2000を進化させたWindowsXPが登場。
当初は批判も多かったXPだが、SP1あたりから信頼性が高まり大きくシェアを伸ばす。
2007年にはWindowsXPの後継として、3Dグラフィックを使用するなど、新機能を盛り込んだVistaが発売されるが、パソコンに高スペックが求められる仕様であり、起動時の遅さを始め様々な問題で不評を買う結果になり、2009年にVistaの後継として、大きく改良を施されたWindows7を発売。
PCそのもののスペックが向上したこともあり、Windows7は使い勝手がよく広く普及。

2010年以降、iOSやAndroidなどモバイル端末向けのOSが台頭し、モバイルの分野で大きく遅れをとったMicrosoftは、デスクトップ向けOSとタブレット向けOSの融合を図り、メトロデザインを採用したWindows8を2012年に発表。
ところがデザインが刷新されたことにより、これまでのWindowsに親しんできたユーザーから総スカンを食らう羽目に。

そして2015年、Microsoftは1年間の期間限定でWindows7以降のユーザーに最新Windowsを無償で配布することを発表。
OSはWindows8の後継ではなく、新世代のWindowsという意味を含めWindows10となった。

32ビットと64ビット

WindowsXPから個人向けにも64Bit版のOSが発売されたが普及には至らず、依然として32Bit版のOSが主流だったが、Windows7から64Bit版のOSが個人向けのPCでもシェアを拡大している。
32bit版と64bitでは搭載できるメインメモリの最大容量が異なり、OSを含めてアプリケーションのメモリ消費量が増大している現状で、32Bit 版OSの上限値4GBには限界がきている。
また、32BitのOSで最大容量4GBのメインメモリを搭載しても、実際には3GB強しか認識しない。 Windows7は起動するだけで1GB以上のメモリを消費するため、4GB以上のメモリ搭載を考慮するなら64Bit版のOSを選択するべき。
通常のアプリケーションは依然として32Bit版が主流だが、64Bit版のOSでもほぼ問題なく動作する。ただし、既存の周辺機器を継続して使用する場合は、ドライバが64Bitに対応しているかの確認は必要。

強化パーツ

基本構成のパーツ以外にパソコンの性能アップを図るならグラフィックカードの追加がオススメ。ただし、パソコンの利用目的が主にインターネットやビジネスアプリ程度であればオンボードのグラフィック機能で十分で、追加するにしてもミドルレンジクラス以下のモデルで上等。また、AMDのAPUを使用するなら敢えてグラフィックカードを追加する必要もない。

グラフィックカード

グラフィックカード(グラフィックボード)は映像信号の入出力を扱うパーツ。
NVIDIA(エヌヴィディア) のGeForce(ジーフォース)、ATI (現AMD)のRADEON(レイディオン)が有名で、グラフィックの二大ブランドになっている。

オンボードのグラフィック機能(マザーボードに備わっている描画機能)はCPUで処理を行っているため、少なからずCGraphicPUに負荷がかかる。
特にミドルレンジクラス以下のCPUだと、3Dグラフィックスなど大きな負荷がかかった場合に処理しきれずコマ落ちなどの原因になる。
グラフィックスカードにはCPUで行われる処理を独立して行うためGPU(Graphics Processing Unit)やメモリを搭載しており、CPUへの負担を軽減するだけでなく、3Dゲームなど高負荷のかかる描画も処理することが可能になる。
また、オンボードのグラフィックはHDMIとDVI、もしくはD-Subの場合が多く、デュアルモニタは構築できるが、トリプルモニタ以上の環境には対応していないため、それらの環境を構築するには必須。

構成バランス

パソコンを構成する各パーツはそれぞれ関連性があるため、パーツの選定には全体的なバランスが必要になる。

  •  CPUとマザーボードのソケット一致
  • マザーボードのメモリスロットの規格に合ったメモリ
  • CPUや搭載するHDDなど総合的な消費電力を供給できる電源ユニット
  • マザーボードのフォームファクタに見合ったケース

上記の点を前提条件として各パーツのスペックと、想定されるパソコンの利用状態が釣り合っているか検討。当然、スペックは高いに越したことはないが、パソコンビギナーにハイスペックPCを与えても、無駄にコストだけが高くなり宝の持ち腐れになってしまう。
2011年にタイを襲った大洪水で現地に工場のあったWestern Digital他のハードディスク工場が軒並み水没し、一時的に供給不足となってHDDの価格は2倍に跳ね上がり、復旧後は徐々に下がってきたとはいえ、以前の価格には戻っていない。
また、2012年末の政権交代以降、それまでの超円高が持ち直したため、輸入品になるパーツ類の価格も影響を受けている。
コスト重視のローエンドモデルで、ケースに拘らなければOSを含めて4~5万円で作成可能だが、この価格であればhpやlenovo、asus、acerなどのメーカーから販売されてるデスクトップPCが購入できる。
以前は自作のメリットとして市販PCの価格と比べると圧倒的な「安さ」があったが、現在では市販PCの価格が自作水準まで値下がりしており、同じ金額であれば同等かわずかに自作のスペックが上回る程度になる。
そのためローエンドモデルを新規で制作する場合は、各メーカーから販売されているPCとスペックを比較するのも一案。

エアフロー

CPUやグラフィックカードのほか、HDDやマザーボードのチップセット、メモリなど、パソコンの内部は予想以上に熱を発しており、これらの熱を発散させるために、CPUやマザーボード、一部のメモリにはヒートシンクという熱を吸収・発散させるための金属製の部品が付いている。

上図はCPUクーラーだが、ファンの下にあるアルミ部分がヒートシンク。CPUは高熱になるため、CPUの熱をヒートシンクが吸収し、ヒートシンクの熱を ファンで飛ばす仕組みになっている。当然、ヒートシンクは大きいほうが熱を拡散できるため、TDP(最大消費電力)の高いCPUやオーバークロック時には 大型のCPUクーラーを搭載する必要がある。

リテール品のCPUクーラーは右図のように上から下へ空気を送る「トップフロー」と呼ばれる形状をしており、トップフローのメリットとしてはヒートシンクの冷却と同時にCPU周辺のマザーボードもわずかながら冷却できる点にある。無論、リテール品のファンではマザーボードの冷却はほとんど期待できないが、トップフロータイプの大型ファンを取り付けると、冷却効果はある程度期待できる。
ただ、ケース内部のエアフローを乱すというデメリットがある。

PC ケースにはリア(背面)ファンが1つのものが多く、この場合はケース内部の空気を外部に排気するよう取り付けてある。
排気するファンの手前でCPUの冷却ファンは回転しているため、ケース内部の空気の流れ(エアフロー)はリアファンの手前で拡散することになる。

対 して上図のCPUクーラーはサイドフローと呼ばれるヒートシンクの横からファンで冷却するもので、ケースにフロントファンがついていると、前面から吸気し、その新鮮な空気をサイドフローのファンがヒートシンクに吹きつけ、ヒートシンクを通過して熱を帯びた空気をリアファンが排気するという空気の流れ(エアフロー)になっている。
ただし、サイドフローはマザーボードに対しての冷却効果がほとんどないというデメリットがある。

トップフローもサイドフローもメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言いがたいが、エアフローはケースの冷却を考える上では不可欠な要素で、単に空気の流れのみではなく、吸気と排気のバランスも考慮する必要がある。

吸気よりも排気が多いとケース内部は「負圧」になるために、ケースの隙間から外気が内部に流入してくる。密閉されているはずのケースをたまに開けてみると、驚くほどホコリが積もっているのは、ケース内部が負圧のために起こりうる現象。
一方、排気よりも吸気が多いとケース内部は「正圧」になり、ケースの隙間から内部の空気が外に流出するようになる。当然、負圧の場合と比べるとケース内部のホコリの量は格段に違いが出てくる。

リアファンとCPUクーラーのファンしかないPCで、ホコリが入らないようにリアファンを排気ではなく吸気で取り付けると、ケース内部は正圧になり内部の空気は外に流出するが、排気ファンがないため新鮮な外気がケース内部で拡散し、熱を帯びた状態で空気がこもってしまうため、冷却効果がないどころかケース内部の温度が上昇することになる。
無論、エアフローがうまく構築できたケースを触ると、稼働中でも冷たく感じるほど冷却効果が大きくなる。

PC ケースには初めからフロントファンとリアファンを搭載しているものもあり、そのようなケースであれば前面吸気背面排気のエアフローを構築しやすく、さらにリアファンが120mmであればフロントに140mmを取り付けたり、フロントとリアが同じ120mmであれば、ファンの回転数をリアよりもフロントの方を上げればケース内は正圧になる。
ただし、ケース内部を正圧にする場合は吸気と排気のバランスに注意が必要になるため、一般的には負圧が推奨されている。

豆知識

単位

パソコンのスペックで使用される最も一般的な単位は「情報の大きさ」を表す「バイト」で、「B」と表記される。
また、データの最小単位は「ビット」であり、1B=8Bitになる。

1000B=1KB(キロバイト)  1000KB = 1MB(メガバイト)  1000MB = 1GB(ギガバイト)  1000GB = 1TB(テラバイト)
1000TB = 1PB(ペタバイト)  1000PB = 1EB(エクサバイト)

文字コードシフトJISでは半角英数1文字のデータ量が1B、全角は2Bになる。
3.5インチのフロッピーディスクは1.44MB、一般的なCD-Rが700MB、片面一層のDVD-Rが4.7GB、ブルーレイディスクが25GB。

バルクとリテール

パーツにはバルク品やリテール品という表示されている場合がある。
バルクとは業者間でやり取りされる製品で、対して一般消費者向け(市販向け)の製品がリテール品と呼ばれる。バルク品は安さが最大の魅力だが、簡易包装でメーカー保証や日本語の取扱説明書などがないケースが多い。

ケースファン

エアフローを強化する際に欠かせないのがケースファン。
大きさ・回転数・ノイズ・風量など目的に応じたものを選択する。また、スペックだけではなく、LED搭載モデルなどイルミネーションとしても使用できる。


ファンには図のように、ファンの回転方向と風向きが矢印で記されている。
また、「リブ有」「リブ無」が存在し、リブとはネジ止めをする穴が筒状か、筒状でないかの違い。
リブ有りは固定するネジも長く、ファンをしっかりと固定でき、リブ無しはテーパーネジで手軽に固定できる。





自作PCの基本

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自作PCの製作記録

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AMD Athlonll x2 245 ~ Endevor pro2500を改造

2010/07/25 2003年に購入したEpson DirectのEndeavor Pro2500が、辛うじて起動するはするものの使いものにならないくらい動作が鈍くなった。 原因は明らかにハードディスク。 ハードディス … 続きを読む