無償アップグレードした Windows 10 の クリーン インストール と ライセンス認証の手順
Windows 10 は年 2 回のメジャーアップグレードが実施され、Home Edition は自動的に更新されるが、 Microsoft が公開している インストールメディアの作成ツールを使用することで 最新バージョンの Windows 10 をクリーンインストールすることができる。
デジタルライセンス認証 は 使用してるパソコンのハードウェアと Windows 10 が紐付けられるため、一度 Windows 10 にアップグレードしたパソコンであれば ハードウェアを交換しない限り Windows 10 はライセンス 認証されるが、マザーボードや電源ユニット , SSD / HDD などのパーツを換装した場合は 異なるパソコンという判断が下されてライセンスが通らない可能性がある。
Windows 10 リフレッシュ
Windows 10 は 「Windows リフレッシュ 」というインストールメディアが不要な 簡易のクリーンインストール 機能を実装しており、ライセンス認証なども必要ないので クリーンインストール の操作が不安な場合は リフレッシュ を推奨。

Windows 10 の 簡易クリーンインストール
Windows10 の簡易 クリーンインストールの手順 Windows 10 には簡易的なクリーンインストールのツールが提供されており ツールを実行すると PC を初期化してWindows 10 が単体でインストールされ […]
Microsoft アカウント
Windows 10 ( 1909 ) の Home Edition から セットアップ時にローカルアカウントが選択できなくなり、Microsoft アカウント の使用が強制されるようになったが、Microsoft アカウントでログインしていない場合は デジタルライセンス 認証 が通らない場合に備え、 クリーン インストール の前にMicrosoftアカウントでログインして、現在の環境を Microsoftアカウントに紐付けしてから インストール作業を行う。
Microsoft アカウント の取得については下記参照

Microsoftアカウントの取得と設定
Microsoft オンラインアカウントの作成と管理 「 Microsoftアカウント 」はもともと Microsoft が提供している OneDrive などのウェブサービスを利用する際に使用されていたものが、MS O […]
「 スタート 」→「 設定 」を開いて「 アカウント 」を選択。
ローカルアカウントを使用している場合は「 Microsoft アカウントでのサインインに切り替える 」をクリック。
Microsoft アカウントのログイン情報を入力してサインイン。
「 現在の Windows パスワード 」はローカルアカウントで使用してるパスワードで、パスワード未設定の場合は空白のまま「次へ」。
PINの設定はスキップできないので「次へ」。
任意の数字を入力してPINを設定する。
PIN設定後 ユーザー情報に「 本人確認を行う必要があります 」または「 お使いのデバイス間でパスワードを同期するために本人確認をしてください 」と表示されているので「 確認する 」をクリック。
Microsoftアカウントとして登録したメールアドレスにセキュリティコードを送信するため「 *****@****** にメールを送信 」をクリック。
セキュリティコードが記載されたメールを受信したら 表示されている画面にコードを入力。
本人確認が完了したら「 ユーザー情報 」の「 Microsoft アカウントの管理 」をクリック。
ブラウザが開いて アカウントマネージャーのページが表示されるので「 デバイス 」の項目に使用しているパソコンが表示されていれば 登録完了。
表示されてるデバイス名は「 スタート 」→「 設定 」→「 システム 」→「 バージョン情報 」で確認と名称の変更が可能。
システム要件
CPU : 1 GHz 以上
RAM : 2 GB 以上
HDD : 20 GB 以上の空き容量
グラフィックカード : DirectX 9 以上
ディスプレイ : 800 x 600 以上
システム要件は Windows 7と同じ
ツールの入手先
Microsoft Windows 10 公式ダウンロードページ
インストールメディアの作成
Windows 10 を無償アップグレードした場合、手元には USB フラッシュメモリや DVD などの外部メディアがないので、アップグレード後に クリーン インストール が必要になった際は インストールメディアを作成する必要がある。
インストールメディアは USBメモリ もしくは DVD-R が利用でき、USB メモリは最低 8GB 以上の容量が必要。
Windows 10 の クリーン インストール 用メディアを作成するため、Microsoftのウェブサイトから外部メディアの作成ツールをダウンロードする。
Microsoft Windows 10 公式ダウンロードページ
ダウンロードページにある「ツールを今すぐダウンロード」をクリック。
「 MediaCreationTool (バージョン)」というアプリケーションをダウンロードするので ダブルクリックで実行。
ユーザーアカウント制御のダイアログが表示された場合は「はい」で許可。
「 ライセンス 条項」が表示されるので 内容を確認して問題なければ「同意する」をクリック。
「 別の PC のインストール メディアを作成する」を選択。
使用しているPCを クリーン インストール する場合でも「 別の PC に・・・」を選択する。
「この PC におすすめのオプションを使う 」のチェックを外す。
「このPCにオススメのオプションを使う」のチェックを外すと 各項目の変更が可能になるので、 クリーン インストール する PC が現在使用している Windows と同じ「 アーキテクチャ 」を選択する。
「 USBフラッシュ ドライブ 」と「 ISOファイル 」の選択画面になる。
お手軽なのはUSBフラッシュ ドライブ。
USBフラッシュ ドライブは 一般的に USBメモリ とか USBフラッシュ などと呼ばれているもの。
USB メモリが認識されるとリムーバブルドライブの一覧に表示されるので、複数ある場合は Windows を書き込む USB メモリを選択して「次へ」。
Windows 10 のダウンロードが開始。
しばらくするとUSBの インストール メディアが完成する。
USBメモリを認識しない場合
相性の問題などで Windows のセットアップウィザードが USB メモリを認識しない場合は、 一度 ISO イメージファイルで出力してから Rufus を使用して USBメモリに書き込むか、PC が DVD-R への書き込みをサポートした光学ドライブを実装していれば DVD-R への書き込みを行う。
DVD-R を使用する場合は アーキテクチャを 64bit か 32bit のいずれかを選択する必要があり、「 両方 」を選択して出力する場合は DVD-R DL( 2層 ) の書き込みをサポートしたドライブとブランクメディアが必要。
USBメモリを認識しない場合は「戻る」で メディアの選択画面に戻り「 ISOファイル 」を選択して「次へ」
ISO ファイルの保存先を指定したら Windows 10 の ISO ファイル がダウンロードされるので「完了」でツールを終了。
作成した ISOイメージファイルを Rufus を使用して USBメモリ に書き込みを行う。

Rufus Create bootable USB のダウンロードと使い方
USB メモリ の 起動メディア を作成するフリーソフト Rufus ( ルーファス ) は 起動ディスクの ISO イメージファイル から USB 起動メディア を作成する 日本語をサポートした オープンソースのフリー […]
DVD-R のブランクメディアに書き込みを行う場合は BurnAware , Astroburn Lite などのライティングソフトを使用。
無償アップグレードした PC へのクリーンインストール
Windows 10 へ無償アップグレードしたPCには Windows 10 の プロダクトキー は不要だが、万が一に備えてアップグレード前の Windows 7もしくは Windows 8(8.1)の プロダクトキー を用意し、Microsoftアカウントにパソコンを登録してから、 クリーン インストール メディアを作成して インストール を実行する。
Windows 10 を インストール するパソコンに、作成した インストール 用の USB メモリを挿してパソコンを再起動。
Windows が起動する前に Boot メニューを表示させることが可能であれば Boot メニューを開いて一覧から USB メモリを選択。
Boot メニューを使用せず BIOS または UEFI で1st Boot ドライブの設定を変更する場合は インストール 完了後に Boot 設定を元に戻す必要がある。
※ BIOS も UEFI もメーカーによって仕様が異なるので 詳細は PC やマザーボードに付属の説明書を参照。
起動設定が正しくできていれば Windows のセットアップが開始する。
「 今すぐインストール 」をクリック。
ライセンス認証 で プロダクトキー の入力を求められるが「 プロダクトキーがありません 」をクリック。
インストール する OS を選択。
アップグレードした際の OS と同じものを選ばないと ライセンス 認証 でエラーがでるので要注意。
「 ライセンス条項 」を確認して問題なければ「 同意します 」にチェックを入れて「次へ」。
「 カスタム: Windows のみを インストール する 」をクリック。
既存のパーティションが表示されるので Windows をインストール するプライマリドライブを選択。
パーティションを変更する場合は 既存のパーティションを選択して「 削除 」し「 未割り当ての領域 」にしてから「 新規 」でパーティションのサイズを割り当てる。
パーティションを削除した時点で 保存されていたデータは全て消失するので、データの保存用に使用していたドライブや 市販の PC でリカバリ用のデータが保存してあるドライブなどは、誤って削除しないよう注意が必要。
Windows のライセンス は パソコンのハードウェア構成に紐付けられているため パーティションを削除しても問題ない。
Windows の インストール が開始。
インストールはすべて自動で行われ、インストール 完了後に何度かパソコンが再起動した後 Windows 10 のセットアップが開始する。
セットアップに関しては下記参照

Windows10(1909)のセットアップ
Windows10 Home ( 1909 ) のセットアップと ユーザーフォルダ名の変更 Windows 10 は メジャーアップグレードのたびに セットアップが微妙に変更されており、バージョン 1809 以降は オン […]
BIOS や UEFI の Boot 設定を変更している場合は Windows 10 のセットアップ 完了後に BIOS / UEFI を起動して1st Boot に Windows を インストール したドライブを指定しておく。
クリーン インストール が完了したら「 スタート 」→「 設定 」→「 更新とセキュリティ 」を開き「 ライセンス 認証 」を確認。
「 Windows はデジタル ライセンス によっ ライセンス 認証 されています」と表示されていれば インストール 完了。
ライセンス 認証 に失敗する場合
無償アップグレードした時のパソコンの構成を変更し、 クリーン インストール を実行すると別のパソコンと判断され、デジタル ライセンス 認証 に失敗する。
クローン化したSSDやHDDを構成の異なるパソコンで使用した場合も同様で、クローン接続時はデジタル ライセンス 認証 されているが、そのデバイスで クリーン インストール を実行するとデジタル ライセンス 認証 が通らなくなる。
ライセンス 認証 が通らなかった場合は「 Windows は ライセンス 認証 されていません」と表示される。
表示される説明文は Windows 10 のバージョンによって異なっているが、説明文にはそれほど意味がない。
Microsoftアカウントを使用して再認証 を行う
Microsoft アカウントにパソコンを紐づけしている場合は ライセンス 認証 画面の「 トラブルシューティング 」から Microsoft アカウントにアクセスして ライセンス 認証 を行うことができる。
ただし PC ベンダーの OEM 版の Windows や OEM 版 のプロダクトキーを使用して認証した Wondows は、 Microsoftアカウントを使用しても 他の PC に移行(利用規約違反)することはできない。
利用規約違反を承知の上で OEM 版の Windows を移行したい場合は メーカー提供のリカバリディスクではなく DSP 版でも良いので Windows 7 / 8 のインストールディスクで Windows 7 / 8 をインストール(ライセンスは電話認証が必要)してから Windows 10 へ無償アップデートをすれば クリーンインストールが可能かも。
ライセンス 認証 画面の下にある「 トラブルシューティング 」をクリック。
トラブルシューティングが完了しても ライセンス 認証 は通らないので、「 このデバイス上のハードウェアを最近変更しました 」をクリック。
ローカルアカウントを使用している場合は、紐づけした Microsoft アカウントのログイン情報を入力。
「 現在の Windows パスワード 」は ローカルアカウントで Windows 起動時に入力するパスワード。
未設定の場合は空白のまま「次へ」。
Microsoft アカウントに登録されているパソコンが表示されるので「現在使用中のデバイスは、これです」にチェックを入れて「アクティブ化」をクリック。
問題がなければ ライセンス 認証 されて完了。
Microsoftアカウントに紐づけしていない場合
パソコンを Microsoft アカウント に紐付けせず バンザイアタックで クリーン インストール をした場合、 Windows 10 へアップグレードする前の Windows 7 または Windows 8(8.1)の正規 プロダクトキー はあれば、 Windows 10 Home Edition であれば ライセンスを再認証 できる可能性がある。
「 スタート 」を右クリックして「 ファイル名を指定して実行 」を選択。
「slui 3」と入力。
“slui” と “3” の間は半角スペースを入れる。
ライセンス 認証 画面と同時に「 プロダクトキー の入力 」画面が開くので Windows 7 もしくは Windows 8(8.1)の プロダクトキー を入力して「 次へ 」。
※ Produkey などを使用して確認した Windows 10 の プロダクトキー ではないので要注意。
「 Windows の ライセンス 認証 」画面になるので「 ライセンス 認証 」をクリック。
入力した プロダクトキー が有効であれば ライセンス 認証 されて完了。
※ Windows 7 または Windows 8(8.1)の ライセンス認証 で インストール ID が表示され、電話の自動音声で ライセンス認証 を行ったものは 認証 が拒否される
スタートメニューの変更
Windows 7 から Windows 10 へアップグレード後、馴染みのないスタートメニューが使いづらい場合は、 OpenShll を導入することで Windows 7 ライクなスタートメニューにすることもできる。

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