DVD リッピング の基礎知識

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DVD の規格や保護について

リッピング とは DVD やCDに記録されているデータを、抽出・変換してパソコンに取り込むことで、バックアップやコピー、ダビングなどと同義。

DVD のコピーソフトを求めている方は こちら

DVD-Video の画質

DVD-Video の解像度は720px * 480pxのSD画質。
ピクセル(px)は、画素数で使用される画像を構成する最小単位で、色のついた点のこと。
SD画質の場合、横720個、縦480個の点によって画像が構成されてることになる。

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SD画質の画素数720px *  480px
HD画質(720p)の画素数1280px  *  720px
フルHD画質の画素数1920px * 1080px

DVD-Video が普及した当時はテレビがアナログ放送で、デジタルに対応したブラウン管テレビが一般的だった。
このブラウン管テレビの解像度を画素数で表すと640px * 480px になるため、 DVD-Video は当時の再生環境で高画質なメディアだったのだが、現在市販されている液晶テレビは基本的にハイビジョンかフルハイビジョンなので、SD画質の映像を再生すると画面サイズに拡大(アップスケール)することになる。

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DVD-Video では「VOB」という独自のコンテナフォーマットが使用されているが、ファイルフォーマットは MPEG2-PS 。
映画などの DVD-Video は、1つの MPEG2-PS ファイルをファイルサイズでザックリと分割して VOB ファイルに格納している。

MPEG2 というファイル形式も DVD-Video の普及時の規格で、現在は拡張が実施され「 MPEG-2 」よりも圧縮率の高いビデオコーデック「 H.264 」も格納できるようになっているが、 DVD-Video のビデオコーデックには現在も「 MPEG-2 」が使用されている。

リッピング の際に留意すべきなのは、 DVD-Video がSD画質であり、現行の再生環境ではアップスケーリングされるという点。
リッピング 時に圧縮して情報量を削減すると、再生した際に画質の粗さとして現れるため、1280px * 720px 以上の解像度で視聴するなら、極力データの圧縮は避けたほうが良い。

 



DVD の規格とリージョンコード

デジタルのためデータが劣化しないことが 歪曲・誇張され、DVD は当初 「保存したデータは半永久」と実しやかに言われていたが、メディア自体は経年劣化するため、寿命は CD と同じで10年程度だと言われている。
また、コピーした DVD はメディアの善し悪しなどもあり、突然再生できなくなる事も多く、中には1週間ほどで再生不可能に陥る粗悪品もあるため、大切なデータはハードディスクなどにバックアップしていた方が無難。

DVD のブランクメディア

DVD には記録型の DVD -R・ DVD +R、書き換え可能な DVD -RW・ DVD +RW・ DVD -ROMがある。
DVD の規格は海外で DVD +Rが普及しており、国内では DVD -Rが一般的。
一時は DVD -Rと DVD +Rで天下取りの争いがあり、今はコンボドライブの登場で共存しているものの、 DVD +Rを目にすることは少なくなった。

DVD -R(片面一層):容量は 4.7GB
DVD -R(両面一層):容量は 9.4GB
DVD -R DL(片面2層):容量は8.54GB ※DLはDual Layerのこと
DVD -R DL(両面2層):容量は17.08GB

最近の DVD ソフトは片面2層が多く、5GB~7GBの容量がある。
古い DVD には両面一層(両面とも記録面のもの)もあるが、現在ではほとんど見なくなった。
市販されているブランクメディアは片面一層の DVD -Rが多く、片面二層の DVD -R DLは片面一層に比べて割高になるものの、片面二層の DVD に記録されたものを可能なかぎり無劣化でコピーするには、片面二層のメディアが必要。

また、 DVD を焼くには当然ながら DVD -RWドライブが必須で、再生専用の DVD -ROMドライブでは焼けない。
更に片面二層の DVD を焼くには、 DVD -R DLに対応したドライブが必要で、古い DVD -RWのドライブでは非対応の可能性があるので要注意。

市販の DVD ブランクメディア

使用するデバイスとメディアには相性があり、最悪の場合ほとんど使いものにならないといったことも起こり得る。
「安物買いの銭失い」であまりにも安価なメディアは避けたほうが無難。

TDK の商品は DVD の容量ではなく時間で表示されているが規格は他社と同じ。
DVD -RWはデータを消去して繰り返し書込が行えるが、 DVD -Rと比較すると再生できるデバイスが狭まるので、汎用性を重視するなら DVD -Rを推奨。

太陽誘電
国内生産「That’s」ブランドで有名な「太陽誘電」の商品は、品質が安定して良かったのだが、市場縮小により2015年12月で光ディスク事業から撤退。

 DVD のブランクメディア には「録画用(ビデオ用)」と「データ用」が存在し、「録画用」は CPRM をサポートしている。

TDK DVD のキホン link

CPRM(Content Protection for Recordable Media)はコピーワンスの制御信号を持つコピーガード で、地デジ放送など「デジタル放送」のコピー防止 対策として DVD に採用されている日本独自の保護技術で、地デジ番組などの録画データをDVD-Rへ書き出すには、CPRMに対応している「録画用」のメディアが必要だが、デジタル放送以外のデータを使用する場合は「データ用」でも全く問題ない。

もともと「録画用」と「データ用」の区分は 1992年の著作権法改正によって導入された「私的録音録画補償金制度」によるもので、デジタルで録音や録画する場合に一定の補償金を徴収し、著作物の権利者へ還元するのが目的だった。
そのためデータ用も録画用も実質的には同じもので、補償金が上乗せされている分だけ録画用が割高なっていた。
その後、コピーワンスやダビング10によって私的複製が制限されることになり、東芝が 私的録音録画補償金 の支払いを拒否し、2012年11月に最高裁で東芝の勝訴が確定したことで、各メーカーがこぞって補償金の支払いを止め、補償金を管理していた SARVH (私的録音補償金管理協会)は財源を失い破綻し2015年3月末に解散。

DVD の ブランクメディア は CPRM をサポートしたものを「録画用」、未サポートのものを「データ用」として、「私的録音録画補償金制度」の区分を継続して販売されている。

リージョンコード

DVD にはリージョンコードという地域情報が設定されており、アメリカやカナダはリージョン1、日本や欧州はリージョン 2、東南アジアはリージョン3など、各国でリージョンコードが決められており、プレーヤーに設定されているリージョンコードとメディアのリージョンコード が一致しなければ、再生できない仕組みになっている。

初期の プレステ2 や Samsung の DVD プレーヤーなど、一部リージョンフリーのプレーヤーも存在したが、多くのプレー ヤーはリージョンコードがしっかり設定されている。
PCの内蔵ドライブも同様にリージョンコードが設定されているが、内蔵ドライブはリージョンコードの変更が可能になっており、通常のプレーヤーでは再生で きないリージョン1のメディアを挿入すると、リージョンコード変更を促すメッセージが出る。

リッピング をする際は、デフォルトがリージョンフリーになる。もちろん、リージョンコードを設定することも可能。
内蔵ドライブのリージョンコード変更

「コントロールパネル」→「デバイスマネージャー」→「 DVD /CD-ROM ドライブ」から、リージョンコードを変更するドライブをダブルクリック。
ドライブのプロパティが開くので、「 DVD 地域」タブを選択。
ここで変更したい地域を指定すればリージョンコードが変更される。ただし、リージョンコードの変更 回数には制限があるため、安易な変更はしない方が賢明。

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光学ドライブ対応メディアやリージョンコードの確認には VSO Inspector が便利。

リッピング と シュリンク

DVD を リッピング する際のポイントはデータのサイズ。
元データのサイズが DVD -R DLを使用して7GBあるものを、片面一層の DVD -Rに収めようとすると、約50%ほどの圧縮(シュリンク)する必要がある。

圧縮という表現は何となくデータを凝縮させるようなイメージをだが、実際のところデータは削除されている。
1秒間に送受信するデータ量を「ビットレート」といい、「bps」という単位を使用する。
ビデオコーデックにMPEG-2を使用した DVD-Video の最高画質は9800kbps(9.8Mbps)で、このビットレートでは片面一層の DVD (4.7GB)に1時間程度の動画しか保存できないが、 DVD -R DL(8.5GB)を使用することで2時間程度の動画を DVD の最高画質に近いビットレートで保存することができる。

動画のデータは動きの早い箇所などに多くのビットレートが使用される一方で、ビットレートが余っている箇所も存在している。
容量の大きいメディアを使用すれば、ビットレートの振り分けに余裕があるため、安定した画質を維持できるが、容量が少なければビットレートの割り振りに無理が生じてくる。

シュリンク(圧縮)処理は、振り分けられたビットレートを、「ここなら減らしても大丈夫っぽい」と予測しながらカットしていく1Passエンコーディングと、一旦データを全て解析しビットレートの割当を確定させてから処理を実行する2passエンコーディングが一般的。
当然1passよりも2passの方が画質は向上するが、処理速度は非常に遅くなる。

平均ビットレートが7000kbpsで2時間ある動画データを、片面1層4.7GBの DVD -Rに収めるには、ビットレートを4000kbps程度にする必要があるため、シーンによってはビットレートが足らず、ブロックノイズなどが発生してしまう原因になる。
また前述のとおり、 DVD-Video はSD画質のため、再生時にはアップスケーリングされるので、データ量の不足がより目立つことになる。

DVD フォルダとISOイメージファイル

DVD プレーヤーで再生できる DVD-Video をパソコン上で開くと「AUDIO_TS」と「VIDEO_TS」、2つのフォルダが存在している。

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この「AUDIO_TS」と「VIDEO_TS」は通称「 DVD フォルダ」と呼ばれており、再生に必要なのは「VIDEO_TS」のみ。
そのため「VIDEO_TS」のみの DVD でも問題なくプレーヤーで再生できる。
また、 DVD フォルダを指定できるメディアプレーヤーでは、「AUDIO_TS」と「VIDEO_TS」が格納されている親フォルダを指定しても、親フォルダ内の「VIDEO_TS」を指定しても再生できる。

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DVD フォルダはISOイメージファイルにすることで1つのファイルとして取り扱うことも可能。

ISOイメージファイルは、CDや DVD など光ディスクのディスクイメージで、ディスク内の全データを含んでいる。データは圧縮されないため、ISOファイルのサイズは元データと同じ。
詳細は下記参照。

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イメージファイルの基礎知識

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リッピング の違法性

DVD を動画ファイルにする際は、 DVD にアクセスコントロールやコピーガードが施されていないことが大前提になる。
例え自ら購入した DVD やBlu-rayであっても、そこに収められているコンテンツは著作権法で保護されており、「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く暗号化の解除」は、著作権法 第30条 (私的使用のための複製)に抵触する。

一般的な DVD-Video には CSS (Content Scramble)という「アクセスコントロール」技術で暗号化されており、コピーはできても再生できない仕組みになっているが、この技術は VHS で使用されていたマクロビジョンや Blu-ray などで使用されている AACS 、地デジで使用されている CPRM などの「コピーコントロール(コピーガード)」とは異なるという観点から、2012年以前は DVD の リッピング がグレーゾーンとして公然と行われ、 リッピング の方法を記載したり、 リッピング ソフトを同梱したパソコン雑誌も店頭に並んでいたのだが、2012年10月 施行の改正著作権法で「アクセスコントロール技術を施した DVD やゲームソフトの リッピング の違法化」が盛り込まれ、これまでグレーゾーンとされてきた DVD の リッピング は完全に違法になった。

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CSS は再生する機器を限定するための技術で、 DVD プレーヤーは CSS の暗号を解除して再生している。
つまり著作権法30条で定める「技術的保護手段を回避」しているわけだが、同条項には「著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。」と記されており、CSSで保護されている映画など一般的な DVD の場合、著作権者は家庭で再生して楽しむことを前提としており、その目的以外での使用は禁じている。

リッピング ソフトの多くは、DeCSS という CSS 解除プログラムを搭載しており、プレーヤーと同様に暗号化を解除、内容を復元しながらトランスコード(圧縮)処理を行うことが可能になっているため、この機能を使用すると著作権法30条二項に抵触してしまう。
ただ、 リッピング ソフトの使用そのものが禁じられてるわけではなく、「CSSを解除して リッピング する」ことが禁じられているので、暗号化されていない DVD をの複製 については、私的使用の範囲内であれば全く問題がない。

リッピング ソフト

CSS やコピーガードで保護されていない DVD-Video であれば、普通に「VIDEO_TS」フォルダを任意の場所(デスクトップ等)に一旦コピーして、そのデータを BurnAware ImgBurn などのライティングソフトでブランクメディアに書き込めば複製できる。

DVD の容量が4.7GBを超えており、片面1層4.7GBの DVD に収めたい場合は、データの圧縮が必要なので  DVD Shrink AmoK DVD Shrinker などの リッピング ソフトを使用する。

リッピング ソフトは主に、コピー元 DVD を分析し、エンコード(変換)を行いながら目的のサイズに合わせたファイルを生成する。
また、ソフトによっては DVD の内容を編集でき、メニューを無くして本編だけを抽出したり、字幕や音声の選択も可能になっている。
圧縮率を少しでも抑えるためには、メニューや不要な字幕、音声を省略することで、本編で使用する容量を増やすことができるため、画質の劣化対策としては最も効果的。

有料の リッピング ソフトであれば、 DVD Fab.cn が開発している「 DVD Fab DVD コピー」が日本語にも対応しており、PCビギナーでも簡単に リッピング できるのでオススメ。

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