フリーソフト を使用する前に知っておきたい基礎知識
スマートフォンが普及して モバイルアプリで 広告 や 個人情報の収集による収益化が図れるようになったため、Windows で動作する現行のフリーソフトは オープンソースで開発されているものと、有料製の 試用版 が多く、セキュリティソフトがアドウェアを PUP/ SUS としてブロックするようになったこともあり、一昔前に比べるとアドウェア や スパイウェアなどのリスクは低減している。
オープンソースソフトウェア
オープンソースソフトウェア は プログラムの設計図である ソースコード を公開しているもので、アプリが実行するプロセスを確認できるため、アプリの安全性が ソースコードのレベルで 担保されている。
OS のアーキテクチャ
Windows は XP 以降 32bit と 64bit 版がリリースされていたが、Windows 11 は 64bit 版のみリリースされている。
32bit は 2 の 32 乗 ( 約42億 )、64bit は 2 の 64 乗 ( 約 1844京 6744兆 737億 ) の情報量を 1 度 に処理でき、32bit に比べ 64bit は格段に処理能力が高くなる。
アプリの検査 と 保護
アドウェア や スパイウェアを組み込んだ フリーソフトは少なくなっているが、改ざんなどの可能性もあるため、ダウンロードした インストーラー や Zip ファイルは VirusTotal で 検査を行う。

VirusTotal の概要と使い方
オンラインで ファイル や ウェブサイトのマルウェアを検査できる無料ツール VirusTotal は アイルランドのセキュリティベンダー Chronicle Security Ireland Limited が運営してい […]
VirusTotal は インストーラー や Zip ファイル のリスクを確認できるが、インストール実行時にプログラムをダウンロードする オンラインタイプは 脅威を検出できない。
Windows Defender
Windows Defender は Windows 10 ( 1703 ) がリリースされた 2017 年頃から 脅威の検出率 が向上し、 AVAST・ESET・Kaspersky・Norton など メジャーなサードパーティ製 セキュリティソフト と比肩するレベルになり、PUP / SUS の検出 や 未知の脅威を検出するヒューリスティック技術 も実装しているが、インストーラーに含まれている オプトアウト可能な アドウェア や ブラウザハイジャッカーなどは ブロックされない ケースが多い。
一部のフリーソフトは 現在も アドウェアを組み込んでいるため、Windows Defender を使用している場合は セットアップ時に注意する。
ESET などのセキュリティアプリでは サードパーティ製アプリがバンドルされてると PUA / SUS として検出し、アプリの取得がブロックされる。
チェックサムよるデータの整合性
フリーソフトに限った話ではないが、サーバにアップロードされている ファイルは 改ざん のリスクがあり、公式サイト から入手しても 100% 安全ではないため、サイトによっては チェックサム を表示していることがある。
ハッシュ値が違っている場合は インストーラーの欠損 していたり、ウイルス感染 や ファイルが改ざん されている可能性がある。
ハッシュ値は 7- ZIP や Folder Size Explorerなどで確認できる。

7-Zip のインストールと使い方
チェックサムの取得 や アーカイブファイルの編集も可能な オープンソースの 多機能 ファイルアーカイバ 7-Zip は Igor Pavlov 氏が開発している オープンソースの ファイルアーカイバで、ファイル/ フォル […]

Folder Size Explorer のインストールと使い方
フォルダのサイズを表示するファイルエクスプローラ Folder Size Explorer は オーストラリアの Bazwise Technology が開発している ファイルエクスプローラで、フォルダサイズ や フォル […]
危険なアプリ
アドウェア は フリーソフトを収益化する手段で、大半のアプリではインストール時に オプトアウトできるため、インストーラーに アドウェアが含まれていても アプリ本体が危険というわけではないが、ユーザーの不安を煽って 有料版 を購入させる 偽装セキュリティツール や 入手が困難なプログラムなどに偽装しているトロイの木馬 など悪質なアプリも存在する。
ローグウェア ( 偽装セキュリティツール )
閲覧中のウェブサイトが ウイルス感染しているようなポップアップ表示 などで 偽装したセキュリティアプリのインストールを促し、アプリをインストールすると 偽のウイルス駆除のために 有料版の購入を要求してくる。

マルウェアの種類と概要
悪意のあるプログラム「 マルウェア 」の形態と種類について Malware ( マルウェア ) は Malicious softwere ( 悪意のあるソフトウェア ) の 混成語で、ウイルス・ワーム・トロイの木馬・スパ […]
システムのバックアップ
アプリに脅威がない場合でも 使用環境 や 利用方法によっては システムに影響を及ぼし、Windows が不安定になる可能性があるため、アプリのインストール前には システムの復元 や システムイメージのバックアップ を実行し、正常な環境へロールバックできるようにしておく。

Windows の バックアップ設定と復元方法
Windows が実装している バックアップ機能の違いと設定方法 Windows は 不測の事態に備え、システム や ユーザーファイルをロールバックできる 実用的なバックアップ機能 と 不具合を解消する 修復 や 初期化 […]
アプリのインストール
アプリは インストーラー か Zipファイル で提供され、同時に提供されている場合 Zip ファイルは インストールが必要ない ポータブル版 になっていることが多い。
アーキテクチャ
Windows は XP 以降 32-bit と 64-bit 版がリリースされ、Windows 7 が過渡期で Windows 11 は 64-bit 版のみになった。
32-bit は 2 の32乗、64-bit は 2 の64乗 の情報量 を 1 度に処理でき、ハードウェアも 32-bit の Windows は RAM が最大 4GB、ハードディスクは 最大 2TBしか認識しないが、64-bit は RAM が Windows 10 Home で 128 GB、Pro は 2TB までサポートしており、HDD は GPT で 最大 18EB まで利用できる。
ユーザーアカウント制御 ( UAC )
Windows は デフォルト設定で システムの安定性に影響を与える操作を行うと、セキュリティ対策として ユーザーに許可を求める 昇格プロンプト が表示される。
昇格プロンプト の ダイアログでは アプリの デジタル署名 の情報が確認できる。
デジタル署名のない プログラムは リスクが高く、信頼できるプログラムのみ実行を許可する。
インストーラー
インストーラーには セットアップに必要なファイルをすべて格納した オフラインインストーラー と、インストール実行時に 必要なプログラムをダウンロードする オンラインインストーラー がある。
インストーラーは プログラムの保存場所 や インストールするコンポーネント などを設定する セットアップウィザード形式 になっているが、最近は モバイルアプリのように 設定項目がなく 自動的にインストールを実行するタイプも増えている。
ZIP ファイル
Zip ファイルで提供されている場合は アーカイバ で 解凍してから使用する。
Windows の標準機能で 解凍する場合は Zip ファイル を選択して コンテキストメニュー ( 右クリックメニュー ) から すべて展開 。
ユーザーエクスペリエンス向上プログラム – 匿名のデータ収集
有料・無料を問わず 大半のソフトウェアには ユーザーエクスペリエンス向上プログラム として、匿名の使用データ収集がデフォルトで有効になっており、プライバシーポリシー に収集されたデータの用途 は記載されている。
インストール時に ユーザーエクスペリエンス向上プログラム への参加を拒否する項目がないものは、利用規約に 匿名データを収集することが記載されており、インストール後に設定画面などから 無効にする必要がある。
Adw Cleane の実行
Adw Cleaner は アドウェア・スパイウェア・PUP/ PUA などの駆除に特化した アメリカのセキュリティベンダー Malwarebytes が開発している フリーソフト。

Malwarebytes AdwCleaner のインストールと使い方
フリーソフトを利用する際には必須の 無料セキュリティツール Malwarebytes AdwCleaner は アメリカのセキュリティベンダー Malwarebytes が開発している無料のセキュリティアプリで、アドウェ […]
インストールが必要なく ダウンロードした実行ファイルを起動するだけで使用できるので、フリーソフトのインストール後は 最新版 の Adw Cleaner を実行する。
アンインストール
インストーラーを使用してインストールしたアプリは、アプリが実装している アンインストール機能 か Windows の プログラムと機能 を使用してアンインストールするが、アンインストールを実行しても アプリによっては 100 MB 以上のファイル が削除されずに残る。
Windows の プログラムと機能 よりも アプリが実装しているアンインストーラーを使用したほうが 削除されずに残るジャンクファイルは 少ない。
アンインストール時の ジャンクファイルを極力減らしたい場合は Revo Uninstaller などの アンインストール支援アプリ を使用する。

Revo Uninstaller Free のインストールと使い方
アンインストール後に残ったファイルを検出して削除する 人気のアンインストール支援アプリ Revo Uninstaller は ブルガリア のソフトウェアベンダー VS Revo Group が開発している アンインストー […]
ベータ版 と ステーブル ( 安定 ) 版
フリーソフトには 安定版 と β版、場合によってはα版 が提供されていることがある。
不具合が修正されたバージョンで、通常は安定版がリリースされる、
β版
正式リリース前の試用版で、隠れたバグの発見などを目的として提供される。
α版
開発初期に機能など確認する開発者向けのテスト版。
有料版へのアップグレード
試用版として提供されているフリーソフトは 基本機能のみ利用できるものが多く、有料版にアップグレードすることで 使い勝手が大きく向上する。
現在は 購入時に 1 ヶ月・1 年・2 年 などから更新期間を選択する サブスクリプションタイプ が主流になっており、買い切りタイプは ライフタイム版 や 無期限版 と表示されている。
常にバージョンアップされた 最新のアプリを使用でき、サポートも受けられるが、サブスクリプションが 自動更新 に設定されていることが多いため、アプリの使用を止める場合は サブスクリプションの自動更新を キャンセルする必要がある。
買い切りタイプ
支払いは購入時のみで、購入したアプリは無期限で利用できるが、バージョンアップは マイナーバージョンアップ ( Ver 3.4 → 3.5 ) のみで、メジャーバージョンアップ ( Ver 3.5 → 4.0 ) はできず、サポートも購入後 1 年間 に設定されていることが多い。
サブスクリプションタイプは 購入前に サブスクリプションのキャンセル方法 を確認する。
決済は クレジットカード で行うが、不正利用などが懸念される場合は PayPal の利用 や プリペイドカードを利用する。

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