Chrome OS の セットアップと設定、基本操作 , 初期化の手順
Chromebook は Google が開発した Linux ベースの オペレーティングシステム Chrome OS を搭載したデバイスの総称で、多層防御 の原則に基づいて保護 されており、ウェブページ や アプリケーションは サンドボックス と呼ばれる 保護された環境内で実行され、OS 起動時には システムの改竄 や 破損 のセルフチェックを行うため ユーザーによる セキュリティ対策は必要ない。
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Chrome OS バージョン 108.0 現在
Windows の代替機として
Chromebook は Android アプリも利用可能だが 基本は ウェブアプリケーションの利用を前提としたデバイスなので、ブラウザで完結する処理 や Androidタブレットで事足りるような作業であれば 使いやすいガジェットだが、Windows や Mac の代替として万人に薦められるデバイスではない。
Chrome OS のセットアップ
Chrome OS のセットアップは Android のセットアップとほぼ同じで、Wi-Fi の設定を行い Google アカウントにログインする。
電源を入れて セットアップが開始すると、ChromeOS に組み込まれている スクリーンリーダー ChromeVox に関するダイアログが表示されるので、読み上げが不要であれば「 いいえ 」を選択。
ウェルカム画面が表示されるので「 始める 」。
Wi-Fi に接続して「 次へ 」。
利用規約に問題がなければ「 同意して続行 」。
利用者を選択して「 次へ 」。
Googleアカウント でログイン。
Chromebook の設定は Googleアカウント に紐付けられるので「 同意して続行 」。
生体認証 ( 指紋認証 ) をサポートしているデバイスは、認証センサーにタッチして 指紋を登録するか、「 スキップ 」で登録をスキップ。
PIN を 6 桁以上で設定。
Google Play の利用規約を確認して「 もっと見る 」をクリックして「 同意する 」。
Google アシスタントを設定。
OK Google の声認証で Google アシスタントを呼び出す Voice Match を使用する場合は「 同意する 」を選択後 次画面で「 OK Google 」を復唱して登録。
テーマを選択。
セットアップが完了したら「 始める 」。
Chrome OS が起動したら セットアップ完了。
初期化 – Powerwash
Chromebook のセットアップ時に設定した アカウントは 所有者アカウント になり、別のアカウントを追加しても 所有者の権限を移行できないため、所有者アカウントを削除する場合は デバイスの初期化が必要になる。
システムトレイ から 設定アイコンをクリック。
左サイドバーの 詳細設定 を展開して 設定のリセット にある Powerwash の「 リセット 」で実行。
シャットダウン と スリープ
電源管理 は スリープモード が基本で、ディスプレイを閉じると スリープ 、電源アイコンをクリックで シャットダウンする。
シャットダウン は システムトレイ から 電源アイコンをクリックするか、電源ボタンを長押し。
スリープの無効化
Chrome OS は スリープに入るまでの時間設定ができないため、 スリープを回避するには 設定をオフにするか、スクリーンセイバー を有効にする。
システムトレイ から 設定アイコンをクリック。
左サイドバーの デバイス から 電源 を選択し、 充電時と バッテリー駆動時 のリストを 画面をオンのままにする に変更。
スクリーンセイバー
スクリーンセイバー を有効にすると スリープが有効でも、アイドル状態で スクリーンセイバーが表示される。
設定 の デバイス で カスタマイズ の 壁紙とスタイルを設定 を開き、スクリーンセイバー をクリック。
スクリーンセイバーを有効にする。
アプリ
Chromebook は 2017 年リリースのモデルから 正式に Google Play ストア を サポートして Android アプリをインストールできるようになった。
アプリは Google Play ストアや Chrome ブラウザの 拡張機能をインストールするか、ウェブアプリケーションを利用する。
左端にある 蛇の目 アイコンの ランチャー をクリックするか、キーボードの 検索キー ( 虫眼鏡のキー ) を押すと アプリ一覧 が表示される。
使用頻度の高いアプリは Mac の Dock に相当する シェルフ にドラッグ で追加できる。
起動しているアプリを シェルフ に追加する場合は、 Alt キーを押しながら アイコンをクリックし、メニューから 固定 を選択。
Android アプリは スマホ の画面サイズで起動するが、上部の 電話 から 表示サイズを変更できる。
Android アプリは スマホ での使用を前提に制作されているものが多く、このアプリはモバイル向けに設計されています と表示されるアプリについては、画面サイズを変更すると 不具合が発生する可能性があるため スマホサイズで使用する。
アプリのアンインストール は Alt + オブジェクト選択 でメニューを展開し、アンインストール を選択。
ストレージ と ファイルマネージャー
Chromebook のローカルストレージには ダウンロード フォルダのほかに、Androidアプリ が使用する Documents・Movie・Music・Pictures フォルダがあり、 マイファイル に 新規フォルダ を追加することもできる。
ローカルストレージ や Googleドライブ へのアクセスには ファイルマネージャー ファイル を使用する。
新規フォルダの作成 は ファイルマネージャー の右上にある 3 点リーダーから選択するか、フォルダを追加する親フォルダ を選択して Ctrl + E 。
Chromebook には Delete キーがないので、オブジェクトの削除は 対象のオブジェクトを選択して上部の ゴミ箱アイコンをクリックするか、Alt + 削除するオブジェクト選択 で メニューから 削除。
Dropbox や OneDrive は Google Play ストア から アプリ をインストールし、オンラインストレージにログインすると ファイルマネージャーに 追加される。
ダウンロード や スクリーンショット時に システムトレイの左には トート と呼ばれる サムネイルが 表示されるが、現バージョンでは 非表示にできない。
共有フォルダのマウント
Chromebook は SMB3 プロトコルで通信するため、SMB3 をサポートした ネットワーク上のデバイスに保存されている 共有フォルダ をマウントできる。
ファイルマネージャーの 3 点リーダー から サービス の SMB ファイル共有 を選択。
Windows の共有フォルダ
Windows のローカルストレージに作成した 共有フォルダ を Chromebook でマウントする場合は、デバイスの IPアドレス で指定するため、DHCP を使用している場合は 静的IP に変更 して IP アドレスを固定する。
WIN + R キー で ファイル名を指定して実行 を呼び出し、ncpa.cpl と入力して ネットワーク接続 を開く。
使用しているネットワークアダプタのコンテキストメニューから プロパティ を選択。
インターネットプロトコル バージョン4(TCP / IPv4) を選択して「 プロパティ 」をクリック。
次の IP アドレスを使う にチェックを入れ、IP アドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ と DNSサーバ を入力。
ルーターの初期値 ( デフォルトゲートウェイのIP アドレス ) に合わせ、ホストアドレス ( 末尾の値 ) を 1 ~ 254 ( ルーターが 1 を使用しているので 2 ~ 254 ) の範囲で設定する。
サブネットマスク
255.255.255.0 に設定。
デフォルトゲートウェイ
ルーターが使用している IP アドレス。
優先 DNS サーバー
デフォルトゲートウェイと同じ IPアドレス ( ISP の DNS ) か Public DNS サーバ のIPを入力。
代替 DNS サーバー
ISP や Public DNS サーバ で 提供されている 代替DNSサーバの IP を入力、不明な場合は空白にしておく。
Chromebook で SMB ファイル共有 を開き、ファイル共有 URL に下記の要領でパスを入力し、表示名 には ファイルマネージャーでの 表示名 を設定。
smb://IPアドレス/共有フォルダ名
Windows で設定した 共有フォルダが マウントされる。
NAS のフォルダ
NAS に保存されているフォルダを マウントする場合は、NAS 側で SMB3 を有効にする。
Synology NAS の場合は コントロールパネル から ファイルサービス の SMB ( DSM 6 の場合は SMB/AFP/NFS ) を開き、SMB サービスを有効化 にチェックが入っていることを確認して「 詳細設定 」をクリック。
最大 SMB プロトコル が SMB3 になっていることを確認して 画面を閉じる。
ファイルサービス の SMBに表示されている Mac ( Finder ): のアドレスを確認。
Chromebook で SMB ファイル共有 を開き、ファイル共有 URL に下記の要領でパスを入力し、表示名 には ファイルマネージャーでの 表示名 を設定。
smb://Synology NAS のMac ( Finder ): に表示されているアドレス/共有フォルダ名
NAS の共有フォルダが ファイルマネージャー にマウントされる。
印刷
Chrome OS をサポートしている プリンタは利用できるが、未サポートのプリンタは 認識しても 印刷できないケースが多く、Chrome OS で推奨されていたGoogle クラウドプリント の提供が 2021年 1月 に終了したため、ネットワークプリントサービス などを利用する。
システムトレイ から 設定アイコンをクリック。
左サイドバーの 詳細設定 を開いて 印刷とスキャンから 印刷とスキャン の プリンタ を選択。
検出されたたプリンタが プリンタを追加 の項目に表示されるので、Chrome OS がサポートしているプリンタであれば、 設定 をクリックすると 自動設定されて プリンタが使用可能になる。
手動での追加
自動設定 できなかった プリンタは 詳細設定 の入力画面が開くので、メーカー・機種 を指定して 手動で 追加できる。
Chrome OS をサポートしている プリンタは メーカー のリストからプリンタのメーカーを、 機種 から 追加するプリンタのモデル番号選択して「 追加 」。
追加する機種がリストにない場合は メーカー を Generic、 機種 を Generic PostScript Printe に設定して「 追加 」できるが、印刷できないケースが多い。
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